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任される範囲の期待値|内定前後で言葉にする

任される範囲の期待値|内定前後で言葉にするのイメージ写真

求人票にある「裁量が大きい」「幅広く担当」といった言葉は、採用側が思い描く役割と、応募者自身が思う役割を必ずしも一致させません。任される範囲の期待値がどこでずれるかを、内定前・内定後・入社直後の3つの場面で、どんな言葉を使って確かめるかに絞って整理します。求人票の文面だけを手がかりに判断を進めることは避けたい内容です。

任される役割の期待値は、言葉にして確かめない限りずれたままです。内定前・内定後・入社直後のどの場面で、どんな言葉を使うかを、ここで整理します。

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数字で見るエンジニアの期待値すり合わせ この記事の要約 確かめる場面 4 求人票・面接・書面・入社直後 本文2で解説 使う言い方の型 3 質問・書面照合・持ち帰り 本文6で解説 テレワーク実施率*1 15.6 % 雇用型就業者・国土交通省 転職の前提として参照 採用側の期待と自分の理解は、内定前後で言葉にしない限りずれたままです *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 「裁量が大きい」「幅広く担当」などの言葉は、採用側と応募者で受け取り方が変わることがあります
  • ずれを確かめる場面は、求人票・面接・書面・入社直後の4つに分かれます
  • 判断に迷ったときは、面接での確認と書面での確認に立ち返ります

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1. 任される役割の期待値は、求人票の言葉だけでは定まりません

採用側が求人票や面接で示す役割と、応募者自身が思い描く役割は、同じ言葉を使っていても指す範囲が異なることがあります。このずれは、内定前・内定後・入社直後のどこかで言葉にして確かめない限り残ったままになるため、どの場面でどんな言い方を使うかを先に整えておくことが起点になります。

エンジニアの求人票には「裁量が大きい」「幅広く担当」といった、幅を持たせた表現が使われることがあります。こうした言葉は読み手によって思い浮かべる業務範囲が違うため、書かれている内容をそのまま自分の理解として受け取ると、あとで行き違いに気づく形になりやすくなります。

転職を検討する時点での前提として、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%です*1。働き方の形自体にも幅があるなかで、任される役割についても、採用側の説明と自分の理解を照らし合わせる作業が必要になります。

ここで整理するのは、役割のずれをどちらが正しいかという話ではありません。ずれが起きうる前提に立ったうえで、内定前・内定後・入社直後のどの場面で、どんな言葉を使って確かめるかという手順に絞って進めます。

任される範囲を早い段階で言葉にして確かめておくと、入社後に業務内容の説明を一から求め直す手間を減らせます。反対に、確かめないまま入社すると、配属されて初めてずれに気づく形になりやすくなります。

次の項目では、この確かめる作業を4段階に分けて順番に見ていきます。

2. ずれを見つける手順は、内定前後の4段階に分かれます

ずれを見つける手順は、内定前後の4段階に分かれます 1 求人票を読み解く 「裁量が大きい」「幅広く担当」など幅のある言葉を、具体的な業務範囲に置き換えて読みます 2 面接で言葉にする 気になった言葉を質問に変え、採用側の答えを自分の理解と照らします 3 書面で確認する 内定通知や労働条件通知書に書かれた業務内容を、面接で聞いた内容と突き合わせます 4 入社直後に確かめる 配属後に割り当てられた最初の業務が、内定前に聞いていた範囲と合っているかを確かめます 求人票→面接→書面→入社直後の順に確かめると、ずれに早い段階で気づけます

4段階を順番どおりに進める理由は単純です。求人票を読まずに面接で質問すると、質問の的が絞れず、採用側も何を答えればよいか判断しにくくなります。先に求人票の言葉を具体的な問いに変えておくと、面接でのやり取りが具体的になります。

面接で聞いた内容は、その場では言った・言わないの水掛け論になりやすいものです。内定通知や労働条件通知書という書面に落ちた時点で、初めて確かめられる情報に変わります。面接での回答と書面の記載を突き合わせる段階を省かないことが大切です。

入社直後の段階は、それまでの3段階で確かめた内容が実際の業務に反映されているかを見る最後の機会です。ここで大きく違うと感じた場合の相談先は、あとの項目で扱います。

