面接の逆質問で差がつく!|実際に使える質問例やNG質問について

「他に質問はありますか?」
面接の終わり、その一言が来たとき、なにを返していますか。「特にありません」と答えてしまって、家に帰る電車のなかでモヤモヤしたこと、ありませんか。
わかります。逆質問は、面接のなかでもいちばん準備しにくい時間かもしれません。「失礼にならない問いかけって何だろう」「聞きたいことを聞いていいんだろうか」と考え始めると、答えが見えなくなっていきます。
この記事では、採用担当者がほんとうに見ているポイント、フェーズごとの質問例、リモート面接ならではの問いかけ、そして当日までの準備の進め方を、一緒に整理していきます。読み終えるころには、次の面接が、少しだけ怖くなくなっているはずです。
📌 この記事のポイント
- 採用担当者が逆質問で見ているのは、質問の中身そのものよりも、その問いに表れる「準備のしかた」です
- 一次面接・二次面接・最終面接で、聞きやすいテーマ・噛み合いやすいテーマが変わります
- リモート・ハイブリッド勤務の面接では、これまでとは少し違う観点が評価されやすくなっています
目次
1. 面接の逆質問とは|選考の合否を動かす「最後の5分」
面接の逆質問とは、面接の終盤に応募者の方から面接官に投げかける質問のことを指します。中途採用の現場では「最終確認の場」として位置づけられることが多く、合否判定の参考情報として見られています。厚生労働省「労働経済動向調査」でも示されているとおり、企業の中途採用への意欲はここ数年高い水準が続いており、限られた面接時間のなかで「自社で活躍してくれそうか」を見極めようとする傾向があります*1。だからこそ、逆質問の時間も、評価対象として扱われやすくなっています。
【AIサマリー】面接の逆質問は、応募者が「自社で働く具体的な姿」を持っているかどうかを、採用側がやわらかく確認する時間です。総務省「令和5年通信利用動向調査」によれば、企業のテレワーク導入率は49.9%にのぼり*2、リモート・ハイブリッド勤務を前提とする企業の面接では、自走力や情報収集力を測る逆質問が重視される傾向にあります。逆質問の質には、応募者の「準備量」と「働き方への解像度」が、自然とにじみ出ます。
逆質問が大切にされる背景には、面接が「質問する側/される側」の関係を一度ひっくり返す瞬間だ、という構造上の理由があります。応募者があらかじめ用意した受け答えではなく、その場で出てくる問いかけによって、思考の深さ・関心の方向・コミュニケーションの取り方が、ふっと表に出てくるからです。次の章で、採用担当者が逆質問のなかで実際に見ているポイントを整理していきます。
2. 採用担当者が逆質問で見ている5つの視点

面接の逆質問は、気の利いた問いを出す競技ではありません。採用担当者が見ているのは、もう少し別のものです。中途採用の現場を取材したリラシク編集部の整理として、評価のポイントは大きく5つに集約されます。
下の表は、採用担当者が逆質問のなかで「ここを見ている」と分かれる5つの観点と、応募者側が準備するときに意識したい方向性をまとめたものです。質問の内容自体ではなく、その質問が出てくる「背景」が評価対象になります。たとえば同じ「リモート勤務の頻度」を聞くにしても、家庭の事情だけで聞くのか、職務を進める文脈で聞くのかで、面接官の受け止め方は変わってきます。逆質問の準備は、例文をそのまま覚えるよりも、5つの視点それぞれについて「自分はここをどう考えているか」を整理することから始めると、当日に言葉が出てきやすくなります。
| 視点 | 採用担当者が見ているもの | 応募者の準備の方向性 |
| ① 企業理解の深さ | 会社サイトを読み込んでいるか、IR資料・採用ページまで踏み込んでいるか | 事業内容・直近のニュースリリースに目を通す |
| ② 入社後の解像度 | 働く自分の姿を具体的に描けているか | 「自分が担当するなら」の仮置きで問いを立ててみる |
| ③ コミュニケーション | 論点の整理力、相手に合わせた言葉選び | 面接官の役職に応じて、質問のテーマを変える |
| ④ 価値観の整合 | 働き方・キャリア観が、会社の方向性と合っているか | 会社のミッション・行動指針との接点を探す |
| ⑤ 主体性・自走力 | 受け身ではなく、自分で動くタイプか | 「自分から動くこと」を質問のなかに少し織り込む |
