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年収に通勤手当は入る?転職で伝える年収には含めない

年収に通勤手当は入る?転職で伝える年収には含めないのイメージ写真

転職で年収として示す数字には、非課税の分の通勤手当は入っていません。前の会社の年収を示す源泉徴収票の「支払金額」は、通勤手当のうち非課税とされる部分を除いた額です*2。応募先のハローワークの求人票でも、通勤手当は賃金とは別の欄に書かれます*1。

そのため、通勤手当を足すかどうかで、前の会社の支払金額と求人票の額がずれることはありません。ただし、非課税の限度額を超えて払われた分の通勤手当は、支払金額に入ります*2。通勤の費用が応募先でどこまで出るかは、求人票の通勤手当の欄に書かれています*1。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

源泉徴収票の支払金額にも求人票の賃金にも非課税の通勤手当は入らない この記事の要約 前の会社の書類から応募先の求人票へ順に見る 1 源泉徴収票 前の会社の年収 2 支払金額 非課税の分は除く 3 求人票 応募先の賃金 4 賃金の欄 通勤手当は別の欄 非課税の限度額を超えて支払われた通勤手当は、支払金額に入ります 前の会社の年収に通勤手当を足して伝える必要はありません *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 前の会社の源泉徴収票にある「支払金額」は、非課税とされる部分の通勤手当を除いた額です*2。転職で年収を伝えるときにこの額を使えば、非課税の通勤手当は入りません
  • ハローワークの求人票では、通勤手当は賃金とは別の欄に書かれます*1。賃金の欄の月額を12か月ぶんに直しても、その額に通勤手当は足されていません
  • 非課税の限度額を超えて支払われた通勤手当は、支払金額に入ります*2。求人票の額と比べるときは、その超えた分を支払金額から引いてください

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1. 転職で伝える年収に非課税の通勤手当は入らない

転職で伝える年収に、非課税とされる通勤手当は含まれません*2。前の会社の年収は源泉徴収票の「支払金額」欄で分かり、その金額は非課税の通勤手当を除いて記入されるからです*2。応募先がハローワークの求人票なら、通勤手当は賃金の欄に足されず、別の欄に書かれます*1。そのため、前の会社の額と応募先の額は、どちらも非課税の通勤手当を入れずに並べられます。

年収に通勤手当が入るかどうかで迷うのは、転職では2つの数字を年収と呼ぶことが多いからです。1つは前の会社の分として応募先に伝える額で、手元にある源泉徴収票の支払金額がそれにあたります。もう1つは応募先の求人票から読む額で、賃金の欄の月額を12か月ぶんに直したものです。

ただし、求人票どうしを賃金の欄だけで見比べても、通勤にかかる費用は見えません。同じ月額でも、通勤手当の欄が「なし」の求人票と「実費(上限なし)」の求人票では、自分で出す通勤の費用が変わります*1。通勤手当の欄の表示は4つあり、どれが書かれているかで費用が出るかどうかも、どこまで出るかも変わります*1。

2. 求人票の賃金の欄を源泉徴収票の支払金額と並べる

一方、求人票の賃金の欄に書かれる額は、決まった書き方に沿っています。フルタイム求人では月額(換算額)で表示され、パートタイム求人では時間額で表示されます*1。日給制や月給制のパートタイム求人も、平均的な勤務時間によって時間額に換算されます*1。

ただし、その額は税引き前のものです*1。賃金や就業日数・時間などに応じて、所得税や社会保険料(雇用保険、健康保険、厚生年金、介護保険)などが引かれます*1。実際の手取り額は、表示されている額より少なくなります*1。

支払金額は非課税の通勤手当を除いた額で賃金の欄は税引き前の月額 源泉徴収票の支払金額 前の会社で支払われた額 非課税とされる部分の通勤手当は除く 非課税の限度額を超えた通勤手当は入る 記入のしかたは国税庁のQ&Aにある 求人票の賃金の欄 フルタイム求人は月額(換算額) 書かれているのは税引き前の額 所得税や社会保険料などが引かれる 通勤手当は別の欄に書かれる 賃金形態等は月給・日給・時間給・年俸制 限度額を超えた通勤手当があった人はその分を支払金額から引いて比べます

実際に源泉徴収票の支払金額と並べるときは、求人票の賃金形態等の欄も読んでください。月給は月額が決められて支払われ、年俸制は年額が決められて各月に分けて支給されます*1。日給は日額×勤務日数、時間給は時間額×勤務時間数で支払われるので、月額は働いた日数や時間で動きます*1。

