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【働き方改革とはいったい何だったのか】最新データで読み解く制度の要点 | リラシク

働き方改革の要点と2026年最新データを解説する記事のアイキャッチ画像

金曜の夜、電車に揺られながらスマホを見ます。「働き方改革って、結局何だったんだろう」。ニュースで何度も聞いた言葉でした。残業の上限ができて、有給も取りやすくなったそうです。それでも、月曜の朝は、やっぱり気が重く感じます。法律は変わったのに、自分の働き方は、本当に変わったでしょうか。2025年までの最新データと、自分の側からできる選択肢を、ここで一度ならべてみます。

この記事のポイント

  • 働き方改革は「長時間労働の是正」「同一労働同一賃金」「柔軟な働き方の実現」を3本柱とする労働政策で、2019年4月から段階的に施行された制度の総称です
  • 2025年実績の最新公的データで見ると、月間総実労働時間は減少が続き、テレワーク導入率は減少から再び増加に転じています
  • 制度は整っても、実際に手にできるかは勤務先の運用方針に大きく左右されます。働き方を「自分の側」から変える選択肢として、リモートワーク対応の転職という方法があります
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1. 働き方改革とは|一億総活躍社会を目指す労働政策の総称

働き方改革の3本柱と施行の概要を示すイメージ画像

働き方改革とは、長時間労働の是正・正規雇用と非正規雇用の待遇格差の解消・多様で柔軟な働き方の実現を目的に、2019年4月から段階的に施行された労働政策の総称です。中核となる「働き方改革関連法」は労働基準法など8本の労働関係法を一括で改正した法律で、戦後70年で最大規模の労働法見直しと位置づけられています(厚生労働省「働き方改革~一億総活躍社会の実現に向けて」)。

働き方改革の出発点は、日本社会が抱える社会課題への政策的な回答にあります。人口減少と高齢化、生産年齢人口の縮小、長時間労働の慢性化、雇用形態による待遇差――こうした課題への対応として、政府は2016年に「働き方改革実現会議」を設置し、2017年3月に「働き方改革実行計画」を取りまとめました。

その実装フェーズが、2018年6月に成立した「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」、通称「働き方改革関連法」です。労働基準法、労働契約法、労働安全衛生法、パートタイム・有期雇用労働法、労働者派遣法、労働時間等設定改善法、じん肺法、雇用対策法――8本の労働関係法を一括で改正しました。これだけの規模で労働法が一斉に改正されるのは、戦後でも例がありません。

働き方改革が目指すゴールはシンプルです。「働く人それぞれの事情に応じた、多様で柔軟な働き方を選べる社会」(厚生労働省)。育児中の人も、介護中の人も、フルタイムで働きたい人も、自分の生活に合わせた働き方を選べるようにします。実装手段は大きく3つに整理されます。長時間労働の是正を目的とした「労働時間法制の見直し」、不合理な待遇差を禁止する「雇用形態に関わらない公正な待遇の確保(同一労働同一賃金)」、そしてテレワーク・フレックスタイム・年5日の年次有給休暇取得義務などを含む「多様で柔軟な働き方の実現」です。

2. 働き方改革関連法の3つの柱と段階的な施行スケジュール

働き方改革関連法は、2019年4月の大企業を皮切りに、業種や企業規模ごとに段階的に施行されました。中小企業への適用や、業務特性上の猶予期間など、移行スケジュールは何層にも分かれています。

表1:働き方改革関連法 主要な柱と施行スケジュール

主な内容施行時期
時間外労働の上限規制原則 月45時間・年360時間。特別条項を結んでも年720時間、複数月平均80時間以内、単月100時間未満(休日労働を含む)。違反には罰則あり大企業:2019年4月/中小企業:2020年4月/建設・自動車運転・医師:2024年4月
年次有給休暇の取得義務年10日以上の有給が付与される労働者に、年5日を時季を指定して取得させる義務を使用者に課す2019年4月(全企業一律)
同一労働同一賃金正規雇用と非正規雇用(短時間・有期・派遣)との間の不合理な待遇差を禁止。基本給・賞与・各種手当・福利厚生を含む大企業:2020年4月/中小企業:2021年4月
月60時間超の時間外割増賃金率引き上げ月60時間を超える時間外労働の割増率を50%以上に。中小企業の猶予措置を廃止大企業:2010年4月/中小企業:2023年4月
勤務間インターバル制度の努力義務前日の終業から翌日の始業まで一定時間の休息確保を、事業主の努力義務として規定2019年4月