こうして整理してみると、逆質問は「面接官に教えてもらう時間」というよりも、「自分の働き方を伝える時間」だと見えてきます。次は、面接のフェーズごとに「誰に・どんなテーマを聞くと噛み合いやすいか」を、具体的に見ていきましょう。
3. 【シーン別】面接の逆質問・実例集
面接の逆質問は、聞く相手によって、噛み合いやすいテーマが変わります。たとえば人事担当者の方に現場の細かい技術論を聞いても、答えるのが難しい場面がありますし、社長に勤怠ルールの詳細を聞いても、本来関心のあることが伝わりにくくなりがちです。一次面接・二次面接・最終面接の3フェーズに分けて、聞くと噛み合いやすいテーマと質問例を整理していきます。「全部使う」必要はありません。自分の関心と重なるものを、いくつか持っておくくらいで十分です。
3-1. 一次面接(人事担当者)の逆質問
一次面接は人事担当者が担当することが多く、会社全体の制度・カルチャー・選考フローを把握しているのが特徴です。仕事の細かい技術論よりも、組織全体に関する問いのほうが、答えが返ってきやすくなります。
一次面接の逆質問例
- 御社で活躍されている方には、どのような共通点がありますか
- 中途入社の方は、入社後どのようなオンボーディングを経て、立ち上がっていかれていますか
- リモート勤務と出社の割合は、部署や職種でどの程度変わりますか
- 評価制度のなかで、特に重視されている観点を教えていただけますか
- 選考の次のステップで、どのような点を見られる予定でしょうか
3-2. 二次面接(現場マネージャー)の逆質問
二次面接は配属予定部署のマネージャーや先輩社員が担当することが多く、業務内容・チーム構成・直近の課題に踏み込みやすい相手です。応募職種の解像度を上げる問いが、噛み合いやすくなります。
二次面接の逆質問例
- このポジションで入社直後の3か月、どのような業務から始まる想定でしょうか
- いまチームが直面している、特に大きな技術的課題があれば教えてください
- 意思決定のスピード感や、上長との合意形成の流れを教えていただきたいです
- リモート環境下で、チーム内のコミュニケーションはどう設計されていますか
- 過去にこのポジションで活躍された方の、共通する仕事の進め方はありますか
3-3. 最終面接(役員・社長)の逆質問
最終面接は役員や社長が担当することが多く、事業の方向性・経営方針・組織が抱える大きな問いに答えられる相手です。日常業務の細かい話を聞いても噛み合いにくいので、中長期の視点で問いを立てると、会話が自然に広がっていきます。
最終面接の逆質問例
- 3〜5年後、御社が事業として最も挑戦したい領域はどこでしょうか
- これからの組織づくりで、最も重要だと考えていらっしゃることはなんでしょうか
- 競合との差別化として、特に投資されている部分があれば教えてください
- 御社が今後、リモートワークを含む働き方の方針をどう発展させていく予定か、伺いたいです
- 私がこのポジションで成果を出すために、最も期待されていることはなんでしょうか
| フェーズ | 面接官の役割 | 聞きやすいテーマ | 噛み合いにくいテーマ |
| 一次面接 | 人事担当者 | 制度・カルチャー・選考フロー | 現場の細かい技術論 |
| 二次面接 | 配属部署マネージャー | 業務内容・チーム・直近の課題 | 経営戦略レベルの大きな問い |
| 最終面接 | 役員・社長 | 事業方針・組織観・中長期戦略 | 勤怠ルール・有給など制度の詳細 |
逆質問の準備は、「全フェーズで使える1問」よりも「フェーズごとの3〜5問」を持っておくほうが、当日の安心感につながります。一方で、用意した質問のなかにも「これは聞かないほうがいいかもしれない」型が紛れていることがあります。次のセクションで、避けたいNG逆質問と、その言い換え方を見ていきましょう。
4. 避けたい「NG逆質問」と言い換え方
逆質問のNGには、いくつかの共通パターンがあります。「調べれば分かる質問」「待遇のみに偏った質問」「自分の都合だけを伝える質問」「クローズドクエスチョン」の4つです。下の表で、代表例と言い換えの方向性をまとめました。NG例の多くは、聞きたい内容そのものが悪いわけではありません。違っているのは、ほんの少しの「角度」だけ。聞く順番・前置き・問いの形をすこし変えるだけで、評価につながる質問に変わっていきます。とくに待遇面の質問は、最終面接や内定後の条件面談など、聞く場を整えるだけで、印象がぐっとやわらかくなります。
