看護休暇の使い方|対象と申請・在宅勤務との使い分け
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

看護休暇は、子どもの発熱や通院など、急に必要になる休みです。前もって予定を立てにくいため、いつ使うかより、使うと決めた当日にどう動くかが問われます。誰にどの手段で連絡し、仕事をどこに預け、戻ってから何を出すのか。この一連の流れを、あらかじめ勤務先の規程や案内から読み取っておくと、当日の対応に迷いにくくなります。
まず決めておきたいのは、連絡する相手・連絡の手段・記録の残し方です。
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この記事のポイント
- 使う当日は、連絡→仕事の引き渡し→申請→記録の順で動くと、対応の順番に迷いにくくなります
- 対象となる範囲や取り方の単位は会社の規程で決まるため、案内から読み取る手順を先に知っておくと安心です
- 日数や対象年齢は制度の定めと社内の規程によって決まるため、案内と窓口で確かめながら進めます
1. 看護休暇はまず連絡と記録の順番を決めます
看護休暇は、急に必要になる休みであるため、使うかどうかより先に、使うと決めた当日にどう動くかを決めておくと対応しやすくなります。誰にどの手段で連絡し、仕事をどこに預け、戻ってから何を申請し、何を記録に残すか。この4点をあらかじめ勤務先の規程や案内から読み取っておくことが、使い方の土台になります。
子どもの発熱や通院など、この休暇が必要になる場面は前もって予定を立てにくいものです。当日になって初めて、誰に連絡するか、何をどう伝えるかを考え始めると、動き出しが遅れることがあります。
使い方を難しくしているのは、休むこと自体ではなく、休むと決めてからの手順が定まっていない点です。連絡する相手や手段、仕事の引き取り先、申請の出し方は、会社によって決め方が異なります。
対象となる範囲や、取り方の単位(1日単位か時間単位かなど)は、勤務先の規程で決まっています。ここでは日数や対象年齢といった制度の詳細には踏み込まず、当日の動き方に絞って整理します。
誰が対象になるかは、暮らし方や役割の分担によって当てはまり方が変わります。決めつけずに、規程の記載を自分の状況にそのまま当てはめて確認することが出発点になります。
次の項目では、看護休暇を使う当日の流れを、連絡から記録まで4段に分けて見ていきます。
2. 当日は連絡から記録まで4段で動きます
看護休暇を使うと決めたら、当日の対応は連絡・引き渡し・申請・記録の4段に分けて進めます。
1段目の連絡は、誰に・どの手段で伝えるかが会社ごとに決まっています。電話が基本の会社もあれば、チャットでの連絡を認めている会社もあり、規程や案内に記載があります。
2段目の引き渡しは、抱えている仕事を丸ごと説明するのではなく、当日中に動く必要がある点だけを絞って伝えることがポイントです。細部は戻ってから補えます。
連絡や引き渡しの窓口が、通常の欠勤連絡とは別に用意されている会社もあります。窓口が分からないときは、まず上長に確認するところから始めます。
3段目の申請は、休んだ当日ではなく、戻ってから行う流れになっている会社もあります。申請の形式(書面か画面上の申請かなど)は、勤務先の案内で確認します。
4段目の記録は、連絡した相手と手段、申請した内容をあとから見返せる形で残す段階です。記録の残し方は次の項目以降でまとめます。
次の項目では、この休暇を使う場面の背景について、本題とは別の数字を一つだけ触れておきます。
3. 転職を考える動きは当日の対応とは別の話です
看護休暇を使う場面が増える背景には、働き方そのものを見直す人が一定数いることも関係しています。総務省の労働力調査によると、2025年の転職者数は330万人です*1。
同じ調査で、転職等希望者数は1023万人となっており、実際に転職した人数よりも大きい数になっています*1。
この数字は、転職という動きの規模を示すものであり、看護休暇の使い方を決めるものではありません。使い方は、勤務先の規程と案内に沿って確かめる話であり、働き方を見直すかどうかとは別の判断です。
使い方に迷ったときに、勤務先を変えることまで考える必要はありません。まずは今の勤務先の規程と案内を確かめる余地があります。
誰が仕事と看護を担うかは、家庭ごとの事情や役割の分担によって異なります。決まった形はないという前提で、規程の記載を読み進めます。
次の項目では、使う前に決めておきたいことを、一覧で整理します。
4. 先に決めておくことを一覧に並べます
使うと決めたら、当日になって迷わないよう、先に決めておきたいことを一覧にします。
【表1】先に決めておくこととどこで分かるか
| 先に決めておくこと | どこで分かるか |
|---|---|
| 連絡する相手 | 勤務先の規程、または上長や総務からの案内 |
| 連絡の手段(電話・チャットなど) | 勤務先の規程、または部署内の申し合わせ |
| 仕事の引き取り先 | 部署内の体制、または上長との申し合わせ |
| 申請の出し方(書面・画面上など) | 勤務先の規程、または申請システムの案内 |
表の4項目は、使うと決めた直後に確認が漏れやすい点です。連絡する相手と手段は、緊急連絡網や勤務先の規程に記載されている場合があります。
仕事の引き取り先は、部署内であらかじめ決めておくと、当日に慌てて探す必要がなくなります。誰が代わりに動けるかを、休む前に一度確認しておくと安心です。
申請の出し方は、書面での提出か、画面上での申請かによって、戻ってからの動き方が変わります。勤務先の案内に記載がない場合は、担当窓口に確認します。
4項目のうち、連絡する相手と連絡の手段は当日すぐに使うため、あらかじめ覚えておくか、すぐ見られる場所に控えておくと落ち着いて動けます。
休みをどの単位で刻めるかは会社の運用によって差があり、平日の数時間だけ抜ける働き方についても別に整理しています。
次の項目では、勤務先の規程や案内を読むときに、どの順で見ていくかを整理します。
