社内の誰にどこまで話すか|伝える順番を決める

在職中に転職を考えるとき、社内の誰にどこまで話すかで迷う場面があります。直属の上長、人事、同じチームの人、社外の知り合いのうち、誰にいつ伝えるかは、役職ではなく選考の進み具合と日程調整の必要性で決まります。伝える相手と時期の決め方に絞って見ていきます。
決め方の軸は、話す相手ではなく、話す時期で伝えられる範囲が変わるという順番の感覚です。
Relasic(株式会社LASSIC運営)|リモートワーク対応の転職支援
この記事のポイント
- 社内で誰にどこまで話すかは、選考が進んでいるかと日程調整が必要かどうかの組み合わせで判断します
- 話せる範囲は、応募の検討→選考中→内定後→退職の相談の順で広がっていきます
- 一般労働者の賃金は25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢によって賃金水準の前提は変わります
1. 社内で誰にどこまで話すかは、相談の順番で決まります
社内で誰にどこまで話すかは、話す相手の役職ではなく、選考がどこまで進んでいるかと日程調整が必要かどうかの組み合わせで決まります。順番を誤ると、まだ整理できていない段階の話が先に伝わってしまいます。
在職中に転職を考えるとき、社内の誰にどこまで話すかで迷う場面があります。直属の上長、人事、同じチームの人、社外の知り合いのうち、誰から話すべきかという順番の問題です。
順番を決める軸は2つあります。ひとつは選考がどこまで進んでいるか、もうひとつは面接などのために日程調整が必要かどうかです。どちらも進んでいなければ、まだ誰にも話す必要はありません。
日程調整が必要になった時点で、最初に話す相手は多くの場合、直属の上長になります。休みや早退の申請は上長を通す運用になっていることが一般的だからです。
選考が内定に近づいた段階では、話す相手が人事に広がることがあります。入社日の調整など、手続きに関わる話が出てくるためです。
話す順番を決めるうえで、手続きとして何ができるかは会社ごとに定めがあります。可否については就業規則と人事に確認します。
役職が高い相手から先に話すべきというわけではありません。日程調整に直接関わる立場かどうかが、話す優先順位を決める材料になります。
2. 伝える相手ごとに、話せる内容と時期は変わります
社内で話す相手は、直属の上長だけではありません。人事や同じチームの人、社外の知り合いまで含めると、話せる内容と時期には相手ごとに違いがあります。
下の表は、相手ごとに話しやすい内容と、話す時期の目安をまとめたものです。
伝える相手・話せること・話す時期
| 伝える相手 | 話せること | 話す時期 |
|---|---|---|
| 直属の上長 | 日程調整が必要になった事情(面接のための休みなど) | 選考が進み、休みや早退の相談が必要になった時点 |
| 人事 | 内定後の手続きに関わる範囲の相談 | 内定が出て、入社日など手続きの調整が必要になった時点 |
| 同じチームの人 | 業務の進め方への影響が出る範囲 | 上長への相談を終えたあと |
| 社外の知り合い | 状況を整理するための相談 | 選考の早い段階からでも構いません |
表の4つの相手は、いずれも同じ内容を同じ時期に伝える対象ではありません。相手によって、話せる範囲にも時期にも違いがあります。
直属の上長には、日程調整が必要になった段階で伝えることが多くなります。休みや早退の申請は、上長を通す運用になっている場合が一般的だからです。
人事には、内定が出て手続きに関わる段階で話が及びます。入社日の調整のように、個人だけでは決められない範囲が出てくるためです。
同じチームの人には、上長への相談が終わったあとに話すと、業務の引き継ぎを含めた影響の整理がしやすくなります。
社外の知り合いは、社内の相手とは性質が異なります。選考の早い段階から状況を相談しても、社内の調整には直接影響しません。
小規模な組織では、人事にあたる機能を上長が兼ねている場合もあります。その場合、表の「人事」に近い話も、上長への相談と同じ場面で行うことになります。
会社によっては、在職中の転職活動について就業規則や内規に触れている場合もあります。表の内容は一般的な目安であり、実際の定めがある場合はそちらを優先します。
3. 選考の進み具合と日程調整の有無で、位置を確かめます