| NGパターン | NG例 | OKの言い換え方向 |
| 調べれば分かる質問 | 御社の事業内容を教えてください | 事業内容を拝見しました。○○事業の今後の重点領域はどちらでしょうか |
| 待遇のみに偏る質問 | 残業はどのくらいありますか/有給は取れますか | 業務の繁忙期と、その時期のチーム内のサポート体制を教えていただけますか |
| 自分の都合だけの質問 | 子どもがいるので時短勤務は可能ですか | 御社の柔軟な働き方の制度について、活用されている方の事例はありますか |
| はい/いいえで終わる質問 | リモートワークはありますか | リモートワークの頻度や、業務内容による違いがあれば教えてください |
| 抽象的すぎる質問 | 御社の魅力はなんですか | 長く在籍されている方が、この会社にやりがいを感じる瞬間はどんなときでしょうか |
| 否定的に響く質問 | 離職率は高いですか | 長く活躍されている方の共通点と、その背景にある制度・文化を教えてください |
NGとされる質問の多くは、本人にとっては「ふつうに気になること」です。気になること自体は悪くありません。問題は「どう聞くか」だけ。聞きたい気持ちはそのままに、相手が答えやすい形に置き直してみると、逆に評価が上がることもあります。次に、リモート・ハイブリッド面接ならではの逆質問を見ていきましょう。
5. リモート・ハイブリッド面接ならではの逆質問
総務省「令和5年通信利用動向調査」によれば、企業のテレワーク導入率は49.9%、特に情報通信業では9割を超える水準にあります*2。リモート勤務を前提とする面接では、対面前提の面接とはちょっと違うテーマが評価されます。LASSICが運営する研究機関「テレリモ総研」が公開している調査群でも、リモート環境でのコミュニケーションや評価制度の設計が、企業ごとに大きく異なることが示されています*3。
リモート面接で問われやすいのは、応募者が「離れていても仕事を進められる人かどうか」という観点です。逆質問のテーマは、自走力・コミュニケーション設計・評価の透明性・チームへのオンボーディング、の4つにまとまります。下の表は、リモート対応企業を志望するときに、相手に響きやすい質問例です。「自宅で働きたいから聞く」だけだと関心の方向が伝わりにくいので、「離れていても価値を出すために確認したい」という置き方ができると、自然に評価につながる問いになっていきます。
| テーマ | 逆質問の例 | 背景にある面接官の関心 |
| 自走力・働き方 | リモート勤務でも成果を出している方は、どのような時間の使い方をされていますか | 受け身ではなく自分で動けるか |
| コミュニケーション設計 | チーム内の定例ミーティングや非同期コミュニケーションは、どのツールでどう運用されていますか | 離れていても連携できるか |
| 評価制度の透明性 | リモート勤務者と出社勤務者で、評価の基準や見えやすさに違いはありますか | 制度を気にする視点があるか |
| オンボーディング | リモート環境下で、入社後の立ち上がりはどのように設計されていますか | 立ち上がりまでの自走を考えられるか |
| 出社のバランス | 出社が必要になるのは、どのような業務・場面でしょうか | 柔軟性と自社理解の両立 |
テレリモ総研の調査群を眺めていると、リモートワークの「制度がある/ない」よりも、「運用が成熟しているか」のほうが従業員満足度に大きく影響することが、繰り返し示唆されています*3。逆質問でも、制度の有無を確認するだけでなく、運用の実態に踏み込む問いのほうが、応募者の解像度を自然に伝えられます。次のセクションで、面接当日までの準備の進め方を、3ステップに整理していきます。
6. 面接の逆質問を準備する3ステップ
逆質問の準備は、面接当日の朝に慌ててやるよりも、応募書類を出した時点から、少しずつ進めておくのがおすすめです。早めに始めておくと、当日に焦らず、自然な言葉で問いを出せるようになります。リラシク編集部では、現役の中途採用担当者の方への取材や、転職活動を経験されたエンジニアの方々へのヒアリングをもとに、逆質問の準備を3つのステップに整理しています。
ステップ1:企業研究で「気になった点」を10個書き出す
