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キャリア相談の準備|そろえる4つの資料と伝え方

キャリア相談|正社員求人の前に用意する4つの資料のイメージ写真

キャリア相談を予約したものの、当日は経歴と希望を口で話しただけで終わることがあります。時間が限られているため、話す中身を先に決めておくかどうかで持ち帰れるものが変わりました。先に用意するのは、経歴の要点、いまの年収、譲れない条件、動きたい時期の4つです。

総務省の労働力調査では、転職等希望者数が1023万人にのぼりました*1。実際に転職した人数を大きく上回っており、まだ動くと決めていない人も数に入っています*1。条件を言葉にする作業そのものを、相談の目的にして構いません。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

キャリア相談は3段で使う この記事の要約 書き出し→絞り込み→求人と突き合わせ 1 相談前に書き出す 経歴の要点・いまの年収・ 譲れない条件・動きたい時期 2 当日に絞り込む 並べた条件のどれを外せるかを 決める。理由も一緒に話す 3 求人と比べる 決めた条件で求人票を見る。 条件は後で変えてよい 4つの資料 絞った条件 経歴は役職名ではなく、使った技術・担当した工程・在籍年数の3つで伝えます 空欄のまま行くと、その場で埋める作業に時間が消えます *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • キャリア相談は、求人票を見る前に経歴と条件を言葉へ直す場として使えます。応募を決めていなくても申し込めます。
  • 経歴は役職名ではなく、使った技術・担当した工程・在籍年数の3つで伝えると、求人と照らしやすくなります。
  • 持っていくのは職務経歴の要点、現在の年収、譲れない条件、動きたい時期の4つです。

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1. 求人を見る前の条件整理

キャリア相談は、求人票を開く前に経歴と希望条件を言葉へ直す場です。総務省の労働力調査(2025年平均)によると、転職を望む人は1023万人にのぼります*1。実際に動いた人数とは差があり、応募先を決めきる前の人も数に入っていました*1。条件を先に固めてから探すほうが、求人を見比べる基準はぶれません。

まず、応募先を決めていなくても相談は使えます。経歴のどこを話すか、希望をどこまで具体的に言えるかで、返ってくる提案の幅が変わりました。空欄の多いまま相談に行くと、その場で埋める作業に時間が消えます。

そのため、求人票を先に眺めるのは後回しにします。個別の待遇や仕事内容に目が向くと、譲れない条件を書き出す前に基準が動くためです。順番を入れ替えるだけで、比べる軸が固まりました。

ITエンジニアの場合、担当業務を「開発」とだけ伝えると話が先へ進みません。使った言語とフレームワーク、担当した工程が設計か実装か運用かまで言えると、相手は求人と突き合わせられます。この3点は、職務経歴書にもそのまま使えました。

キャリア相談を予約する時点で、面談の形式も聞いておきます。オンラインか対面か、時間が何分あるかで、持っていく資料の分量が変わるためです。30分なら経歴は1枚に収め、条件は3つに絞った状態で臨みます。

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2. 相談前・当日・相談後の3段階

相談から求人を見るまでの流れを3つに分けます。

相談から求人比較までの3段階 相談前 現在の年収と譲れない条件を書き 出しておきます 相談当日 経歴と希望条件をすり合わせ、 優先順位を絞ります 相談後 絞り込んだ条件に沿って求人を見 比べます 各段階で準備することを分けて考えます

相談前にやるのは、書き出しだけです。経歴と条件をどこまで紙に出せているかで、当日の密度が変わりました。書き出しが終わっていれば、当日は優先順位をつける時間に使えます。

つぎに、並べた条件を突き合わせる時間になります。年収と勤務地と技術要素が並んだとき、どれを先に外せるかを一緒に決めます。決まらないまま終わると、求人を見る段階でまた止まります。

相談後は、決めた条件で求人票を比べる段階です。出社の頻度も書き出しに入れておくと、当日は技術の話に時間を回せました。リモート中心を希望するなら、この1行が効きます。

