在宅勤務の机と椅子は貸与される?求人で確かめる什器の範囲
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

在宅で仕事をする人が使う机や椅子は、勤務先によって貸与の対象になっています。ただし対象になるかどうかや申し込みの流れは、就業規則そのものではなく、車両管理規程と同じように別の文書に書かれている場合があります。書かれている場所を知らないまま総務へ相談すると、案内までに時間がかかることがあります。まず確かめる場所と頼む窓口の順番を整理し、返すときに何を見るかまで先に押さえておきます。
在宅で使う机や椅子を借りられるかどうかは、どの規程にどう書かれているかを確かめる順番で見えてきます。
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この記事のポイント
- 在宅の机や椅子は就業規則ではなく別の規程に貸与の条件が書かれている場合があります
- 頼む窓口は規程に示されており、確かめてから申請する順番があります
- 参考として添える転職入職率9.7%は、机や椅子の貸与を決める数字ではありません
1. 在宅の机や椅子は規程で貸与が決まります
机や椅子を借りられるかどうかは、勤務先が個別に判断することではなく、社内の規程にどう書かれているかで決まります。就業規則そのものに書かれている場合もあれば、在宅勤務に関する規程など、別の文書に貸与の条件がまとめられている場合もあります。まず確かめるべきは、どの文書に、どこまでの範囲が書かれているかという入り口の部分です。
「机や椅子を借りられるかどうか」を考えるとき、多くの人はまず総務や人事への相談を思い浮かべます。しかし相談の前に、社内のどの規程に、どの範囲までが書かれているかを確かめておく必要があります。
この規程は、就業規則の一部として組み込まれている勤務先もあれば、単独の文書になっている勤務先もあります。名称や置き場所は勤務先ごとに異なります。
入社してすぐの時期は、机や椅子の貸与について案内を受けていないことがあります。案内がない場合は、社内ポータルの規程一覧や、入社時に配布された資料の目次を確認すると、貸与に関する規程がどこにまとめられているかが分かることがあります。
規程を見つけたら、そこに書かれている範囲を確かめます。貸与の対象になる考え方、申請する窓口、返すときの扱い。この3点がどこにどう書かれているかを順に見ていくと、借りられるかどうかの輪郭が見えてきます。
規程に書かれていない部分については、規程を読むだけでは判断できません。その場合は、担当窓口に確認するという次の手順に進みます。
規程の名称は勤務先によって幅があります。1つの文書だけを探して見つからなくても、経費規程や資産管理に関する規程など、別の文書に条件が分かれているだけということがあります。
次の項目では、この3点を表にして整理します。
2. 貸与の確認事項を窓口ごとに整理します
机や椅子を借りられるかどうかを確かめるときは、次の3つの項目を規程の中で探します。項目ごとに、書かれている場所の傾向は異なります。
貸与の確認事項と、書かれている場所の傾向
| 確かめること | どこに書かれているか |
|---|---|
| 貸与の対象になる考え方 | 在宅勤務に関する規程や経費規程に、対象となる考え方が示されています |
| 申請する窓口と時期 | 申請書のひな形や社内システムの案内に、窓口と提出のタイミングが示されています |
| 返すときの扱い | 資産管理に関する規程や利用規約に、返却の条件が示されています |
表の3項目のうち、最初に確かめるのは貸与の対象になる考え方です。使う机や椅子が対象に含まれているかどうかで、そもそも申請の対象になるかが決まります。
次に確かめるのは、申請する窓口と時期です。窓口が総務なのか、人事なのか、情報システム部門なのかは、規程や社内システムの案内によって異なります。
確認先が総務なのか人事なのか分からない場合は、社内の問い合わせ窓口一覧やヘルプデスクに、机や椅子の貸与について尋ねると、担当部署を案内してもらえることがあります。
返すときの扱いについては、資産管理に関する規程や利用規約に条件が示されています。どの項目に書かれているかを確かめれば、返却の条件そのものを読み進める入り口が分かります。返す際の期限や状態の確かめ方は、別の記事で詳しく扱っています。
3項目のうち、規程に明確な記載が見当たらない部分もあります。その場合は規程を読み進めるだけでは判断がつかないため、担当窓口に確認する手順に進みます。
規程は改定されることがあります。手元に古い版を保存していると、確認した内容が現在の運用とずれる場合があるため、社内ポータルなど最新版が置かれている場所で確認する習慣をつけておくと、内容のずれを防げます。
会社の資産をどこまで使えるかという線引きは、机や椅子に限った話ではありません。私物の端末を業務に使えるかどうかも、同じように運用の範囲が規程で定められています。
あわせて読みたい | 私物端末が使えない在宅|線引きを読む
3. 借りられる範囲を3段で捉えます
3つの確認項目は、思いついた順に進めるものではありません。3段階を積み上げると、頼む順番が自然に決まります。
土台にあるのは、作業環境の整備として広く認められやすい範囲です。仕事に必要な最低限の環境として位置づけられており、まずここに当てはまるかどうかを見極めます。
中段は、規程に列挙された考え方に照らして、個別に申請して確認する範囲です。土台の範囲に含まれるかどうかがはっきりしない場合は、ここで窓口に相談します。
頂点は、上長や総務の判断が個別に加わる範囲です。事情によって可否が分かれるため、規程を読むだけでは結論が出ないことがあります。
この3段階を逆順で進めると、判断が必要な部分を先に相談してしまい、本来は規程を読むだけで分かる範囲まで待たせてしまう場面が生まれます。順番を守ることが、相談を一度で終わらせる近道になります。
