目標設定が形だけになるとき|何で見るか

目標設定が形だけになると感じる場面は、目標の書き方や表現の問題ではありません。何をもって達成と見るかという基準が、期初の時点で言葉として共有されていないことが理由です。基準は、評価に関する社内規程の記載や、上長・人事への確認から確かめられます。期初に確かめておきたい基準の探し方を見ていきます。
目標設定が形だけになるのを防ぐには、何をもって達成と見るかという基準を、期初のうちに確かめておくことが要になります。基準の在りかは、規程の記載や上長への確認から探せます。
Relasic(株式会社LASSIC運営)|リモートワーク対応の転職支援
この記事のポイント
- 目標設定が形だけに感じられるのは、達成と見る基準が言葉になっていないことが理由です
- 確かめる基準は、規程の記載・達成の形・見直す時期の3つに整理できます
- 転職入職率は9.7%です*1。転職市場の前提を示す数値であり、基準を確かめる話とは結びつきません
1. 目標設定が形だけになるのは、達成と見る基準が共有されていないからです
目標設定が形だけに感じられるのは、目標の書き方の問題ではありません。何をもって達成と見るかという基準が、期初の時点で言葉になっていないことが理由です。この基準は、規程の記載や上長への確認から確かめられます。
期初に目標を書き切った後、そのまま次の作業に移ることがあります。書いた内容そのものよりも、何をもって達成と見るかという基準が確かめられていない場合、形だけという感覚が残ります。
困っているのは、目標の書き方や表現ではありません。達成をどう判定するかという基準が、上司と本人のどちらにも言葉として置かれていない状態です。
この基準を確かめる作業は、目標を書き出すシートの文章を練る作業とは別に進められます。文章を整える前に、達成と見る基準がどこにあるかを確かめておくと、形だけという感覚を減らせます。
基準の在りかは、評価に関する社内規程に記載されている場合があります。記載がない、または分かりにくい場合は、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
社内規程の名称や記載箇所は、勤務先によって異なります。目標のシートに直接記載がある場合もあれば、別の評価規程を確かめる必要がある場合もあります。名称が分からない場合も、上長や人事に尋ねれば案内してもらえます。入社してすぐの時期は、この案内を受けておくと、後から確かめる手間を減らせます。
判断が難しい点や、記載が見当たらない点が出てきた場合も、上長や人事へ確認するという進め方があります。
この先では、確かめる項目を表で整理し、3段の積み上げで順番を見て、基準が言葉になっていない理由を見たうえで、転職市場の前提を数字で示し、伝え方の型、よくある質問という順に見ていきます。
2. 期初に確かめておきたい項目は、この表で分かります
期初に目標を書き出す際、何を確かめればよいかを表に整理します。書き出す作業に入る前に、この4項目に目を通しておくと、確かめ忘れを減らせます。
確かめること・どこで分かるか・聞き方の例
| 確かめること | どこで分かるか | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 達成をどう判定するか | 評価に関する社内規程 | 「この目標は、何を満たせば達成になりますか」 |
| 数値目標か行動目標か | 目標設定シートの記載欄 | 「数値で示す項目はどれですか」 |
| 見直す機会があるかどうか | 上長との期初面談 | 「期の途中で見直す機会はありますか」 |
| 最終的に誰が判定するか | 人事や評価者の役割分担 | 「この項目の判定は、どなたが行いますか」 |
表の4項目は、期初の面談で聞きやすい順に近い並びにしています。達成の判定基準は、他の項目の前提になります。
数値目標か行動目標かを確かめておくと、期の途中で進み具合をどう示すかも決めやすくなります。
見直す機会の有無は、勤務先によって運用が異なります。運用が分からない場合は、上長に直接尋ねるという進め方があります。
最終的な判定者が誰かを確かめておくと、期の途中で相談する相手も決めやすくなります。
