契約書はどこに置くか|控えの残り方

入社のときに交わした契約書には、会社が持つ分と、自分が受け取る分があります。画面で受け取った場合は、在職中しか見られないことがあります。住まいの申し込みや保育の申請など、あとで必要になる場面に備えて、自分の控えをどこに置くかを先に決めておくと安心です。ここでは、控えの置き場所と、見つからないときの頼り先を整理します。書かれている条件の読み比べは、比べ方を扱う別の記事に譲ります。
控えを整理するときに先に確かめておきたいのは、残す形・置き場所・頼り先の3点です。
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この記事のポイント
- 契約書は、会社が持つ分と自分が受け取る分があります。受け取った分をどう残すかは、自分で決める範囲です
- 画面で受け取った場合、退職すると見られなくなる場合があります。在職中に控えておくと安心です
- その書面は、住まいの申し込みや保育の申請などで求められる場面があります。必要になる前に置き場所を決めておくと迷いません
1. 契約書の控えをここで整理します
契約書の控えは、どの形で残すか・どこに置くか・見つからないときにどこへ頼るかの3点を先に決めておくと、必要になった場面で取り出せる状態になります。それには会社が持つ分と自分が受け取る分があり、自分の控えをどう残すかは自分で決める範囲です。
入社が決まると、何枚かの書面を受け取ります。受け取った時点では見返す機会が少なく、必要になるまで意識しないまま置いてしまうことが多くなります。ところが、住まいの賃貸を申し込むときや、保育の申請で勤め先の証明を求められたときになって、どこに置いたか分からず困る場面があります。
求められる場面は、転職や退職とは関係のないタイミングで訪れることがほとんどです。在職を続けている最中でも、控えを提示するよう求められる場合があるため、必要になってから探し始めるのではなく、先に置き場所を決めておく方が落ち着いて対応できます。
受け取った書面は、会社の側にも保管されています。自分が受け取った分とは別に扱われるため、自分の控えをどう残すかは、自分で決める範囲になります。会社の分があるからといって、自分の控えを残さなくてよいわけではありません。
決め方の軸は3つあります。1つは、画面で見る形のまま残すか、紙で保管するかという残す形です。2つは、残した控えをどこに置くかという場所です。3つは、見つからないときにどこへ頼るかという頼り先です。
まだ何も決めていない場合でも、今から先の3点を決めれば十分です。受け取った分をすべて遡って探し直す必要はなく、決めた時点からの分を、そのまま残していく形で始められます。なお、書かれている条件をどう読み比べるかは、比べ方を扱う別の記事に譲ります。次の項目では、受け取った書面を残すまでの流れを4段で並べます。
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2. 受け取った書面を残すまでの4段
4段のうち、最初の数える段は、受け取った時点でしかやりやすくありません。日をおくと、何枚受け取ったかそのものがあいまいになります。入社の直後に、受け取った書面の枚数と形をまず数えておきます。
決める段では、画面で見る形のまま残すか、紙として控えるかを選びます。会社から画面で渡された場合でも、控えを別に取っておくかどうかは自分で決められます。
置く段は、決めた形に沿って場所を決めるだけで進められます。紙であれば保管する場所を、データであれば保存先を、それぞれ1つに決めておくと迷いません。複数の場所に分けて置く場合は、どこに何を置いたかを別途控えておくと安心です。実家など手元から離れた場所に置く場合は、置いた場所を家族と共有しておくと、自分だけが忘れたときにも探しやすくなります。
最後の試す段は、多くの人が省いてしまう段です。実際に取り出してみると、置いた場所を忘れていたり、画面にログインできなくなっていたりすることがあります。受け取ってから時間が経っていない段階で一度試しておけば、必要になった場面で慌てずに済みます。次の項目では、画面で受け取った場合に注意しておきたい点を補います。
3. 画面で受け取った契約書の注意点
契約書を画面で受け取る場合、会社が用意した仕組みを通じて見る形が多くなります。在職中は、画面を開けばいつでも確認できるため、紙との違いに気づきにくくなります。違いが表に出るのは、退職して画面にアクセスできなくなったときです。
画面での受け取りは、社内の仕組みへのアクセスが前提になっています。退職して案内が切れると、それまで見られていた契約書が見られなくなる場合があります。在職中に、退職後も見られるかどうかを確かめておくと、必要な分を先に控えられます。
IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%、そのうち『大幅に不足』と回答した企業は50.1%です*1。人の動きが多い職場では、書面のやりとりも増える傾向があります。この数字は企業側の人材の状況で、書面の置き場所を決めるものではありません。
画面での確認ができなくなる前に控えておく方法としては、表示されているものを別の形で残しておくやり方があります。会社の案内に手順が示されている場合は、その手順に沿って進めれば十分です。手順が示されていない場合は、在職中のうちに総務や人事へ確かめておくと、あとから慌てずに済みます。
就業規則のように、会社に見せてもらう形で確かめる書面もありますが、その頼み方は別の記事に譲ります。次の項目では、控えで確かめておきたいことを表に並べます。
4. 控えで確かめる4点を一覧にします
控えについて、先に確かめておきたいことを4点に分けて並べます。
【表1】控えで確かめる4点
| 確かめること | どこで確かめられるか |
|---|---|
| 受け取った契約書の種類 | 入社時に渡された書類の一覧や、案内のメールを確かめます |