社内で誰にどこまで話すかは、選考がどこまで進んでいるかと、日程調整が必要かどうかという2つの軸で位置づけられます。
2つの軸を組み合わせると、いま自分がどの位置にいるかが見えてきます。位置が変われば、話す相手も自然と変わります。
選考も日程調整もまだ動いていない位置では、社内で話す相手を決める必要はありません。焦って話す理由はない段階です。
日程調整が必要になった位置では、多くの場合、最初に話す相手は直属の上長になります。休みや早退の申請が絡むためです。
選考が進み、日程調整も続く位置に来ると、上長に伝える内容には選考の進み具合そのものも含まれるようになります。
位置づけはあくまで目安です。実際にどの段階で誰に話すかは、職場の運用や自分の状況によって変わります。
位置は固定されたものではありません。選考が進むにつれて、話す相手が決まっていない位置から、上長に伝える位置へと移っていくのが一般的な流れです。
4. 早く話す面と、時期を待つ面の両方を見ておきます
早く話しておくと、その後の日程調整がしやすくなる面があります。面接のために休みを取る必要が出たときも、すでに事情を伝えていれば、急な申請として扱われにくくなります。
一方で、選考が固まる前に話してしまうと、状況が変わったときに伝え直す手間が生まれます。応募の段階から一つひとつ経過を共有していると、結果が出るたびに説明が必要になります。
早さそのものに正解はありません。判断の目安になるのは、日程調整が必要になったかどうかです。調整が不要なうちは、話す時期を急ぐ理由はありません。
内定が出た段階まで進むと、入社日の調整のように、話さないままでは前に進めない話題も出てきます。ここから先は、社内で誰にどこまで話すかというより、手続きとしてどこまで進めるかという段階に移ります。
時期を決めないまま先延ばしにしていると、日程調整が急に必要になったときに、伝える準備がないまま話すことになります。あらかじめ2つの軸で見当をつけておくと、その場であわてずに済みます。
あわせて読みたい | 入社日の決め方|引き継ぎと選考のあいだ
5. 話せる範囲は、応募の検討から退職の相談まで段階で広がります
社内で話せる範囲は、選考の段階が進むにつれて広がっていきます。応募を検討している段階と、内定を受けた段階とでは、伝えられる相手も内容も変わります。
4段階には、話せる範囲が少しずつ広がっていく順番があります。早い段階から話しても、伝えられる内容がまだ追いついていないことがあります。
応募の検討段階では、選考自体が始まっていないため、社内で話す相手を決める必要はありません。
選考中の段階に入り、面接のために休みや早退の調整が必要になると、直属の上長に伝える場面が生まれます。
退職の相談の段階に進むと、話す相手は社内の伝達だけにとどまらず、引き継ぎに関わる相談も始まります。何をどこまで残すかは、担当する業務によって変わります。
4段階にかかる期間は一定ではありません。選考が早く進む場合もあれば、内定までに時間がかかる場合もあり、実際に話す時期もそれに応じて前後します。
あわせて読みたい | 引き継ぎ資料に何を残すか|後任が困らない順
6. 伝えるときの言い方は、3つの型に沿って整えます
伝えるときの言い方には型があります。曖昧にせず、かといって決まっていないことまで断定しないための整え方です。
伝えるときの言い方
- 状況を伝える型:いまの検討状況をそのまま伝え、決まっていないことは決まっていないと伝えます
- 依頼を伝える型:必要な調整(休みや日程)を具体的に伝え、何を求めているかを明確にします
- 結果を伝える型:選考の結果が出た段階で、次に何をするかとあわせて伝えます
3つの型は、伝える相手が変わっても共通して使えます。差が出るのは、どこまで具体的な情報を含めるかという点です。
状況を伝える型は、選考の初期段階でよく使います。決まっていないことを、決まっているかのように伝えないことがここでの要点です。
依頼を伝える型は、日程調整が必要になった時点で使います。休みたい日や早退したい時間を具体的に伝えると、相手も調整しやすくなります。
結果を伝える型は、選考の結果が出たあとに使います。結果だけでなく、次にどう動くかまで合わせて伝えると、話がその場で完結します。
