定期券の精算は在宅で変わる|書面と時期

在宅で働く日が増えると、通勤にかかる費用の扱いが変わることがあります。定期券の代金を支給する形から、実際に出社した日数分だけを精算する形に切り替わる会社があるためです。切り替わるかどうか、いつから変わるのか、申請の方法はどこに書かれているのかを、書面の位置で確かめる話に絞って見ていきます。金額や税の扱いは会社の規程と制度の定めによって変わるため、ここでは示しません。
通勤費の扱いは、支給から実費に切り替わる時期と書面を確かめると分かります。
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この記事のポイント
- 在宅で働く日が増えると、通勤費の扱いが定期券代の支給から実費の精算に切り替わることがあります
- 支給の形・切り替わる時期・申請の締めと方法・出社が増えたときの扱いは、就業規則や社内規程、給与に関する案内に書かれています
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%です*1。この数字は働く場所の実施率を示すもので、通勤費の扱いを決めるものではありません
1. 在宅が増えると定期券の精算は変わります
在宅で働く日が増えると、通勤費の扱いが定期券代の支給から実費の精算に切り替わることがあります。切り替わるかどうか、いつから変わるのかは会社ごとに違うため、どの書面に書かれているかを確かめることが最初の一歩になります。
在宅で働く日が増えると、毎日通勤する前提で組まれていた通勤費の扱いも見直されることがあります。定期券の代金をそのまま支給する形のままでは、実際に出社した日数と支給額が合わなくなるためです。
見直しの結果として多いのが、支給から、出社した日数分の交通費を実費で精算する形への切り替えです。どちらの形をとるか、また両方を組み合わせるかは会社の規程によって決まります。
在宅で働けるかどうかの承認自体は、通勤費の扱いとは別の手続きです。承認がどこで下りるかは、別記事で扱っています。
見直しの時期は、在宅の日数が増えたタイミングだけでなく、賃金や勤怠に関する規程を改定するタイミングに合わせて動くこともあります。単独の見直しより、複数の規程の改定にまとめて含まれることのほうが多く見られます。
支給の形が変わったことに気づくきっかけは、給与明細の支給項目の名称や、通勤費を申請するシステムの画面表示が変わることです。日々見ている画面の表示が変わった時点で、規程そのものも変わっている可能性があります。
通勤費の扱いを確かめるときは、定期券がどう扱われるかだけでなく、いつからその扱いに変わるのか、申請の締め切りと方法はどうなっているのかも合わせて確かめておく必要があります。次の項目で、確かめる書面の対応を見ていきます。
あわせて読みたい | 在宅の可否が決まる場所|承認の位置
2. 定期代の支給から実費精算に変わる仕組み
定期代の支給とは、通勤に使う定期券の代金をそのまま会社が支給する形です。毎日出社する前提であれば、実際にかかる交通費と支給額のずれは小さくなります。
実費の精算とは、出社した日数分の交通費を、その都度または月単位で申請して受け取る形です。在宅で働く日が多いほど、定期券を買うより実費で精算するほうが会社にとっても扱いやすくなります。
どちらの形を採るかは会社ごとに決まっており、どちらが正しいということはありません。在宅の日数が少ない会社では従来の支給を続け、在宅の日数が多い会社では実費の精算に切り替える、という判断が分かれます。
切り替えが行われる場合、定期券をすでに購入している期間の扱いも論点になります。購入済みの期間中に切り替わるのか、次の更新のタイミングで切り替わるのかによって、確かめる書面も変わります。会社によっては、購入済みの分の有効期間中は従来の支給を続け、次の更新から実費の精算に移すという移行的な取り扱いを設ける場合もあります。
出社する日をどう決めているかという運用も、通勤費の扱いに関わってきます。出社日の決め方については、別記事で扱っています。
あわせて読みたい | 出社日は誰がいつ決めるか|生活の組み立て方
3. 確かめる項目と書かれている書面の対応
通勤費の扱いを確かめるときに見る項目は、四つに分けられます。それぞれ、どの書面に書かれているかが変わります。
確かめる項目と、書かれている書面の目安
| 確かめる項目 | どこに書かれているか |
|---|---|
| 支給の形(定期代か実費か) | 就業規則や賃金規程、通勤費に関する社内規程 |
| 切り替わる時期 | 社内規程の付則や、人事からの案内文書 |
| 申請の締めと方法 | 経理や総務が配布する申請書、社内システムの案内 |
| 出社が増えたときの扱い | 就業規則や出社に関する運用ルールの案内 |
支給の形は、就業規則や賃金規程、あるいは通勤費だけを定めた社内規程に書かれていることが多く、定期券の代金を支給するか実費で精算するかがここで決まります。
切り替わる時期は、本則ではなく付則や改定の案内文書に書かれている場合があります。本則を読むだけでは、いつから変わるのかまでは分からないことがあります。
申請の締めと方法は、経理や総務が配布する申請書や、社内システムの案内に書かれています。書面の名称は会社ごとに異なるため、同じ言葉で探しても見つからないことがあります。
出社が増えたときの扱いも、確かめておきたい項目です。在宅の日数が減って出社が増えた場合に支給の形が戻るのかどうかは、就業規則や出社に関する運用ルールの案内に書かれています。
社内規程が整っていない会社では、同じ内容が規程集ではなく社内ポータルの案内や人事からのメールで示されている場合もあります。書面という形を取らないこともあるため、規程集だけを探して見当たらないときは、人事に直接確認する方法もあります。