3段階のうち、時間がかかりやすいのは頂点の判断です。上長や総務の確認にかかる日数は勤務先によって異なるため、余裕を持って相談の時期を見積もっておくと、当日になって慌てる場面が減ります。
4. 什器の相談は総務や人事へ持ち込みます
机や椅子の相談を持ち込む先は、勤務先によって総務であったり人事であったり、情報システム部門であったりします。規程に窓口が明記されている場合は、そこに沿って相談を進めます。
窓口が明記されていない場合は、在宅勤務の制度を所管している部署に尋ねると、担当の窓口を案内してもらえることがあります。最初から個別の上長だけに相談すると、規程上の窓口を通さないまま進んでしまう場合があります。
相談する際は、借りたい理由と使う期間の見込みを合わせて伝えておくと、窓口側も判断しやすくなります。理由や期間を伝えずに相談すると、確認のやり取りが増える場合があります。
相談した内容は、メールや社内システムの申請履歴など、あとから確認できる形で残しておくと安心です。口頭だけでやり取りを終えると、承認された範囲や条件をあとから思い出せなくなる場合があります。
机や椅子そのものではなく、貸与されたパソコンや周辺機器が動かなくなったときの相談先は、また別の窓口になっている勤務先もあります。機器の不具合について頼む先は、別の記事で扱っています。
相談の結果、貸与の対象にならないと判断される場合もあります。その場合に自己負担で用意した什器を業務にどこまで使えるかは、規程によって扱いが分かれるため、あらためて確認しておくと安心です。
あわせて読みたい | 在宅で機器が動かないとき|頼む先
5. 働き方をめぐる数字を参考に添えます
机や椅子の貸与を頼む話から少し離れて、働き方に関する数字を1つだけ参考に置きます。
転職入職率は9.7%です*1。この数字は労働者が転職によって新たに職に就いた割合を示すものであり、机や椅子の貸与を決めるものではありません。
転職を機に働き方が変わる人がいる一方で、作業環境をどう整えるかは、転職の有無にかかわらず勤務先の規程で決まる話です。ここでは数字の紹介にとどめ、両者を結び付けた説明はしません。
参考の数字はここで説明を終えます。次の項目からは、借りたものを返すときの話に戻ります。
6. 返すときに確かめる3点を先に知っておきます
机や椅子を借りたあとには、いずれ返す場面が来ます。ここでは、返す前に確かめておきたい観点を先に整理します。
返す前に確かめておきたい3点
- 返却の期限:退職や貸与の終了に伴う期限が、規程や案内でいつと定められているかを確かめます
- 状態の基準:どの程度の使用感まで通常の範囲として扱われるかを確かめます
- 記録の残し方:返却したことをどのような形で記録に残すかを確かめます
返却の期限、状態の基準、記録の残し方。この3点は机や椅子に限らず、貸与されたものを返す場面全般に共通します。
在宅で使う机や椅子は、パソコンなどの機器と違って持ち運びに手間がかかる場合があります。返却の方法として引き取りを依頼できるかどうかも、あわせて窓口に確認しておくと段取りが立てやすくなります。
確かめる3点は、返す直前ではなく、借りた直後に一度目を通しておくと、実際に返す場面で慌てずに済みます。規程や案内の内容は時間が経つと忘れやすいため、早い段階で確認しておく方が安全です。
3点それぞれをどう確かめ、どう記録に残すかという具体的な手順は、貸与品全般を対象にした別の記事で詳しく扱っています。机や椅子を借りる前の段階でも、目を通しておくと見通しが立ちます。
あわせて読みたい | 貸与品を返すとき|期限と状態と記録
7. よくある質問|机と椅子の貸与
Q1. 在宅で使う机や椅子は、必ず勤務先から借りられますか。
A. 借りられるかどうかは勤務先の規程によって異なります。就業規則やそれに関連する規程に貸与の考え方が示されているかをまず確かめ、記載がない場合は担当窓口に確認します。
Q2. 相談する窓口が分からないときはどうすればよいですか。
A. 在宅勤務の制度を所管している部署に尋ねると、担当の窓口を案内してもらえる場合があります。個別の上長だけに相談すると、規程上の窓口を通さないまま進んでしまうことがあります。
Q3. 自己負担で用意した机や椅子を業務に使ってもよいですか。
A. 扱いは規程によって分かれます。貸与の対象にならないと判断された場合の私物利用の可否も、あわせて窓口に確認しておくと安心です。
Q4. 返すときに何を確認しておけばよいですか。
A. 返却の期限、状態の基準、記録の残し方の3点を先に確認しておきます。具体的な手順は貸与品全般を扱った別の記事で確認できます。
8. まとめ:机と椅子の貸与は窓口と範囲で見分けます
この記事の要点
- 机や椅子を借りられるかどうかは、就業規則や在宅勤務に関する規程にどう書かれているかで決まります
- 確かめる項目は、貸与の対象になる考え方・申請する窓口と時期・返すときの扱いの3点です
- 範囲は、広く認められやすいもの→個別に申請して確認するもの→上長や総務の判断が加わるもの、の3段階で捉えられます
- 参考に添えた転職入職率9.7%は、貸与を決める数字ではありません
- 返すときは期限・状態・記録の3点を確認し、具体的な手順は別記事を参照します
机や椅子を借りられるかどうかは、勤務先が個別に判断することではなく、就業規則や在宅勤務に関する規程にどう書かれているかで決まります。貸与の対象になる考え方、申請する窓口と時期、返すときの扱い。この3点を規程の中で確かめてから、広く認められやすいもの→個別に申請して確認するもの→上長や総務の判断が加わるもの、という3段階で範囲を捉えると、相談を一度で終わらせやすくなります。規程に記載がない部分や判断がつかない点は、担当窓口に確認したうえで相談に進むと、後になってやり取りをやり直す手間を減らせます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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