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退職勧奨は面接でどう伝える?退職理由の言い方と離職票

退職勧奨は面接でどう伝える?退職理由の言い方と離職票のイメージ写真

退職勧奨(会社から退職を勧められること)を理由に転職活動をしている場合、面接での退職理由は前の会社の悪口を避け、前向きに話します*4。人間関係や労働条件が理由なら、客観的に短く伝えます*4。

会社が一方的に契約を打ち切る解雇とは違い、退職勧奨は労働者が同意して初めて退職になります*2*3。同意して辞めた場合、自己都合退職としては扱われません*2。離職票の記載や伝え方に迷ったら、ハローワークの窓口で相談できます*4。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

この記事のポイント

  • 面接での退職理由は、前の会社の悪口を言わず、人間関係や労働条件が理由なら客観的に短く、前向きに話します*4。退職勧奨は解雇と違い、勧奨に応じて退職しても自己都合退職にはなりません*2。
  • 離職票の記載が自己都合退職か特定受給資格者かで、給付が始まる時期が変わります*3。退職勧奨に応じた退職は、特定受給資格者に含まれます*1。
  • 離職票が自己都合の記載のままなら、ハローワークに異議を述べ、状況を説明して変更の認定を受けられます*3。伝え方に迷ったときの相談先も、ハローワークの窓口です*4。

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1. 退職勧奨で辞めた理由は事実として前向きに伝える

退職勧奨による退職は、自己都合退職には当たりません*2。面接では、前の会社への悪口を避け、退職理由を事実だけで簡潔にまとめ、前向きな姿勢で伝えます*4。伝え方に迷うときは、ハローワークの窓口で相談できます*4。

退職勧奨と解雇は、契約を終わらせる主体が違います。解雇は、会社が労働者の意思と関係なく一方的に契約を解除する通告です*2。退職勧奨は、会社が退職を勧め、労働者の同意によって退職の効力が生じるものです*2*3。同意したあとは、勧奨そのものを拒める場面があったとしても、退職の効力を覆すことはできません*3。面接で退職理由を聞かれたときは、勧められて辞めた経緯よりも、これから何を担当したいかに重心を置いて話します。

退職勧奨で辞めたにもかかわらず、離職票の離職理由欄が自己都合退職と記載されることがあります。実際の離職理由の判定は、雇用保険の受給資格決定のときに、本人への確認と調査を経て行われています*1。面接で話す退職理由と、離職票の記載を正す申し出は、目的も相手も別のものです。

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2. 給付制限の有無は離職票の記載で分かれる

自己都合退職には、失業給付の支給が始まるまで7日間の待期に加えて1か月の給付制限(給付が一定期間支給されない期間)が付きます*3。この1か月は令和7年4月1日以後に退職した人の場合で、それより前の退職は原則2か月でした*3。特定受給資格者にはこの給付制限がなく、退職勧奨に応じた退職はここに含まれます*1。下の図は、この2つの記載でどちらに給付制限が付くかをまとめたものです。

給付制限の有無は離職票の記載で分かれる 離職票の記載は自己都合か特定受給資格者か 自己都合退職の記載 7日の待期のあと1か月の給付制限があります*3 特定受給資格者の記載 給付制限はなく退職勧奨に応じた退職も含まれます*1 自己都合の記載には給付制限があり特定受給資格者にはない

事業主から直接または間接に退職を勧められて離職した人は、特定受給資格者の範囲に入ります*1。ただし、常設の早期退職優遇制度そのものに自分の意思で応募して辞めた場合は、この範囲には入りません*1。退職勧奨と早期退職優遇制度は、どちらも会社の制度をきっかけに辞める点が似ていますが、離職票の扱いは別です。

離職票を受け取ったら、まず離職理由欄の記載を見ます。退職勧奨に応じたのに自己都合退職の記載になっているときは、ハローワークへ申し出て、事情を説明します*3。求められた場合は、退職を勧められたやり取りが分かるメールなどを提示してください。