とくに2024年4月には、これまで5年間猶予されていた建設業・自動車運転業務・医師にも時間外労働の上限規制が適用され、いわゆる「2024年問題」として大きな話題になりました。働き方改革関連法は、すでに大半が施行段階を終え、運用フェーズに移行しています。残された論点は「法律をどこまで運用に落とし込めるか」と「企業ごとの濃淡をどう埋めるか」に移ってきました。

長時間労働については、改善傾向が続いています。厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果速報」(2026年2月公表)の年平均値によれば、常用労働者一人当たりの月間総実労働時間は135.1時間(年換算1,621時間)で、前年(137.0時間)から1.9時間の減少となりました。一般労働者だけで見ると2025年は160.5時間(年換算1,926時間)で、前年(162.3時間)から1.8時間減少しています。

年次有給休暇についても、過去最高を更新しました。厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」(2025年12月25日公表)によれば、2024年1年間の労働者一人平均の年次有給休暇取得率は66.9%。前年(65.3%)から1.6ポイント上昇し、昭和59年(1984年)の調査開始以降で最も高い水準となりました。付与日数は18.1日、うち取得日数は12.1日(前年差1.1日増)です。

テレワークについては、潮目の変化が見えてきました。総務省「令和7年通信利用動向調査」(2026年5月29日公表)によれば、テレワークを導入している企業の割合は50.1%。前年の47.3%から2.8ポイント上昇し、2022年以降続いていた減少傾向が反転しました。導入目的としては、「勤務者のワークライフバランスの向上」「障害者、高齢者、介護・育児中の社員などへの対応」「人材の雇用確保・流出の防止」が前年から伸びており、テレワークが感染症対応から「人材戦略の手段」へと位置づけを変えてきていることが読み取れます。

3. 働き方改革は個人に何をもたらしたか|マクロと自分の生活の差

ここまでが企業・社会レベルの数字でした。では、自分の生活レベルではどうでしょうか。働き方改革が個人にもたらしたものは、整理すると3つに集約できます。時間(年間休日・労働時間・有給休暇の改善)、安心感(待遇格差の縮小と健康確保措置の制度化)、選択肢(働き方を選べる余地が制度上確保された)です。ただし、これらが「自分にとっての価値」になるかどうかは、勤務先の運用方針と本人のキャリア選択に左右されます。主要指標の現状を、一度横並びで確認します。

表2:働き方改革関連の主要指標 直近の動き

指標最新値(対象年)前年比出典
月間総実労働時間(常用労働者)135.1時間(2025年)前年差 1.9時間減厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果速報」
一般労働者の月間総実労働時間160.5時間(2025年)前年差 1.8時間減厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025年分結果速報」
年次有給休暇 取得率66.9%(2024年)前年差 1.6pt増(過去最高)厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」
年次有給休暇 取得日数12.1日(2024年)前年差 1.1日増厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」
企業のテレワーク導入率50.1%(2025年)前年差 2.8pt増(減少傾向から反転)総務省「令和7年通信利用動向調査」
雇用型テレワーカー比率(テレワーク経験あり)24.6%(令和6年度)前年差 0.2pt減(下げ止まり傾向)国土交通省「令和6年度 テレワーク人口実態調査」

労働時間と年次有給休暇は改善が続き、テレワーク導入率は再び増加に転じました。働き方改革で整えられた土台の上に、人材確保や生産性向上の観点から「働き方の柔軟性」を再び取り戻そうとする動きが出てきたと読み取れます。一方で、個人ベースの雇用型テレワーカー比率は24.6%(令和6年度・国土交通省調査)で、前年差はわずか0.2pt減でした。「制度として導入されているか」と「従業員が実際に使えているか」のあいだには差があります。

個人の体感面ではどうでしょうか。テレリモ総研「2024年度版テレワークのメリット・デメリットとは?」(調査対象:20〜65歳のテレワーク経験者の男女1,001名)によれば、テレワーク経験者がデメリットと感じる項目のトップは「仕事とプライベートが区別できない」で、男性40.0%、女性38.1%でした。2020年の同調査(男性45.16%、女性38.92%)と比べると、男性で約5ポイント低下し、女性はほぼ横ばいです。仕事と生活の切り分けに悩む人の割合は、男性を中心に下がってきていることが読み取れます。

ここから見えてくるのは、働き方改革が「制度として用意したもの」と「自分が実際に手にしているもの」のあいだに、まだ差があるという現実です。法律は土台を整え、企業の制度も再び広がりつつあります。ただし、その上で何を建てるかは、自分の選択に委ねられています。

