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失業保険の受給中に扶養に入れる?基本手当日額と保険証の届出

テーブルに並べた横長の表の用紙とA4の届出の用紙、間の電卓

失業保険の基本手当は被扶養者の収入に含まれ、基本手当日額が3,611円以下なら収入の要件を満たします*1。3,612円以上の支給が始まると、扶養から外れる届出が必要です*1*3。待期期間(基本手当が支給される前の期間)中は、収入の要件を満たしていれば被扶養者として認定できます*1。

被扶養者は、健康保険で配偶者などの扶養に入っている人のことです。基本手当日額は離職票で分かりますが、扶養に入れるかどうかはハローワークでは判断しません*3。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 扶養の分かれ目は基本手当日額にあり、3,611円と3,612円の間に線があります*1。日額の基準のほかに、年間収入の基準も満たす必要があります*1。
  • 年間収入は、過去の収入ではなく、認定された日以降の見込み額で判断します*1。健康保険では、基準は原則130万円未満で、60歳以上か障害者なら180万円未満です*1*2。
  • 手続きは、勤務先経由の被扶養者(異動)届です*1。扶養に入れるかの問い合わせ先は、加入先の健康保険組合か勤務先です*3。

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1. 受給中の扶養は日額3,611円以下かどうかで決まる

失業保険の受給中でも、日額3,611円以下の場合は、被扶養者の収入の要件を満たします*1。基本手当日額とは、失業保険の1日当たりの支給額のことです*3。被扶養者の収入には、失業等給付のほか、公的年金や健康保険の傷病手当金、出産手当金も含まれます*1。そのため、受給が始まる前に、自分の基本手当日額がいくらになるかを離職票で調べます*3。

基本手当日額が3,612円以上になると、社会保険上の扶養(健康保険と厚生年金)から外れる可能性があります*3。基本手当(3,612円以上)の支給が始まった場合は、扶養から外れる届出が必要です*1。

待期期間中は、基本手当の支給がまだ始まっていません。支給が始まった時点で、日額を改めて基準と見比べることになります。

基本手当日額の計算は離職票を確認して行うため、離職票がない場合、ハローワークでも正確な金額は伝えられません*3。離職票が届いたら、日額を扶養する人と共有します。

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2. 日額の金額で扶養の手続きが分かれる

夜の机で、横長の表の用紙の横の電卓のキーを押す手

基本手当日額がいくらかで、扶養の手続きは2つに分かれます。

日額が3,611円と3,612円の間で、届出が要るかどうかが分かれる 基本手当日額はいくらか 3,611円以下 日額の面では収入の要件を満たす。 3,612円以上 支給が始まると、扶養から外れる届出が要る。 日額が3,612円以上なら、受給の開始時に外れる届出を出す

年間収入の基準も別にあるため、日額が3,611円以下でも、次の節の表で基準を見ておきます*1。

3,612円以上の場合は、支給が始まった時点で届出を出します*1。扶養に入れる、入れないの判断はハローワークでは行っていないため、問い合わせ先は配偶者などが加入している健康保険組合か、その勤務先の福利厚生担当です*3。

3. 収入の基準は年間130万円未満と日額3,611円以下

扶養に入る条件は、収入の基準と扶養する人との関係で決まり、基準は下の表のとおりです。年間収入とは、過去の収入のことではありません。被扶養者に該当する時点と、認定された日以降の、年間の見込み収入額のことです*1。

被扶養者の収入の基準

区分基準補足
雇用保険等の受給者日額3,611円以下*1基本手当日額で見ます。3,612円以上だと、外れる届出が要ります*1
給与所得等の収入がある場合月額108,333円以下*1基本手当ではなく、給与などの収入に当てはまる基準です
年間収入の原則130万円未満*1*2同居か別居かで、さらに条件が付きます
健康保険の被扶養者が60歳以上または障害者年間収入180万円未満*1障害者は、障害厚生年金を受けられる程度の障害がある場合です*2
同居している場合扶養する人の収入の半分未満*1*2同居でも、年間収入130万円未満が前提です
別居している場合扶養する人からの仕送り(援助)額未満*1*2別居の場合も、収入は130万円未満であることが前提です
待期期間中収入の要件を満たしていれば認定できる*1基本手当の支給が始まる前の期間にあたります
認定の届出の時期事実発生から5日以内*1事実発生とは、被扶養者に該当する事実が生じたことです
外れる届出の時期その都度*1受給の開始と同時に出します
収入に含まれるもの失業等給付、公的年金、傷病手当金、出産手当金*1基本手当も、失業等給付として収入に数えます

4. 保険証の届出は扶養する人の勤務先を通じて出す

夕方のリビングで、届出の用紙を入れた封筒を家族に手渡す手

扶養に入る手続きと外れる手続き(保険証の届出)は、扶養する人(健康保険の被保険者)が、勤務先を経由して被扶養者(異動)届を日本年金機構へ提出します*1。提出の方法は、電子申請、郵送、窓口持参のいずれかです*1。扶養に入る本人が出すのではなく、扶養する人が勤務先を通じて出す届出です。

提出の時期は、被扶養者に認定されるときは事実発生から5日以内です*1。扶養から外れる削除の届出は、その都度出します*1。支給が始まれば、この削除の届出が必要になります*1。

収入の要件を確認する書類は、退職の場合、退職証明書または雇用保険被保険者離職票の写しです*1。続柄(扶養する人との関係)を確認する書類は、戸籍謄(抄)本か住民票の写しで、提出日からさかのぼって90日以内に発行されたものを用意します*1。