なお、特定受給資格者とは別に、正当な理由があって離職した人は特定理由離職者と呼ばれ、こちらにも給付制限はありません*3。退職勧奨に応じた退職は特定受給資格者に当たるため、離職票の記載を確認するときは、この2つの区分を混同しないようにします。どちらの記載であっても、給付制限が付く自己都合退職とは扱いが異なります。

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3. 面接では人間関係も労働条件も事実だけを短く話す

面接で退職理由を人間関係や労働条件にする場合は、客観的に短く伝えます*4。前の会社への不満をそのまま話すのではなく、起きた事実だけを伝え、感想や評価は加えません。人間関係が理由なら、誰が悪かったかではなく、どのような体制だったかを話します。労働条件が理由なら、金額や時間そのものではなく、応募先への質問につなげて話します。

退職勧奨を受けた経緯そのものを、面接で詳しく話す必要はありません。退職理由の説明は短く終え、そのあとの時間を、担当してきた業務の具体的な内容に使います。前向きな気持ちや感謝を忘れずに話すことも、面接のマナーとして挙げられています*4。

話す内容を当日の記憶だけに頼らないよう、伝える事実を一文にまとめておきます。人間関係が理由なら体制の変化を、労働条件が理由なら応募先に聞きたい点を、あらかじめ言葉にしておくと当日も困りません。書き出した一文は、面接の直前にもう一度読み返します。

4. 退職日から離職票の記載を確認し異議を述べるまで

退職が決まってから離職票を受け取り、記載を確認して必要なら申し出るまでには、いくつかの段階があります。同意した時点と、離職票を受け取った時点とでは、確認する内容が別です。記載が違うと気づいた段階で、申し出るかどうかを判断します。

退職から離職票の記載変更までの4段階 退職勧奨に同意 同意した時点で退職の 効力が生じる*3 離職票を受け取る 離職理由欄の記載を 確認する 記載に気づく 自己都合の記載なら理由を 確認する ハローワークに申し出 状況を説明し変更の認定を 受ける*3 同意で退職の効力が生じ記載が違えば申し出て変更の認定を受ける

退職勧奨に同意した時点で、退職の効力は生じます*3。理不尽な勧奨だと感じても、いったん同意した以上は、その後で同意そのものを取り消すことはできません*3。同意する前に、退職理由の扱いをどうするか会社に確認しておくと、離職票を受け取ったあとの手間が減ります。

離職票を受け取ったら、離職理由欄をまず見ます。記載が事業主都合や特定受給資格者になっていれば、そのまま雇用保険の手続きを進めて差し支えありません。自己都合の記載になっていたら、状況を説明し、事業主都合の離職者として区分の変更を申し出ます*3。証拠を求められることに備え、退職の経緯が分かる記録は保管しておきます。

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5. 面接の退職理由で避ける言い方と伝える言い方

面接での退職理由は、前の会社の悪口を避け、事実を客観的に短く伝えます*4。次の表は、退職勧奨で辞めた場合に当てはめた言い方の例です。下の3行は、退職に至った状況をそのまま言い方にした例です。

退職理由の避ける言い方と伝える言い方

場面避ける言い方伝える言い方
人間関係が理由特定の上司や同僚の人柄を悪く言う体制や役割分担の事実だけを短く伝える
労働条件が理由金額や待遇への不満をそのまま述べる応募先への質問につなげて伝える
退職の経緯そのもの退職勧奨のやり取りを詳しく説明する経緯は短く終え前向きな気持ちを伝える*4
組織の再編で退職を勧められた場合退職勧奨を受けた経緯を長く説明する言い方の例:組織の再編で担当していた業務がなくなり、会社の勧めに応じて退職しました
部署の縮小で退職を勧められた場合会社への不満を交えて説明する言い方の例:部署の規模が縮小し、会社の勧めに応じて退職しました
担当していた事業が縮小された場合退職を勧められた経緯を詳しく説明する言い方の例:担当していた事業の縮小に伴い、会社の勧めに応じて退職しました

