OJTはどう進むか|目安の置き方

すでに始まっているOJTを受けている人に向けて、自分の進み具合をどう確かめるかを取り上げます。誰が見てくれるのか、期間の区切りがどこに書かれているのか、終わりの判断は誰がするのか、進み具合を確かめる場が用意されているのかという、確かめる手がかりに絞ります。最初に何を聞くかや、月日を重ねて信頼を作る話は別の記事で扱っているため、ここでは進み方の確かめ方だけを見ていきます。
進み具合が分かりにくいと感じるかどうかを分けるのは、確かめる場所と、自分で目安を置く方法を知っているかという一点です。
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この記事のポイント
- OJTの進み具合は、案内に書かれた期間の区切りと担当を確かめることから始まります
- やったことをこまめに書き留めておくと、区切りで見てもらうときに確認しやすくなります
- 終わりの判断をする人と、進み具合を見る場が用意されているかを、あらかじめ確かめておくと安心です
1. OJTの進み方を確かめる4つの手がかり
OJTの進み方は、見てくれる担当が決まっているか、期間の区切りが案内に書かれているか、終わりの判断をする人が決まっているか、進み具合を見てもらう場が用意されているかという4つの手がかりで確かめられます。この4つが分かっていれば、自分の位置を思い込みではなく、案内や記録に沿って確認できます。
OJTがすでに始まっている人にとって、進み具合が分かりにくいと感じる場面は少なくありません。教える側の進め方を評価するのではなく、受ける側から進み具合を確かめる手がかりを整理します。
見てくれる担当は、育成計画や体制表に名前が書かれている場合が多くあります。担当が誰かを確かめておくと、進み具合について聞く相手に迷わずに済みます。
期間の区切りは、育成計画やスケジュールの案内に記載されています。区切りがどこにあるかを確かめておくと、次に何を扱うかの見通しも立てやすくなります。
終わりの判断をする人は、育成計画の承認欄や決裁欄に記載されている場合があります。誰が終わりを判断するかが分かっていれば、進み具合を伝える相手も明確になります。
進み具合を見てもらう場は、定例の面談や進捗確認の場として案内されている場合があります。場が案内されていない場合は、担当者に確認する方法もあります。
4つの手がかりのうち、案内に明記されていないものがあれば、そこだけを担当者に確認すれば十分です。すべてを一度に聞き直す必要はありません。
入社してすぐの時期に何を聞いておくかは、ここで扱う進み具合の確かめ方とは別の場面です。最初の段階で聞くことについては、別の記事で扱っています。
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2. 進み具合を確かめるまでの4段
OJTがすでに始まっている人が、進み具合を確かめるまでの流れを4段に分けます。
案内を確認する段は、育成計画や体制表に書かれた期間の区切りと、見てくれる担当を確かめる段です。ここが分かっていないと、あとの3段も進めにくくなります。
記録する段は、扱った内容を都度書き留める段です。書き留め方の細かい形式は職場によって異なりますが、区切りで見てもらうときに使える形にしておくことが目的です。書き留め方を詳しく整理する進め方は、別の記事で扱っています。
見てもらう段は、記録をもとに担当者や上長に確認してもらう段です。育成計画に見る場が明記されている場合は、その場に沿って進めます。
範囲を決める段は、見てもらった結果を受けて、次に扱う範囲を決める段です。ここで決めた範囲が、次の区切りの案内につながります。
4段のうち、記録する段は職場によって重さが異なります。記録の形式が決まっている職場もあれば、自分で工夫して残す職場もあります。どちらであっても、区切りで見てもらえる形にしておく点は変わりません。
4段の順序は目安であり、職場によっては見てもらう段と範囲を決める段が同じ場面で行われることもあります。段の名前よりも、4つの内容が満たされているかを確かめる方が実用的です。
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3. 自分で目安を置く整え方
OJTの案内に期間の区切りが書かれていても、区切りの間に自分がどこまで進んでいるかは、案内だけでは分かりにくいことがあります。ここで役に立つのが、自分で置く目安です。
自分で置く目安とは、日数を目標にすることではなく、育成計画や案内に挙げられている項目を、扱った範囲の目安として使うことです。項目のうち、扱い終えたものと、まだ扱っていないものを分けておくと、次の区切りで見てもらうときに、進み具合を自分の言葉で説明しやすくなります。
目安を置く際は、項目を扱った順に並べるだけでなく、区切りで見てもらった結果も一緒に残しておくと、あとから振り返りやすくなります。見てもらった結果を反映せずに目安だけを更新すると、次の区切りで話がずれることがあります。
目安の置き方の一例として、育成計画に挙げられている項目を一覧にして、扱い終えた項目に印をつけていく方法があります。特別な形式は要らず、手元のメモや共有された資料に印を加えるだけで足ります。
印をつけた一覧は、区切りで見てもらう場に持っていくと、担当者にも扱った範囲が伝わりやすくなります。口頭だけで説明するよりも、一覧を見せながら話すほうが、抜けや誤解が減ります。
育成計画に挙げられていない作業を扱った場合は、一覧に項目を追記しておくと、想定外に扱った範囲も含めて振り返ることができます。あとで一覧だけを見返しても、扱った内容の全体像が分かるようにしておくと安心です。
月日を重ねたあとに、信頼関係の作り方や働き方に話が広がる段階については、別の記事で扱っています。ここでは、進み具合を自分で確かめる目安の置き方に絞っています。
