募集要項を確かめる順番|分かる範囲

募集要項を読むだけでは、良い会社かどうかは決まりません。書かれている範囲と、書かれていない範囲を先に分けておくと、面接で何を聞けばよいかが見えてきます。仕事の内容や勤務条件、給与の決め方、契約期間といった項目を、記載と面接での確認に分けて、確かめる順番を整理します。
募集要項の記載だけでは、分からない範囲が残ります。仕事の内容や給与の決め方など、面接と労働条件通知書で確かめる前提を、順番とともに先に示します。
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この記事のポイント
- 募集要項の記載で分かる範囲には限りがあります。書かれていない点は、面接や人事・採用担当への確認で補います
- 確かめる順番は、募集要項を読む→分からない点を書く→面接で聞く→労働条件通知書で照らす、の4段です
- 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円です*1。この確かめ方とは別の前提として示します
1. 確かめる範囲を先に区切ります
募集要項を読むだけで、良い会社かどうかは決まりません。分かる範囲と、分からない範囲を先に区切り、分からない点は面接や人事・採用担当への確認で補うと、確かめる順番が整理できます。
募集要項には、仕事の内容や勤務条件など、会社が公開できる範囲の情報が記載されます。書かれている内容がすべてではないため、その記載だけで会社の良し悪しを判断することは難しくなります。
書かれていない部分は、面接で聞くか、内定後に受け取る労働条件通知書で確かめる進め方があります。ここでは、記載と面接での確認を組み合わせて、確かめる順番をたどります。
確かめる範囲を先に区切っておくと、面接で聞くことを絞りやすくなります。すでに書かれている点まで面接で聞き直す必要はなく、書かれていない点に時間を使えます。
この確かめ方は、会社を良い・悪いと判定するためのものではありません。記載の詳しさは会社ごとに異なるため、応募する側が自分で範囲を区切り、必要な点を聞く進め方になります。
その記載は、掲載された時点のものです。書かれていない部分だけでなく、書かれている内容についても、面接で現在の状況を確かめておくと、認識のずれを減らせます。
書き出す点や面接で聞いた答えは、選考が進むにつれて増えていくことがあります。段階ごとに整理しておくと、あとから振り返りやすくなります。
区切った範囲は、応募する会社ごとに書き直すことになります。前の会社で分からなかった点が、次の会社では最初から記載されている場合もあり、区切り方は毎回同じにはなりません。
2. 確かめる順番を4段で並べます
4段は、記載を読むことから始まります。書かれている内容を先に把握しておくと、次の段階で書き出す点が絞られます。
分からない点を書き出す段階では、記載がない項目や、記載があっても範囲があいまいな項目を挙げます。書き出した点が、面接で聞く内容になります。
書き出す点の例としては、仕事の内容の範囲、勤務地や出社の頻度、給与が決まる基準、契約期間や試用期間の扱いなどが挙げられます。記載が薄い項目ほど、書き出す点が増えやすくなります。
面接で聞く段階では、書き出した点を1つずつ確認します。記載を読み直しながら聞くと、聞き漏らしが減ります。
通知書で照らす段階は、内定後に受け取る労働条件通知書の記載と、面接で聞いた内容を見比べる段階です。記載が異なる場合は、勤務先の人事・採用担当に確かめる進め方があります。
4段は1社だけに使うものではありません。応募している複数の会社に同じ順番で確かめておくと、記載と面接での説明を比べる材料になります。
3. 募集要項の記載を4項目で確かめます
記載で分かる範囲と、面接で聞くことを4項目に分けます。
確かめること・分かるか・聞くこと
| 確かめること | 募集要項で分かるか | 面接で聞くこと |
|---|---|---|
| 仕事の内容 | 業務の範囲や使う技術は、記載で分かる場合があります | 実際の業務の優先順位を聞きます |
| 勤務地と勤務時間 | 勤務地の範囲やコアタイムの有無は、記載で分かる場合があります | 出社とリモートの組み合わせ方を聞きます |
| 給与の決め方 | 給与の範囲は、記載に幅で示される場合があります | 幅のどこに決まるかの基準を聞きます |
| 契約期間と雇用形態 | 雇用形態や試用期間の有無は、記載で分かる場合があります | 試用期間中の条件の違いを聞きます |
4項目は、仕事の内容・勤務地と勤務時間・給与の決め方・契約期間と雇用形態です。記載の詳しさは項目ごとに差があります。
仕事の内容は、記載で業務の範囲がある程度分かる場合があります。実際の業務の優先順位までは、面接で聞くことになります。
勤務地と勤務時間は、リモートワークとハイブリッドの区分が記載される場合があります。出社とリモートの組み合わせ方は、面接で聞くと具体的になります。
給与の決め方は、幅で示される場合があります。幅のどこに決まるかの基準は、記載されない場合があり、面接で聞く項目になります。
契約期間と雇用形態は、正社員かどうかや試用期間の有無が記載されます。試用期間中の条件が本採用後と異なる場合は、面接で確かめておく項目です。
4項目のうち複数が同時に分かりにくい場合は、優先して聞く項目を1つか2つに絞ると、限られた面接の時間を使いやすくなります。
複数の会社の記載を並べて読むと、詳しさの差に気づきやすくなります。記載が詳しい書式ほど、面接で確かめる項目が少なくて済むこともあります。
職場を実際に見せてもらえるかどうかは、別の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 職場を見せてもらえるか|頼み方と見るところ
4. 書かれていない部分は聞く前提で読みます
募集要項に書ける範囲には限りがあります。文字数や公開のタイミングの都合で、書かれていない部分が残るのは、この書式の性質によるものです。