表の3行目は、退職勧奨を受けたこと自体を隠すという意味ではありません。下の3行の言い方の例も、悪口や不満を交えず、状況だけを言い切る形にしています。

6. 面接の前に確認しておく3つのこと

面接前に確認しておくこと

  • 離職票の記載:離職理由欄が自己都合か特定受給資格者かを確認する
  • 退職理由の伝え方:人間関係か労働条件かを決め、事実を1つか2つに絞る*4
  • 記載が違うときの相談先:ハローワークの窓口で異議の手続きを確認する*3*4

退職理由の説明と離職票の確認は、面接の前にまとめて済ませておきます。3つのうち、離職票の記載は退職後にしか確認できません。退職が決まった時点で、面接での伝え方と、記載が自己都合だった場合の相談先の2つを先に決めておきます。離職票を受け取ってから記載を確認し、違っていればハローワークの窓口に申し出ます*3*4。窓口へ行く前には、退職を勧められた日時が分かるメモを準備しておいてください。

7. よくある質問

Q1. 退職勧奨に応じて辞めても自己都合退職になりますか?

A. なりません。退職勧奨は会社が一方的に契約を終わらせる解雇とは別のもので、勧奨に応じて退職した場合は自己都合退職には該当しません*2。

Q2. 早期退職優遇制度に自分から応募した場合も特定受給資格者になりますか?

A. なりません。会社の早期退職優遇制度に自ら手を挙げて辞めたときは、特定受給資格者の範囲から外れます*1。

Q3. 離職票の記載が自己都合のままだったらどうすればいいですか?

A. 記載の誤りをハローワークへ伝え、退職に至った経緯を説明します*3。求められれば裏付けを示し、区分の変更を認めてもらえます*3。

Q4. 面接で退職勧奨を受けた経緯を詳しく話す必要はありますか?

A. 経緯を詳しく伝える必要はありません。悪口を避け、理由になった事実を簡潔に、前向きに話せば十分です*4。

Q5. 退職理由の伝え方に迷ったら誰に相談できますか?

A. ハローワークの窓口で相談できます*4。記載の誤りを正す申し出も、同じ窓口で受け付けています*3。

Q6. 特定理由離職者と特定受給資格者は同じですか?

A. 同じではありません。ただし、どちらも給付制限がない点は共通しています*3。退職勧奨に応じた退職は特定受給資格者に当たります*1。

Q7. 離職理由の判定は誰が決めますか?

A. 離職理由の最終的な判定は、受給資格を決定する際に本人から話を聞き、調査したうえで行われます*1。離職票の記載だけで最終的に決まるわけではありません。

8. まとめ:退職理由は事実で伝え離職票の記載は必ず確認する

退職勧奨の面接と離職票のまとめ

  • 面接での退職理由は、前の会社の悪口を言わず、人間関係や労働条件が理由なら客観的に短く前向きに話す*4
  • 退職勧奨は解雇と違い、勧奨に応じて退職しても自己都合退職にはならない*2
  • 離職票の記載が自己都合か特定受給資格者かで、給付制限の有無が変わる*3
  • 記載が自己都合のままなら、ハローワークに申し出て状況を説明する*3

退職が決まったら、面接で話す退職理由を1つか2つの事実に絞って準備し、離職票を受け取ったら記載を確認してください。記載が自己都合のままなら、ハローワークへ申し出ます。面接での準備と離職票の確認は別の作業なので、それぞれのタイミングで進めます。

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出典・参考情報

*1 特定受給資格者及び特定理由離職者の範囲の概要(ハローワークインターネットサービス)
*2 退職勧奨(鳥取労働局)
*3 退職勧奨後、離職票に自己都合退職と記載されました。対処法は?(確かめよう労働条件・厚生労働省)
*4 面接対策 面接のマナーとよく聞かれる質問(ハローワーク川崎 職業相談部門)

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