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離職率の業界ランキング|IT業界の離職率と入職率

朝のオフィスのエントランスで、ガラスの入口へ歩いていく2人の後ろ姿

離職率の業界ランキングでは、令和6年は宿泊業,飲食サービス業が25.1%で最も高く、複合サービス事業が7.8%で最も低い産業です*2。IT業界が含まれる情報通信業は10.2%で、全産業の14.2%を4.0ポイント下回ります*1*2。16産業を高い順に並べると、情報通信業は9番目で、運輸業,郵便業と同率です*2。

離職率は、1年間の離職者数を1月1日現在の常用労働者数で割った割合です*3。離職者には、転職した人のほかに、定年や契約満了で辞めた人、解雇された人、出向した人も含まれます*3。

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この記事のポイント

  • 16産業のうち、離職率が最も高いのは宿泊業,飲食サービス業の25.1%、最も低いのは複合サービス事業の7.8%です*2。全産業は14.2%で、前年の15.4%から1.2ポイント低下しました*1。
  • 情報通信業の離職率は10.2%で、高い方から9番目です*2。入職率は11.2%で、入った人の割合のほうが1.0ポイント高くなっています*2。
  • 産業別の数値は産業全体の平均で、応募先の会社の数値ではありません。会社ごとの数値や平均勤続年数は、面接や公的な職場情報で調べる必要があります。

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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1. 離職率が最も高い産業は宿泊業,飲食サービス業の25.1%

令和6年に最も離職率が高かった産業は、宿泊業,飲食サービス業(25.1%)で、全産業の平均を上回ります*1*2。次に高いのは、サービス業(他に分類されないもの)の20.3%と、生活関連サービス業,娯楽業の19.0%です*2。最も低いのは複合サービス事業の7.8%で、金融業,保険業の8.0%、電気・ガス・熱供給・水道業の8.8%が続きます*2。情報通信業は、16産業のうち高い方から9番目の10.2%です*2。

全産業の離職率は14.2%で、入職率は14.8%です*1。入職率が0.6ポイント上回っているので、産業全体では、入った人が辞めた人を上回る年でした*1。

離職者の人数でみると、最も多いのは卸売業,小売業の1,427.0千人です*2。次いで医療,福祉の1,135.4千人、宿泊業,飲食サービス業の1,070.8千人の順です*2。情報通信業は190.2千人で、人数の順位は割合の順位と一致しないので、産業どうしを比べるときは割合を使います。

2. 16産業の値は7.8%から25.1%まで開く

図は、令和6年の16産業を高い順に並べたものです*2。情報通信業と運輸業,郵便業は、どちらも10.2%で同じ長さです*2。

令和6年の産業別の離職率を高い順に並べた図。情報通信業は10.2% 宿泊業,飲食サービス業 25.1% サービス業(他に分類されないもの) 20.3% 生活関連サービス業,娯楽業 19.0% 卸売業,小売業 15.1% 医療,福祉 13.8% 不動産業,物品賃貸業 13.5% 教育,学習支援業 13.1% 学術研究,専門・技術サービス業 11.1% 情報通信業 10.2% 運輸業,郵便業 10.2% 建設業 10.0% 製造業 9.6% 鉱業,採石業,砂利採取業 9.1% 電気・ガス・熱供給・水道業 8.8% 金融業,保険業 8.0% 複合サービス事業 7.8% 令和6年は、宿泊業,飲食サービス業の25.1%から複合サービス事業の7.8%まで開く *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

全産業の14.2%を上回るのは、表の上から4産業だけです*1*2。宿泊業,飲食サービス業から卸売業,小売業までで、その下の医療,福祉とは1.3ポイント以上の差があります。医療,福祉の13.8%と不動産業,物品賃貸業の13.5%は、14.2%をわずかに下回ります*1*2。

情報通信業の10.2%は、学術研究,専門・技術サービス業の11.1%より低く、建設業の10.0%、製造業の9.6%より高い値です*2。10%を下回るのは、製造業、鉱業,採石業,砂利採取業、電気・ガス・熱供給・水道業、金融業,保険業、複合サービス事業の5産業です*2。

