1on1で話すことがないとき|持っていく材料

1on1で話すことがないと感じる場面は、話す力の問題ではありません。日常の面談に何を持っていくかを、先に決めていないことが理由です。材料の置き場を先に決めておけば、担当や場面が変わっても同じ置き場を引き継げます。ここでは、日常の1on1に持っていく材料の決め方を見ていきます。
1on1で先に決めておくべきは、持っていく材料の置き場です。面談の前に書き出す場所を決めておくと、話すことがない感覚を減らせ、担当が変わっても引き継げます。
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この記事のポイント
- 1on1で話すことがないと感じる場面は、材料の置き場を決めていないことから起こります
- 持っていく材料は、決めておくものと確かめるものの2つに分けて書き出せます
- 情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍です*1。仕事の選択肢がある状況でも、1on1に持っていく材料を決める進め方は変わりません
1. 1on1で話すことがないときは、持っていく材料を先に決めます
1on1で話すことがないと感じたときに必要なのは、話し方の工夫ではありません。日常の面談に何を持っていくかを、先に決めることです。持っていく材料を書き出しておけば、話すことがない状態にはなりにくくなります。
面談を任されたり、定例の場を控えたりすると、何を話すかで迷う場面があります。ただし、困っているのは話す技術ではありません。
困っているのは、その場に持っていく材料が決まっていないという状態です。材料を用意していないと、面談が始まってから話す内容を思い出そうとすることになります。
材料を決めるという作業は、話す技術とは別に進められます。話し方を鍛える前に、持っていく材料の置き場を決めておけば、話す内容に困る場面を減らせます。
材料が決まっていれば、担当が変わったときも引き継ぎやすくなります。次の面談に何を持っていくかが見える状態は、その位置づけを確かめる目印になります。
持っていく材料は、話す内容そのものであり、話す順番を決める台本ではありません。台本を作る必要はなく、材料を用意しておくだけで足ります。
分からない点や判断が難しい点が出てきた場合は、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
この先では、材料を2つの軸で仕分け、材料が決まっていない理由を見て、表で整理し、4つの手順で並べ、書き出す型、よくある質問という順に見ていきます。
2. 持っていく材料を、2つの軸で仕分けます
持っていく材料を選ぶときは、思いついた順に並べるより、軸で仕分ける進め方があります。
軸は2つです。ひとつは、自分で決められるか、相手に決めてほしいかという軸です。もうひとつは、いま困っているかどうかという軸です。
この2軸で仕分けると、相手に決めてほしくて、いま困っている内容が、最初に持っていく材料として見えてきます。
自分で決められて、今は困っていない内容は、共有だけしておけば足りる場合があります。持っていく順番を下げても支障は出にくくなります。
1on1の時間には限りがあります。仕分けた材料のうち、相手の判断がいる点を優先して持っていくと、その場で決まる内容が増えます。
軸で仕分けた結果は、次の面談まで使えます。新しく気づいた材料が増えたら、その都度どちらの象限にあたるかを当てはめます。
仕分けが終わったら、なぜ材料が決まっていないと話すことがないと感じるのかを、次の項目で見ていきます。
3. 材料を決めていないことが、話すことがない感覚を生んでいると見えてきます
話すことがないと感じる場面を見ると、話す力の差ではなく、材料の置き場が決まっていない場面だと分かります。
材料を決めずに面談に入ると、その場で話す内容を思い出しながら組み立てることになります。組み立てに時間がかかると、言葉に詰まっているように見えます。
材料を決めるとは、話す内容を大きな単位に分け、その単位に置き場をつけることです。仕事の進み具合・困りごと・確認したい点・共有したい点、という置き場があれば、話す前に迷わず取り出せます。
この置き場は、性格や話し方によって変える必要はありません。決めておけば、担当者が変わっても同じ置き場を使えます。
材料を一度にまとめて書き出す必要もありません。ひとつの置き場を埋めてから次の置き場に移るほうが、区切りが分かりやすくなります。
情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍で、全職業の1.26倍を上回ります*1。仕事の選択肢がある状況でも、1on1に持っていく材料を決める進め方は変わりません。
置き場のひとつに、給与や等級にかかわる確認事項が入ることもあります。等級の仕組みを先に知っておくと、確認したい点として材料に置きやすくなります。
あわせて読みたい | 給与テーブルの見方|等級と上がり方を確かめる
4. 持っていく材料を表で整理します
持っていく材料を、書き出すときの言い方まで含めて整理します。
持っていく材料・書き出すときの言い方・相手が受け取りやすい形
| 持っていく材料 | 書き出すときの言い方 | 相手が受け取りやすい形 |
|---|---|---|
| 進み具合の共有 | 「ここまで進みました」と区切って書く | 完了・未完了を分けて渡す |
| 困りごとの相談 | 「ここで止まっています」と場所を示す | 止まっている箇所を一つに絞る |
| 決めてほしい点 | 「ここは決めてほしいです」と言い切る | 選択肢を並べて渡す |
| 共有だけの事項 | 「共有です」と先に伝える | 判断を求めない前提を示す |
表の4項目は、面談の場で扱う頻度が高い順に近い並びにしています。進み具合の共有は、他の材料の前提になります。
