介護休業を使うときの段取り|見る書面

介護休業を使えるかどうかは、多くの会社で就業規則に定められています。気になるのはその先の段取りです。いつ、誰に申し出るか、どんな書面が必要か、仕事をどう引き継ぐかは、就業規則だけでなく社内の案内や人事の窓口に分かれて書かれていることがあります。ここでは、確かめる項目と、それがどこに書かれているかに絞って整理します。
介護休業について最初に整理したいのは、何を確かめるかと、それがどこに書かれているかという二つの点です。
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この記事のポイント
- 介護休業を使うときに整えておきたいのは、申し出の時期・相手・書面・引き継ぎの四つです
- 四つの確認先は、就業規則・社内の案内・人事の窓口に分かれています
- 動かせる範囲を確かめたうえで、申し出る形を一つにまとめます
1. 最初に整えるのは、申し出までの段取りです
介護休業を使うときに最初に整えておきたいのは、制度があるかどうかではなく、申し出の時期・相手・書面・引き継ぎという段取りです。この四つがどこに書かれているかを確認しておくと、申し出る段になって慌てずに進められます。
介護休業という制度が会社にあるかどうかは、就業規則を見ればすぐに分かります。気になるのは、その先の段取りです。いつ申し出るか、誰に伝えるか、どの書面を出すか、仕事をどう引き継ぐかという四つは、制度の有無とは別に確認する必要があります。
この四つは、同じ場所にまとめて書かれているとは限りません。就業規則に書かれている項目もあれば、社内の案内(イントラネットや人事からの通知)に書かれている項目、人事の窓口に聞かないと分からない項目もあります。
確かめる順番を決めずに動くと、就業規則を読んだあとにもう一度社内の案内を探し、そのあとで人事に確認するという往復が増えます。先に四つの項目と確認先を対応させておくと、往復を減らせます。
申し出の時期や必要な書面の内容は、会社ごとに定めが異なります。ここで金額や日数までは示せませんが、どこを見ればその定めが分かるかは、共通して整理できます。
次の章では、四つの確認項目と、それぞれがどこに書かれているかを表にして整理します。
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2. 確かめる項目は、就業規則と社内の案内に分かれます
介護休業を使うときに確かめておきたい項目を、四つに分けて整理します。
どこに書かれているかも合わせて示すので、確認する順番の参考にできます。
確かめる項目/どこに書かれているか
| 確かめる項目 | どこに書かれているか |
|---|---|
| 申し出の時期 | 就業規則に、申し出までに必要な期間や届け出の締め切りが定められています |
| 申し出の相手 | 社内の案内に、最初に伝える相手(上長・人事など)の順番が示されています |
| 必要な書面 | 人事の窓口で、申し出に使う書式や添付が必要な書類を確認できます |
| 仕事の引き継ぎ | 社内の案内に、引き継ぎ資料の作成範囲や共有先が示されている場合があります |
表の四つは、申し出るときに確かめる、申し出の時期、申し出の相手、必要な書面、仕事の引き継ぎという順に並んでいます。この順で確認しておくと、申し出るまでの準備も同じ順で進められます。
申し出の時期は、就業規則に書かれています。申し出までに必要な期間や締め切りは会社ごとに異なるため、一般化して示すことはできません。就業規則の該当箇所を確認しておくと、いつまでに動けばよいかが見えてきます。
申し出の相手は、社内の案内に示されている場合が多くあります。直属の上長が先か、人事が先かは会社によって異なるため、案内に記載された順番をそのまま確認するのが確実です。
必要な書面は、人事の窓口で確認できます。申出書のほかに、対象となる家族との関係を確認できる書類を求められる場合があるため、窓口で必要な一覧をもらっておくと準備がしやすくなります。
仕事の引き継ぎについては、社内の案内に作成範囲や共有先が示されている場合もありますが、示されていない会社もあります。示されていない場合は、次の章で扱う整理の仕方が参考になります。
四つとも一度に確認できなくてもかまいません。就業規則から始めて、社内の案内、人事の窓口という順に確認範囲を広げていく進め方でも、必要な情報は揃います。
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3. 動かせる範囲は、事実の上に積み上がります
介護休業を確かめる範囲を、下から積み上げる三段で整理します。全部を同じ深さで確認しないための線引きになります。
土台は、事実です。いつから介護休業が必要になりそうか、どのくらいの期間を想定しているかは、就業規則を読んでも出てきません。まず自分の中で言葉にしておく段になります。
中段は、動かせる範囲です。勤務時間や勤務する場所は、会社の制度によって調整できる幅が異なります。就業規則や社内の案内を確認すると、どこまで動かせるかが見えてきます。
頂点は、申し出る一つの形です。土台と中段を踏まえて、誰に、いつ、どの書面で申し出るかをまとめる段になります。ここまで絞ってから申し出ると、話が一度で伝わりやすくなります。
三段の積み上げは、確かめる項目の表とは別の見方です。表は確認先を並べ、三段はその確認結果を積み上げて申し出る形に絞り込みます。
土台と中段は、申し出る前に自分だけで進められる段です。頂点だけが、実際に人事や上長へ確かめてもらう必要のある段になります。
4. 申し出る相手と時期は、書面によって示され方が変わります
申し出る相手は、会社によって決まった順番があります。直属の上長に先に伝える会社もあれば、人事に先に伝える会社もあります。どちらが先かは、就業規則ではなく社内の案内に書かれていることが多くあります。