順位が1つ違っても、差が小さいことがあります。情報通信業の10.2%と建設業の10.0%は0.2ポイント、製造業の9.6%とは0.6ポイントの差です*2。差が小さい産業どうしの順位は、そのまま優劣とは読まず、数字の差を見ます。

3. 産業別の一覧表と情報通信業の入職率

夕方の会議室の空いた椅子と、机に残った閉じたノート

次の表は、令和6年雇用動向調査の産業別の表(表4-2)の数値を、高い順に並べたものです*2。同率の産業は、同じ順位にしています。

令和6年の産業別の離職率(1年間の離職者数÷1月1日現在の常用労働者数)

順位産業離職率
1位宿泊業,飲食サービス業25.1%
2位サービス業(他に分類されないもの)20.3%
3位生活関連サービス業,娯楽業19.0%
4位卸売業,小売業15.1%
5位医療,福祉13.8%
6位不動産業,物品賃貸業13.5%
7位教育,学習支援業13.1%
8位学術研究,専門・技術サービス業11.1%
9位情報通信業10.2%
9位運輸業,郵便業10.2%
11位建設業10.0%
12位製造業9.6%
13位鉱業,採石業,砂利採取業9.1%
14位電気・ガス・熱供給・水道業8.8%
15位金融業,保険業8.0%
16位複合サービス事業7.8%
参考全産業14.2%

情報通信業の令和6年は、入職率が11.2%、離職率が10.2%です*2。入職率のほうが1.0ポイント高い入職超過です*2。入職率は同じ年に入社した人の割合なので、2つを並べると、人の出入りの大きさも分かります。

情報通信業の値は、前年の令和5年が12.8%で、令和6年は2.6ポイント低くなりました*2*4。全産業も、前年から1.2ポイント下がっています*1。1年分の数字の動きなので、情報通信業が長く辞めにくい産業だとまでは言えません。

働きやすさを残業時間や年間休日の側から調べたいときは、別の記事に基準をまとめています。

あわせて読みたい | フルリモートのホワイト企業|残業時間と年間休日の基準

4. 離職率と入職率の定義

離職率は、離職者数を1月1日現在の常用労働者数で割り、100をかけた割合です*3。入職率も同じ式で、分子が入職者数に変わります*3。分母は年初の人数なので、年の途中で入社した人は分母に入りません*3。常用労働者は、期間を定めずに雇われている人などを指します*3。

離職者は、調査の対象期間中に事業所を退職した人や解雇された人で、他の企業への出向者と出向から復帰した人も含みます*3。同じ企業の別の事業所へ移った人は、離職者に入りません*3。

入職超過率は、入職率から離職率を引いた値です*3。プラスなら入職超過、マイナスなら離職超過です*3。全産業の令和6年は、入職率14.8%から離職率14.2%を引いて、0.6ポイントの入職超過でした*1。

この数字は、全数ではなく標本を調べる雇用動向調査から出ています。年ごとに値が動くので、令和6年の順位がそのまま来年も続くとは限りません。情報通信業が令和5年の12.8%から令和6年の10.2%へ動いたことも、その一例です*2*4。

5. 応募先を選ぶときは会社の数値を面接で聞く

昼の机で、ノートパソコンの手前のメモ帳に線を引く手

産業別の数値は、その産業に含まれる事業所をまとめた平均です*2。応募先の会社の数値ではないので、産業の数値から応募先の会社のことは読み取れません。同じ産業の中にも、平均より高い会社と低い会社があります。IT業界の会社を探す場合も同じで、情報通信業に含まれる会社の数値は一律ではありません。

産業の順位から使えるのは、年初の人数に対して1年間に離職した人の割合の違いです。宿泊業,飲食サービス業は25.1%、複合サービス事業は7.8%と、産業によって大きく開いています*2。ただし、離職した人の中には定年や契約満了の人も入っています*3。

