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後任がいないと感じるとき|渡せる形に

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後任が決まっていないと、辞められないのではないかと感じる場面があります。ただし、退職できるかどうかを決める前に、確かめられることがあります。渡せる形をいまから整えておくという進め方です。決まる前の段階でも、取り組める作業は複数あります。ここでは、その整え方を順に見ていきます。

後任が決まる前から、渡せる形を整えておくという進め方があります。求人票の記載や上長との対話だけでなく、いまの時点から自分で始められる作業も複数あります。

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数字で見る渡せる形の整え方 この記事の要約 先に整える観点 3 つの観点 本文4で解説 渡す前提を先に決める 整える3つの型 3 つの型 本文6で解説 書き出す→整理する→更新する テレワーク実施率*1 56.3 % 情報通信業の実施率 正社員全体は22.5%です*1 整いの度合いは、決まっているかどうかではなく、渡せる形になっているかどうかで測れます *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 後任が決まっているかどうかではなく、渡せる形になっているかどうかを先に整えます
  • 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体は22.5%です*1。働き方が変わっても整え方は同じです
  • 迷う点や確認が必要な点は、勤務先の上長や人事に相談するという進め方があります

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1. 後任が決まっていなくても、渡せる形は先に整えられます

後任が決まっていない段階でも、渡せる形はいまから整えられます。退職できるかどうかを判断する前に、業務の要点をメモや一覧として残しておくと、いつ後任が決まっても渡しやすくなります。

後任が決まっていないと、辞められないのではないかと感じる場面があります。ただし、退職できるかどうかを考える前に、確かめられることがあります。

渡せる形が整っているかどうかは、後任の有無とは別の話です。決まっていない段階でも、業務の要点を書き出しておくことはできます。

渡せる形を先に整えておくと、決まった時点で説明にかかる時間を減らせます。先に準備すること自体は、退職の意思を示すものではありません。

後任がいないという状況は、体制の話であって、自分の能力や適性を評価したものではありません。その点を混同すると、退職の是非を考える判断がぶれやすくなります。

分からない点や、判断に迷う点が出てきた場合は、勤務先の上長や人事に相談するという進め方があります。

この先では、決まってから渡す進め方と決まる前から渡せる形にしておく進め方の対比、渡す単位が決まっていないという視点、先に整えることを並べた表、整いの進み具合を示す目盛り、整えるときに使う型、よくある質問という順に見ていきます。

2. 決まってから渡す進め方と、決まる前から渡せる形にしておく進め方を並べます

ここで、2つの進め方を並べて対比します。

決まってから渡す進め方と、決まる前から渡せる形にしておく進め方を並べます 決まってから渡す進め方 決まった時点から、順を追って説明を始める 引き継ぎの資料を、決定後に作り始める 相手が決まった都合に合わせて順番を決める 進め方の検討を、見つかるまで保留する 決まる前から渡せる形にしておく進め方 決まる前から、要点をすべて書き出しておく あらかじめ単位を決めて、区切っておく その都度見直しながら、内容を整えておく 確認が必要な点は先に相手を決めておく どちらが正しいというより、渡せる状態を保てているかを見ます

2つの進め方は、どちらが優れているという話ではありません。決まってから動く進め方にも、先に整えておく進め方にも、それぞれの事情があります。

違いが表れるのは、渡す準備にかけられる時間です。決まってから渡す進め方では、決まった時点から準備が始まるため、時間が限られます。決まる前から渡せる形にしておく進め方では、準備の時間を前もって確保できます。