ただし、賃金の欄と通勤手当の欄が分かれているのは、ハローワークの求人票の様式です*1。会社が自前で作る募集の書面や求人サイトの表示は様式が違い、年収に通勤手当が含まれているかどうかは書面の作りで変わります。月額と通勤手当が1つの欄にまとめられていればその額に通勤手当が入り、欄が2つに割れていれば賃金の側の額は通勤手当を含みません。

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3. 源泉徴収票の支払金額は限度額を超えた通勤手当を含む

前の会社の源泉徴収票では、「支払金額」の欄を見ます。国税庁はQ&Aで、給与所得の源泉徴収票の「支払金額」欄には「非課税とされる部分の通勤手当の金額を除いた金額を記入してください」と答えています*2。前の会社が通勤手当を払っていても、非課税とされる部分は支払金額に足されていません。

ただし、支払金額から除かれるのは非課税とされる部分だけです*2。通勤手当が非課税の限度額を超えて支払われていれば、超えた分は非課税ではないので、支払金額に入っています*2。超えた分を受け取っていた人の支払金額は、通勤手当をすべて抜いた額よりその分だけ大きく出ます。

つまり、応募先に前の会社の年収を伝えるときは、源泉徴収票の支払金額をそのまま使えば、非課税の通勤手当を含めない額を伝えられます。限度額を超えた分があった人は、求人票の額と比べる前に、その分を支払金額から引いてください。超えた分があったかどうかが分からなければ、前の会社の給与の担当者に聞いてください。

4. 実費と書かれているか決まった額かで支給が分かれる

一方、応募先の求人票の通勤手当の欄は、2つに分けて読めます。「実費」と書かれていれば、実際に通勤にかかった費用に沿って支給されます*1。「一定額」か「なし」と書かれていれば、出る額は求人票の時点で決まっています*1。

ただし、「実費」と書かれていても上限の有無で話が変わります。「実費(上限なし)」なら実際に通勤にかかる費用が全額支給され*1、「実費(上限あり)」なら上限額を限度に実際にかかる費用が支給されます*1。

実費なら上限を見て一定額なら求人票の額で決まる 通勤手当の欄は実費と決まった額のどちらで書かれているか 実費と書かれている 上限があるかどうかを見ます。 上限ありなら上限額まで出ます 一定額かなしと書かれている 出る額が先に決まっています。 なしなら支給はありません 実費なら通勤の費用に沿って出て一定額なら求人票の額だけ出ます

実際、「実費(上限あり)」と書かれているときに出るのは上限額までで、通勤にかかる費用のうち上限を超えた分は支給されません*1。通勤の経路が長い人ほど、この1行が効いてきます。

一方、「一定額」と書かれていれば、表記された一定額が支給されます*1。通勤にいくらかかっても、出る額はその一定額のままです*1。「なし」なら、通勤手当は支給されません*1。

なお、通勤手当が実費ではなく、会社規定の計算方法により支給される場合もあります*1。「実費」と書かれていても、計算のしかたが会社ごとに決まっていることがあるのです。どう計算されるのかは求人票の文字だけでは読み取れないので、入社前に聞いておいてください。

5. 通勤手当の欄にある4つの書かれ方

つまり、この欄に入るのは4つのうちのどれかです*1。入っている表示によって、通勤の費用が全額出るのか、上限までなのか、決まった額なのか、出ないのかが変わります*1。求人票を見比べるときは、この欄の表示も横に並べます。

通勤手当の欄の4つの表示と支給のされ方

通勤手当の欄の表示支給のされ方*1通勤にかかった費用との関係
実費(上限なし)実際に通勤にかかる費用が全額支給されるかかった費用に合わせて出る
実費(上限あり)上限額を限度に実際にかかる費用が支給されるかかった費用のうち上限まで出る
一定額表記された一定額が支給されるかかった費用とは別に決まっている
なし通勤手当は支給されないかかった費用は出ない

ただし、表の右の列は、実際にかかった通勤の費用と支給される額の関係を並べたものです。「実費(上限なし)」なら、かかった費用がそのまま出ます*1。「なし」なら、通勤にいくらかかっても通勤手当は出ません*1。

実際、通勤の費用まで入れて求人票どうしを比べたいなら、この欄の表示を先に見ます。「一定額」と書かれていれば、表記された額がそのまま出ます*1。「実費」と書かれていれば、通勤の経路が決まるまで出る額は分かりません*1。

