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フルリモートのエンジニア|自社開発と受託開発の働き方の違い

在宅の机で、コードのような画面の横長モニターと、四角と矢印の設計メモ

フルリモートで働くエンジニアの自社開発と受託開発の違いは、仕事の進め方です。受託開発は、顧客の依頼で情報システムのソフトウェアを作ります*2。自社開発は、自社の製品を企画から販売後のアップデートまで担います*1。

リモートワークができるかどうかは、受託開発でも自社開発でも会社ごとに違うため、求人票と面接で1社ずつ読みます。常用雇用者100人以上の企業では、テレワークを導入する割合が全体で50.1%、情報通信業で92.8%です*4。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 受託開発は、顧客の依頼を受けて、ソフトウェアを開発する仕事です*2。自社開発は、自社の製品を企画から担う仕事で、厚生労働省のjob tagにはパッケージソフトの開発が載っています*1。
  • アップデートでは、ユーザーの意見や要望を反映して、ソフトの仕様を検討します*1。請負という契約は、仕事の完成を約し、その結果に報酬が支払われる契約で、受託開発の契約の形は面接で聞きます*3。
  • リモートワークのしやすさが、受託か自社かで決まるとは言えません。92.8%は情報通信業全体の数字なので、フルリモートかどうかは求人ごとに読みます*4。

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1. 自社開発と受託開発は仕事の進め方が違う

自社開発は自社の製品を企画からアップデートまで担い、受託開発は顧客の情報システムの開発を受託して進める点が違います*1*2。job tag(厚生労働省の職業情報提供サイト)には、パッケージソフトの開発が載っており、会社が企画、開発、販売後のアップデートを行います*1。受託開発のシステムエンジニアの仕事は、顧客の依頼を受けて、情報システムのソフトウェアを開発することです*2。フルリモートで働けるかどうかは、この違いでは決まらず、求人ごとに読みます。

ここでの自社開発は、自社の製品の企画から、販売後のアップデートまでを担当する仕事のことです。job tagの例はパッケージソフトですが、求人で自社開発と書かれていても、作っている製品の種類は会社ごとに違います。求人票で製品名を読み、担当する工程は面接で聞きます。

求人票の読み方も、受託開発と自社開発で分かれます。受託開発では、開発するシステムの種類と顧客の業種が、読む項目です。自社開発では、製品名と、企画から担当するのかアップデートから担当するのかを読みます。

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2. 顧客の依頼から始まる受託開発と製品の企画から始まる自社開発

会議室の机で、綴じた依頼の資料と企画のメモを並べ、ペンで指す手

エンジニアが毎日やり取りする相手が、2つの開発で変わります。図は、仕事の出発点と、販売後や契約の扱いを左右に並べています。毎日の連絡先が変わると、打ち合わせの相手も、使う連絡手段も変わります。

受託開発は顧客の情報システムを開発し、自社開発は自社の製品を企画から担う 受託開発 顧客の情報システムを開発する*2 顧客から開発を受託して進める*2 仕事の相手は顧客 契約の形は求人ごとに聞く 自社開発 自社の製品を企画から担う*1 販売後のアップデートも行う*1 ユーザーの要望を仕様に反映*1 企画への関わりは求人ごとに聞く どちらも、リモートワークの可否は求人ごとに読む*4

受託開発は顧客の情報システムを開発する仕事なので*2、エンジニアが顧客と仕様を相談する場面があります。その打ち合わせをリモートで進められるかどうかは、受託開発の求人で最初に聞く項目の1つです。

自社開発のエンジニアは、自社の製品を使うユーザーの声を受け取ります。ユーザーの意見や要望は、アップデートの仕様に反映されます*1。同じ会社の企画や営業の担当者と、チャットやオンライン会議でどう連絡を取るのかも、聞いておく項目です。

どちらの仕事でも、リモートワークのしやすさは、会社の方針と求人の条件で決まります。受託か自社かの区分だけで、フルリモートかどうかを判断することはできません。求人票を読むときは、仕事の相手が顧客なのか製品のユーザーなのかを先に見て、そのうえで勤務地の欄を読みます。

3. 受託開発と自社開発を6項目で並べた比較

右の列は、厚生労働省のjob tagにあるパッケージソフトの開発を、自社開発の例にしています*1。左の列の受託開発は、job tagのシステムエンジニア(受託開発)です*2。

受託開発と自社開発の比較

項目受託開発自社開発
仕事の内容顧客の依頼で、顧客の情報システムを開発する*2自社の製品の企画、開発、販売後のアップデートを担当する*1
要望の出どころ顧客(顧客の情報システムの依頼)*2ユーザーの意見や要望*1
販売後の仕事運用や保守を含むかは、求人票と面接で読む修正プログラムの作成と、既存のソフトのバージョンアップ*1
契約の言葉請負契約かどうかは、面接で聞く*3顧客との契約よりも、製品の企画への関わり方を聞く
統計上の産業受託開発ソフトウェア業(3911)*5パッケージソフトウェア業(3913)*5
リモートワークの可否求人票の勤務地の欄と面接で、1社ずつ読む*4求人票の勤務地の欄と面接で、1社ずつ読む*4

統計では、受託開発ソフトウェア業とパッケージソフトウェア業は、別の産業細分類です*5。2025年1月に、特定サービス産業動態統計調査がサービス産業動態統計調査に統合されました*5。両業種の売上は、参考値の特別集計として、推計で公表されています*5。

売上の規模を比べても、働く場所の条件は分かりません。リモートワークの条件は、会社ごとの求人票で読みます。応募する前に、勤務地の欄と出社の頻度を、受託開発の求人も自社開発の求人も同じ手順で読みます。