先に整えておく進め方は、相手が決まるかどうかを予測する作業ではありません。相手の有無にかかわらず進められる、書き出しの作業です。

どちらの進め方になるかは、自分の判断だけで決まるものではありません。実際に選べるのは、決まる前にどこまで書き出しておくかという範囲です。

担当している業務が複数ある場合、すべてを同じ手順で書き出す必要はありません。優先度が高い業務や、他の人が代わりにくい業務から先に書き出す進め方もあります。

3. 渡せないと感じる理由は、人ではなく単位にあると分かります

後任がいないと感じるとき、原因を人手の不足に置きがちです。ただし、渡せないと感じる理由は、渡す単位が決まっていないことにあります。業務を「誰が見ても分かる単位」に分けていないと、担当者本人以外には渡す形が見えません。

働き方によって、単位の整え方が変わるわけではありません。情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*1。テレワークを中心とする場合も、出社を中心とする場合も、単位を決めておく作業は同じように進められます。

単位を決める作業は、決まっている相手がいなくても進められます。担当している業務を区切り、区切りごとに要点を残しておくことができます。

単位が決まっていれば、相手が決まった時点で、引き継ぎの説明はその単位に沿って進められます。決まる前の準備は、退職の意思を示すものではなく、渡せる形を保つための作業です。

業務の単位を決める作業は、大きな作業に見えることがあります。ただし、まずは箇条書きで業務名を並べる程度から始めても、渡す形の土台になります。

書き出した単位は、後から増やしたり分け直したりしてもかまいません。最初から完全な形を目指すより、手を付けやすい単位から書き始めるほうが進めやすくなります。

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4. 先に整えることを表で整理します

渡せる形を先に整えるための項目を、4つ整理します。

先に整えること・整え方の目安・相談する相手

先に整えること整え方の目安相談する相手
担当している業務の範囲業務を書き出し、区切りをつける勤務先の上長
進行中の作業の状況現在の進捗と残りの手順を書き残す勤務先の上長
確認が必要な事項の窓口誰に確認すればよいかを明記する勤務先の人事
資料の保管場所保管場所と参照方法を分かる形にする勤務先の上長や人事

表の4項目は、決まる前から取り組める順に並べています。

担当している業務の範囲を書き出すことは、相手が決まっているかどうかに関係なく進められます。区切りをつけておくと、渡す単位がそのまま見えるようになります。

進行中の作業の状況は、後から見返しても分かるように残しておくと、引き継ぎの時点で説明を省けます。確認が必要な事項の窓口をあらかじめ決めておくと、判断に迷ったときにも進めやすくなります。

資料の保管場所は、渡す相手が決まっていない段階でも整理できます。保管場所と参照方法をまとめておけば、相手が決まった時点でそのまま使えます。

4項目のうち、どこから手をつけるかは、業務の内容によって変わります。担当している範囲が広い仕事ほど、まずは範囲を書き出しておくと、残りの項目を進めやすくなります。

整えた内容は、一度書いたら終わりではありません。担当している業務が変わった時点で、表の内容も見直す対象になります。見直すたびに、確認先や相談する相手が変わっていないかも、合わせて確かめておくと後で困りにくくなります。

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5. 整いの進み具合を目盛りで測れます

ここで、整いの進み具合を目盛りで示します。

整いの進み具合を目盛りで測れます 整いの目安 自分だけが分かる状態 他の人が動ける状態 位置は目安であり、決まった数値ではありません この目盛りは整いの進み具合の目安であり、実際の状態は資料の有無で確かめられます

渡せる形が整っているかどうかは、「自分だけが分かる状態」と「他の人が動ける状態」の間のどこかに位置する、連続した軸として考えると扱いやすくなります。

軸の左に近いほど、業務の詳細は担当者本人の記憶に留まっています。軸の右に近いほど、資料やメモを見れば、他の人でも次に進められます。

位置を決めるのは、資料の有無や書き出した内容の具体さです。相手が決まっているかどうかは、この位置には関係しません。同じ業務でも、書き出す前と後では、軸の位置が変わります。

軸を右に動かす作業は、決まった相手がいなくても進められます。次の項目では、その作業を3つの型に分けて見ていきます。

軸の位置は、一度決めたら固定されるものではありません。業務が増えたり変わったりするたびに、軸を右側に近づけていく作業を重ねられます。急いで一度に動かす必要はありません。