あわせて読みたい | 平日の数時間を抜けられるか|休みの刻み方
5. 規程の記載を読む順を4段に分けます
看護休暇を使うにあたって、規程や案内をどの順で読むと迷いにくいかを整理します。読む範囲が広いと感じるときは、この4段を目安にすると確認が進みます。
順番を決めているのは、後の段で必要になる情報が、前の段の内容によって変わるためです。対象が分かってから単位を見ると、当てはまる記載を探しやすくなります。
1段目は、対象となる範囲を確認する段階です。どこまでの関係が対象になるかは規程に記載があります。家庭の形によって当てはまり方が違うため、記載を実際の状況に当てはめて確認します。
2段目は、取り方の単位を確認する段階です。1日単位か時間単位かなど、単位は会社の運用によって差があります。単位についての詳しい整理は、別の記事でも取り上げています。
3段目は、申請の形を確認する段階です。書面か画面上の申請かによって、戻ってから準備するものが変わります。
4段目は、記載だけで判断がつかない点を、担当窓口に聞く段階です。対象や取り方は制度の定めと社内の規程によって差があるため、分からない点は自分で判断せず、窓口に確かめます。
窓口に聞く前に、規程のどの部分を読んで分からなかったのかを整理しておくと、確認がスムーズに進みます。ページ番号や項目名を控えておくだけでも十分です。
次の項目では、使ったあとに残しておきたい記録を整理します。
あわせて読みたい | 半日単位で休めるか|制度より運用で決まる
6. 使ったあとに残す記録をそろえます
使ったあとに、あとから見返せる形で残しておきたい記録を4つ挙げます。
残しておきたい記録
- 連絡した内容:いつ・誰に・どの手段で連絡したかを残しておきます
- 引き渡した仕事:誰に何を渡したかを、簡単でも書き残しておきます
- 申請した内容:いつ申請し、どのような形で提出したかを残しておきます
- 窓口とのやり取り:確認した相手や日時を、分かる範囲で残しておきます
4つの記録は、いずれも「あとから見返せるかどうか」を基準にしています。看護休暇を使った当日は動きが慌ただしくなりやすく、口頭でのやり取りだけで終わらせると、あとから確認できない場合があります。
連絡した内容は、電話であっても、あとでチャットやメールで一言残しておくと、記録として振り返りやすくなります。
引き渡した仕事は、詳細まで書く必要はありません。誰に何を渡したかが分かる程度で十分です。
申請した内容は、申請そのものが記録として残る場合もありますが、日付と形式だけでも自分の記録として残しておくと、あとから使い方を振り返るときに役立ちます。
窓口とのやり取りは、確認した内容そのものよりも、いつ誰に確認したかという事実を残すことに意味があります。あとから同じ点を聞き直す手間を減らせます。
記録をどこに残すかは、日頃使っている連絡手段の中で完結させてかまいません。特別な書式を新しく作る必要はありません。
有給休暇がどのように回っているかという広い視点は、この記録の話とは別に、他の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 有給取得率の先を見る|休みが回る仕組み
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 看護休暇は誰が使えますか。
A. 対象となる範囲は、勤務先の規程で定められています。家庭の状況によって当てはまり方が変わるため、規程や案内の記載を確認します。
Q2. 看護休暇はどの単位で取れますか。
A. 1日単位か時間単位かなど、取り方の単位は会社の運用によって差があります。勤務先の案内で確認します。
Q3. 看護休暇の申請は休む前と後どちらで出しますか。
A. 会社によって手順が異なります。休む前に連絡だけを済ませ、申請は戻ってから出す流れになっている場合もあり、勤務先の規程で確認します。連絡と申請を別の窓口が扱う会社もあるため、どちらも先に確かめておくと動きやすくなります。
Q4. 看護休暇の日数や対象年齢は、どこで確認できますか。
A. 日数や対象年齢は制度の定めと社内の規程で決まるため、就業規則の案内や担当窓口で確かめます。規程が改定されることもあるため、手元の資料が最新かどうかも合わせて確認すると安心です。
8. まとめ:看護休暇は連絡と記録の順番で使う
この記事の要点
- 看護休暇を使うときは、連絡する相手・連絡の手段・仕事の引き取り先・申請の出し方の4点を先に決めておくと、当日の対応に迷いにくくなります
- 規程や案内を読むときは、対象となる範囲→取り方の単位→申請の形→分からない点を窓口に聞く、の順で確認すると見通しが立ちます
- 使ったあとは、連絡した内容・引き渡した仕事・申請した内容・窓口とのやり取りの4つを、あとから見返せる形で記録に残します
- 日数や対象年齢は制度の定めと社内の規程によって決まるため、案内と窓口で確かめながら進めます
- 転職者数330万人・転職等希望者数1023万人という数字は働き方を見直す動きの規模を示すものであり、看護休暇の使い方を決めるものではありません*1
まず決めておきたいのは、連絡する相手・連絡の手段・仕事の引き取り先・申請の出し方の4点です。規程や案内を読むときは、対象となる範囲、取り方の単位、申請の形、分からない点を窓口に聞くという順で確認すると、見通しが立ちやすくなります。使ったあとは、連絡した内容と引き渡した仕事、申請した内容、窓口とのやり取りを、あとから見返せる形で記録に残しておくと安心です。誰が仕事と看護を担うかは家庭ごとに異なるため、決まった形を前提にせず、規程の記載を自分の状況に当てはめて確認します。日数や対象年齢は制度の定めと社内の規程によって決まるため、分からない点は案内と担当窓口で確かめながら進めてください。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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