自分で置く目安は、担当者が用意している確認の場を置き換えるものではありません。担当者に見てもらう場があるなら、その場で確認してもらったうえで、目安を次の区切りに合わせて更新します。
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4. 参考として見る年齢層の賃金差
OJTを進める職場には、年齢の幅があります。参考として、年齢階級別の賃金の数字を見ておきます。
厚生労働省の賃金構造基本統計調査によると、一般労働者の賃金は40〜44歳で月額364.3千円、50〜54歳で月額388.8千円です*1。この数字は年齢階級別の賃金であり、OJTの進み方を決めるものではありません。
職場には経験の幅があり、教える側も受ける側もいろいろな年代にいるという背景として、参考に載せています。年代によって進み方の目安が変わるわけではありません。
5. 案内や体制で確かめる4つの項目
OJTの進み方を確かめるときに見る4つの項目と、それがどこに書かれているかを整理します。
確かめる項目・どこに書かれているかの対応
| 案内や体制で確かめること | どこに書かれているか |
|---|---|
| 見てくれる担当 | 育成計画や体制表に書かれた担当者欄 |
| 期間の区切り | 育成計画やスケジュールの区切り欄 |
| 終わりの判断をする人 | 承認欄や決裁欄の署名 |
| 進み具合を見る場 | 定例の面談や進捗確認の場の案内 |
4つのうち、見てくれる担当と期間の区切りは、育成計画や案内を確かめれば分かることが多くあります。終わりの判断をする人と進み具合を見る場は、体制表や案内に記載がない場合、担当者に直接確認する方法もあります。
4つがすべて案内に書かれている場合は、案内を確かめるだけで進み具合の手がかりがそろいます。一部しか書かれていない場合は、書かれていない部分だけを担当者に確認すれば済みます。
4つのうち複数が案内に見当たらない場合は、体制表そのものが整っていない可能性もあります。その場合は、担当者や人事の窓口に、育成計画の案内があるかどうかから確認する方法があります。
6. 見てもらう場に持っていく3つ
区切りで見てもらう場に持っていくとよいものを3つに絞ります。
見てもらう場に持っていく3つ
- やったことの記録:区切りまでに扱った内容を書き留めたもの
- 残っている疑問:進めるうちに解決しなかった点
- 次に扱いたい範囲の希望:次の区切りで扱ってほしい内容
3つのうち、やったことの記録がもっとも基本になります。記録がないと、見てもらう側もOJTの進み具合を判断する材料が不足します。
残っている疑問は、区切りで聞いておくと、次の範囲に進む前に解消できます。疑問を持ち越したまま次の範囲に進むと、あとで確かめ直す手間が増えることがあります。
次に扱いたい範囲の希望は、必ず通るものではありませんが、伝えておくことで、次の区切りの案内に反映されることもあります。
3つを持っていく場が用意されていない場合でも、記録自体は残しておく価値があります。次に見てもらう場ができたときに、まとめて確認してもらえます。
3つを整理する時間は、区切りの直前にまとめて取るよりも、区切りに近づくにつれて少しずつ整えておくほうが、当日の準備に追われにくくなります。
7. よくある質問|進み具合の確かめ方
Q1. OJTの進み方が分かりにくいと感じたときは、何を確かめればよいですか。
A. 見てくれる担当が誰か、期間の区切りがどこに書かれているか、終わりの判断をする人が誰か、進み具合を見てもらう場が用意されているかの4つを確かめます。案内や体制表に書かれていない場合は、担当者に確認する方法もあります。
Q2. 自分で目安を置くとは、具体的に何をすることですか。
A. 扱った内容を書き留めて、次の区切りで見てもらう範囲を自分でも整理しておくことです。日数を目標にするのではなく、扱った範囲がどこまで進んだかを自分の記録で確かめる方法です。
Q3. OJTの進み具合を見てもらう場が用意されていないときは、どうすればよいですか。
A. 育成計画や体制表に見る場の記載がない場合は、担当者や上長に、区切りで確認してもらえる場があるかを聞く方法があります。用意されていない場合は、書き留めた記録を自分から共有する進め方もあります。
Q4. 終わりの判断をする人が誰か分からないときは、どうすればよいですか。
A. 育成計画や体制表の承認欄・決裁欄に記載がある場合が多いため、まずそこを確かめます。記載がない場合は、担当者に直接確認する方法があります。
8. まとめ:OJTの進み方は確かめる場所と目安で分かります
この記事の要点
- OJTの進み方は、見てくれる担当・期間の区切り・終わりの判断をする人・進み具合を見る場という4つの手がかりで確かめられます
- 案内を確認し、やったことを記録し、区切りで見てもらい、次に扱う範囲を決めるという4段で進み具合が確かめられます
- 自分で置く目安は、日数ではなく育成計画の項目を扱った範囲で整理すると、次の区切りで説明しやすくなります
- 見てもらう場には、やったことの記録・残っている疑問・次に扱いたい範囲の希望を持っていくと、話が進めやすくなります
OJTの進み方が分かりにくいと感じたときは、教える側の進め方を評価するのではなく、見てくれる担当や期間の区切り、終わりの判断をする人、進み具合を見る場という4つの手がかりを確かめることから始められます。案内に書かれていない部分は、担当者に確認する方法もあります。自分で置く目安と合わせて使うと、次の区切りに向けた見通しが立てやすくなります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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