データベースエンジニアはフルリモートで働ける?在宅の業務

データベースエンジニアは、会社が本番のデータへの在宅からの接続を認めていれば、自宅で働けます。近い職業のデータエンジニアは、作業がほぼPCだけでできるので、自宅での作業が可能です*2。ただし、機密性が高い顧客データは入退室を管理した部屋で扱う場合もあります*2。
在宅で働けるかどうかは、本番のデータへどう接続するかと、個人データを守る措置を自宅でも守れるかで決まります*3*4。ここでは、在宅でできる業務と、求人で聞いておく項目を書きます。
Relasic(株式会社LASSIC運営)|リモートワーク対応の転職支援
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- データベースの業務は、企画・要件定義・開発・運用・保守の5つの工程にまたがります*1。在宅で働けるかは、本番のデータへの在宅からの接続を会社が認めるかで決まります。
- 本番データへの接続は、VPN方式なら端末にデータを残せ、リモートデスクトップ・VDI方式なら残しません*4。個人データを扱う会社には、技術的安全管理措置の4つが課されています*3。
- 令和7年の調査で、情報通信業のテレワーク導入率は92.8%でした*5。求人では、接続方式・作業端末・出社の頻度の3つを聞いてください。
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在宅で本番のデータを扱う仕事は、会社ごとに接続方式も作業端末も違うため、在宅を前提に探せることが出発点です。リラシクが扱う求人は、すべてリモートワークに対応した正社員求人です。気になる企業にリモートワークの求人が無い場合は、リクエストすると、エージェントが企業と直接交渉して情報を集め、ポジションを開拓します。
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データベースの運用を在宅で担う仕事は、リモートワーク対応の正社員求人にもあります。
1. データベースエンジニアは本番データへの接続を認める会社なら在宅で働ける
データベースエンジニアの在宅勤務は、会社が本番データへのリモート接続を認めていれば成り立ちます。職業情報提供サイト(job tag)には、近い職業としてデータエンジニアが載っています*2。データエンジニアは別の職業名で、データベースエンジニアと同じものではありません*2。そちらの職業ページでは、自宅での作業ができる一方、機密性が高いデータは作業場所が限られると書かれています*2。
データベースに関わる業務は、企画・要件定義・開発・運用・保守の5つの工程に分かれます*1。役割は、情報システム全体のデータ資源を管理するデータ管理者と、個別のシステム開発でのデータベースの技術支援です*1。在宅で進めやすいかどうかは、その工程で本番のデータに触れるかどうかで変わります。
機密性が高い顧客データを扱う場合、データエンジニアは、厳密な入退室管理が行われている部屋(セキュリティ・ルーム)で作業をします*2。顧客の拠点で作業をすることもあります*2。自宅で作業できる仕事でも、データの機密性によっては、出社や常駐が入る職種です。
そのため、データベースエンジニアの求人では、データエンジニアの記述をそのまま当てはめず、会社ごとに本番データの扱いを聞きます。聞く中身は、最後の節にまとめました。
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2. VPN方式とリモートデスクトップ方式で端末に残るデータが変わる

在宅のデータベースエンジニアが本番データに触れる経路は、大きく2つに分かれます。自宅の端末から会社のネットワークへ暗号化した通信路でつなぐのがVPN方式です。会社側の仮想のデスクトップ環境を自宅から操作するのが、リモートデスクトップ・VDI方式です。
総務省のテレワークセキュリティガイドラインは、2つの方式の違いを端末へのデータ保存で示しています*4。
VPN方式の場合、手元の端末へデータを保存できるため、端末の紛失や盗難による情報漏えいの危険があります*4。そのため、端末の内蔵記録装置(HDD・SSD等)の暗号化と、データの遠隔消去が重要な対策です*4。運用者が自宅の端末に本番のデータを置ける会社では、この対策が前提です。
リモートデスクトップ方式とVDI方式は、テレワーク端末にデータを保存しない点で、VPN方式とは異なります*4。会社側の環境で作業をし、手元の端末には画面の情報が届くしくみです。端末が盗まれても、本番のデータそのものが端末から出る形にはなりません。
どちらの方式にするかは、会社の判断です。求人票から接続方式を読み取れない場合は、面接で聞いてください。作業端末が会社の貸与か私物かも、あわせて聞きます。
3. 個人データを扱う会社が講じる技術的安全管理措置の4つ
技術的安全管理措置とは、個人情報保護法のガイドラインで、情報システムを使って個人データを扱う会社に求められている安全の措置です。個人データとは、特定の個人が分かる情報を含むデータを指します。
個人情報取扱事業者(個人情報を事業に使う会社)は、パソコンなどを含む情報システムで個人データを扱うとき、4つの措置を講じなければなりません*3。インターネットなどを通じて外部とやり取りする場合も同じです*3。顧客データを持つ会社のデータベースを在宅で運用するときも、この措置の下で作業をします。
技術的安全管理措置の4つと、在宅の運用者が求人で聞くこと*3
| 措置 | ガイドラインの内容 | 在宅の運用者が聞くこと |
|---|---|---|
| アクセス制御 | 担当者と、取り扱う個人情報データベース等の範囲を限定する*3 | 自分が触れるデータベースの範囲はどこまでか |
| アクセス者の識別と認証 | 個人データを扱う従業者が、正当なアクセス権を持つ者であることを、識別した結果に基づいて認証する*3 | 在宅からの接続に、どんな認証が使われているか |
| 外部からの不正アクセス等の防止 | 個人データを扱う情報システムを、外部からの不正アクセスなどから守る措置*3 | 自宅のネットワークからの接続は、どう守られているか |
| 情報システムの使用に伴う漏えい等の防止 | 情報システムを使うことで個人データが漏れることを防ぐ措置*3 | データを端末に保存できるか、保存できる場合の暗号化はあるか |
この4つのうち、在宅の勤務で差が出やすいのは、最初の2つです。アクセス制御では、担当者と、扱うデータベースの範囲が限定されます*3。総務省のテレワークセキュリティガイドラインにも、同じ趣旨の対策があります。情報の管理レベルに合わせて、アクセスできる勤務者と端末を制限し、必要最小限の権限を与える、という内容です*4。
在宅の運用者は、本番データベースへの権限を必要最小限にしたうえで、必要な作業だけをできるようにしてもらうことになります*4。面接では、入社後に付く権限がどこまでかと、その権限で在宅から何ができるかを聞いておきます。
4. 情報通信業のテレワーク導入率は92.8%でも職種で分かれる
総務省の令和7年通信利用動向調査(企業編)は、調査時点が令和7年8月末で、対象は常用雇用者100人以上の企業です*5。テレワークを導入している企業の割合は50.1%で、前年は47.3%でした*5。産業別では、情報通信業が92.8%で最も高い値です*5。
導入している企業のテレワークの形は、在宅勤務が89.8%で最も多く、モバイルワークの32.5%、サテライトオフィス勤務の14.9%が続きます*5。データベースエンジニアが多く在籍する情報通信業は、導入率が高い産業です。ただし、この数字は産業全体の平均で、データベースエンジニアという職種だけの導入率ではありません。
このため、導入率の高い産業の企業であっても、本番データを扱う職種の在宅勤務が認められているとは限りません。同じ会社でも、アプリケーションの開発は在宅で、顧客データを持つ本番環境の運用は出社、という分け方が考えられます。在宅の可否は、職種ではなく、担当する環境と、その環境のデータの機密性で聞き分けます。
5. 求人と面接で聞く本番データの接続方式と作業場所

