年間休日125日の内訳|祝日は休みか出勤か

年間休日125日と書かれた求人でも、祝日に休めるとは限りません。125日の中身は、土日の104日、国民の祝日16日*2、年末年始と夏季の休みの3つに分かれます。祝日をすべて休む会社なら長期の休みは5日前後、祝日に出勤する会社なら20日前後です。総数が同じでも、休みの入り方は正反対になります。
厚生労働省の調査では、労働者1人平均の年間休日総数は116.6日でした*1。125日はこれを8.4日上回ります。ただし上回った分が毎月の連休に入るのか、夏と年末にまとまるのかは、就業規則を読むまで分かりません。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 年間休日125日は、土日の104日に祝日16日*2と年末年始・夏季の休みを足した日数です。祝日に出勤する会社では、そのぶん長期の休みが長くなります。
- 労働者1人平均の年間休日総数は116.6日、年間休日120〜129日の企業は37.3%でした*1。125日はこの帯に入ります。
- 求人票に載るのは総数だけです。祝日の扱いと長期休暇の日数は就業規則に、休みが何月に入るかは年間カレンダーに書かれています。
1. 年間休日125日の内訳
年間休日125日の内訳は、土日の104日、祝日16日、年末年始と夏季の休み5日前後に分かれます*2。土曜と日曜を休む会社なら、1年52週で104日が積み上がります。ここに祝日を全部足すと120日です*2。残りを冬と夏の休みでまかなうと125日に届きました。ただし、同じ125日でも積み上げ方は1つではありません。祝日に出勤し、そのぶん長期の休みを21日置く会社でも合計は同じです。
まず、104日の土台から見ます。完全週休2日制は、毎週2日の休みが取れる制度です。厚生労働省の調査では、この制度が適用される労働者は73.3%でした*1。何らかの週休2日制まで広げると94.4%まで上がります*1。土日が毎週休みなら、52週で104日が決まります。
つぎに祝日です。国民の祝日は年に16日あり*2、全部休みにすれば120日に届きます。ただし祝日を出勤日とし、振替休日で処理する会社もありました。振替をいつ取るかは就業規則に書かれており、月末や四半期末にまとめる運用も見られます。振替の期限が「3か月以内」と決まっている会社では、繁忙期に重なると消化できません。
冬と夏の休みは、会社が就業規則で日数を決めます。祝日を全休にする会社では5日前後です。祝日が出勤日の会社では20日前後まで伸び、どちらでも合計は125日にそろいます。
そのため、求人票で見分けにくいのが「週休2日制」と「完全週休2日制」の差です。毎週2日の休みがあるのが完全週休2日制で、単なる週休2日制は月に1回以上2日休める週があればあてはまります。隔週や月2回の週も含むため、同じ言葉に見えて中身は違いました。
この2つを取り違えると、104日という土台がそもそも崩れます。隔週の週休2日制なら土日の休みは年78日前後にとどまり、祝日を足しても94日です。125日と記載のある求人は、まず完全週休2日制かどうかを見てください。
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2. 内訳の2パターン比較
104日を土台に、祝日と長期の休みがどう積み上がるかを2つの型で並べました。合計はどちらも125日ですが、中身は正反対です。
【表1】年間休日125日の内訳パターン比較(暦の上での計算)
| 区分 | パターンA(祝日休み型) | パターンB(祝日出勤型) | 備考 |
|---|---|---|---|
| 完全週休2日 | 104日 | 104日 | 土台となる日数 |
| 祝日 | 16日 | 0日(出勤扱い) | 振替休日の運用は求人ごとに異なる |
| 年末年始・夏季休暇 | 5日 | 21日 | 企業の就業規則で決まる |
| 合計 | 125日 | 125日 | 同じ総数でも積み上がり方が違う |
104日は両方に共通します。パターンAは祝日を全部休みにする代わりに、長期の休みを5日に抑えました。パターンBは祝日に出勤し、そのぶんを冬と夏の21日へ回しています。動くのは16日分だけです。
そのため、求人票の総数だけではAとBの区別がつきません。祝日に休めるか、まとまった休みがいつ入るかは、規程を読むまで判断できませんでした。面談で聞くなら、この2点を先に置いてください。
3. 祝日に休む型と出勤する型
祝日に休む型では、休みが暦どおりに散ります。祝日が集まる1月・5月・9月は連休になり、1日もない6月と12月は土日だけです*2。月ごとの休みの本数に差が出ます。
一方、出勤する型では、祝日に働く代わりに冬と夏へまとまった休みが寄ります。年末年始を9日、夏季を12日という配分にすると、長い休みは合計21日でした。旅行や帰省の予定は立てやすくなります。
つまり、どちらが働きやすいかは休みの使い道で分かれます。カレンダーどおりに休む家族と予定を合わせたいならA、まとめて長く休みたいならBが向いています。優劣の問題ではありません。
実際、厚生労働省の調査では年間休日120〜129日の企業が37.3%、130日以上は2.0%でした*1。125日はこの37.3%の帯に入ります。同じ帯の中でも内訳は2つに割れており、総数だけを並べて比べても、この差は見えません。
たとえば、A型の会社とB型の会社を同時に受けるとします。面接日程を組むとき、A型は祝日が休みなので平日夜しか空きません。B型は祝日に出社しているぶん、代休を当てて日中の面談に来られる人もいました。選考の進め方にも、この差は出ます。
複数の求人票を比べるときは、総数の下に「祝日の扱い」と「冬と夏の日数」の2行を足したメモを作ってください。空欄が残った求人については、面談でその2行を埋めます。2行そろえば、125日の中身は並べて比べられました。