社内の案内が見当たらない場合は、人事の窓口に聞くという方法もあります。窓口で聞けば、申し出る相手の順番だけでなく、その後の流れも合わせて確認できます。
申し出の時期についても、書面によって示され方が異なります。就業規則には、申し出までに必要な期間や締め切りの原則が書かれています。一方で、実際の運用や細かい進め方は、社内の案内のほうに書かれている場合があります。
就業規則と社内の案内で書かれている内容が重なっているように見えても、更新されている時期が異なることがあります。案内のほうが新しい内容を反映している場合もあるため、両方を見比べておくと安心です。
介護休業を申し出るときは、他の休暇や制度の申請とは書面が異なる場合があります。同じ人事の窓口であっても、担当する書式が分かれていることがあるため、何を使うかを先に確認しておくと二度手間を防げます。
申し出る相手と時期を確認したら、次はその申し出をどの書面で行うかを確かめます。書面の形式は、紙の申出書のこともあれば、社内システム上の申請フォームのこともあります。
確認する順番としては、就業規則で原則を確かめ、社内の案内で実際の流れを確かめ、それでも分からない点だけを人事の窓口で確かめるという進め方が、往復を減らせます。
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5. 働き方の制度は、企業ごとに広がり方が異なります
介護休業を確かめる作業と並べて、働き方の制度がどれくらい広がっているかも見ておきます。
テレワークを導入している企業の割合は47.3%です*1(2024年8月末時点・総務省 通信利用動向調査)。働く場所についての制度が、企業によって同じではないことを示す数字です。
この数字は働く場所の制度の広がりを示すもので、介護休業の扱いを決めるものではありません。テレワークを導入しているかどうかと、休業をどう申し出るかは、別々に確認する事柄です。
テレワークを導入している会社であっても、介護休業を申し出る段取りそのものは変わりません。在宅で仕事を続けられそうに見える場面でも、申し出の時期や書面は就業規則に沿って進める必要があります。
働き方の制度は企業ごとに異なるため、自分の会社がどの制度を持っているかは、就業規則や社内の案内で確認しておくと役に立ちます。
確かめる作業は、働き方の制度を確かめる作業とは別の手続きです。両方を確認しておくと、申し出る段になって迷う範囲を減らせます。
6. 引き継ぎを置く相手を、三つに絞ります
必要な書面と申し出る相手が整理できたら、仕事の引き継ぎについても、伝える範囲を三つに絞っておきます。
引き継ぎで整理する3点
- 誰に渡すか:担当を引き継ぐ相手を、上長と相談して決めます
- 何を渡すか:進行中の業務や連絡先など、引き継ぐ範囲を書き出します
- どこに残すか:引き継ぎ資料を置く場所を、社内の案内に沿って決めます
三つの項目は、社内の案内に引き継ぎの示し方がない場合でも、自分で組み立てられる範囲です。誰に、何を、どこに残すかを決めておけば、引き継ぎの相手が変わっても同じ形で伝えられます。
誰に渡すかは、上長と相談して決める場面が多くあります。担当していた業務のうち、誰かに任せる必要がある範囲を先に見極めておくと、相談がしやすくなります。
何を渡すかは、進行中の業務だけでなく、連絡先や過去のやり取りも含めて書き出しておくと、引き継ぐ相手が困る範囲を減らせます。
どこに残すかは、社内の案内に置き場所が示されている場合はそれに沿います。示されていない場合は、共有できる場所を上長や引き継ぐ相手と決めておきます。
引き継ぎの準備は、申し出と同時に進められます。申し出る書面が整うのを待たずに、引き継ぐ範囲の書き出しから始めておくと、時間を分けて使えます。
引き継ぎの範囲を先に決めておくと、介護休業に入ったあとの調整にかかる時間を減らせます。残す記録の粒度は、引き継ぐ相手が困らない範囲で揃えておけば十分です。
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 介護休業を使いたいとき、最初に確認するものは何ですか。
A. 就業規則です。申し出までに必要な期間や、申し出る相手の順番が書かれています。社内の案内や人事の窓口も合わせて確認すると、実際の流れが把握しやすくなります。
Q2. 申し出る相手が誰か分からない場合はどうすればよいですか。
A. まず社内の案内を確認します。案内に記載がない場合は、直属の上長か人事の窓口のどちらかに相談すると、申し出の順番を教えてもらえます。
Q3. 必要な書面が分からない場合、どこで確認できますか。
A. 人事の窓口で確認できます。申出書のほかに、対象となる家族との関係を確認できる書類を求められる場合があるため、窓口で必要な一覧をもらうと準備しやすくなります。
Q4. 仕事の引き継ぎは、申し出る前に済ませておく必要がありますか。
A. 申し出と引き継ぎは別々に進められます。引き継ぐ相手と範囲を決めておくと、申し出たあとの調整がしやすくなります。
8. まとめ:介護休業を使うときは、段取りと書面を先に確かめます
この記事の要点
- 介護休業を使うときに整えておきたいのは、申し出の時期・相手・書面・引き継ぎの四つです
- 四つの確認先は、就業規則・社内の案内・人事の窓口に分かれています
- 動かせる範囲を確かめたうえで、申し出る形を一つにまとめます
- 引き継ぐ相手と範囲を先に決めておくと、申し出たあとの調整がしやすくなります
- 働き方の制度が広がっていても、介護休業を申し出る段取りそのものは変わりません
介護休業を使うときに大切なのは、制度があるかどうかではなく、段取りと見る書面です。何を、いつ、誰に申し出るかを就業規則と社内の案内で確かめ、必要な書面は人事の窓口で確認します。金額や期間は制度の定めと社内の規程によって決まるため、案内と窓口で確かめながら進めます。
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