決定が覆るとき|経緯を残すと次が変わる

決定が覆ったと聞くと、覆した側の判断力や進め方に目が向きます。実際に次の進め方を分けるのは、覆った早さや回数ではなく、決めたときの前提と何が変わったのかが自分の手元に残っているかどうかです。残し方は面接で聞く、勤務先の人事・上長に確かめるという進め方で見分けられます。
決定が覆ったときに次を分けるのは、決めたときの前提が残っているかどうかに出ます。残し方を面接で聞けば、次の進め方の手がかりが見つかります。
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この記事のポイント
- 決定が覆ったときに次を分けるのは、覆った回数ではなく、決めたときの前提と何が変わったのかが手元に残っているかどうかです
- 残しておく型を統一しておくと、覆った経緯を追う時間と、次に確かめることを分けて考えられます
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*1。働き方の前提として示すもので、決定が覆る話とは別に扱います
1. 覆ること自体より残るものが次を分けます
決定が覆ったときに次の進め方を分けるのは、覆った回数や早さではなく、決めたときの前提と何が変わったのかが自分の手元に残っているかどうかです。前提が残っていれば、次に同じ場面が来たときにやり直す範囲が狭くなります。
決定が覆ったとき、最初に目が向くのは覆した側の判断や進め方です。ですがそこに立ち入っても、次に自分がどう動くかは変わりません。
実際に次の進め方を分けるのは、決めたときにどんな前提を置いていたか、そしてその前提のうち何が変わったのかという2点です。この2点が自分の手元に残っているかどうかで、次に確かめる範囲が変わります。
前提が残っていない状態で決定が覆ると、変わった部分だけを追うことができず、最初の議論からやり直すことになります。同じ時間を二度使う形です。
前提が残っていれば、変わった点だけを見て次に進められます。決めたときの条件と、変化のあった条件を並べれば、影響の範囲もその場で見えてきます。
覆ったこと自体の良し悪しを判定しても、次の進め方は変わりません。判断が変わるのは、覆ったあとに前提と変化点が残っているかどうかです。
前提を書き残す場所は、勤務先の共有ツールでなくても構いません。自分だけが読み返せる手元のメモでも、次に確かめる範囲を狭める効果は変わりません。
覆った経緯を記憶だけに頼ると、誰が何を言ったかという周辺の情報ばかりが残り、決めたときの前提そのものは時間とともに薄れていきます。書いた文字だけが、あとから同じ精度で読み返せます。
2. 覆った経緯を残す手順は4段です
決定が覆ったときに残す内容は、前提・変化・影響・次に確かめることの4段に分けると書きやすくなります。
前提を書く段では、決めたときに何を条件にしていたかを一文で書きます。長く書く必要はなく、あとで読み返して分かる程度で足ります。
変化を書く段と影響を書く段は、前提のうちどこが変わったのかと、その変化が及ぶ範囲を分けて書きます。分けておくと、次に確かめる項目もそこから決まります。
4段のうち書けない段があっても、そこで止めずに次に進めます。書けなかった段は、次に確かめる項目として残せば十分です。
4段を書く順番は、決定が覆った直後である必要はありません。前提を書く段だけは決めた時点で先に書いておくと、覆ったあとに変化を書く段へすぐ進めます。
次に確かめる段では、確かめる項目だけでなく、誰に確かめるかまで書きます。相手を書かずに項目だけを残すと、確かめる段になって誰に聞くかを再び考える手間が増えます。
3. 覆ったときに残らないのは結論ではなく前提です
決定が覆ったとき、書き残そうとするのはたいてい新しい結論です。次に何をすべきかを整理したくなるためです。
けれども次に困るのは、新しい結論ではなく、前の決定がどんな前提の上に立っていたのかが分からないことです。前提が分からないと、何が変わって覆ったのかも判断できません。
前提が残っていれば、結論が変わっても、変わった部分だけを見れば足ります。前提が残っていなければ、結論の変化を理解するために、最初の議論を思い出すところから始めることになります。
残す優先順位を決めるなら、新しい結論より前提を先に書きます。結論はあとから振り返っても再構成できますが、前提はその場を離れると再現しづらくなります。
前提が変わる理由は、体制の見直しや優先順位の変化など複数考えられますが、理由を分類する必要はありません。大切なのは、変わった前提そのものを短く書き残すことです。
前提を残すことは、覆した側の意図を推測する作業ではありません。推測は当たらないことがあり、推測に時間を使うより、変わった事実だけを書くほうが次に使えます。
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4. 残しておくことを4つに整理します
残しておくことを4つに整理すると、書く順番と使う場面がそろいます。
残しておくこと・書き方の目安・あとで使う場面
| 残しておくこと | 書き方の目安 | あとで使う場面 |
|---|---|---|
| 決定したときの前提 | 何を条件に決めたかを一文で書きます | 次に同じ条件が出たときの判断 |
| 変わった点 | 前提のうち何が変わったかを書きます | 変化点だけを次に確かめるとき |
| 影響の範囲 | 変化が及ぶ相手や作業を書きます | 関係者に伝え直すとき |
| 次に確かめる相手 | 誰にどの項目を確かめるかを書きます | 面接や勤務先の人事・上長への相談 |
4つに整理する目的は、覆った経緯をまとめて書くことではなく、あとで使う場面ごとに取り出せる形にすることです。
決めたときの前提と変わった点を分けて書いておくと、影響の範囲を確かめる段になったとき、どこまで見直せばよいかがすぐに分かります。手を広げすぎずに、範囲を絞って確認できます。
