リファラル採用の断り方|友人からの紹介を断るメールの例文

断るときは、紹介へのお礼、断る理由、今後の関係の3点を、早めに伝えます。リファラル採用とは、会社の社員が知人を自社に紹介する採用の方法です。紹介した社員は、断られたあとも友人であり続ける相手です。
断る連絡は、メールでも通話でも構いません。例文は筆者の例で、公的な定型文ではありません。会社名と氏名は伏せ字にしてあるので、自分の状況に合わせて書き換えてください。
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この記事のポイント
- 断る時期は、早いほど紹介した友人の手間が少なくなります。紹介の段階はまだ応募も内定も前なので、ここが断る最も早い時期です。
- メールに入れるのは、お礼と断る理由と今後の関係の一言です。理由は自分の希望と合わない点だけを書き、友人の会社や人事への不満は書きません。
- 会社が自社の社員に募集をさせる直接募集には、許可も届出も要りません*1*2。紹介のために伝えた経歴は、会社が目的を明らかにした範囲で使う個人情報です*1*2。
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
リラシクの強み
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1. リファラル採用の断り方は3点を早めに伝えること
リファラル採用の紹介を断るときは、お礼と、断る理由と、今後の関係の3点を、返事を先延ばしにせず伝えます。断る時期は早いほど、紹介してくれた友人が会社へ連絡する手間が少なくなります。理由は、希望と合わない点を1つ挙げれば十分です。友人の会社や人事の悪口は、理由に混ぜません。

断り方は、友人に向けた連絡と、会社に向けた連絡の2つに分かれ、紹介してくれた友人へは、紹介の場を作ってくれたことへのお礼を最初に書きます。そのあとに断る意思を書き、理由は1つか2つに絞ります。最後の一言は、今後も付き合いが続く前提の1文です。
断る理由は、自分の希望と合わない点を具体的に書きます。たとえば、出社の頻度が希望と合わない、担当する仕事の領域が希望と違う、勤務地が合わない、といった点です。年収や働き方の条件を書くときは、会社の方針を批判する書き方にならないよう、自分の希望を主語にします。理由を書かないと、友人は会社へ何と伝えればよいか分からず、返事に困ります。
連絡の手段は、紹介を受けた手段と同じものが自然です。メッセージで紹介された話ならメッセージで返し、通話で相談された場合は、通話で伝えたうえで同じ内容をメールに残します。文面が残れば、友人が会社へ伝えるときに見返せます。
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2. 断る連絡を入れる4つの場面
断る連絡を入れる場面は、紹介の話を聞いたとき、面談の日程が決まったあと、応募書類を出したあと、内定が出たあとの4つです。紹介の段階で断るのは、まだ応募や内定の前なので、断る時期は早いほうが紹介した友人の手間が少なくなります。これは筆者の例で、公的な決まりではありません。
紹介の話を聞いた直後は、友人も会社へまだ何も伝えていない場合があります。ここで断れば、友人が会社の担当者へ話を取り次ぐ前に済み、紹介に使われた時間もほとんどありません。返事を数日置くと、友人は会社へ「連絡待ちです」と伝え続けることになります。迷っているときは、迷っていること自体を友人へ先に伝えておきます。
日程を調整した面談を断るときは、日程を取り消すことも伝えます。友人が会社との間で調整していた場合、取消しの連絡は友人から会社へ入るため、断る意思を伝えるメールには、日程の取消しと、会社への連絡の依頼を書きます。
応募書類を出したあとは、応募の取下げを伝えます。書類には自分の経歴が書かれていて、会社は採用のためにそれを使っています。取下げの連絡では、提出した書類の扱いを会社に尋ねることもできます。
