新しい技術に触れられるか|決め方と周期を見る

エンジニアとして転職や異動を考えるとき、新しい技術に触れられる環境かどうかは気になるところです。触れられるかどうかを分けるのは技術力の水準そのものではなく、技術を誰がどう決め、どのくらいの周期で見直すかという仕組みです。ここでは求人票と面接で確かめられる観点に絞って見ていきます。
新しい技術に触れられるかどうかを分けているのは、技術力の高さではなく、技術を決める仕組みと入れ替えの周期であり、求人票と面接ではこの2つを確かめることになります。
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この記事のポイント
- 新しい技術に触れられるかどうかは、技術力そのものではなく、技術を決める仕組みと入れ替えの周期で決まります
- 求人票の言葉だけでは決め方や周期までは読み取れないため、面接で確かめる観点に絞ります
- 転職入職率は9.7%です*1。転職を考える場面の前提として押さえたうえで、判断は決め方と周期の確認に置きます
1. 新しい技術に触れられるかは、決め方と周期で見分けられます
新しい技術に触れられるかどうかは、技術力の高さではなく、技術を誰がどう決め、どのくらいの周期で見直すかという仕組みで見分けられます。仕組みは求人票と面接で確かめられます。
「新しい技術に触れられるかどうか」は、求人票を見比べる際によく気になる点です。ただし、これは技術そのものの得意・不得意を測る話ではなく、職場ごとの決め方の違いに由来します。
決め方の違いは、業務内容や職種だけで見分けられるものでもありません。同じ職種であっても、技術を決める仕組みと入れ替えの周期は職場ごとに異なります。
決め方の違いを知らないまま求人票の言葉だけで判断すると、入社後に感じる印象と実際の仕組みがずれることがあります。次に、決め方が分かれる2つの型を比べて見ていきます。
2. 技術の決め方は、入れ替えの周期の有無で分かれます
新しい技術に触れられるかどうかを職場ごとに比べると、入れ替えの周期を決めているかどうかで大きく分かれます。
どちらの職場にも、それぞれの事情に応じた決め方があります。大切なのは優劣ではなく、自分がどちらの決め方を求めているかを先に整理しておくことです。
周期が決まっている職場を求める人もいれば、必要になったときに柔軟に決めたい職場を求める人もいます。どちらを求めるかは、応募する側の希望によって変わります。
周期が決まっている職場は見直しの機会が定期的に訪れやすく、周期が決まっていない職場は必要になった場面で判断が行われやすくなります。
周期が決まっているかどうかは、求人票の文面だけで判断がつかないことも少なくありません。
決め方の違いは、入社してから初めて分かることもあるため、面接の段階でできるだけ具体的に確認しておくことが望ましいといえます。次に、求人票の言葉から何が読み取れるかを見ていきます。
3. 求人票の言葉は、面接で確かめる質問に置き換えます
求人票にはよく使われる言葉がありますが、そのままでは決め方や周期までは読み取れません。
言葉ごとに読み取れることと、面接で確かめる質問を4行に分けて並べます。
求人票の言葉・読み取れること・面接で確かめること
| 求人票に出る言葉 | 読み取れること | 面接で確かめること |
|---|---|---|
| モダンな環境 | 技術構成が比較的新しいこと | その構成を選んだ経緯を聞きます |
| 技術選定に関われます | 選ぶ場に加われる可能性があること | 最終的に誰が決めるかを聞きます |
| 最新技術を積極的に導入 | 導入自体は行われていること | 導入後の見直し周期を聞きます |
| 裁量を持って働けます | 関わり方の範囲が変わりうること | 裁量の範囲を具体的に聞きます |
4つの言葉に共通しているのは、いずれも今の状態を表しているだけで、決める仕組みや見直す周期までは示していない点です。
「モダンな環境」は現時点の技術構成を示す言葉であり、その構成を誰がどう選んだかまでは含みません。「最新技術を積極的に導入」も同様に、導入した実績を示す言葉であって、導入後にどう見直すかは別の話です。
「技術選定に関われます」「裁量を持って働けます」は関わり方に触れていますが、関われる範囲や裁量の程度は職場によって差があるため、言葉の印象だけで判断すると入社後の見え方とずれることがあります。
4つの質問は、いずれも求人票の言葉を出発点にして、決める人・周期・範囲という具体に置き換えるためのものです。
求人票の言葉をそのまま面接で聞き返すことも有効です。たとえば「モダンな環境と書かれていますが、その技術を採用した経緯を教えてください」という聞き方であれば、決め方まで踏み込んで確認できます。
複数の言葉が同じ求人票に並んでいる場合は、1つずつではなく組み合わせて確認すると、決め方の全体像がつかみやすくなります。
4行の言葉は、面接での切り出し方としてそのまま使うこともできます。表現を大きく変えなくても、後半に確認したいことを続ければ質問になります。
表に挙げた4つの言葉以外にも、求人票にはほかの言い回しが使われることがありますが、決め方や周期に関わる部分だけを抜き出して面接で確認する姿勢は変わりません。次に、触れられるかどうかを分ける2つの要素を詳しく見ていきます。
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4. 触れられるかどうかは、決める人と見直す機会で変わります
新しい技術に触れられるかどうかは、会社の規模や知名度だけで決まるものではありません。効いてくるのは、技術を誰が決めるかという点と、決めた技術を見直す機会が定期的にあるかという点の2つです。