応募先の離職率や平均勤続年数は、面接で聞くか、公的な職場情報で調べます。面接では、直近の離職者数と、入社した人のうち辞めた人の数を聞きます。数字をすぐ教えてもらえるかどうかや、教えられない場合にどう説明されるかは、会社の様子を知る手がかりです。質問するときは、直近1年に退職した人数と、そのうち定年退職や契約満了で辞めた人数を分けて聞きます。人数と年初の社員数が分かれば、産業別の統計と同じ式で割合に直せます。

面接で聞くときは、数字の数え方を産業別の統計に合わせます。産業の平均と並べて見るには、1年間の離職者数を年初の人数で割った割合にそろえ、会社の離職者に定年退職が含まれているかどうかもあわせて聞きます*3。

産業別の順位を使う場面は、応募先の産業を絞り込むときです。情報通信業を含む複数の産業で求人を探すなら、産業の平均で見比べたうえで、気になる会社ごとに調べます。辞める人の数は、同じ会社でも部署や職種で差が出る数字です。応募する職種のチームで、直近1年に何人が入れ替わったかも聞いておきます。チームの人数とあわせて聞くと、入社後に一緒に働く人がどのくらい続いているかがつかめます。

あわせて読みたい | 離職率の調べ方と限界|面接で聞く分

6. よくある質問

Q1. 離職率が最も高い産業はどこですか?

A. 令和6年は、宿泊業,飲食サービス業の25.1%です*2。最も低いのは複合サービス事業の7.8%です*2。

Q2. 情報通信業の離職率は全産業より高いですか?

A. 低いです。令和6年は10.2%で、全産業との差は4.0ポイントです*1*2。

Q3. 離職率が高いのは転職した人が多いということですか?

A. 転職した人の数とは別の数字です。定年退職、契約満了、解雇、出向も離職に数えます*3。

Q4. 離職率の分母は何ですか?

A. 1月1日現在の常用労働者数です*3。年初の人数に対する、1年間の離職者数の割合になります*1。

Q5. 入職率とは何ですか?

A. 1年間の入職者数を、1月1日現在の常用労働者数で割った割合です*3。令和6年の全産業は14.8%で、情報通信業は11.2%です*1*2。

Q6. 令和6年の離職率は前年より上がりましたか?

A. 下がりました。全産業は前年から1.2ポイント、情報通信業は2.6ポイント低下しています*1*2*4。

Q7. 順位が高い産業の会社は避けたほうがよいですか?

A. 産業の平均は、応募先の会社の数値ではありません。会社の数値は、会社ごとに調べます。

Q8. 情報通信業の離職者は何人ですか?

A. 令和6年は190.2千人です*2。割合で比べるので、人数が多い産業ほど高いとは限りません*2。

7. まとめ:情報通信業は16産業の9番目

この記事のまとめ

  • 令和6年は、宿泊業,飲食サービス業が25.1%で最も高く、複合サービス事業が7.8%で最も低い*2
  • 情報通信業は10.2%で、全産業の14.2%を4.0ポイント下回り、16産業のうち高い方から9番目*1*2
  • 情報通信業の入職率は11.2%で、離職率を1.0ポイント上回る*2
  • 離職者には定年・契約満了・解雇・出向も含まれ、転職した人だけの数ではない*3
  • 産業別の離職率は会社の数値ではなく、応募先の数値は面接や公的な職場情報で調べる

産業の順位は、応募先の産業を絞るときに使います。気になる会社が決まったら、会社ごとの数値を面接で聞いてください。

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出典・参考情報

*1 令和6年雇用動向調査結果の概況(結果の概要 1 入職と離職の推移)(厚生労働省)
*2 令和6年雇用動向調査結果の概況(結果の概要 2 産業別の入職と離職)(厚生労働省)
*3 令和6年雇用動向調査結果の概況(主な用語の定義)(厚生労働省)
*4 令和5年雇用動向調査結果の概要(結果の概要 2 産業別の入職と離職)(厚生労働省)

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