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訪問の順路は何で決まる?求人で見る3つの制約

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

訪問の順路は何で決まる?求人で見る3つの制約のイメージ写真

IT機器の設置や保守を担当し、1日に複数の訪問先を回る求人では、次にどこへ行くかを地図上の距離だけで決めることはできません。相手が指定した時間帯や、車に積んだ荷物の順番のほうが、実際の順路を先に縛ります。戻れない道順が絡む場面もあり、最短の道のりを選ぶ作業とは性質が異なります。求人票の『経路の組み方』という言葉の内側にある作業を、具体的に見ていきます。

雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%です*1。それでも、複数の訪問先を1日で回る求人は、現地に出向く働き方として残っています。回る順番をどう組むかが、その現場対応の質を左右します。

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数字で見る、現場対応の働き方 この記事の要約 雇用型就業者のテレワーク実施率 *1 15.6% 現地対応は現役の働き方 2024年調査・2025年公表 雇用型就業者が対象 一般労働者の賃金・60〜64歳*2 329.3千円 月額・一般労働者 2025年調査・2026年公表 経験を積んだ年齢層の目安 転職入職者の賃金変化『増加』* 3 40.5% 転職入職者のうち 令和6年調査・2025年公表 賃金が増加した割合 テレワークが広がっても、複数の現場を回る働き方は残っています *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 国土交通省の調査では、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。複数の訪問先を1日で回る求人は、この数字に含まれない現地対応の働き方として存在します。
  • 厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金は60〜64歳で月329.3千円です*2。回る順を組む求人でも、経験を積んだ年齢層の賃金水準の目安になります。
  • 厚生労働省の調査では、転職入職者のうち賃金が『増加』した人は40.5%でした*3。回る順を自分で組み立てる経験は、次の転職先でも評価の対象になり得ます。

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複数の訪問先を回る求人も、リモートワーク対応の求人のなかにあります。

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1. 訪問先を回る順番は、距離では決まりません。

訪問先を回る順番は、地図上の距離だけでは決まりません。相手が指定した時間帯と、車に積んだ荷物の順番が、距離より先に回る順を絞ります。国土交通省の調査では、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。複数の訪問先を1日で回る求人は、この数字に含まれない現地対応の業務として存在します。

回る順を決めるとき、まず地図上の距離を並べてみたくなります。しかし相手が指定した時間帯が先に決まっていると、距離が近い順に回る計画は成立しません。午前しか対応できない先と、午後にしか在席していない先が混在すれば、時間帯の指定のほうが並び順を先に縛ります。

車に積んだ荷物の順番も、回る順を制約します。後から積んだ荷物を先に降ろす積み方をしていれば、最初に寄る先は積み込みの最後になった先に限られます。距離が近くても、荷物の位置が合わなければ、その立ち寄りを後回しにすることになります。

戻れない道順も、順番を縛る要因になります。一方通行や、時間帯によって進入できない区間があると、来た道をそのまま引き返せない場合があります。距離だけを見て順番を組むと、現地に着いてから戻れない区間に気づき、予定していた順路を組み直すことになります。

例えば、直線距離で最も近い先が午後にしか対応できず、少し離れた先が午前しか対応できないとします。距離だけで組めば近い先を先に回りたくなりますが、時間帯の指定に従えば、離れた先を先に回ることになります。距離の近さは、順番を決める根拠のひとつにすぎません。

距離・時間帯・積み荷・道順という複数の制約を、同時に満たす順番を選ぶ作業が、回る順を組むという業務の中身です。最短の道のりを選ぶ作業ではありません。

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2. 転職後に賃金が増えた割合を、参考の数字として示します

回る順を決める作業とは別に、検証済みの数字を1つ挙げます。順番の決め方を確かめる作業と、転職を考える動きは別々に進められます。

転職後に賃金が増えた割合を、参考の数字として示します 40.5% 転職入職者の賃金が『増加』した割合*3 厚生労働省 雇用動向調査(令和6年) 回る順を組む作業の評価とは別の指標です 増加以外の内訳は、ここでは示しません 回る順の決め方とは別に、転職後に賃金が増えた割合を示す数字です*3 *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

