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日報が毎日の負担になるとき|粒度を決める

日報が毎日の負担になるとき|粒度を決めるのイメージ写真

日報を毎日書くことが負担になるのは、量が多いからではなく、何のための記録かを確かめずに書き始めているからです。ここでは、その記録が誰に読まれ、何に使われるのかを先に確かめ、書く項目と頻度を絞る考え方に絞って見ていきます。

負担を決めるのは書く量ではなく、その記録が何に使われるかです。

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数字で見る、負担を分ける基準 この記事の要約 負担を分ける基準 2 頻度と粒度 本文1で解説 求められる使い道 4 勤務記録から辿る材料まで 本文3で解説 残す形の工夫 3 書く項目をそろえる型 本文6で解説 負担を分けるのは、書く頻度そのものではなく、使い道に合わせた粒度です *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 日報の負担を決めるのは、書く量ではなく、その記録が何に使われるかです
  • 使い道が分かれば、書く項目と頻度をその分だけ絞れます
  • 残す形を先に決めておくと、書くたびに項目を考え直す手間が減ります

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1. 日報の負担は、粒度のずれから生まれます

日報が毎日の負担になるのは、書く量が多いからではなく、何のための記録かを確かめずに書き始めているからです。読み手が誰で、その記録を何に使うのかを先に確かめると、書く項目も量も自然に絞れます。

毎日の記録が重荷に感じられるとき、多くの人はまず項目を減らそうとします。しかし項目を減らす前に確かめておきたいのは、その記録が誰に読まれ、何に使われているかです。

使い道が分からないまま書き続けると、書く側は何を書けば正解かが定まらず、毎回すべてを書こうとします。結果として、必要な部分よりも余分な部分のほうが増えていきます。

この負担は、書く頻度そのものが原因というより、頻度に対して粒度が合っていないことから生まれます。粒度が粗すぎれば読み手は状況を推し量るしかなく、細かすぎれば書く側の手間だけが増えます。

粒度とは、書く内容の詳しさを指します。毎日書くという頻度を変えられない場面でも、粒度を場面に合わせて絞れば、書く手間は変わります。

読み手が上司なのか、チーム全体なのか、あるいは自分自身の記録として残すのかによって、必要な粒度は変わります。同じ記録でも、読み手が変われば書く内容の重心も変わります。

使い道を確かめる作業は、一度決めれば済むものではなく、業務の内容やチームの体制が変わるたびに見直す必要があります。日々の記録は、内容を思い出して言葉にする時間もかかります。使い道が絞られていれば思い出す範囲も狭くなり、書き始めるまでの時間が短くなります。

以下では、負担を減らすまでの手順を4段に分けたうえで、求められる使い道を整理し、量で埋める書き方と使い道に合わせた書き方の違いを見ていきます。

2. 負担を減らす手順を4段に分けます

負担を減らす手順を4段に分けます 1 読み手と使い道を確かめる その記録を誰が読み、何を判断するために使うのかを先に確かめます。 2 書く項目を絞る 使い道に直接つながる項目だけを残し、それ以外は書かない選択をします。 3 頻度と締めの時刻を決める 毎日書く部分と週に一度でよい部分を分け、書き終える時刻もそろえます。 4 合意した形を残す 決めた項目と頻度を、書く側と読む側の双方が確認できる形で残します。 負担を減らす手順は、使い道の確認から始まり、合意した形を残すところで終わります

4段の手順は、どれも一度で終わるものではなく、記録の使われ方が変わるたびに繰り返す作業です。

最初の段階でつまずきやすいのは、読み手を一人だと決めてしまうことです。上司が読む場合とチーム全体が読む場合とでは、残す項目が変わります。

書く項目を絞る段階では、使い道に直接つながらない項目を削ります。削った項目が本当に不要かどうかは、しばらく運用してから確かめても構いません。

頻度と締めの時刻を決める段階では、毎日書く部分と、週に一度まとめる部分を分けておくと、日々の負担が変わります。

最後の段階で残す形が合意されていないと、担当者が変わるたびに書き方が揺れ、負担がまた増えていきます。担当者が変わっても4段を最初からやり直せば、揺れた書き方を元の形に戻せます。

