内定通知書はいつくる?転職では法律で決まった期限がない

内定通知書がいつ届くかについて、法律で決まった期限はありません。採用内定には法律上の定義がなく*1、届く時期は会社が決めるからです。転職先から内定の連絡を受けたときに届く日を聞いて控えておけば、届かないときにいつ問い合わせればよいかが分かります。
一方で、労働条件は労働契約を結ぶときに会社が示すよう、労働基準法で決まっています*2。労働条件を書いた書面(労働条件通知書)は、内定通知書とは別の書類です。書類ごとに届いたかを見ていれば、どちらが届いていないかを会社へ正確に伝えられます。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 内定通知書がいつ届くかに、法律で決まった期限はありません。採用内定には法律上の定義がなく、届く時期は書面を出す会社が決めています。
- 賃金や労働時間などの労働条件は、労働契約を結ぶときに示すよう労働基準法で決まっています。それを書いた労働条件通知書は、内定を知らせる書面とは別の書類です。
- 内定の連絡を受けたら、書面が届く日と送り方を聞いて控えてください。聞いた日を過ぎても届かなければ、控えた日付を添えて担当者にメールで問い合わせます。
1. 内定通知書が届く日に法律の期限はない
内定通知書の届く日には、法律で決まった期限がありません。厚生労働省は労働者向けのQ&Aで、採用内定には法的な定義がなく、内定のあり方も一様ではないと説明しています*1。届く時期は会社が自分で決めていて、いつまでに送るかの決まりは厚生労働省の案内には見当たりません。これに対して、賃金や労働時間などの労働条件は、労働契約を結ぶときに書面で示すことになっています*2。
内定通知書の届く日は、送る側の会社に聞くまで分かりません。電話で内定の連絡を受けたなら、その電話の中で届く日と送り方(郵送かメールか)を聞いてください。メールで連絡が来た場合は、お礼の返信に届く日をたずねる一文を入れておくと、答えが文字で残ります。内定のあとに条件を話し合う面談(オファー面談)があるなら、その席で聞いてもかまいません。
聞いた答えは、日付・相手の名前・送り方の3つに分けて書き留めてください。3つがそろっていれば、届かないときに「〇日に届くと聞いていました」と日付を挙げて伝えられます。電話の場合は、かけてきた人の部署もあわせて控えておくと、問い合わせる先に迷いません。控えたメモは、書面が届いて入社の日を迎えるまで手元に残しておきます。
2. 内定の連絡から入社までに届く書面と送る返事
まず、内定の連絡は電話やメールで届きます。内定通知書は、その連絡のあとに会社が決めた日に届く書面です。労働条件の書面は、会社が契約を結ぶときに示すもので、賃金や労働時間が書かれています*2。承諾の返事は、この2つを読み終えてから送ってください。
ただし、書面が届く前に承諾の返事を求められたら、労働条件通知書を読んでから答えたいと伝えてください。会社は契約を結ぶときに労働条件を示すことになっているので*2、返事の前に書面を求めてかまいません。返事の期限が書面の届く日より先に来るときは、期限を延ばせるかどうかも同じ連絡の中で聞いてください。
書面が届いたら、電話やメールで聞いていた内容と並べて読んでください。賃金や入社の日が聞いていた話と違うときは、承諾の返事を送る前に担当者へ理由をたずねます。食い違いの説明を電話で受けたら、あとでメールに書いて送ってもらうと、書面と同じように手元に残せます。
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3. 内定は一般に働き始める日と取り消しの理由が付いた労働契約を指す
厚生労働省はQ&Aで、採用内定は一般に、条件を付けて労働契約を結んだ状態を指すことが多いと説明しています*1。条件の1つは働き始める日が決まっていること、もう1つは内定通知書や誓約書に書いた取り消しの理由が起きたら契約を解けることです*1。内定通知のほかに、契約を結ぶ意思をあらためて示す手続きを予定していなければ、内定によって労働契約が成立したと認められることが多いとしています*1。そのため、これらの書面が届いたら、取り消しの理由としてどんな出来事が書かれているかを読んでおいてください。
ただし、内々定は、内定の状態までには至っていないと考えられています*1。内々定の取り消しは解雇ではない、という考え方も示されています*1。電話で受けた連絡が「内々定」だったなら、書面が届く日とあわせて、内定がいつ出るのかも会社に聞いてください。
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4. 内定通知書が届かないときは届く日を聞いたかで分かれる
内定の連絡から日がたっても書面が届かないときは、届く日を聞いていたかどうかで次にすることが変わります。聞いた日がまだ来ていなければ、その日までは待ってください。聞いた日を過ぎたときと、そもそも日付を聞いていないときは、どちらも担当者にメールで連絡します。
聞いた日を過ぎても届かない場合は、控えた日付と相手の名前を添えて、担当者にメールで問い合わせてください。日付と名前が書いてあれば、最初から事情を説明し直す手間が省けます。郵送と聞いていたなら、応募のときに伝えた住所と今の住所が同じかどうかも、あわせて見直してください。メールと聞いていたなら、迷惑メールのフォルダや、応募に使ったアドレスの受信箱も探します。
一方、届く日を聞いていなかった場合は、待つ日を決められないので、先に届く日と送り方をメールで聞いてください。電話で聞くより、メールのほうが答えが文字で記録に残り、あとで日付を見返せます。返ってきた答えが「まだ決まっていない」だったら、いつごろ決まるかを聞き、その日付を控えておきます。「しばらくお待ちください」とだけ返ってきたときも、週の単位でよいのでおおよその時期をたずねてください。
5. 内定通知書と労働条件通知書は届く時期の決まりが違う