4. 求人票でリモートワークの条件を読む箇所

総務省の令和7年通信利用動向調査(企業編)では、テレワークを導入している企業は50.1%で、前年の47.3%から2.8ポイント上がりました*4。産業別では、情報通信業が92.8%で最も高く、金融・保険業の81.9%が続きます*4。調査の対象は、常用雇用者100人以上の企業です*4。

この92.8%は、情報通信業をひとまとめにした数字です*4。受託開発の会社と自社開発の会社に分けた数字ではなく、100人未満の会社も含みません*4。1社ごとの働き方は、その会社の求人票と面接で読むことになります。

求人票では、勤務地の欄と、出社の頻度の書き方を見ます。「フルリモート」と書かれた求人でも、入社直後に出社する日があるのか、年に数回の集まりがあるのかは、面接で聞きます。ハイブリッドと書かれた求人で聞くのは、週に何日出社するのかと、出社する日を誰が決めるのかです。

顧客のオフィスに出向いて働く常駐の勤務があるかどうかも、受託開発の求人で聞く項目です。常駐の有無は、フルリモートかどうかに直接つながります。常駐の中身は求人ごとに違うので、勤務地の欄に顧客先の記載があるときは、面接で出勤の頻度を聞いておきます。

5. 面接で受託開発と自社開発の働き方を聞く質問

夜の机で、ノートパソコンの手前に置いた質問のメモ帳

受託開発の求人では、3つを聞きます。顧客との打ち合わせがオンラインか対面か、担当する仕事が設計からか開発のみか、契約の形が請負かどうかです*3。

契約が請負なら、会社は顧客に仕事の完成を約しています。完成までの日程の組み方と、リモートで進める打ち合わせの回数を、面接で聞いておきます。契約の形は求人票に書かれていないことがあるので、聞かなければ分かりません。

自社開発の求人では、2つを聞きます。企画の段階から開発担当のエンジニアが関わるのかと、販売後のアップデートに向けて、ユーザーの意見や要望がどの窓口から開発担当に届くのかです*1。アップデートの頻度や、1つの製品を何人のエンジニアで担当しているかも、聞いておきたい項目です。

どちらの求人でも共通して、出社が必要になる場面を具体的に聞きます。入社後の研修で出社するのか、製品のリリースの日に集まるのか、顧客の立ち会いに出向くのか。場面ごとに頻度を聞くと、求人票の「フルリモート」や「ハイブリッド」の中身が、自分の暮らしに合うかどうかが分かります。

聞く質問を絞るには、自分がどの場面で働きたいかを先に決めておきます。顧客と打ち合わせをして要望をまとめる仕事が好きなら受託開発の求人から、製品の改善を長く続けたいなら自社開発の求人から読みます。ただし、リモートワークの条件は、どちらの求人も1社ずつ読むことになる点は同じです。

職務経歴書には、受託開発なら顧客の業種と開発したシステムの種類を、自社開発なら担当した製品とアップデートの内容を書きます。リモートで進めた打ち合わせや、チャットでの連絡の経験があれば、あわせて載せておくとよいでしょう。応募先の求人票にある仕事の相手と書き方をそろえておくと、面接で話す内容も絞れます。

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6. よくある質問

Q1. 自社開発と受託開発は何が違いますか?

A. 仕事の相手と出発点が違います。受託開発は顧客の依頼から、自社開発は自社の製品の企画から始まります*1*2。

Q2. 受託開発はリモートワークがしにくいですか?

A. 受託か自社かで決まるとは言えません。リモートワークの可否は、求人票の勤務地の欄と面接で、1社ずつ読みます。

Q3. テレワークの導入率が高い産業はどこですか?

A. 情報通信業で92.8%です*4。常用雇用者100人以上の企業が対象の調査で、受託開発と自社開発を分けた数字ではありません*4。

Q4. 請負とは何ですか?

A. 仕事の完成を約し、相手がその結果に報酬を支払うことを約する契約です(民法第632条)*3。

Q5. 受託開発の求人で契約が請負かどうかは分かりますか?

A. 求人票だけでは分からないことがあります。面接で契約の形を聞きます。

Q6. 自社開発のアップデートでは何をしますか?

A. 販売後の修正プログラムの作成と、既存のソフトのバージョンアップです*1。

Q7. 求人票にフルリモートと書かれていれば出社は一度もありませんか?

A. 入社直後の出社や年に数回の集まりは、求人票に載っていないことがあります。出社が必要になる場面を、面接で1つずつ聞きます。

Q8. 統計では受託開発とパッケージソフトの開発は同じ産業ですか?

A. 別の産業細分類です。受託開発ソフトウェア業は3911、パッケージソフトウェア業は3913です*5。

7. まとめ:自社開発と受託開発の違いは仕事の進め方

この記事のまとめ

  • 受託開発は、顧客の依頼を受けてシステムを作る仕事*2
  • 自社開発は、製品の企画と販売後のアップデートが仕事*1
  • 受託開発の契約が請負かどうかは、面接で聞く*3
  • 情報通信業の導入率は産業別で最も高いが、受託と自社の別は分からない*4
  • フルリモートかどうかは、求人ごとに勤務地の欄と出社の頻度で読む

気になる求人では、受託開発なら契約の形と顧客との打ち合わせの形を、自社開発なら企画への関わり方とアップデートの進め方を、面接で聞いてから応募先を決めましょう。

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出典・参考情報

*1 職業情報提供サイト job tag「ソフトウェア開発(パッケージソフト)」(厚生労働省)
*2 職業情報提供サイト job tag「システムエンジニア(受託開発)」(厚生労働省)
*3 民法(明治29年法律第89号)第632条(e-Gov法令検索)
*4 令和7年通信利用動向調査報告書(企業編)(総務省)
*5 サービス産業動態統計調査 特別集計を見る上での利用上の注意(総務省統計局)

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