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6. 求人票で分からないときに書面で聞く4点

そのため、通勤手当の欄で分からないことが残ったら、応募の前に聞いておきます。通勤手当の欄がある求人票なら、表示は4つのどれかです*1。様式の違う書面では欄そのものが置かれていないことがあり、そのときは書かれている額がどこまで込みの額なのかが分かりません。

書面や面接で聞く4点

  • 通勤手当の表示:実費か一定額かなしのどれで書かれているかを聞きます。欄が無い書面では、この表示から聞きます
  • 上限の有無と上限額:「実費」と書かれているとき、上限があるかどうかを聞きます*1。上限ありなら、その額も一緒に聞きます
  • 計算のしかた:実費ではなく会社規定の計算方法で支給される場合があります*1。どちらで計算されるのかを聞きます
  • 月額に入っているもの:賃金の欄の月額に通勤手当が足されているかどうかを聞きます。様式の違う書面では、ここが割れていないことがあります

ただし、聞いた答えは文字で残してください。メールで聞けば、返ってくる答えもメールの文面に残ります。通勤手当の欄は求人票の1行しかないので、書面のやり取りのほうが後から読み返せるのです。

つまり、聞くことは4点に絞れます。表示・上限・計算のしかた・月額に入っているものの4点です。求人票を読んで分かった分は飛ばし、残った分だけを聞きます。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 年収に通勤手当は入りますか

A. 前の会社の源泉徴収票の支払金額には、非課税の通勤手当が含まれていません*2。ハローワークの様式の求人票でも、賃金の欄の月額は通勤手当を足さない額です*1。様式の違う書面では、賃金と通勤手当が1つの額にまとめて書かれていることがあります。

Q2. 通勤手当の欄に実費(上限あり)とあるときは何を見ますか

A. 上限額を見ます。上限額を限度として、かかった通勤の費用が支給されるためです*1。超えた分がどうなるかは、応募先へ聞いておいてください。

Q3. 求人票に通勤手当の欄が見当たらないときはどうしますか

A. 書面で聞きます。ハローワーク以外の求人票は様式が違うので、通勤手当の欄が無い書面もあります。賃金の額に通勤手当が入っているかどうかを、応募の前に文字で残る形で聞いてください。

Q4. 賃金の欄に出ている月額は手取りですか

A. 税引き前です*1。賃金や就業日数・時間などに応じて所得税や社会保険料などが引かれるので、実際の手取り額は少なくなります*1。通勤手当が出るかどうかとは別の話です。

Q5. 年収を見比べるときに通勤手当はどう扱いますか

A. 年収に通勤手当を足さずに比べられます。源泉徴収票の支払金額にも、ハローワークの求人票に並ぶ月額にも、非課税の通勤手当は入っていないためです*1*2。前の会社で非課税の限度額を超える通勤手当を受け取っていた人は、超えた分を支払金額から引いてから並べてください。

8. まとめ:源泉徴収票と求人票で年収と通勤手当を読む場所

この記事のまとめ

  • 源泉徴収票の「支払金額」には、非課税とされる部分の通勤手当が入っていません*2。前の会社の分を応募先に伝えるときは、この額をそのまま使えます
  • 非課税の限度額を超えて支払われた通勤手当は、支払金額に入ります*2。求人票の額と比べるときは、超えた分を引いてから並べます
  • ハローワークの求人票では、通勤手当は賃金とは別の欄に書かれます*1。フルタイム求人の賃金の欄は、税引き前の月額(換算額)です*1
  • 通勤手当の欄の表示は4つです*1。実費(上限なし)・実費(上限あり)・一定額・なしのどれかが入ります*1
  • ハローワーク以外の求人票は様式が違うので、賃金の額に何が含まれているかを文字で探します
  • 分からない分は、表示・上限・計算のしかた・月額に入っているものの4点を書面で聞きます

転職では、前の会社の分を源泉徴収票の支払金額で、応募先の分を求人票の賃金の欄で読んでください。年収に通勤手当を入れずに比べられるのは、どちらの額にも非課税の通勤手当が入っていないからです。応募先で通勤の費用がいくら出るかは、通勤手当の欄の4つの表示のどれが書かれているかで決まります*1。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 厚生労働省・ハローワーク「求人票の見方」(2026年確認)
*2 国税庁「通勤手当の非課税限度額の引上げに関するQ&A」(令和7年11月)Q15(2026年確認)

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