厚生労働省の調査では、転職入職者のうち賃金が『増加』した人は40.5%でした*3。増加以外の内訳は、ここでは示しません。

この数字は、賃金がどう変わったかを示すものであり、回る順を組む作業の難しさとは関係がありません。順番を組む力そのものを測る指標ではありません。

回る順を自分で組み立てる経験を積んでも、賃金がそのまま上がるとは限りません。転職を考える際は、この数字を判断材料の1つとして見ておく程度に留めておくと、話が混ざりにくくなります。

回る順を組む力そのものは、求人票の文章だけでは伝わりにくい経験です。面談では、当日の指定変更にどう対応したか、確認先とどのようにやり取りしたかを、具体的な場面で話すと伝わりやすくなります。

3. 相手が指定した時間帯が、回る順を先に絞ります。

訪問先ごとに指定された時間帯は、求人によって渡され方が違います。担当エリアの窓口が一括で管理している場合もあれば、それぞれの回る先から直接連絡が入る場合もあります。

時間帯の指定が厳しい先ほど、その立ち寄りを先に固定し、残りの回る先を空いた時間に当てはめる組み方になります。距離が近いという理由だけで順番を先に決めると、時間帯の指定に間に合わない立ち寄りが出てきます。

時間帯の指定を誰に確認するかは、求人によって決まっています。配車を担当する部署が一括で把握している求人もあれば、その場で相手に電話して確認する求人もあります。確認先を最初に把握しておくと、順番を組み直す場面での動きが早くなります。

指定された時間帯どうしが重なってしまう日もあります。その場合は、どちらの先を優先するかを、確認先に相談してから決めます。現場の判断だけで優先順位を変えると、後から連絡の行き違いが起こる場合があります。

時間帯の指定は、当日の朝に変わることもあります。回る順をあらかじめ決めていても、その日の指定の変化に合わせて組み直す柔軟さが求められます。

経験を積んだ担当者は、指定された時間帯の幅を見て、どのくらい余裕があるかを先に見極めます。幅が狭い先を早い時間に、幅が広い先を後半に回すという組み方を、現場で少しずつ覚えていきます。

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4. 確認する項目を、表にまとめます。

回る順を組むときに確認する項目を、表で整理します。距離のほかに何を先に確認するかを、項目ごとに対応させています。

【表1】順路を組むときに確認する項目

確認項目確認する内容確認先
時間帯の指定各訪問先が対応できる時間の範囲配車担当または相手本人
積み荷の順番車に積んだ荷物と降ろす順番の対応出発前の積み込み担当
戻れない道順一方通行や進入規制の区間経路を組む担当・地図情報
当日の変更予定変更が入った際の連絡経路配車担当または相手本人

表の4項目は、どれも距離だけでは分からない基準です。確認先が分かっていれば、当日に変更が入っても、慌てずに次の一手を選べます。

確認先は求人ごとに異なります。配車を担当する部署に集約されている求人もあれば、その場で相手に確認する求人もあります。面談で、誰に確認すればよいかを尋ねておくと、入社後の見通しが立てやすくなります。

4項目のうち、戻れない道順は見落とされやすい項目です。地図上では問題なく見えても、実際の運用は一方通行や時間帯の規制によって変わるため、経路を組む担当や地図情報サービスに確認しておくと安心です。

5. 距離で決める場合と、制約で決める場合を比べます。

距離だけで組む場合と、時間帯や積み荷の制約から組む場合とで、何が変わるかを比べます。

順番の決め方の比較 距離だけで順番を決める場合 近い先から並べるので、組むのは簡単です 相手の指定した時間帯に間に合わない先が出てきます 積み荷の順番と合わず、着いてから並べ直す場面が増えます 制約から順番を決める場合 時間帯の指定を先に固定し、残りを距離で埋めます 積み荷の順番に合わせて、回る先の並びを決めます 戻れない道順を避けて、組み直しの手間を減らせます 距離を先に見るか、制約を先に見るかで、組み方の手間が変わります

距離だけで順番を決めると、地図上では整った順路に見えます。しかし相手の指定した時間帯に間に合わない先が出てくると、現地でその立ち寄りを後回しにする判断が必要になります。