3. 日報に求められる使い道を整理します

記録には、複数の使い道が重なっています。

下の表は、日報に求められる使い道と、使い道が分かると変わる書き方を対応させたものです。

日報に求められる使い道と、使い道が分かると変わる書き方の対応

求められる使い道使い道が分かると変わる書き方
勤務の記録出社や退社の時刻など、決まった項目だけを書けば足ります
進み具合の共有完了した範囲と残っている範囲の境目を書きます
困りごとの早期把握詰まっている箇所とその理由までを書きます
後から辿る材料判断した理由や変更した点を、あとで見返せる形で残します

表の4つの使い道は、どれか1つだけが正解というものではなく、同じ記録のなかに重なって存在しています。

勤務の記録としての使い道であれば、時刻など決まった項目だけで足り、文章で説明する部分はほとんど要りません。

進み具合の共有が主な使い道であれば、完了した範囲と残っている範囲の境目を書くことが中心になります。この境目の書き方そのものをどう設計するかは、内容の粒度を掘り下げた別の話になります。

困りごとの早期把握が使い道であれば、詰まっている箇所とその理由までを書くところが記録の役割です。それをどこまで詳しく書くかは、次の項目で見る「量で埋める書き方」との差にそのまま関わってきます。

後から辿る材料としての使い道は、判断の経緯を残すという役割です。書いた本人が読み返す場合もあれば、後任者が読む場合もあります。

4つの使い道のうち、どれが強いかは職種やチームによって異なります。まず自分の記録がどの使い道に重心を置いているかを確かめると、書く項目を絞りやすくなります。

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4. 量で埋める前に、使い道を確かめます

使い道が定まらないまま記録を書くと、量を増やすことで埋め合わせようとする書き方になりやすくなります。その日にやった作業をすべて並べる書き方は、量を増やすことで安心しようとする書き方の典型です。

量を増やしても、読み手が知りたいことが増えるわけではありません。読み手が使うのは、使い道に対応した部分だけであり、残りは読まれずに終わることが多くなります。

ここで一つ、記録の書き方とは別の前提となる数字を確認しておきます。一般労働者の平均年齢は44.4歳です*1(厚生労働省 賃金構造基本統計調査)。この数字は働く人の平均年齢を示すもので、日報の書き方を決めるものではありません。

困りごとの早期把握を使い道とする場合、記録に書くべきなのは詰まっている箇所とその理由までです。誰にどこまで話すかという範囲の判断は、日報を書く作業とは別の話になります。

記録のなかで困りごとを詳しく書きすぎると、読み手は状況の説明を読むだけで終わり、相談すべき相手にたどり着く前に力尽きてしまいます。

量で埋める書き方から離れるには、まず何を書かないかを決めることが役に立ちます。使い道に対応しない項目を削ると、残った項目の意味がはっきりします。削るかどうかを迷う項目があれば、それを読む人がその項目をもとに何かを判断するかどうかで決められます。

次の項目では、量で埋める書き方と、使い道に合わせた書き方を並べて比べます。

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5. 埋める書き方と、合わせる書き方を比べます

埋める書き方と、合わせる書き方を比べます 量で埋める書き方 その日にやった作業をすべて並べる 感じたことや反省を毎回書き添える 項目の形式を全員に対して統一する 使い道に合わせた書き方 読み手が使う部分だけを残す 変化があった部分だけを詳しく書く 読み手によって残す項目を変える 書き方の差は、量ではなく、使い道に対応しているかどうかで生まれます

左の書き方は、何を書けば正解か分からないときに起きやすい書き方です。すべてを並べておけば、少なくとも見落としはないという考え方に基づいています。

右の書き方は、使い道に対応した部分だけを残す書き方です。使い道が複数ある場合はその分だけ項目も複数になりますが、使い道に対応しない項目は増えません。

感じたことや反省を毎回書き添える書き方は、後から辿る材料としての使い道には合いますが、進み具合の共有が主な使い道であれば、その回では省いてよい部分です。

量で埋める書き方を続けると、書く時間だけでなく、書いたものを読み返す時間も長くなります。使い道に合わせた書き方に変えれば、書く時間と読み返す時間の両方が短くなります。