はじめにすることは、リサーチです。会社サイト・採用ページ・直近のプレスリリース・IR資料・社員インタビュー記事を眺めながら、「気になった点」を10個ほど書き出してみましょう。10個全部を質問にする必要はありません。10個書き出してみると、自分の関心の偏りが見えてきます。「事業の話ばかり気になる」「働き方ばかり気になる」など、関心の傾きが分かれば、足りない視点をあとで補えるようになります。
ステップ2:質問の優先順位を「相手・場・自分」で決める
次に、10個の問いを「誰に聞くと答えやすいか」で分類していきます。人事担当者向け、現場マネージャー向け、役員向けに振り分けて、各3〜5問ずつ持っておきましょう。さらに、自分の関心の濃さで優先順位を付けます。「絶対に聞きたい1問」「できれば聞きたい2問」「時間があれば聞く2問」の三層に分けておくと、面接の残り時間に応じて、その場で柔軟に質問を選べるようになります。
ステップ3:質問と「自分の働き方」を接続する
最後のステップが、いちばん効いてきます。それぞれの質問に、「なぜ自分はこれを聞きたいのか」の理由を一行添えてみてください。たとえば「リモート勤務の頻度を教えてください」だけだと、関心の方向が伝わりにくいものです。「現職でリモート勤務をしていて、こういう働き方が自分に合うと感じています。御社のリモート勤務の頻度を教えていただけますか」と置き直してみると、質問が自己PRに変わります。逆質問は「教えてもらう時間」というよりも、「自分を伝える時間」。そう考えると、何を聞くかが、ぐっと選びやすくなります。
7. まとめ|逆質問は、最後の自己PRです
📝 この記事のまとめ
- 面接の逆質問は、応募者の「働き方への解像度」が、自然と表れる最後の5分です
- 採用担当者は、質問の中身そのものよりも、その問いの背景にある準備量と関心を見ています
- 面接フェーズごとに、聞きやすい相手と噛み合いやすいテーマが変わります
- リモート対応企業の面接では、自走力・コミュニケーション設計・評価制度の透明性が焦点になります
- 準備は「気になる点を10個書き出す→相手別に振り分ける→自分の働き方と接続する」の3ステップです
面接の逆質問は、その場で気の利いた問いを出す瞬発力で決まるものではありません。応募の前から少しずつ準備してきた時間が、最後の5分でそのまま伝わる場面です。だからこそ、「何を聞くか」よりも、「何を考えてきたか」が問われます。次の面接の前に、まずは紙とペンを用意して、気になる点を10個書き出してみるところから始めてみませんか。
よくある質問(FAQ)
Q1. 逆質問は何個用意すれば足りますか
フェーズごとに3〜5問ずつ、合計で10問程度を準備しておくと安心です。実際に当日聞くのは2〜3問でも、優先順位を付けて持っておくことで、面接の残り時間に応じて柔軟に対応できるようになります。
Q2. 逆質問を「特にありません」と答えるのはNGですか
厳密にNGというわけではないのですが、関心が薄く見えてしまうことがあります。すでに面接のなかで疑問が解消されている場合は、「面接のなかで丁寧にお答えいただいたので、現時点で確認したい点はすべて伺えました。ありがとうございます」と伝えてみると、印象を損ねずに済みます。
Q3. 待遇や残業について聞くのはタブーですか
タブーというわけではありません。ただ、聞き方とタイミングを少し意識すると、印象がやわらかくなります。一次面接で待遇のみを聞くと志望度が低く見られやすいので、最終面接や内定後の条件面談など、聞く場を選ぶのが現実的です。聞く場合も「業務の繁忙期はいつごろで、その時期のチームのサポート体制はどう設計されていますか」のように、業務の文脈に乗せて聞くと、自然に伝わります。
Q4. オンライン面接の逆質問で気をつけることはありますか
画面越しは表情や間の取り方が伝わりにくいので、対面より少し短く、結論から伝える形がおすすめです。「ひとつ伺いたいことがあります。リモート勤務の運用について、〜」のように、冒頭で問いの本数と趣旨を伝えてから本題に入ると、伝わり方が安定します。
Q5. リモート対応の正社員求人を探す方法はありますか
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出典・参考情報
*1 厚生労働省「労働経済動向調査」
*2 総務省「令和5年通信利用動向調査」(2024年5月公表)
*3 テレリモ総研(株式会社LASSIC運営)
*4 Relasic(株式会社LASSIC運営)
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