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4. 祝日と長期休暇の日数配分
AとBで、祝日と長い休みの日数がどう入れ替わるかを棒グラフにしました。
Aは祝日16日を休みにし、長い休みは5日です。Bは祝日0日で、そこへ21日を充てています。入れ替わっているのは16日分で、どちらへ寄せるかの違いになります。
この16日が暮らしのリズムを分けます。Aでは月に1〜2日の休みが増え、Bでは年に2回のまとまった休みが取れました。同じ125日でも、1年の過ごし方は別物です。
ただし、この配分は求人票には出てきません。就業規則の休日の条項に祝日の扱いが書かれているので、そこを読めば型が分かります。読む場所は1条だけです。
5. 総数から実際の休みまでの3段階
求人票、就業規則、年間カレンダーの3段で見ると、休みが何月に入るかまで分かります。
求人票に載るのは総数だけです。125日という数字から、祝日や長い休みの扱いは読めません。ここで止めると、AとBのどちらへ応募したのかが入社まで分かりませんでした。
つぎに就業規則を見ます。祝日を休日とするかどうかと、冬と夏の日数がここに書かれています。選考が進めば写しをもらえることが多く、2段目まではたいてい埋まりました。残るのは配置だけです。
年間カレンダーには、休日が何月何日に入るかまで載っています。休みが散っているのか、特定の時期に集まっているのかは、この段で初めて見えます。3つを同時に見ようとすると情報が混ざるので、1段ずつ進めるほうが早く終わりました。
ただし、求人票に「年間休日125日(会社カレンダーによる)」と添えられている場合は、祝日がそのまま休みになるとは限りません。会社カレンダーは、祝日を出勤日へ振り替えたり、飛び石連休のあいだの平日を休日にしたりするために作られます。この注記があれば、B寄りの型を先に疑ってください。
就業規則を見せてもらえない段階でも、年間カレンダーは面談で聞けます。「昨年のカレンダーで、8月と年末年始は何日休みでしたか」と実績で聞くと、制度の説明より早く配置が分かりました。今年の予定より、昨年の実績のほうが答えやすい質問です。
6. 求人票と面談で埋める4項目
求人票と面談で埋める4項目を並べます。
休日の内訳を埋める4項目
- 祝日の扱い:休日とするか、出勤日として振替休日で処理するか。振替なら取得の期限も聞いてください。
- 年末年始・夏季休暇の日数:それぞれ何日か。就業規則に日数が書かれています。
- 有給休暇との関係:年間休日に有給休暇は入りません。付与日数は労働者1人平均18.1日、取得日数は12.1日、取得率は66.9%でした*1。
- 平均との差:労働者1人平均の年間休日総数は116.6日です*1。125日はこれを8.4日上回ります。
4項目とも、求人票の表記だけでは埋まりません。就業規則の写しをもらうか、面談で聞くことになります。聞く順番は、祝日、長期の休み、有給休暇、平均との差です。規程に載る2つを先に片づけると、残りは短く済みました。
このうち有給休暇は、年間休日とは別の制度です。付与日数は労働者1人平均18.1日、取得日数は12.1日、取得率は66.9%でした*1。125日に有給の取得分が乗るので、実際に休んだ日数はさらに増えます。残り5日分をどう扱うかは会社ごとに違いました。
年間休日に数えないものは、ほかにもあります。慶弔休暇、リフレッシュ休暇、産前産後休業や育児休業は、就業規則では休日と別の条項に置かれます。125日という数字に、これらは入っていません。
面談で4項目を聞くときは、待遇の話としてではなく、入社後の働き方の確認として切り出すほうが答えが返りました。「繁忙期と長期休暇はどう重なりますか」と聞けば、祝日の扱いと長期休暇の日数が一度に返ってきます。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 年間休日125日は多いほうですか
A. 多いほうです。平均を8日以上超えており、企業別に見ると上から2番目の帯に入ります*1。ただし休みの入り方は会社によって変わります。
Q2. 祝日が出勤扱いの求人は条件として不利ですか
A. 総数が同じなら不利とは限りません。祝日に働く代わりに、冬と夏の休みを20日前後まで長くする会社があります。どちらが合うかは、休みの使い道で決まりました。
Q3. 有給休暇は年間休日125日に含まれますか
A. 含まれません。年次有給休暇は年間休日とは別に付与されます*1。求人票の総数に上乗せして考えてください。
Q4. 同じ125日でも企業によって休みの入り方は違いますか
A. 違います。土日の104日は共通ですが、祝日に休むか出勤するかで長い休みの日数が入れ替わります。就業規則を読めば、どちらの型かが分かりました。
8. まとめ:年間休日125日の内訳を就業規則で読む
この記事のまとめ
- 年間休日125日は、土日の104日に祝日16日*2と冬と夏の休み5日前後を足した日数です。
- 祝日に出勤して長い休みを21日にする会社でも、合計は同じ125日になります。総数だけでは型が分かりません。
- 労働者1人平均の年間休日総数は116.6日、年間休日120〜129日の企業は37.3%でした*1。
- 祝日の扱いは就業規則、休みが何月に入るかは年間カレンダーに書かれています。
求人票の総数は入口です。就業規則で祝日をどう扱うかと冬と夏の日数を読み、年間カレンダーで配置まで見ると、入社後の1年の過ごし方が見えます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省「令和7(2025)年就労条件総合調査の概況」(2025年公表)
*2 内閣府「国民の祝日について」(2026年確認)
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