| 渡された形 | 紙で受け取ったか、画面で受け取ったかを確かめます |
| 置き場所 | 紙は保管する場所を、データは保存先を、あらかじめ決めておきます |
| 見つからないときの頼り先 | 在職中は総務や人事の窓口、退職後は控えておいた場所を確かめます |
表の4点は、必要になる前に確かめておくと、あとで慌てずに済みます。受け取った書面の種類を数えておけば、渡された形も自然に整理できます。
置き場所は、住まいの状況が変わると見直しが必要になります。転居を伴う場合は、住まいに関する別の確認ごとと合わせて、控えの置き場所も見直しておくと安心です。
見つからないときの頼り先は、在職中と退職後で変わります。在職中であれば総務や人事の窓口に確かめられますが、退職後は自分で控えておいた場所に頼ることになります。頼る先を先に控えておくと、必要になった場面で迷いません。次の項目では、紙と画面で見られる期間を2軸で確かめます。
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5. 紙と画面で見られる期間を分けます
受け取った形によって、退職後も見られるかどうかが変わります。紙で受け取った場合と画面で受け取った場合を、見られる期間で分けて確かめます。
紙で受け取った契約書は、手元に保管している限り、退職後も見返せます。ただし、保管していなければ、紙であっても在職中しか手元にないのと変わりません。
画面で受け取った契約書は、在職中は開けばいつでも確認できますが、退職して案内が切れると見られなくなる場合があります。この位置にいる場合は、必要な分を先に控えておく動きが要になります。
自分がどの位置にいるか分からないときは、画面にログインして、退職を仮定した場合の案内が示されているかを確かめる方法があります。次の項目では、取り出すときに確認しておきたいことを3点そろえます。
6. 取り出すときに確認する3点
残した控えを、必要になったときに取り出せるようにするため、確認しておきたいことを3つ挙げます。
取り出す前に確認すること
- 確認先:在職中は総務や人事の窓口、退職後は控えておいた場所を確認します
- 確認できる期間:画面はいつまで見られるか、紙はどこに置いたかを確かめます
- 取り出す形:画面の表示のまま使うか、控えたものをそのまま使うかを決めておきます
3点のうち、確認先は在職中と退職後で変わります。在職中は総務や人事の窓口に確認できますが、退職後は自分で控えておいた場所に頼ることになります。
確認できる期間は、紙と画面とで異なります。紙は保管している限り確認でき、画面は会社の案内で示される期間までです。期間が分からない場合は、確かめる段の時点で窓口に聞いておくと、あとで困りません。聞く相手が分からないときは、入社時の案内を出した部署に確認する方法があります。
3点は一度決めたら終わりではありません。部署の異動や会社の仕組みの変更があったタイミングで、確認先や確認できる期間が変わっていないかを見直しておくと安心です。そのほかに、労使協定のように会社が定める書面もありますが、その読みどころは別の記事に譲ります。次の項目では、ここまでの内容をよくある質問の形で補います。
取り出す形まで決めておくと、必要になったときに迷いません。控えたものをそのまま提示できる形にしておけば、あらためて用意し直す手間もかかりません。画面で表示する形と、紙や画像で控えている形とでは、提出先によって求められる形が異なる場合もあるため、両方の形で残しておくと選べる幅が広がります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 契約書は会社にも残っているのですか。
A. 残っています。会社の側にも保管され、自分が受け取った分とは別に扱われます。自分の控えをどう残すかは、自分で決める範囲になります。
Q2. 画面で受け取った契約書は、いつまで見られますか。
A. 会社の案内によって異なります。退職すると見られなくなる場合があるため、在職中に見られる期間を確かめておくと安心です。
Q3. 控えを見つけられないときは、どこに聞けばよいですか。
A. 在職中であれば総務や人事の窓口に、退職後であれば自分で控えておいた場所を確かめます。会社に再発行を頼めるかどうかは会社によって異なるため、頼める範囲を事前に聞いておくと安心です。
Q4. どの契約書を残しておけばよいですか。
A. 決まった範囲はありませんが、入社時に受け取った契約書は残しておくと、必要になった場面で慌てずに済みます。条件の変更があった場合は、そのときに受け取った分も合わせて残しておくと安心です。
8. まとめ:控えの置き場所を先に決めます
この記事の要点
- 契約書は、会社が持つ分と自分が受け取る分があります。自分の控えをどう残すかは自分で決める範囲です
- 画面で受け取った場合は、退職すると見られなくなる場合があるため、在職中に見られる期間を確かめておきます
- 残す形・置き場所・頼り先の3点を先に決めておくと、必要になった場面で取り出せます
- 取り出すときの確認先・確認できる期間・取り出す形を、あらかじめそろえておきます
- 扱いは会社の案内によって差があるため、分からない点は窓口に確かめながら進めます
契約書の控えをどこに置くかは、残す形・置き場所・頼り先の3点を先に決めておくと、必要になった場面で取り出せる状態を保てます。画面で受け取った場合は退職後に見られなくなる場合があるため、在職中に見られる期間を確かめておくことが要になります。書かれている条件の読み比べや、就業規則・労使協定といった別の書面の扱いは、それぞれ別の記事で扱っています。扱いは会社の案内によって異なるため、分からない点は窓口に確かめながら進めてください。
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出典・参考情報
*1 IPA DX動向2026
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