書かれていない部分を、記載漏れや不備と決めつける必要はありません。書かれていない点は、面接で聞く前提で読むと、読み方が変わります。
面接で聞く前提で読むと、記載がある項目とない項目の境目が見えてきます。境目が見えると、面接での質問を、書かれていない項目に絞りやすくなります。
面接が複数回に分かれている場合は、最初の面接で記載を確認し、後の面接で契約条件など詳細を聞くように分けて進める考え方もあります。段階によって、聞きやすい内容が変わることがあります。
同じ質問を、面接に同席する複数の担当者にしてみると、答えの一貫性を確かめる手がかりになります。担当者によって答えが違う場合は、あらためて確認しておくと安心です。
書かれていない部分について尋ねたときに、その場ですぐ答えが返ってくるかどうかも、1つの手がかりになります。準備に時間がかかる項目であれば、後日の回答を待つ進め方もあります。
選考が長引く場面では、書かれていない点を聞く機会が複数回に分かれることがあります。選考の間にできることは、別の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 選考が長引くとき|待つ間にできること
5. 確かめる範囲を3層で捉えます
確かめる範囲は3層に分けて捉えられます。土台は募集要項に書かれている内容を拾う層、中段は書かれていない点を書き出す層、頂点は面接で聞く層です。
土台の層では、書かれている内容をそのまま拾います。書かれている内容を疑って読み直す必要はなく、まず拾うことに専念します。
中段の層では、拾った内容と照らし合わせながら、書かれていない点を書き出します。書き出す点が増えるほど、面接で聞く項目も増えます。
頂点の層である面接では、中段で書き出した点を聞きます。すでに書かれている点を面接で聞き直す必要はなく、書かれていない点に絞って聞くと、限られた面接時間を使いやすくなります。
3層を意識しておくと、面接の場で急に思い出す必要がなくなります。土台と中段を先に整理しておけば、頂点である面接では、書き出した点を順に聞くだけで済みます。
6. 聞くときの言い方を3つに絞ります
面接で書かれていない点を聞くときは、言い方をそろえておくと、聞き取れる内容が増えます。次の3つに絞ります。
聞くときの3つの言い方
- 記載を確かめる:書かれている内容と実際の運用が同じかを聞きます
- 範囲を聞く:書かれていない業務の範囲や優先順位を聞きます
- 基準を聞く:給与や契約条件が、記載の幅のどこに決まるかの基準を聞きます
3つの言い方は、記載の確認・範囲・基準という3つの角度に対応しています。記載を確かめてから、範囲と基準を聞くと、答えの抜けに気づきやすくなります。
面接の場で聞きにくいと感じる場合は、内定後に労働条件通知書を受け取った段階で、同じ3つの角度から記載を確かめる進め方もあります。
聞いた内容は、その場でメモに残しておくと、あとで記載や労働条件通知書と見比べるときの手がかりになります。
面接官によって、答えやすい角度が異なる場合があります。現場の担当者には仕事の内容の範囲を聞き、人事の担当者には契約条件や給与の決め方を聞くと、答えが得やすくなる場合があります。
その場で答えが出ない項目は、後日の連絡や次の面接で回答をもらう進め方もあります。回答を待つ間は、他の項目の確認を進めておくと効率的です。
3つの言い方は、面接だけでなく、内定後の労働条件通知書を受け取ったときにも同じように使えます。書面の記載を見て、聞いた内容と違う点があれば、その部分だけを確かめ直せば済みます。
任される範囲の期待値をどのタイミングで言葉にするかについては、別の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 任される範囲の期待値|内定前後で言葉にする
7. よくある質問|募集要項と面接に着地させます
Q1. 募集要項を読むだけで、良い会社かどうか分かりますか。
A. 募集要項の記載だけでは分かりません。書かれている範囲と書かれていない範囲を分け、書かれていない点は面接で聞くか、勤務先の人事・採用担当に確かめる進め方があります。順番を踏んで確かめると、聞き漏らしを減らせます。
Q2. 記載にない点は、面接で聞いてもよいのでしょうか。
A. 聞いてかまいません。仕事の内容・勤務条件・給与の決め方・契約期間のうち、記載で分からない点を選んで聞くと、答えの抜けに気づきやすくなります。複数の会社に同じ項目で聞いておくと、比べる材料になります。
Q3. 記載と面接での説明が違う場合はどうすればよいですか。
A. その場で判断する必要はありません。内定後に受け取る労働条件通知書の記載と見比べ、異なる点があれば、勤務先の人事・採用担当に確かめる進め方があります。焦って選考を進める必要はありません。
Q4. 確かめる順番は、最初から変えてもよいのでしょうか。
A. 記載を先に読むと、面接で聞く点を絞りやすくなります。順番を変えても進められますが、記載を読んでから面接に進むと、聞き漏らしが減ります。順番を変えても大きな問題にはなりません。
8. まとめ:確かめる順番をたどります
この記事の要点
- 記載だけでは、良い会社かどうかは決まりません
- 確かめる順番は、募集要項を読む→分からない点を書く→面接で聞く→通知書で照らす、の4段です
- 確かめることは、仕事の内容・勤務条件・給与の決め方・契約期間の4項目に分けられます
- 面接で聞くときは、記載の確認・範囲・基準の3つの言い方に絞ると、答えの抜けに気づきやすくなります
- 一般労働者の賃金は全国計が月340.6千円です*1。この確かめ方とは別の前提として示します
募集要項の記載だけでは、良い会社かどうかは決まりません。書かれている範囲と書かれていない範囲を分け、読む→分からない点を書く→面接で聞く→労働条件通知書で照らす、という順番で確かめると、面接で聞くことが整理できます。記載と説明に違いがあれば、その場で判断せず、勤務先の人事・採用担当に確かめる進め方があります。
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