困りごとの相談は、止まっている箇所を一つに絞って書くと、相手が対応しやすくなります。複数を並べて渡すと、どこから手をつけるかで迷いが生じます。
決めてほしい点は、選択肢を並べたうえで渡すと、その場で決まりやすくなります。選択肢がないまま渡すと、検討の時間が別途必要になります。
共有だけの事項は、判断を求めない前提を先に伝えておきます。前提を伝えずに話すと、相手が判断を求められていると受け取ることがあります。
その回の面談で使わなかった材料は、消さずに残しておきます。次の面談に持っていく材料の候補として、そのまま使えます。
表に書き出した内容は、口頭で伝えるだけでなく、メモや資料としても残せます。書き出しておくと、持っていく材料の抜けにも気づきやすくなります。
確認したい点の中には、昇給の決まり方にかかわる内容が入ることもあります。決まり方をあらかじめ知っておくと、確認したい点として材料に置きやすくなります。
あわせて読みたい | 昇給の決まり方|どこで分かるか
5. 1on1に持っていく材料を、4つの手順で並べます
持っていく材料は、思いついたときにまとめて書くのではなく、4つの手順に分けて進めます。
最初の手順は、週の間に気づいた材料をその都度書いておくことです。1on1の直前にまとめて考えると、材料が思い出せないまま終わることがあります。
次の手順は、書いた材料を分類することです。決めてほしい点と、共有だけで足りる点を分けておくと、持っていく優先度が見えます。
3つ目の手順は、分類した材料から今回持っていく一つを選ぶことです。複数を並べるより、一つに絞ったほうが、その場で決まりやすくなります。
最後の手順は、話した結果を記録に残すことです。次の面談に材料を引き継ぐときの起点になります。
4つの手順を通しておくと、話すことがないまま面談に入る場面を減らせます。
6. 材料を書き出すときの3つの型を揃えます
材料を書き出すときに使える型を、3つ示します。
材料を書き出す3つの型
- 場面ごとに書き出す型:進み具合・困りごと・決めてほしい点の場面ごとに残します
- 相手ごとに整理する型:確認したい相手や場面を、材料と紐づけて残します
- 優先度で並べる型:今回持っていく一つを先に決め、残りは次回に回します
場面ごとに書き出す型では、進み具合・困りごと・決めてほしい点という場面ごとに要点を残します。材料を場面で区切ると、持っていく内容の抜けにも気づきやすくなります。
相手ごとに整理する型では、確認したい相手や場面を、材料と紐づけて残します。次の面談で誰に何を聞くかが、あらかじめ分かります。
優先度で並べる型では、今回持っていく一つを先に決め、残りは次回に回します。すべてを一度の面談で話す必要はありません。
3つの型は、組み合わせて使うこともできます。持っていく材料の量や、話す相手に合わせて選べます。
組み合わせる例として、場面ごとに書き出した材料に、優先度をつけて残す進め方もあります。組み合わせ方に決まりはありません。
型を一度決めたら、同じ型を続けてみます。型を変えるかどうかは、使ってみたうえで判断できます。
専門職として進む道が制度としてあるかどうかも、材料になり得ます。制度の有無を先に確かめておくと、確認したい点として書き出しやすくなります。
型を決めたら、次の項目でよくある質問を見ていきます。
あわせて読みたい | 専門職として進む道|制度としてあるかを見る
7. よくある質問|持っていく材料の相談先
Q1. 1on1で話すことがないと感じたときは、まず何をすればよいですか。
A. まずは思いついた材料を書き出し、決めてほしい点と共有だけの点に分けます。分け方に迷う場合は、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
Q2. 持っていく材料が複数あるときは、全部話したほうがよいのでしょうか。
A. 一度に全部を話す必要はありません。優先度をつけて一つを選び、残りは次回の面談に回すという進め方があります。
Q3. 材料が思いつかない週は、面談を延期したほうがよいですか。
A. 延期するかどうかを含め、進め方は勤務先の上長や人事に確かめられます。材料が少ない週は、共有だけの内容を一つ持っていくという進め方もあります。
Q4. これから1on1が始まる予定がある場合、事前に何を確認すればよいですか。
A. 面談の頻度や進め方について、面接の場で聞いておくという進め方があります。入社前に確認しておくと、材料を書き出す型を早く決めやすくなります。
8. まとめ:持っていく材料は、書き出すことから始まります
この記事の要点
- 1on1で話すことがないと感じる場面は、材料の置き場を決めていないことから起こります
- 材料は、相手に決めてほしいかといま困っているかの2軸で仕分けられます
- 情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍、全職業は1.26倍です*1。選択肢がある状況でも、材料を決める進め方は変わりません
- 材料を書き出すときは、場面ごと・相手ごと・優先度で並べる、3つの型を使い分けられます
- 迷う点や確認が必要な点は、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります
持っていく材料を決めるとき、話し方の工夫から始める必要はありません。まず、材料の置き場と優先度を書き出すことから始められます。材料は、相手に決めてほしいかといま困っているかの2軸で仕分けられ、4つの手順で次の1on1に引き継げます。書き出す作業は、一度に完成させなくてもかまいません。話しながら見直しても、置き場が決まっていれば進めやすくなります。分からない点や判断に迷う点が出てきたときは、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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