そのため、当日までに書き出しが終わらない場合は、途中でも持っていきます。空欄が残っていても、どこで詰まったかが分かれば相談の的が絞れました。白紙で行くより、埋まっていない欄が見えるほうが早く進みます。

キャリア相談のあとに届く求人は、当日の話し方に左右されます。条件が絞れていれば紹介の数は減り、絞れていなければ幅広く届きました。数が多いほど良いわけではないので、絞れた状態を目指します。

3. 経歴と条件を数字で伝える

経歴は、役職名だけでは実際にできることが伝わりません。使った技術、担当した工程、在籍年数の3つを数字で添えます。相手はそれを求人の要件欄と並べて読みました。

希望条件も同じです。「年収を上げたい」だけではなく、いまの額と上げたい幅を数字で示します。厚生労働省の雇用動向調査(令和6年)では、転職入職者のうち賃金が増えた人は40.5%でした*2。

この40.5%は、転職すれば全員の年収が上がるという意味ではありません*2。増えなかった人も減った人も含まれた数字です*2。だから相談では、上がる前提で聞かず、上げるには何が要るかを聞きます。

なお、リモート中心の求人では、進捗の共有の仕方まで聞かれます。日報の頻度や成果物の残し方を説明できるようにしておけば、相談で整理した内容を選考でもそのまま使えました。

実際、数字で言えると質問の向きも変わります。「年収を上げたい」では希望の確認で終わりますが、額と幅を出すと求人の候補の話になりました。経歴も同じで、工程まで言えば任せてもらえる仕事の話に変わりました。

キャリア相談の前に、職務経歴書の下書きを1枚作っておく手もあります。完成していなくても、担当したプロジェクトを時系列に並べるだけで話の順番が決まります。その場で埋める作業が減り、相談の時間を条件の話に回せました。

そのうえで、下書きは箇条書きで構いません。文章にすると時間がかかるうえ、相談の場では読み上げにくくなります。開発名と期間と役割を並べた3列の表が、いちばん扱いやすい形でした。

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4. 相談で使う3つの数字

相談の場で前提になる公的な数字を並べます。

【表1】転職に関わる年収と年齢の目安

指標数字出典・年キャリア相談での使い方
転職等希望者数1023万人総務省 2025年平均相談段階の人も含む規模として把握します*1
賃金が増加した割合40.5%厚生労働省 令和6年希望条件を伝える前提として確認します*2
一般労働者の平均年齢44.4歳厚生労働省 2025年年齢を条件整理の材料の1つとして扱います*3

まず、3つとも自分の状況を置く物差しになりました。転職等希望者数の1023万人は、条件を整理している段階の人まで含んだ規模です*1。「まだ決めていない」まま相談へ行く人は珍しくありません。

賃金が増えた割合は、希望を数字で言うときの物差しです*2。上がらなかった人もいる以上、いくら欲しいかは自分で決めるしかありません。平均年齢の44.4歳は、年齢で相談をためらわなくてよいことの目安になりました*3。

5. 書き出しの有無で変わる準備

条件を書き出しているかどうかで、当日の使い方が分かれます。

年収と勤務地を書き出してあれば、当日は外せる順の並べ替えに使えます 希望条件をすでに書き出しているか 書き出している 当日は優先順位を一緒に絞り込みます 書き出していない 相談前に譲れない条件を3つまで絞ります 書き出しの有無で、当日使える時間の配分が変わります

すでに書き出しているなら、当日は絞り込みに使えます。年収、勤務地、技術要素が並んでいても、外せる順に並べ替えれば話は進みました。並べ替えは1人では決めにくいので、相談の時間を当てる価値があります。

書き出していないなら、譲れない条件を3つまでに絞ってから行ってください。数を絞らずに臨むと、条件同士が矛盾したまま話が進みます。「年収は上げたいが勤務地は動かせない」といった衝突は、その場では解けません。