次に確かめる相手は、面接の場と、入社後の勤務先の人事・上長の両方が挙げられます。面接で聞けなかった項目は、入社後の確認に回せば足ります。相手を書いておけば、確かめる段になって誰に聞くかを考え直す手間も省けます。
4つすべてを一度に書き切る必要はありません。決めたときの前提と変わった点を先に書き、残りは分かった時点で足していく進め方でも十分です。
4つの項目は、書く量よりも書く場所を分けることに意味があります。決めたときの前提と変わった点を同じ場所にまとめておくと、影響の範囲を確かめる段で探す手間が減ります。
変わった点を書く際は、前後を並べるだけで足ります。前提がどうで、今はどうなったかを並べれば、変化の大きさをあとから判断する材料になります。
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5. 前提が書かれているかで次の動きが変わります
決めたときの前提が書かれているかどうかで、決定が覆ったあとの動き方が分かれます。
前提が書かれている場合は、変わった点だけを確かめれば、次の進め方が見えてきます。前提そのものを問い直す必要はありません。
前提の一部だけが書かれている場合は、抜けている部分を次に確かめる項目として残します。全体を書き直すより、抜けた分だけを足すほうが早く進みます。
前提がまったく書かれていない場合は、面接で残し方の運用を聞く、勤務先の人事・上長に確かめるという進め方があります。求人票の記載だけで判断がつかない場合の手がかりです。
3つの分岐は、面接の一度の会話だけで終わらせる必要はありません。入社後に前提の書かれ方を実際に確かめ、面接で聞いた内容とのずれがあれば、そこで置き直せます。
面接で運用を聞いても、具体的な答えが返らないことがあります。そのときは、入社後に自分で前提メモを書き始める前提で進めても、次に困ることは減らせます。
6. 手元に残す型を3つ並べます
手元に残す型をそろえておくと、覆った経緯を追う時間を減らせます。次の3つを使います。
残すときの3つの型
- 前提メモ:決めたときの条件を一文で書き残します
- 変化メモ:何が変わって覆ったかを一文で書き残します
- 確認メモ:次に確かめる相手と項目を一文で書き残します
3つの型は、前提・変化・次に確かめることという3つの角度に対応しています。どれか1つだけを書くより、3つをそろえておくと、あとで読み返したときの抜けに気づきやすくなります。
書く量は一文で足ります。長く書こうとすると、次に読み返す時点で結局どこが要点かを探すことになります。
3つとも同じタイミングで書く必要はありません。前提メモは決めた時点で、変化メモと確認メモは覆った時点で書く進め方でも構いません。
書き終えたメモは、次に似た場面が来たときに読み返す前提で残します。読み返さないメモは、書く手間だけが残ります。
3つのメモを書く場所は、勤務先の共有ツールでなくても機能します。次に自分が読み返せるかどうかが要点であり、共有されているかどうかは別の問題です。
一文で書き切れない場合は、箇条書きにして前提・変化・確認の欄を分けても構いません。形式を整えることより、次に自分が読み返せることを優先します。
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7. よくある質問|覆ったあとに確かめます
Q1. 覆した人の判断は評価すべきですか。
A. 評価そのものより、前提が残っているかどうかに注目します。前提と変化点が自分の手元に残っていれば、覆した人の判断に立ち入らずに次へ進められます。評価ではなく引き継ぎの話として扱うと、次の判断がしやすくなります。
Q2. 前提が書かれていない場合はどうすればよいですか。
A. 面接で残し方の運用を聞く、勤務先の人事・上長に確かめるという進め方があります。求人票の記載だけで分からない場合の手がかりになります。
Q3. 覆りやすい職場かどうかは入社前に見分けられますか。
A. 覆る頻度そのものより、覆ったときに前提と経緯をどう残しているかを面接で聞くほうが手がかりになります。運用が定まっているかどうかで見分けられます。
Q4. 覆ったあと、最初に何を書けばよいですか。
A. 新しい結論より先に、決めたときの前提を書きます。前提が残っていれば、変わった点だけを見て次に進められます。
8. まとめ:覆ったあとに残すものを選びます
この記事の要点
- 決定が覆ったときに次を分けるのは、覆った回数や早さではなく、決めたときの前提と何が変わったのかが手元に残っているかどうかです
- 残す内容は前提・変化・影響・次に確かめることの4段に分けると書きやすくなります
- 前提が書かれているかどうかで、次に確かめる範囲は変わります。書かれていない場合は面接や勤務先の人事・上長に確かめる進め方があります
- 手元に残す型は前提メモ・変化メモ・確認メモの3つに分けると、あとで読み返したときの抜けに気づきやすくなります
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*1。働き方の前提として示すもので、決定が覆る話とは別に扱います
決定が覆ったことの良し悪しは、あとから判定してもあまり意味がありません。次に効くのは、決めたときの前提と、何が変わったのかが自分の手元に残っているかどうかです。分からない点が残るときは、面接で残し方の運用を聞くか、勤務先の人事・上長に確かめる進め方があります。前提メモ・変化メモ・確認メモを書き始めるのに、決定が覆る場面を待つ必要はありません。次に決める場面から、前提を一文書いておくだけで始められます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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