聞き方の例は、そのまま使う必要はありません。面談の雰囲気や相手に合わせて、言葉を変えて尋ねるという進め方もあります。表はあくまで、確かめる項目を洗い出すための出発点です。
確かめる項目の中には、給与や等級にかかわる基準が含まれる場合もあります。等級の仕組みを先に知っておくと、確かめる際の材料になります。
あわせて読みたい | 給与テーブルの見方|等級と上がり方を確かめる
3. 3段の積み上げで、確かめる順番が見えます
確かめる3つの観点は、積み上げの形で見えてきます。
積み上げの土台は、評価に関する社内規程の記載を確かめることです。記載を先に確かめておくと、上長に聞く内容も絞りやすくなります。
中段は、達成の形を聞くことです。規程に記載がない、または読んでも分かりにくい場合、上長に直接確かめるという進め方があります。
頂点は、見直す時期を決めることです。期の途中で基準が変わる可能性がある場合、いつ見直すかを先に決めておくと、変更があったときにも対応しやすくなります。
3段は、この順番で確かめると進めやすいという並びです。上から確かめても、確かめられないわけではありません。
3段はそれぞれ独立して確かめることもできます。まず土台の記載だけを確かめておき、中段と頂点は次の面談に回すという進め方も可能です。3つとも一度にそろえる必要はなく、確かめられた分から書き出していけます。
4. 形だけに感じられる理由は、達成の形が言葉になっていないことです
目標設定が形だけに感じられる場面を見ると、項目数や書き方の丁寧さの問題ではないことが多いです。何をもって達成と見るかが、上司と本人のどちらにも言葉として置かれていない状態が続いています。
目標の項目を書き出す作業自体は、期初に行われます。ただし、書き出した後に、達成と見る基準まで確かめる工程が、そのまま抜けている場合があります。
基準が言葉になっていないと、期末になってから達成の判定について話し合うことになります。期初の段階で確かめておけば、期の途中で目標の内容を調整する判断もしやすくなります。
基準を確かめずに期初を終えると、書いた目標の内容を見直す機会がないまま、期の途中を過ごすことになります。基準を確かめる作業は、期初のうちに済ませておくと、後から追加で確認する手間を減らせます。
この確かめる作業は、目標を書き出すシートの文章を工夫することとは別の話です。文章を練る前に、達成と見る基準がどこにあるかを確かめておくと、形だけという感覚を減らせます。昇給の決まり方を先に知っておくと、確かめる際の材料になることもあります。
基準を確かめる作業は、一度で終わらせなくてもかまいません。分かった部分から書き出しておき、残りは次に上長と話す機会に確かめるという進め方もあります。
あわせて読みたい | 昇給の決まり方|どこで分かるか
5. 転職市場の前提を、数字で示しておきます
転職入職率は9.7%です*1。目標設定の基準を確かめる話とは別に、転職市場の前提として示します。
転職を考えるかどうかにかかわらず、期初に基準を確かめておく進め方は変わりません。仕事の選択肢がある状況でも、基準を確かめる作業そのものは省けません。
この数値は、勤務先を変えるかどうかの判断材料として示しているものではありません。期初に基準を確かめる進め方の前提として、転職市場の状況を数字で置いておく位置づけです。
6. 確かめるときの伝え方は、3つの型に整理できます
基準を確かめるときに使える伝え方を、3つ示します。
確かめるときの3つの型
- 基準を尋ねる型:達成をどう判定するか、上長にそのまま尋ねます
- 記載を確認する型:評価に関する社内規程の記載を、自分でも確かめます
- 見直す時期を決める型:期の途中で基準を見直す時期を、あらかじめ決めておきます
基準を尋ねる型では、達成をどう判定するかを、上長にそのまま尋ねます。尋ねる際は、期初の面談などの機会を使うと確かめやすくなります。面談の場がまだない場合は、面談を待たずに尋ねるという進め方もあります。
記載を確認する型では、評価に関する社内規程の記載を、自分でも確かめます。規程が公開されている場合は、面談を待たずに確認できます。
見直す時期を決める型では、期の途中で基準を見直す時期を、あらかじめ決めておきます。時期を決めておくと、状況が変わったときにも対応しやすくなります。
3つの型は、組み合わせて使うこともできます。記載を確認したうえで、分からない点だけを尋ねるという進め方もあります。話す相手や場面に合わせて、型を切り替えてもかまいません。