内定が出たあとは、紹介の断りではなく、内定辞退の連絡になります。内定は、取消しの権利を残した労働契約が成立したものと、裁判例で整理されています*3。そのため、辞退の連絡は早く、できれば電話か、電話のあとのメールで伝えます。
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3. 場面別に伝えることと避ける書き方
紹介を断るときに伝えることと避ける書き方(筆者の例)
| 場面 | 伝えること | 避ける書き方 | 根拠 |
|---|---|---|---|
| 紹介の話を聞いた直後 | お礼と、今回は見送る意思。理由は自分の希望と合わない点を1つ | 「検討します」とだけ返して、返事を延ばす | 筆者の例 |
| 面談の日程が決まった後 | お礼、日程の取消し、会社への連絡を頼むこと | 面談の当日に連絡する | 筆者の例 |
| 応募書類を出した後 | 応募の取下げと、書類の扱いを尋ねる一文 | 友人にだけ伝えて、会社へ連絡しない | *1*2 |
| 内定が出た後 | 内定辞退であること、お礼、お詫び | 紹介者の友人にだけ伝える | *3 |
| 理由の書き方 | 自分の希望と合わない点 | 友人の会社や人事を批判する言葉 | 筆者の例 |
表の中で、理由の書き方はどの場面でも共通です。理由は、自分を主語にして、希望と合わない点だけを書きます。「御社の出社日数が多いので」ではなく、「私は週の出社日数を減らしたい希望があり」と書くと、会社への批判になりません。友人の会社や人事の対応への不満は、理由に入れません。
根拠の列にある*1*2は、会社が求職者の個人情報を扱うときの決まりです。集めるときは業務の目的を示し、保管と使用はその目的の範囲に限られます*1*2。応募を取り下げるときに書類の扱いを尋ねるのは、この決まりを知ったうえでの質問です。根拠の列が筆者の例の行は、筆者が考えた書き方です。友人との関係や紹介を受けた会社の様子に合わせて、言葉づかいを変えてください。
4. 友人へ送る断りメールの例文
以下は、友人へ送る断りメールの筆者の例です。固有名は〇〇に置き換えてあります。件名は「〇〇社のご紹介へのお礼とお返事」です。本文は、宛名、お礼、断る意思、理由、今後の関係の順に書きます。
「〇〇さん、先日は〇〇社の話を聞かせていただき、ありがとうございました。採用担当の方へつないでくださるとのお話も、うれしく受け取りました。検討したうえで、今回は紹介を見送らせてください。」
「理由は、私が仕事で重視したい点と、お聞きした内容が合わなかったためです。私は週のうち出社する日を減らしたい希望があり、お話にあった勤務の形とは違っていました。〇〇さんの会社そのものに不満があるわけではありません。」
「お忙しい中で動いてくださったのに、お返事が遅くならないうちにお伝えしたく、ご連絡しました。〇〇社の採用担当の方へは、紹介を見送る旨をお伝えいただけますでしょうか。また近いうちに食事でもしましょう。」
例文は4つの段落でできています。お礼、断る意思、理由、会社への連絡の依頼と今後の関係です。理由の段落は、友人の会社の話を「合わなかった」の一言で切らず、自分の希望の側から書きます。会社へ伝えてほしいことまで書いておくと、友人は会社に何を話すかで迷いません。
応募書類を出したあとに取り下げる場合は、友人宛てのメールとは別に、会社の採用担当者へ宛てた連絡も要ります。件名は「応募取下げのお願い(氏名)」とし、本文では応募への礼、取下げの意思、理由を短く書きます。
「〇〇社 採用ご担当者様。〇〇さんのご紹介で応募いたしました〇〇〇〇です。選考に進めていただいたことに感謝しております。検討を重ねた結果、希望する働き方との差があり、応募を取り下げさせていただきたく、ご連絡いたしました。提出した書類の扱いについても、教えていただけますと幸いです。」
友人には、この連絡を会社へ送ったことを、別のメッセージで伝えます。紹介者である友人が、会社から先に連絡を受けて驚かないようにするためです。会社への連絡は、友人へ送る前か、同じ日のうちに済ませます。
5. 断る前に押さえる募集のしくみと個人情報