四つの項目は、同じ書面にまとめて書かれているとは限りません。支給に関する規程と、申請の締めを定めた書面が別々に存在する会社もあるため、複数の書面を確かめる前提で探すことが要になります。
4. 在宅が定着している背景の数字を並べます
定期券代の扱いが見直される背景として、在宅で働く人の割合を示す数字を2つ並べます。
情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*1。業種によって差はありますが、在宅で働く人が一定の割合で続いていることが分かります。
この数字は働く場所の実施率を示すものであり、通勤費の扱いを決めるものではありません。在宅の日数が多い会社ほど支給の形を見直す機会も増えると考えられますが、実際に見直すかどうかは会社ごとの判断です。
5. 通勤費の扱いをどこまで確かめられたかを図にします
通勤費の扱いがどこまで分かったかは、数字ではなく位置で表せます。
通勤費の扱いがどこまで分かっているかは、「まだ分からない」から「書面まで確かめた」までの間のどこかに位置づけられます。支給の形までは分かっていても、切り替わる時期までは分かっていない、という状態もこの間に含まれます。
位置が左に近いほど、まず何を確かめればよいかを絞る段階にあります。位置が右に近いほど、書かれている書面をもとに窓口へ直接聞く段階に進めます。
在宅で働くときに会社の郵便物をどう受け取るかも、確かめておきたい運用の一つです。確かめ方は別記事で扱っています。
通勤費の扱いを確かめることは、会社の判断を評価することではありません。次に確かめる窓口を絞るための手がかりです。
書面を確かめる前の段階では、同僚から聞いた話だけで判断しないほうが安全です。同じ会社でも部署や雇用形態によって、確かめた時点の扱いが異なっている場合があります。
あわせて読みたい | 在宅で会社の郵便物を受け取るとき|運用を確かめる
6. 確かめる窓口を三つの型に分けます
確かめる窓口が分かれば、聞き方も型でそろえられます。人事・給与担当・上長という三つの型に分けておくと、確認が重複しません。
確かめるときの三つの型
- 人事に確かめる型:就業規則や社内規程のどこに通勤費の扱いが書かれているかを尋ねます
- 給与担当に確かめる型:申請の締めと方法、支給が実費に切り替わる時期を尋ねます
- 上長に確かめる型:出社が増えたときに定期券代の支給に戻るかどうかを尋ねます
三つの型は、通勤費の扱いについて確かめたいことが複数あるときに、聞く相手をそろえるための型です。どの型を使うかは、まだ分かっていない項目によって決まります。
人事に確かめる型は、支給の形そのものが分からないときに使います。就業規則や社内規程のどこに支給の扱いが書かれているかを尋ねると、次に見る書面が絞れます。
給与担当に確かめる型は、切り替わる時期や申請の締めが分からないときに使います。給与に関する案内をもとに、実費の精算がいつから始まるのかを尋ねられます。
上長に確かめる型は、出社が増えたときの扱いが分からないときに使います。在宅の日数が減って出社が増えた場合に、支給の形が元に戻るのかどうかは、上長を通じて確かめる場合が多くなります。
三つの型を使う順番にも目安があります。まず人事に支給の形を確かめ、次に給与担当に時期と申請方法を確かめ、最後に上長へ出社が増えたときの扱いを確かめると、同じ説明を繰り返さずに済みます。
確かめる窓口が分からないときは、まず人事に相談すると、そこから次にどの窓口へ確認すればよいかを教えてもらえる場合があります。窓口を自分だけで特定できなくても、最初の相談先が分かれば先に進められます。
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 定期券代の支給が実費の精算に切り替わるのは、どのタイミングが多いですか。
A. 決まったタイミングはなく、会社の規程改定や在宅の日数が増えた時期に合わせて切り替わることが多いです。切り替わる時期は社内規程の付則や人事からの案内に書かれているため、そこを確かめると分かります。
Q2. 定期券をすでに購入している場合、期間中に扱いが変わることはありますか。
A. 会社の規程によって異なります。購入済みの期間が終わるまで従来の支給を続ける会社もあれば、規程の改定日から切り替える会社もあるため、社内規程や人事からの案内で確かめる必要があります。
Q3. 実費の精算に切り替わった場合、税の扱いも変わりますか。
A. 税の扱いは会社の規程と制度の定めによって変わるため、ここでは断定できません。給与に関する案内や人事の窓口で確かめることをおすすめします。
Q4. 出社が増えた場合、定期券代の支給に戻ることはありますか。
A. 会社によって異なります。出社の日数が一定を超えた場合に支給へ戻す規程を持つ会社もあれば、実費の精算を続ける会社もあるため、上長や人事に確かめることが確実です。
8. まとめ:定期券の精算は書面と時期で確かめます
この記事の要点
- 在宅で働く日が増えると、通勤費の扱いが定期券代の支給から実費の精算に切り替わることがあります
- 支給の形・切り替わる時期・申請の締めと方法・出社が増えたときの扱いは、就業規則や社内規程、人事や給与担当からの案内に書かれています
- 確かめる窓口は人事・給与担当・上長の三つの型に分けると、聞き方が重複しません
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%です*1。この数字は働く場所の実施率を示すもので、通勤費の扱いを決めるものではありません
定期券代の支給を前提にしたままでいると、実費の精算に切り替わった時点で戸惑うことになります。支給の形・時期・申請の方法を書面で確かめておけば、切り替わったときも落ち着いて対応できます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
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