日々の記録を書くという頻度の負担は、量で埋める書き方を続けているあいだは減りません。使い道に合わせた書き方に変えると、同じ頻度でも書く手間は変わります。

書き方を切り替えるときの目安になるのが会議です。決める会議と報告のための会議とでは、必要な情報の量も変わります。書面の記録と口頭の報告のどちらに置くかを分ける考え方は、会議の使い道を測る話とも重なります。

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6. 残す形をそろえる工夫を3つ挙げます

使い道と粒度が決まったら、残す形をそろえておくと、書くたびに項目を考え直す手間が減ります。

残す形をそろえる工夫・3つ

  • 項目を固定する型:使い道に対応する項目だけを、毎回同じ順番で並べます
  • 詳しく書く日を分ける型:変化があった日だけ詳しく書き、変化がない日は簡潔に済ませます
  • 締めの時刻を固定する型:書き始める時刻と締める時刻をそろえ、書く時間そのものを見積もりやすくします

3つの型は、組み合わせて使うことを前提にしています。項目を固定したうえで、変化があった日だけ詳しく書き、締めの時刻もそろえると、書く手間の見積もりが立てやすくなります。

項目を固定する型は、読み手が変わらない場面に向きます。読み手が変わる場面では、項目そのものを見直す必要があります。

詳しく書く日を分ける型は、変化がない日にまで同じ量を書く負担を減らします。変化がない日を簡潔に済ませても、使い道が損なわれることはありません。

締めの時刻を固定する型は、書く作業がその日のなかでどこまで延びるかを決める役割を持ちます。締めの時刻が決まっていないと、書く時間は際限なく延びがちです。

この3つの型は、手順の最後に挙げた「合意した形を残す」を具体化したものです。型として固定しておくと、次に書くときにも同じ判断をしなくて済みます。

3つの型は、いずれも一度決めれば終わりというものではなく、使い道が変わるたびに見直す対象になります。

7. よくある質問(Q&A)

Q1. 日報は毎日書く必要がありますか。

A. 使い道によります。勤務の記録としての使い道であれば、決まった項目だけを毎日残す形で足りることが多く、進み具合の共有が主な使い道であれば、変化があった日だけ詳しく書く形に変えても支障は出にくいと考えられます。

Q2. 記録の分量はどれくらいが目安ですか。

A. 使い道に対応する項目を書き切れる分量が目安になります。項目を増やさずに分量だけを増やしても、読み手が使う部分は変わりません。

Q3. 記録は誰が読むか分からないことがありますが、どこまで書けばよいですか。

A. 読み手が想定できない場合は、勤務の記録と進み具合の共有という基本の使い道に絞って書き、困りごとなど詳しい内容は別の手段で伝える形に分けておくと、書く範囲を決めやすくなります。

Q4. 日報を書く時間が毎日かかりすぎる場合、まず見直す点はどこですか。

A. 使い道に対応しない項目が残っていないかを見直します。項目を絞ったうえで時間がかかる場合は、締めの時刻を先に決めておくと、書く時間の延びを抑えやすくなります。

8. まとめ:毎日の負担は粒度で決まります

この記事の要点

  • 日報の負担を決めるのは、書く量ではなく、その記録が何に使われるかです
  • 負担を減らす手順は、読み手と使い道を確かめてから、書く項目と頻度を絞り、残す形を合意することへ進みます
  • 求められる使い道は、勤務の記録・進み具合の共有・困りごとの早期把握・後から辿る材料の4つに整理できます
  • 量で埋める書き方から、使い道に合わせた書き方に変えると、同じ頻度でも書く手間は変わります

日報が毎日の負担になるのは、書く量の問題ではなく、使い道を確かめずに書き始めていることが原因になりやすいところにあります。読み手と使い道を先に確かめ、残す形を合意しておくと、書くたびに項目を考え直す手間が減ります。書き方の整え方に迷う場合は、専任エージェントに相談しながら整理することもできます。

毎日の負担は、使い道に合わせた粒度に置き換えられます

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出典・参考情報

*1 厚生労働省 賃金構造基本統計調査

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