労働条件通知書は、賃金や労働時間などを書いて会社が渡す書面で、労働基準法第15条第1項の決まりにもとづいています*2。労働条件のうち一部の事項は、書面を渡して示すことになっています*2。2つの書面のうち、届く時期に法律の決まりがあるのは労働条件通知書のほうです。
書面ごとの決まりと読んでおくところ
| 内定通知書 | 労働条件通知書 | |
|---|---|---|
| 知らせること | 内定が出たこと | 賃金や労働時間などの労働条件 |
| 届く時期 | 会社が決めた日 | 労働契約を結ぶとき*2 |
| 時期を決めている決まり | 法律で決まった期限はない | 労働基準法第15条第1項*2 |
| 読んでおくところ | 取り消しの理由として書かれた出来事*1 | 賃金と労働時間 |
| 届かないときに聞くこと | 届く日と送り方 | もう一方の書面と一緒に届くかどうか |
つまり、届いた内定通知書に賃金や労働時間の記載がなければ、労働条件はまだ書面で受け取っていません。労働条件通知書は、本人が希望すればFAXやWebメールサービスなどで示してもらうこともでき、書面として出力できるものに限られます*2。メールで受け取ったら、印刷するかファイルで保存して、承諾の返事の前に読み返せるようにしておいてください。
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6. 届かない書面について問い合わせるメールに入れる4つ
問い合わせのメールには、次の4つを入れてください。件名に「内定通知書の到着について」と書いておくと、担当者は本文を開く前に用件が分かります。宛先は内定の連絡をくれた担当者にし、名前が分からなければ、応募のときにメールをやり取りした相手に送ります。
問い合わせメールに入れる4つ
- 内定の連絡を受けた日と方法:「〇月〇日にお電話で内定のご連絡をいただきました」のように書く
- 聞いていた届く日:聞いていたなら、その日付と、教えてくれた人の名前を書く
- まだ届いていないこと:郵送なら、届け先として伝えた住所もあわせて書く
- 聞きたいこと:届く日と送り方に加え、労働条件通知書が別に届くかどうかをたずねる
たとえば、文面は次のとおりです。「〇月〇日にお電話で内定のご連絡をいただいた〇〇です。その際、内定通知書は〇日ごろに郵送でお送りいただけると伺いましたが、本日の時点で届いておりません。お手数ですが、発送の状況と、労働条件通知書をいつごろいただけるかを教えていただけますでしょうか。」
メールを送ったら、送った日付も控えておいてください。返事がないまま日がたつなら、前のメールを引用したまま送り直すと、何度目の問い合わせかが相手に伝わります。それでも返事がなければ電話に切り替え、担当者の名前を挙げて取り次いでもらってください。
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 内定通知書は何日くらいで届きますか
A. 何日で届くかの目安は、厚生労働省の案内にも見当たりません。書面を送る日は会社が決めるため、内定の連絡のときに聞いた日付まで待ち、過ぎたら問い合わせてください。まだ聞いていなければ、待つより先に、担当者へ届く日をたずねるメールを送ります。
Q2. 内定通知書が届く前に今の会社へ退職を伝えてもいいですか
A. 今の会社へ退職を伝えるのは、内定の書面と労働条件通知書を受け取って読んでからにしてください。内定の連絡を受けただけの段階では、働き始める日や賃金を書面で持っていない状態です。退職の日取りは、書面を読んで承諾の返事を送ったあとで、今の会社と相談して決めます。
Q3. 内定の書面と一緒に誓約書が届いたらどうすればいいですか
A. 誓約書にも、内定を取り消す理由が書かれていることがあります*1。署名して返す前に、どんな出来事が取り消しの理由として挙がっているかを読んでください。分からない言葉があれば返送の前に担当者へ聞いておくと、読み違えたまま署名せずに済みます。
Q4. 内定通知書の届く日を会社に聞くのは失礼になりませんか
A. 失礼にはなりません。法律で決まった期限がない以上、届く日は会社に聞かなければ分からないからです。お礼を先に伝えてから「書面はいつごろ、どちらの方法で届きますか」とたずねれば、用件は一言で伝わります。
Q5. 内定の書面が届いたらすぐに承諾の返事をしないといけませんか
A. 届いたことを知らせる連絡と、承諾の返事は分けて考えてください。届いたことはお礼とあわせて早めに伝え、承諾の返事は労働条件通知書も読み終えてから送ります。返事の期限を伝えられているなら、その日付をメモに残してください。
8. まとめ:内定通知書の届く日は内定の連絡のときに聞く
この記事のまとめ
- 届く日に法律で決まった期限はなく、届く時期は会社が決めます
- 労働条件は労働契約を結ぶときに示すことになっていて*2、それを書いた労働条件通知書は、内定を知らせる書面とは別の書類です
- 労働条件通知書は、本人が希望すればFAXやWebメールサービスなどで示してもらうこともできます*2
- 内定の連絡を受けたら、届く日・相手の名前・送り方を控えます
- 聞いた日を過ぎても届かなければ、控えた日付を添えて担当者にメールで問い合わせます
承諾の返事を送るのは、2つの書面の両方に目を通したあとにしてください。どちらかが届いていないときは、届いていない書面の名前を挙げて担当者に聞くと、1通のメールで用件が伝わります。届いた書面は、入社のあとも読み返せるように原本のまま保管しておきます。
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出典・参考情報
*1 厚生労働省「確かめよう労働条件」Q&A(内定や内々定を取り消された時、辞退する時)(2026年確認)
*2 厚生労働省「採用時に労働条件を明示しなければならないと聞きました。具体的には何を明示すればよいのでしょうか。」(2026年確認)
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