6. 整えるときに使う3つの型を示します

整えるときに使える型を、3つ示します。

整えるときに使う3つの型

  • 業務ごとに書き出す型:担当している業務を一つずつ挙げて、要点を残します
  • 相手ごとに整理する型:確認先や連絡先を、業務と紐づけて残します
  • タイミングを決める型:見直す時期を決めて、内容を更新します

業務ごとに書き出す型では、担当している業務を一つずつ挙げ、要点を残します。細かい業務も含めて書き出すと、後で相手に説明しやすくなります。

相手ごとに整理する型では、確認先や連絡先を、業務と紐づけて残します。誰に確認すればよいかが決まっていると、渡す相手が変わっても迷いにくくなります。

タイミングを決める型では、見直す時期を決めて、内容を更新します。業務が変わるたびに書き直すのではなく、決めた時期にまとめて見直す進め方もあります。

3つの型は、決まった相手がいなくても進められます。相手が決まった時点で、書き出した内容をそのまま渡せる形になります。

3つの型を使う順番に決まりはありません。担当している業務の性質に合わせて、先に取り組みやすい型から始める進め方もあります。

担当している業務の範囲が広い場合は、業務ごとに書き出す型から始めると、後の作業を進めやすくなります。範囲が狭く相手が絞られている場合は、相手ごとに整理する型から始めても進められます。

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7. よくある質問|後任が決まっていない段階の整え方

Q1. 後任がいない状態で、退職について考えてもよいのでしょうか。

A. 退職できるかどうかを判断する前に、渡せる形を整えておくという進め方があります。整った状態は、退職する場合にも、しない場合にも役立ちます。求人票や面接の場ではなく、社内で進める作業として扱えます。

Q2. 渡す相手が決まっていない状態で、資料を作る意味はありますか。

A. 相手が決まっていなくても、業務を単位に区切って残しておくと、相手が決まった時点でそのまま使えます。区切る作業は、いまから進められます。相手が決まった後に、一から作り直す必要はありません。

Q3. 整える作業は、どこまで自分だけで進めればよいですか。

A. 迷う点や確認が必要な点が出てきた場合は、勤務先の上長や人事に相談する進め方があります。自分だけで抱え込む必要はありません。判断がつかない項目ほど、早めに共有しておくと後の手間が減ります。

Q4. 整えた内容は、誰に見せればよいですか。

A. まずは勤務先の上長や人事に共有し、確認してもらう進め方があります。相手が決まった時点で、そのまま引き継ぎに使うこともできます。共有する際は、区切りごとに要点をまとめておくと伝わりやすくなります。

8. まとめ:渡せる形は、決まる前からつくれます

この記事の要点

  • 後任が決まっているかどうかではなく、渡せる形になっているかどうかを先に整えます
  • 渡す単位を決めることは、相手の有無に関係なく、いまから進められます
  • 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体は22.5%です*1。働き方が変わっても整え方は同じです
  • 整えるときは、業務ごと・相手ごと・タイミングごとの3つの型を使い分けられます
  • 迷う点や確認が必要な点は、勤務先の上長や人事に相談する進め方があります

後任が決まっていない段階でも、渡せる形はいまから整えられます。退職できるかどうかを決めることと、渡せる形を整えることは別の作業です。整える作業は、一度にすべて終わらせる必要はありません。区切りごとに進めても、渡せる形は少しずつ整っていきます。書き出した内容は、相手が決まった時点でそのまま使えるだけでなく、担当している業務を自分で振り返る材料にもなります。分からない点や迷う点が出てきたときは、勤務先の上長や人事に相談する進め方があります。

渡せる形は、いまの位置からでも整えられます

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出典・参考情報

*1 パーソル総合研究所 第十回テレワークに関する調査

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