在宅のデータベースエンジニアの求人では、次の3つを聞いておくと、入社後の働き方が見えます。1つ目は、本番データへの接続方式です。VPN方式なのか、リモートデスクトップ・VDI方式なのかで、自宅の端末に求められる対策が変わります*4。
2つ目は、作業端末です。VPN方式で端末にデータを保存できる会社では、端末の暗号化と遠隔消去が対策になります*4。私物の端末で作業できるのか、貸与のみなのかを、面接で具体的に聞きます。
3つ目は、出社や拠点での作業がどのくらいあるかです。データエンジニアのページには、セキュリティ・ルームでの作業や、顧客の拠点での作業の記述があります*2。データベースエンジニアでも、担当する環境によっては同じ形が入る場合があるので、月に何日の出社を見込むかまで聞きます。
3つに加えて、自分に付く権限の範囲も聞いておきます。アクセス制御で担当者と範囲が限定されるため、入社後に触れるデータベースが決まるからです*3。設計や運用の経験を職務経歴書に書くときの考え方は、別の記事にまとめています。
あわせて読みたい | データベースの運用を職務経歴書にどう書く?設計で見られる経験
6. よくある質問
Q1. データベースエンジニアはフルリモートで働けますか?
A. 働けます。ただし、本番データへの接続を会社が認めた場合に限ります。データエンジニアのページには、テレワークで自宅作業もできると書かれています*2。
Q2. データエンジニアと同じ職業ですか?
A. 別の職業名です。職業情報提供サイト(job tag)のデータエンジニアのページは、データベースエンジニアに近い職業として引いています*2。
Q3. 本番データベースにも自宅から接続できますか?
A. 会社が認めた接続方式なら接続できます。方式は、データを端末へ残せるVPN方式と、残さないリモートデスクトップ・VDI方式に分かれます*4。
Q4. 在宅でも出社が必要になることはありますか?
A. あります。データエンジニアのページでは、顧客の拠点での作業や、入退室を管理したセキュリティ・ルームでの作業が挙がっています*2。
Q5. 個人データを扱うときの決まりはありますか?
A. あります。アクセス制御、認証、不正アクセスの防止、漏えいの防止の4つです*3。
Q6. データベーススペシャリスト試験は在宅の求人で役に立ちますか?
A. データベースに関わる高度IT人材を対象にした試験で、運用や保守の中心的な役割が想定されています*1。職業ページでも、データエンジニアの関連資格として挙がっています*2。
7. まとめ:データベースエンジニアの在宅は接続方式と作業場所で決まる
この記事のまとめ
- データエンジニアはデータベースエンジニアと別の職業で、自宅で作業できる*2
- 機密性が高い顧客データは、入退室を管理した部屋で扱う場合がある*2
- VPN方式は端末にデータを保存でき、リモートデスクトップ・VDI方式は保存しない*4
- 個人データの扱いには、アクセス制御を含む4つの措置が要る*3
- 92.8%は情報通信業の導入率で、職種別の数字ではない*5
応募する求人では、接続方式・作業端末・出社の頻度の3つを、面接の前に質問として書き出しておきましょう。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 データベーススペシャリスト試験(IPA 独立行政法人情報処理推進機構)
*2 データエンジニア 職業詳細(厚生労働省 職業情報提供サイト job tag)
*3 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)(個人情報保護委員会)
*4 テレワークセキュリティガイドライン 第5版(総務省)
*5 令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)(総務省)
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