制約から順番を決める場合は、まず時間帯の指定が厳しい先を固定し、そのあとに積み荷の順番と道順の制約を重ねます。距離はその中で最後に調整する要素になります。

どちらの組み方でも、確認先に聞かなければ分からない情報が前提になります。確認先を把握していないまま距離だけで組むと、現地で組み直す回数が増えます。

距離だけで組む場合でも、時間帯の指定がゆるい先が多ければ、大きな問題は起きません。指定が厳しい先が増えるほど、制約から組む考え方の効果が大きくなります。

6. 回る順を組む前に、確認しておきたい点を整理します。

回る順が絡む求人に応募する前に、確認しておきたい点を整理します。

順路を組む前に確認しておきたい点

  • 時間帯の確認先:各訪問先が対応できる時間の範囲を、誰に確認すればよいかを求人票や面談で確認します。
  • 積み荷の順番:車に積む順番を誰が決めているのか、自分で組み替えられる範囲かを確認します。
  • 道順の制約:一方通行や進入規制の情報を、誰から入手できるかを確認します。
  • 当日の変更連絡:予定が変わった際の連絡経路と、優先順位を決める人を確認します。

4つの確認点はどれも、求人票の文章だけでは分からない場合があります。回る順を『距離で決めている』と書かれていても、実際には時間帯の指定が優先される求人も少なくありません。

確認先が分かっていれば、当日に予定が変わっても、優先順位を判断する相手にすぐ連絡が取れます。確認先が分からないまま現場に出ると、判断が遅れて回る順そのものが崩れる場合があります。

面談で確認する際は、直近の回る先の件数や、1日に何件回るのが目安かを尋ねると、業務量を具体的にイメージしやすくなります。

確認先が複数に分かれている求人では、誰が最終的な優先順位を決めるのかも、あらかじめ確認しておくと判断が速くなります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 回る順は誰が決めますか。

A. 求人によって異なります。配車を担当する部署が前日までに決める求人もあれば、当日の指定を踏まえて自分で組み立てる求人もあります。

Q2. 時間帯の指定がない先は、どう並べますか。

A. 指定のある先を先に固定したうえで、残りの時間に距離の近い先を当てはめます。指定のない先ほど、順番を調整するための枠になります。

Q3. 積み荷の順番を、自分で組み替えることはできますか。

A. 求人によって異なります。積み込みを別の担当者が行う求人では、組み替えの前に積み込み担当へ相談する必要があります。

Q4. 訪問先の件数が多い日は、どう対応しますか。

A. 確認先に優先順位を相談し、対応できない先があれば早めに連絡します。件数が多い日ほど、時間帯の指定が厳しい先を先に固定しておくことが役立ちます。

Q5. 未経験でも、回る順を組む業務に応募できますか。

A. 求人によって異なります。最初は先輩が決めた順番に沿って回り、時間帯の指定や積み荷の制約を覚えてから、自分で組み立てる範囲が広がる求人もあります。

Q6. 道順に詳しい地域とそうでない地域では、任され方が変わりますか。

A. 変わる場合があります。土地に慣れていない地域では、戻れない道順の確認を重点的に任され、慣れた地域では優先順位の調整のような判断業務を任される、という配分の違いが出ることがあります。

8. まとめ:訪問の順路は、都合と荷の順で決まります。

この記事の要点

  • 回る順番は、地図上の距離だけでは決まりません。相手が指定した時間帯が、先に順番を絞ります。
  • 車に積んだ荷物の順番や、戻れない道順も、距離より先に効いてくる制約です。
  • 国土交通省の調査では、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。複数の先を1日で回る求人は、この数字に含まれない現地対応の業務として残っています。
  • 時間帯や積み荷、道順の制約は、確認先を把握しているかどうかで、組み直しの手間が変わります。

回る順を組む力は、距離を測る力ではありません。相手の都合と、積んだ荷物の順番、そして確認先をどれだけ早く押さえられるかが問われます。求人票の『経路の組み方』という言葉の内側を、面談で具体的に尋ねてみましょう。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 国土交通省 テレワーク人口実態調査
*2 厚生労働省 賃金構造基本統計調査
*3 厚生労働省 雇用動向調査

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