離職票は、基本手当日額の計算にも、収入の確認にも使います*1*3。受け取ったら写しを取っておくと、扶養の届出のときにそのまま使えます。

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5. 待期期間と給付制限と年間の見込みを時期で分ける

基本手当の支給が始まる前には、待期期間があります。正当な理由がなく自己都合で退職した場合には、給付制限期間も設けられ、令和7年4月1日以降の退職なら原則1か月です*4。扶養の届出で見るのは、待期期間中か、基本手当の支給が始まったかという2点です*1。

年間収入は見込み額で判断するため、認定を受ける時点で、その後の1年間の収入がいくらになるかを見積もります*1。退職前に受けていた給与は過去の収入なので、見込み額には入りません*1。

協会けんぽの被扶養者資格の再確認(令和8年度)では、同居の場合に、被扶養者の年収が130万円未満で、かつ被保険者の年収の半分未満かが尋ねられます*2。別居の場合は、年収が130万円未満で、かつ被保険者からの仕送り(援助)額より少ないかが尋ねられます*2。

実際の動きは、離職票の受け取り、基本手当日額の確認、年間の見込み収入の確認、届出の4つの順です。日額が基準内の3,611円以下なら、見込み収入が基準の範囲に収まるかを見ます。そのうえで、扶養する人に被扶養者(異動)届を提出してもらいます。

日額が3,612円以上で受給が始まったときは、扶養から外れる届出を、その都度出します*1。同居の場合は、扶養される人の収入が、扶養する人の収入の半分より少ないことが条件です*1。別居の場合は、扶養する人から受ける仕送り額が、扶養される人の収入を上回ることが条件に入ります*1。

6. よくある質問

Q1. 失業保険をもらっている間は扶養に入れますか

A. 収入の面では、日額3,611円以下で認定できます*1。年間収入の基準と、同居か別居かの条件もあわせて満たす必要があります*1*2。

Q2. 基本手当日額が3,612円以上のときはどうなりますか

A. 支給が始まったときに、扶養から外れる届出を出します*1。ハローワークでも、外れる可能性があると案内されています*3。

Q3. 待期期間中も扶養に入れませんか

A. 入れる場合があります。待期期間中の認定は、収入が基準以内かどうかで決まります*1。

Q4. 年間収入は前の年の収入で見ますか

A. 過去の収入では見ません。認定された日以降の年間の見込み収入額で判断します*1。

Q5. 保険証の届出は誰が出しますか

A. 扶養する人が、勤務先を通じて被扶養者(異動)届を出します*1。提出の時期は、認定のときは事実発生から5日以内、削除のときはその都度です*1。

Q6. 離職票がなくても基本手当日額は分かりますか

A. 分かりません。日額の計算には離職票が使われるので、手元に届いてから調べます*3。

Q7. 扶養の届出は電子申請でもできますか

A. できます。方法は3つあり、電子申請のほか、郵送と窓口持参があります*1。

Q8. 基本手当のほかに収入に数えるものはありますか

A. あります。公的年金のほか、傷病手当金と出産手当金も数えます*1。

Q9. 健康保険の被扶養者が60歳以上の場合は基準が変わりますか

A. 年間収入の基準が、130万円未満から180万円未満に変わります*1。障害のある人は、障害厚生年金の対象になる程度かどうかで決まります*2。

Q10. 扶養に入れるかどうかはどこに聞けばよいですか

A. 配偶者などが加入している健康保険組合か、その勤務先の福利厚生担当です*3。ハローワークでは、扶養に入れるかどうかの判断を行っていません*3。

Q11. 同居と別居で収入の条件は変わりますか

A. 変わります。同居の場合は扶養する人の収入の半分未満、別居の場合は扶養する人からの仕送り額未満であることが条件に入ります*1*2。どちらの場合も、年間収入は130万円未満であることが前提です*2。

Q12. 自己都合で退職した場合の給付制限期間はどのくらいですか

A. 原則1か月です*4。対象は、令和7年4月1日以降に退職した人です*4。

Q13. 待期期間とは何のための期間ですか

A. 雇用保険の受給手続きのあと、基本手当が支給される前に置かれる期間です。この期間中でも、収入が基準以内であれば扶養に入れる場合があります*1。支給が始まったときは、日額が3,611円以下かどうかを基準に見ます*1。

7. まとめ:基本手当日額が3,611円以下かを離職票で調べる

この記事のまとめ

  • 基本手当は収入に数えられ、日額3,611円が基準の線です。3,612円以上だと届出が必要です*1。
  • 待期期間中でも、収入が基準以内なら認定できます*1。
  • 年間収入は見込み額で見ます。基準は年齢や障害の有無で変わり、原則は130万円未満です*1。
  • 届出は、扶養する人が勤務先を通じて出します。扶養に入れるかどうかの問い合わせ先は、健康保険組合か勤務先です*1*3。

離職票が届いたら、基本手当日額を調べて、扶養する人の勤務先か健康保険組合へ問い合わせてください。

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出典・参考情報

*1 被扶養者に異動があったときの手続き(日本年金機構)
*2 令和8年度被扶養者資格の再確認について(協会けんぽ)
*3 よくある質問⑧(沖縄労働局・ハローワーク/厚生労働省)
*4 令和7年4月1日以降に離職された方は「給付制限期間」が1か月に短縮されます(岩手労働局・ハローワーク)

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