リファラル採用は、会社が自社の社員に募集をさせる直接募集にあたります。直接募集には、許可も届出も要りません*1*2。許可や届出が必要になるのは、社員以外の人に募集をさせる委託募集です*1*2。
職業安定法第40条は、募集に従事する被用者(会社に雇われている社員)に、賃金・給料その他これらに準ずるもの以外の報酬を与えてはならないと定めています*1*2。断るメールに、紹介にまつわる謝礼のことを書く必要はありません。断る連絡に入れるのは、お礼と理由です。
紹介のために友人へ伝えた経歴や連絡先は、会社が集める個人情報にあたります。会社は、業務の目的を明らかにして必要な範囲で求職者の個人情報を集め、その目的の範囲で保管し、使います*1*2。応募前に断る場合は、友人を通して伝えた経歴を会社で共有しないでほしいことを、メールに一文で書き添えてもかまいません。
紹介の段階の断りは、内定による労働契約が成立する前に済ませる連絡です*3。そのため、紹介の段階で迷ったときは、友人へ迷っていることを先に伝えておくほうが、あとの手続きは軽くなります。内定が出てから辞退する場合は、会社の採用担当者へ直接、早めに連絡します。
断る理由に、友人の会社の悪評や人事担当者への不満を混ぜると、友人はその言葉を会社の人へ伝えづらくなります。事実であっても、断るメールには書きません。会社に感じた疑問は、友人が聞きたいと言ったときだけ、別の機会に話します。
6. よくある質問
Q1. リファラル採用の紹介を断ると友人との関係は悪くなりますか
A. 断ったこと自体より、返事が遅れたり理由が曖昧だったりするほうが、友人の負担になります。お礼と理由を添えて早く伝えれば、友人は会社へ説明できます。
Q2. 断る理由は正直に書いたほうがよいですか
A. 自分の希望と合わない点は、正直に書きます。友人の会社や人事に向けた不満は、事実であっても書きません。出社の頻度や担当する仕事の領域など、自分の希望を主語にして書くと、批判に聞こえません。
Q3. 断りの連絡は電話とメールのどちらがよいですか
A. 紹介を受けた手段に合わせるのが自然です。文字で紹介されたなら文字で、通話で持ちかけられたなら通話で返します。通話で伝えた場合も、あとから同じ内容をメールで残しておくと、友人が会社へ話すときの手元の文面になります。
Q4. 応募書類を出したあとに断るときは友人にも会社にも連絡しますか
A. 友人と会社の両方への連絡が要ります。会社の採用担当者へ送るのは、応募を取り下げる意思と理由を短くまとめた連絡です。友人へは、会社への連絡が済んだことを、改めて知らせます。
Q5. 内定が出たあとでも紹介を断れますか
A. 内定が出たあとの断りは、内定辞退として会社へ伝える連絡に変わります。友人と会社の両方へ早めに伝え、会社へは電話を先に入れます。
Q6. 断るか迷っていて返事ができないときはどう伝えますか
A. 迷っていることをそのまま友人へ伝え、返事をする日を決めて知らせます。「検討します」とだけ返して日にちを示さないと、友人は会社への返事を待たされます。
7. まとめ:断りは早くお礼と理由を添える
リファラル採用を断るときの3点
- 断る連絡は、紹介の話を聞いた直後が最も早い時期です。
- メールには、お礼と理由と、今後も付き合いたい意思を書きます。
- 理由は、自分の希望と合わない点を、自分を主語にして書きます。
- 応募書類を出したあとは、友人と会社の両方へ取下げを伝えます*1*2。
- 内定が出たあとは、内定辞退として連絡します*3。
断るメールは、例文の言葉を自分の事情に置き換え、会社名と氏名を入れて送ります。送る前に、批判めいた言葉が混ざっていないかを読み返します。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 職業安定法 第5条の5・第40条(e-Gov法令検索)
*2 募集・求人業務取扱要領(厚生労働省職業安定局・令和7年6月)
*3 採用内定の取消|裁判例(確かめよう労働条件・厚生労働省)
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