4段階のどれかを飛ばすと、次の段階で確かめる内容が増えます。書面での確認を省いて入社すると、入社直後になって初めて業務範囲を言葉にすることになり、調整の余地が小さいまま進むことになります。

3. 求人票の言葉に幅があるのは、書き手の事情によります

求人票の「裁量が大きい」「幅広く担当」といった表現に幅が出るのは、書き手である採用側の事情が関係しています。募集の時点では配属先やチーム構成が確定していない場合や、入社後の状況に応じて業務範囲を調整する余地を残しておきたい場合があり、言葉が具体的な数値や作業内容ではなく、範囲を示す表現にとどまることがあります。

応募者の側は、同じ言葉を自分の職務経験に照らして解釈します。前職で裁量を持って進めていた業務があれば、その延長線上の裁量を思い浮かべますし、経験が浅ければ、任される範囲そのものを広めに見積もることもあります。書き手と読み手のあいだで前提が違えば、同じ言葉でも指すものが変わります。

このずれは、どちらかが説明を怠ったために起きるとは限りません。求人票は多くの応募者に向けて書かれる文章であり、個別の配属先や業務内容まで書き切れない事情があります。応募者の側も、面接に進む前の段階では確かめる手段が限られています。

組織の体制が変わる時期に出される求人では、配属先の詳細が正式に決まる前に募集が始まることもあります。この場合、求人票の言葉は今後の変更を見込んだ書き方になりやすく、確定した内容としてそのまま読むと、実際の配属後の業務と離れて見えることがあります。

だからこそ、ずれを前提に置いたうえで、面接という場を使って言葉を具体化する作業が必要になります。次の項目では、確かめておきたい言い回しを場面ごとに表で整理します。

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4. 確かめる場面と使う言い方を、言い回しごとに並べます

求人票で見かけやすい言い回しと、それを確かめる場面・使う言い方を表にまとめます。

ずれやすい言い回しと確かめ方

ずれやすいこと確かめる場面使う言い方
裁量が大きい面接「裁量が大きい」とは、具体的にどの決定を任される範囲を指しますか
幅広く担当書面労働条件通知書に記載された業務内容と、面接で伺った業務範囲が一致しているか確認します
即戦力を求める内定後入社時点でまず任される業務範囲を、内定通知をいただいた場で言葉にして確認します
役割は状況に応じて変わる入社直後配属先での役割分担を、最初のミーティングで具体的に確認します

表の4行は、求人票で見かけやすい言い回しと、それを確かめるのに適した場面、そのとき使う言い方を並べたものです。同じ「確かめる」でも、面接で尋ねるものと書面で照らすものは分かれます。

「裁量が大きい」のように決定の範囲を示す言葉は、面接で「具体的にどの決定を任されるか」という形の質問に変えると、答えが具体的になりやすくなります。抽象的な言葉のまま受け取らず、決定の単位に置き換えて尋ねる形です。

「幅広く担当」のように業務範囲を示す言葉は、面接だけで終わらせず、労働条件通知書などの書面に書かれた業務内容と照らし合わせる段階を挟みます。口頭でのやり取りと書面の記載が一致しているかを確認する作業です。

「即戦力を求める」という表現は、入社時点でどこまでの業務を任されるかという具体的な範囲とは別の情報です。内定通知をいただいた場で、最初に任される業務範囲を言葉にして確認しておくと、入社後の認識の差を小さくできます。

配属先によって役割分担が変わる場合は、入社直後の最初のミーティングで具体的に確認する場面になります。表全体を通じて言えるのは、幅のある言葉をそのままにせず、場面ごとに具体的な問いへ変える作業を挟むということです。

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5. 自分の状況によって、確かめ方の重心は変わります

自分の状況によって、確かめ方の重心は変わります 求人票に書かれた役割は、どの段階まで定まっていますか 役割が明確な場合 面接では、担当する成果物の単位 で確認します 役割に幅がある場合 配属先によって範囲が変わるため 、候補を尋ねます 役割がこれから決まる場合 役割が変わる前提のため、 見直し時期を確認します 役割が定まっている度合いによって、確かめる場面と相手は変わります

求人票に書かれた役割が、どの段階まで具体的に定まっているかは、募集の背景によって異なります。3つの分岐は、その定まり方に応じて、確かめる重心をどこに置くかを整理したものです。