決める人が現場のエンジニアに近い立場にいるほど、実務に合わせた入れ替えの提案が通りやすくなります。決める人が現場から離れた立場にいる場合は、提案が通るまでに時間がかかることがあります。
見直す機会があるかどうかも、決める人と同じくらい効いてきます。一度決めた技術をそのまま使い続ける仕組みの職場では、周期が来るまで新しい技術に触れる機会自体が生まれにくくなります。
決める人と見直す機会の両方を確認しておくと、入社後に感じるギャップを小さくできます。特に見直す機会は、求人票の言葉だけでは伝わりにくい部分です。
決める人が複数いる場合は、誰の意見が最終的な判断に近いかまで確認しておくと、提案が通るまでの見通しを立てやすくなります。
決め方や周期をどこまで重視するかは人によって異なります。優先順位を自分の中で決めておくと、複数の求人を比較する際の基準にしやすくなります。
決める人と見直す機会は、いずれも求人票の言葉だけでは見えてこないため、面接で直接確かめる対象になります。次に、確かめる流れを順に見ていきます。
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5. 確かめる流れは、求人票から入社後まで4段階で進みます
4段階のうち、求人票を読む段階ではあくまで仮説を立てるにとどめておきます。断定できるのはここから先の面接と入社後です。
面接では決め方と見直しの機会をそれぞれ聞き、入社後はその内容と実際の運用にずれがないかを確かめます。4段階を順に踏むことで、言葉の印象と実際の仕組みの差を小さくできます。
4段階を求人票→面接→入社後の順に踏むのは、後の段階に進むほど得られる情報の確度が高くなるためです。最初の段階だけで判断を急がないことが大切です。
面接が複数回に分かれている場合は、決め方に関する質問を早い回に置いておくと、入社後に振り返って照らし合わせる材料が早いうちにそろいます。
入社後に確かめる段階では、面接で聞いた内容と実際の運用を照らし合わせます。大きくずれていなければ、次の見直しの周期まで見通しを持って働く材料になります。
6. 面接での聞き方は、3つの観点に絞り込めます
面接で技術の話を聞くとき、漠然と聞くよりも観点を絞ったほうが答えを引き出しやすくなります。
面接で聞きたい3つの観点
- 決める人:技術を最終的に決めるのが誰かを聞きます
- 周期:見直しの機会がどのくらいの周期であるかを聞きます
- 直近の事例:直近で技術を入れ替えた事例があるかを聞きます
3つの観点は、それぞれ単独でも参考になりますが、あわせて聞くと決め方の全体像がつかみやすくなります。
決める人を聞くと、提案がどの立場から通るかが見えてきます。周期を聞くと、見直しの機会が定期的に訪れるか、必要に迫られてから訪れるかが分かります。直近の事例を聞くと、言葉ではなく実際の頻度が見えてきます。
3つのうち一部しか答えが得られない場合でも、聞かないよりは判断の材料が増えます。答えにくそうな質問は、業務内容や体制を聞く段階にあわせて聞くと答えを引き出しやすくなります。
3つの観点を一度に聞く必要はありません。面接が複数回に分かれている場合は、決める人と周期を先に聞き、直近の事例は具体的な業務内容を聞く回にあわせて聞くこともできます。
3つの観点は、内定後に届く求人条件の書面と照らし合わせる際にも使えます。面接で聞いた内容と書面の記載にずれがないかを確認する手がかりになります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 求人票に「モダンな環境」と書かれていれば、新しい技術に触れられると考えてよいですか。
A. 言葉だけでは決め方や周期までは分からないため、面接で決める人と見直しの機会をあわせて確認する対象になります。求人票はあくまで手がかりとして扱うことになります。
Q2. 技術選定に関われるかどうかは、面接のどの段階で聞けばよいですか。
A. 決め方や周期についての質問は、業務内容や体制を聞く段階であわせて確認できます。面接が複数回に分かれている場合は、早い回に置いておくと後で振り返りやすくなります。
Q3. 入れ替えの周期が決まっていない職場は、新しい技術に触れにくいのですか。
A. 周期が決まっていない場合でも触れる機会が無いとは限らず、実際の頻度は面接や入社後の確認で見えてきます。求人票の言葉だけで判断せず、確認を挟むことが大切です。
Q4. 入社後に決め方や周期が求人票の内容と違っていた場合、どうすればよいですか。
A. 面接で聞いた内容と実際の運用にずれがないか、入社後もあらためて確かめることになります。ずれが大きいと感じたときは、社内の担当者に相談しながら向き合うことになります。
8. まとめ:新しい技術に触れられるかは決め方と周期で見ます
この記事の要点
- 新しい技術に触れられるかどうかは、技術力ではなく決め方と入れ替えの周期で決まります
- 求人票の言葉だけでは、決め方や周期までは読み取れません
- 面接では決める人・周期・直近の事例という3つの観点を確かめます
- 転職入職率は9.7%です*1。判断の前提として押さえつつ、確認は決め方と周期に絞ります
- 入社後も、面接で聞いた内容と実際の運用にずれがないかを確かめる対象になります
新しい技術に触れられるかどうかは、会社の規模や評判ではなく、技術を誰がどう決め、どのくらいの周期で見直すかという仕組みで見分けられます。求人票の言葉を手がかりにしつつ、決める人・周期・直近の事例を面接で確かめると、入社後の見え方に近づけます。決め方や周期についてさらに確かめたい点は、専任エージェントに相談しながら整理することもできます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
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