書き出すときは、条件と一緒に理由も残します。理由まで言えると、代わりの案を出してもらえるためです。「出社は月1回まで」の理由が通院なら、別の条件で調整できることもありました。

なお、条件は相談のあとで変わって構いません。求人票を見て相場が分かると、下限の置き方が現実に寄るためです。変えたときは、変えた理由もあわせて残しておきます。

キャリア相談の場で条件を変えた場合も、書き出しは残しておきます。最初に何を外せないと思っていたかが分かると、後で迷ったときに戻れるためです。紙1枚を保存しておくだけで、次の相談の下地になりました。

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6. 持っていく4つの資料

相談に持っていく資料を4つに絞ります。

相談に持っていく4つの資料

  • 職務経歴の要点:担当した業務・使った技術・在籍年数を、求人票と照らせる形で1枚にまとめる
  • 現在の年収:給与明細か源泉徴収票を見て、額面で言えるようにする
  • 譲れない条件:勤務地・出社の頻度・年収の下限など、外せないものを3つまでに絞る
  • 転職したい時期:いま動きたいのか、条件を整理する段階なのかを自分の言葉で言う

たとえば、4つとも数字か具体例で言える形にしておきます。「良い条件があれば」のままでは、相手が動かせる情報になりません。曖昧なまま出すと、返ってくる提案も曖昧でした。

とくに年収と条件の下限は、その場では答えにくい数字です。先に調べておけば、当日はすり合わせだけに時間を使えます。源泉徴収票が手元になければ、給与明細の総支給額から計算してください。

用意した資料は、選考でもそのまま使えます。リモート中心の求人では稼働の自己管理を聞かれることがあり、同じ内容で答えられるためです。1回作れば、応募のたびに作り直す必要はありません。

資料は紙でもデータでも構いません。オンラインのキャリア相談なら、画面共有できる形にしておくと説明が早く終わります。相手の手元にも残るため、あとの紹介がずれにくくなりました。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 求人を決める前でもキャリア相談を使えますか

A. 使えます。転職等希望者数は1023万人で、動くと決めていない段階の人も含まれています*1。

Q2. 転職すると年収は上がりますか

A. 上がるとは限りません。賃金が増えた人の割合は40.5%で、増えなかった人もいます*2。

Q3. 年齢が高いと相談で不利になりますか

A. 年齢だけで決まるものではありません。一般労働者の平均年齢は44.4歳です*3。

Q4. 相談は何分くらいかかりますか

A. 形式によって変わります。予約のときに時間を聞き、資料の分量をそれに合わせてください。

Q4. 職務経歴書がなくても相談できますか

A. できます。ただし担当した業務と使った技術を口で説明できるようにしておくと、提案の具体性が上がりました。

Q5. 希望条件が絞れないときはどうしますか

A. すべて箇条書きにしてから、譲れない順に並べ替えます。並べ替えを相談の場で一緒にやる方法もあります。

Q6. リモート中心で働きたい場合は何を伝えますか

A. 出社の頻度の希望と、離れた場所で成果を出した実績を伝えてください。相談で整理した内容は選考でも使えます。

8. まとめ:4つの資料をそろえてから相談する

この記事のまとめ

  • 転職等希望者数は1023万人で、動くと決めていない段階でも相談は使えます*1。
  • 賃金が増えた人の割合は40.5%です*2。上がる前提ではなく、上げるには何が要るかを聞きます。
  • 一般労働者の平均年齢は44.4歳です*3。年齢よりも、経歴と条件を具体的に言えるかどうかが効きます。
  • 持っていくのは職務経歴の要点、現在の年収、譲れない条件、動きたい時期の4つです。

持ち物が決まれば、相談の時間は条件のすり合わせに使えます。整理した条件を持って、リモートワーク対応の求人を見比べてください。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果」
*2 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」

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