役割が明確に定まっている場合は、面接の場で担当する具体的な成果物や業務の単位を確認すれば、任される範囲の見通しが立ちやすくなります。役割に幅がある場合は、配属先そのものがまだ決まっていないことが多いため、内定後に配属先の候補を尋ねる形が現実的です。

役割がこれから決まる場合は、組織の状況に応じて役割が変わっていく前提があります。この場合は、いつの時点で役割が見直されるのか、その見直しがどのように伝えられるのかを、書面や社内の案内で確認しておくと、あとで戸惑う場面を減らせます。

自分がどの分岐に近いかを判断できないときは、面接の場で「現時点でどこまで役割が固まっていますか」とそのまま尋ねる形でも構いません。分岐を無理に自分で決めつける必要はありません。

6. 期待値を言葉にするときは、型に沿って伝えます

求人票の言葉を具体的な確認に変えるときの型を、3つに整理します。

期待値を言葉にする3つの型

  • 質問で確かめる型:「〜とは具体的にどの範囲を指しますか」と、幅のある言葉を業務範囲の質問に変えます
  • 書面で照らす型:「面接で伺った〜について、通知書にも同じ内容で記載がありますか」と、口頭と書面の一致を尋ねます
  • 持ち帰って確かめる型:「〜の判断は誰が行いますか」と、決定権の所在を人事や上長に確認します

3つの型は、いずれも求人票や面接で出てきた幅のある言葉を、そのままにせず具体的な問いに変えるための言い方です。順番に使う必要はなく、場面に応じて選びます。

質問で確かめる型は、面接の場で最も使いやすい型です。「裁量が大きい」「幅広く担当」といった言葉が出てきた時点で、指す範囲を尋ねる形に変えます。

書面で照らす型は、面接が終わったあと、内定通知や労働条件通知書を受け取った段階で使います。口頭で聞いた内容と書面の記載が同じかどうかを確認する形です。

持ち帰って確かめる型は、その場で採用担当者が即答できない内容に使います。決定権が別の部署や上長にある場合、誰が判断するのかを確認しておくと、あとで確認先に迷わずに済みます。

3つの型は、1つの場面で1つだけ使うとは限りません。面接で質問し、答えを得たうえで書面と照らし、それでも分からない点を持ち帰って確認する、という形で組み合わせて使うこともできます。

3つの型に共通するのは、幅のある言葉を自分の解釈で埋めず、具体的な問いに変えて相手に確認するという姿勢です。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 期待値のずれは、どの場面で分かりますか。

A. 求人票の言葉だけでは分からず、面接での質問と書面の記載を照らし合わせて初めて分かることが多くなります。

Q2. 面接で強く希望を伝えれば、役割を調整してもらえますか。

A. 調整の可否は採用側の判断によるため、こちらで断定できません。気になる点は質問として伝え、回答を書面で確認する進め方が基本です。

Q3. 内定通知の内容と面接で聞いた話が違う場合、どうすればよいですか。

A. その場で自己判断せず、人事や採用担当にその違いを伝えて確認します。

Q4. 入社後に役割が思っていたものと違うと感じたときは、誰に相談しますか。

A. 配属先の上長か人事に、内定前後で確認した内容を伝えたうえで相談します。

8. まとめ:期待値のずれは、内定前後で言葉にして確かめます

この記事の要点

  • 採用側が求人票や面接で示す役割と、自分が思う役割は、同じ言葉でもずれることがあります
  • ずれを確かめる場面は、求人票・面接・書面・入社直後の4つに分かれます
  • 「裁量が大きい」「幅広く担当」などの言葉は、面接で具体的な範囲の質問に変えます
  • 内定通知と労働条件通知書の記載は、面接で聞いた内容と突き合わせます
  • 迷ったときは、面接での確認と書面での確認に立ち返り、人事や上長に相談します

任される役割の期待値は、採用側と自分のあいだで自然にすり合うものではなく、内定前後で言葉にして確かめることで整っていきます。ずれに気づいたときは、人事や上長に確認する進め方に立ち返れば、状況に応じた案内を受けられます。

期待値を言葉で確かめてから、次の一歩へ

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 国土交通省 テレワーク人口実態調査

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