4. 働き方を「自分の側」から変える|リモート転職という選択肢

今の会社で制度を活用するか、リモート転職で環境を変えるかを示すイメージ画像

働き方改革を「自分のもの」として実装するには、2つのルートが考えられます。

  1. 今の会社の中で、制度を最大限活用する:年次有給休暇、フレックスタイム、副業可制度、勤務間インターバルなど、法定の制度を運用面でも使い倒すアプローチです。会社の方針と自分の希望が一致している場合、この第一選択肢が現実的です。
  2. 自分の働き方に合う会社に移る:勤務先の運用方針と自分の希望が大きく異なる場合、転職によって働く環境ごと変えるアプローチです。働く場所、勤務時間制、評価制度、副業可否などを、自分の優先順位に合わせて選び直します。

テレワークについては、企業差が大きいことが先ほどのデータで確認できました。導入企業50.1%に対し、残りの49.9%は未導入です(総務省「令和7年通信利用動向調査」)。「リモートで働きたいのに、勤務先はフル出社方針」という状況であれば、後者――働く場所そのものを変える――が現実的な選択肢になります。

転職市場では、リモートワーク対応の求人は着実に存在感を増しています。とくにITエンジニアなど、業務がデジタルで完結する職種では、フルリモート、ハイブリッド、出社中心といった働き方ごとの選択肢が分かれています。求人を横断的に探す段階で、「リモートワーク可」を条件として絞り込める仕組みも整ってきました。

ここでひとつの選択肢として挙げられるのが、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職支援、Relasic(リラシク)です。Relasicは、株式会社LASSICが運営する転職支援サービスで、リモートワークを前提とした正社員求人――フルリモート求人と、出社とリモートを組み合わせるハイブリッド求人――を中心に扱っています。正社員雇用ですから、社会保険・福利厚生・年次有給休暇など、働き方改革で整えられた制度はそのまま適用されます。テレワーク導入率が再び上昇に転じた今、リモート前提の求人を扱う企業も増えてきており、選択肢は広がる方向です。

5. まとめ:制度から選択へ

この記事のまとめ

  • 働き方改革は、長時間労働の是正・同一労働同一賃金・柔軟な働き方の3本柱で構成される労働政策の総称です(2019年4月〜段階的施行)
  • 2024年4月で建設・自動車運転・医師にも時間外労働上限規制が拡大し、法律フェーズは完了。運用フェーズへ移行しています
  • 2025年の月間総実労働時間は135.1時間(前年差1.9時間減)、年次有給休暇取得率は66.9%(過去最高)と、マクロ指標は改善が続いています
  • テレワーク導入率は50.1%となり、減少傾向から再び増加に転じました。人材確保・ワークライフバランス向上を目的とした再評価が背景にあります
  • 制度を自分のものにするには、勤務先の運用を活用する道と、必要に応じて働く場所を選び直す道の、2つの選択肢があります

働き方改革の到達点は、「会社が用意するもの」から「自分で選び取るもの」へと意味を変えつつあります。次の一歩は、自分の生活と仕事のバランスを、いまの環境で叶えられるかをひとつずつ確かめるところから始まります。

Relasic(リラシク)について

Relasic(株式会社LASSIC運営)は、リモートワーク対応の正社員求人に特化した転職支援サービスです。フルリモート求人とハイブリッド求人の双方を扱い、働き方改革で整った制度を「日々の働き方」として実装するための転職をサポートします。

働く場所を変えることで、生活の重心も変わります。働き方改革を、自分の手元に引き寄せる最初の一歩として、まずは公開求人を眺めてみるところから始められます。

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キャリアの方向性に迷いがある場合は、相談予約から進めるという選び方もあります。一人で結論を出さずに、現状の整理から始めるかたちです。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省「『働き方改革』の実現に向けて」
*2 厚生労働省 働き方改革特設サイト「時間外労働の上限規制」
*3 厚生労働省「同一労働同一賃金特集ページ」
*4 厚生労働省「毎月勤労統計調査 2025(令和7)年分結果速報」(2026年2月公表)
*5 厚生労働省「令和7年就労条件総合調査の概況」(2025年12月公表)
*6 総務省「令和7年通信利用動向調査の結果」(2026年5月29日公表)
*7 国土交通省「令和6年度 テレワーク人口実態調査 調査結果(概要)」(2025年3月公表)
*8 テレリモ総研「【2024年度版】テレワークのメリット・デメリットとは?」

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