どの型から始めるか迷う場合は、まず記載を確認する型を試し、それでも分からない点だけを尋ねる型に進むという順番もあります。見直す時期を決める型は、他の2つを確かめたあとに合わせて話すと進めやすくなります。
専門職として進む道が制度としてあるかどうかも、確かめる基準に関わる場合があります。制度の有無を先に確かめておくと、基準を聞く際の材料になります。
あわせて読みたい | 専門職として進む道|制度としてあるかを見る
7. よくある質問|基準の確かめ先
Q1. 目標設定が形だけになっていると感じたら、まず何を確かめればよいですか。
A. まず、何をもって達成と見るかという基準がどこに書かれているかを確かめます。評価に関する社内規程に記載がある場合は、そこから確認できます。記載を確認したうえで分からない点が残ったら、上長に直接尋ねるという進め方があります。
Q2. 達成の基準が目標のシートに書かれていない場合は、どうすればよいですか。
A. 記載がない場合は、上長や人事にその場で聞くという進め方があります。基準を確かめる時期は、期初のうちが確かめやすいタイミングです。
Q3. 期の途中で目標の内容を見直すことはできますか。
A. 見直しの機会があるかどうかは、勤務先の規程や運用によって異なります。見直す時期を含め、上長や人事に確かめられます。期初のうちに見直す時期を決めておくと、途中で確認する内容も絞りやすくなります。
Q4. 目標の基準を確かめると、評価の見通しも分かるのでしょうか。
A. 基準を確かめることは、達成をどう判定するかを知る作業であり、評価の結果を示すものではありません。評価の見通しにかかわる点は、評価に関する社内規程の記載や、上長・人事への確認が、判断の材料になります。
8. まとめ:目標設定の基準は、期初に確かめられます
この記事の要点
- 目標設定が形だけに感じられるのは、達成と見る基準が言葉になっていないことが理由です
- 確かめる基準は、規程の記載・達成の形・見直す時期の3つに整理できます
- 転職入職率は9.7%です*1。転職市場の前提を示す数値であり、基準の確かめ方とは関係ありません
- 確かめるときは、基準を尋ねる・記載を確認する・見直す時期を決める、3つの型が使えます
- 判断に迷う点は、評価に関する社内規程の記載や、勤務先の上長・人事に確かめるという進め方があります
目標設定が形だけに感じられるとき、まず確かめておきたいのは、何をもって達成と見るかという基準です。この基準は、評価に関する社内規程の記載や、上長・人事への確認から確かめられます。確かめる観点は、規程の記載・達成の形・見直す時期の3つに整理でき、尋ねる・確認する・時期を決めるという3つの型で伝えられます。判断に迷う点や記載が見当たらない点が出てきた場合も、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
転職ノウハウ その他の記事
もっと読む 〉-
在宅の可否が決まる場所|承認の位置
在宅勤務の許可が出ないとき、まず確かめられるのは、制度があるかどうかではなく、誰が承認するかという運用の位置です。就業規則や社内規程の記載を見る前に、承認する人がどこにいるかを整理しておくと、確かめる順番や面接での聞き方 […] -
配属が読めないとき|決め方と伝わる時期
配属先がどこになるかは、選考の間は読めないことがあります。伝わる時期も会社によって置かれる場面が異なるため、時期だけを気にしても輪郭は見えてきません。決め方といつ伝わるのかを、選考の場でどう確かめるか、ここで見ていきます […] -
異動の内示を受けたら|確かめる場所
異動の内示を受けると、いつ、どこへ移るのか、時期のことが気になりますが、時期の示され方は会社によって違い、内示が伝えられる場面にも差があります。ここでは、時期よりも先に、内示の内容が就業規則のどこに書かれているかを確かめ […] -
同じ作業が続くとき|変えられる箇所を分ける
同じ作業が続くと感じる場面では、飽きたかどうかを考える前に、その作業のどこが手順どおりで、どこに判断が入るのかを分けることができます。ここでは、同じ作業の中身を切り分ける観点と、変えられる箇所を相談先ごとに整理する方法を […]