3つの型のどれを使う場面でも、実際の状況と違う説明や、曖昧なまま濁す言い方は避けます。手続きとして何ができるかは会社ごとに異なるため、可否については就業規則と人事に確認します。
3つの型は、相手によって使う場面の頻度が変わります。上長には依頼を伝える型を使う場面が多く、同じチームの人には状況を伝える型だけで足りることもあります。
3つの型は、対面で伝える場面だけでなく、チャットやメールで伝える場面でも同じように使えます。書き言葉にする場合は、要点を最初の1文にまとめておくと伝わりやすくなります。
あわせて読みたい | 退職のときの情報の整え方|返す・消す・渡す
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 同じチームの人には、上長より先に話してもよいですか。
A. 順番を厳密な決まりとして定める会社は多くありません。ただし、日程調整が上長を通す運用になっている場合は、上長に先に伝えたほうが、後から重複した説明をせずに済みます。
Q2. 社外の知り合いに話すタイミングに決まりはありますか。
A. 社外の知り合いは、社内の調整とは別の関係になります。話す時期に一律の決まりはなく、状況を整理する相談相手として、選考の早い段階から利用しても差し支えありません。
Q3. 人事に話すのは、内定が出てからでよいですか。
A. 多くの場合、内定後で問題ありません。ただし、入社日の調整など早めに動いたほうがよい手続きもあるため、詳細な進め方は人事に直接確認します。並行して直属の上長にも伝えておくと、引き継ぎの計画を早めに立てやすくなります。
Q4. 退職の意思をいつまでに伝える必要がありますか。
A. 伝える時期の決まりは会社によって異なります。就業規則に定めがある場合が多いため、具体的な期限については就業規則と人事に確認します。急いで自己判断で決めようとせず、まず確認するところから始めます。
8. まとめ:社内の誰にどこまで話すかは、順番で判断します
この記事の要点
- 社内で誰にどこまで話すかは、選考の進み具合と日程調整が必要かどうかの組み合わせで決まります
- 話す時期は、応募の検討→選考中→内定後→退職の相談の順で、話せる範囲が広がっていきます
- 直属の上長には日程調整が必要になった時点、人事には内定後の手続きが始まる時点で話が及びます
- 伝えるときは、状況・依頼・結果の3つの型を使い分けると、曖昧にならずに整理できます
- 手続きとして何ができるかは会社ごとに異なるため、可否については就業規則と人事に確認します
社内の誰にどこまで話すかは、話す相手の役職ではなく、選考の進み具合と日程調整の必要性という2つの軸で目安がつきます。早く話すか待つかに絶対の正解はなく、状況が変わるたびに見直して構いません。年齢によって賃金水準の前提が変わることを示す数字*1は、社内で誰にいつ相談するかを決める基準ではなく、あくまで別の前提として参照したものです。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
転職ノウハウ その他の記事
もっと読む 〉-
1on1で話すことがないとき|持っていく材料
1on1で話すことがないと感じる場面は、話す力の問題ではありません。日常の面談に何を持っていくかを、先に決めていないことが理由です。材料の置き場を先に決めておけば、担当や場面が変わっても同じ置き場を引き継げます。ここでは […] -
教えてくれる人がいない|聞ける仕組みを見る
教えてくれる人がいない職場かどうかは、求人票の文面だけでは判断しにくい点です。重要なのは教える人の有無そのものより、聞いたことが誰かから返ってくる仕組みがあるかどうかです。この仕組みは、面接や求人票の記載から確かめられま […] -
新人の教育を任されたとき|渡す順番
新人の教育を任されたとき、何から教えるかで迷う場面があります。ただし、必要なのは教え方の工夫ではなく、渡すものと渡す順番を先に決めることです。場所・仕事・判断・記録という並びで渡していくと、新人自身も次に何を渡されるかが […] -
同席を求められたとき|話す役目を確かめる
営業への同席を求められると、参加してよいかどうかで迷う場面があります。ただし、その場で自分が何を話す役目なのかは、面接や勤務先の上長との対話であらかじめ確かめておけます。役目が決まっていれば、当日の対応にも迷いにくくなり […]