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失業保険の延長申請と傷病手当金|どちらを先に出すか

失業保険の延長申請と傷病手当金|どちらを先に出すかのイメージ写真

病気やケガで働けないまま退職すると、失業保険(雇用保険の基本手当)と傷病手当金のどちらを先に出すかで迷います。傷病手当金とは、病気やケガの療養で仕事を休んだときに健康保険から出る手当のことです*2。失業保険が出るのは、すぐ働ける状態の人です*1。

働けない間は失業保険が出ないので、受給期間(基本手当を受け取れる期間)を後ろへ動かす延長申請があります*1。受給期間は離職の日の翌日から1年間で、過ぎると給付日数が残っていても支給されません*1。療養しているうちに、その1年は過ぎていきます*1。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

働けないまま退職したら失業保険は延長申請で後ろへ動かす この記事の要約 いま、すぐ働ける状態か まだ働けない ハローワークへ受給期間の延長申請を出す 働ける状態に戻った ハローワークで求職の申し込みをする 療養中は失業保険が出ないのに受給期間の1年は進む *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 失業保険(雇用保険の基本手当)が出るのは、すぐ働ける状態の人です*1。病気やケガですぐに働けないときは、ハローワークで受給期間延長申請という手続きをします*1。
  • 受給期間は離職の日の翌日から1年間で、この期間を過ぎると給付日数が残っていても支給されません*1。療養している間もこの1年は進むので、延長申請を出さないまま過ぎると残りは使えません*1。
  • 傷病手当金は、仕事を休んだ日から連続して3日間(待期)の後、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます*2。支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月です*2*3。

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1. 失業保険と傷病手当金は向いている状態が違う

失業保険はすぐ働ける状態の人に出る給付で、傷病手当金は働けない状態の人に出る手当です*1*2。働けない間に失業保険を受け取ることはできません*1。療養が続いている間は、受給期間延長申請をハローワークへ出します*1。分かれ目は、いま働けるかどうかです。

そのため、退職したときに体が動かないなら、ハローワークへ先に出すのは受給期間延長申請です*1。働けない状態では、失業保険の手続きを済ませても基本手当が出ません*1。傷病手当金のほうは健康保険の給付なので、窓口そのものが分かれています*2。病気やケガだけでなく、出産や育児、不妊治療ですぐに働けない人も同じ手続きです*1。提出先は1か所ではありません。

実際、傷病手当金が支給されるのは、業務外の病気やケガの療養で仕事に就けない人です*2。一方の失業保険は、すぐ働ける人に向けた給付です*1。同じ人でも、療養している時期と体が戻った時期では、出すものが入れ替わります*1*2。どちらの給付も、体の状態が要件に入っています*1*2。見ているのは体の状態です。

2. 療養が続く間に受給期間の1年だけが進む

まず、退職した日と、働ける状態に戻る日は同じではありません*1。療養が続いている間も、受給期間の1年は進みます*1。延長申請を出せば、受け取れる期間は後ろへ動きます*1。退職の前後で体が動かないなら、まず延長申請の話を先に進めてください*1。先に過ぎるのは、1年のほうです*1。

退職から働ける状態に戻るまでに受給期間の1年が進む 退職 働けないまま離職 療養が続く 延長申請を出す 働ける状態に戻る ハローワークへ行く 求職の申し込み 基本手当の手続き 延長申請を出すと受け取れる期間が後ろへ動く

ただし、延長申請を出さないまま療養を続けると、1年の枠はそのまま減っていきます*1。受給期間を過ぎた日については、残っている給付日数があっても支給されません*1。療養が長引くほど、後から使える日数は少なくなります*1。1年を過ぎてから申し出ても、消えた日数は戻りません*1。先に出しておくのは延長申請です*1。

実際、体が戻ってから求職の申し込みをする人もいます*1。そのときに受給期間が残っていなければ、基本手当の手続きは進みません*1。療養している時期にハローワークへ延長申請を出しておけば、働けるようになった後の期間が残ります*1。体が戻る時期を先に決めることはできないので、動かせるうちに動かします*1。残す手立ては、療養中にあります*1。

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3. 2つの給付は窓口と期間の上限で分かれる

一方、2つの給付は窓口が違います*1*2。失業保険の手続きを受け付けるのはハローワークで、傷病手当金は加入している健康保険の給付です*1*2。期間の上限も別々に決まっています*1*2*3。どちらの窓口で聞くかは、いま働ける状態かどうかで分かれます*1*2。見る欄は、状態と窓口と上限の3つです。

失業保険と傷病手当金の違い

制度向いている状態窓口期間の上限
失業保険(雇用保険の基本手当)すぐ働ける状態ハローワーク離職の日の翌日から1年間*1
傷病手当金仕事に就くことができない状態加入している健康保険支給を開始した日から通算して1年6か月*2*3

そのため、聞く先も2つに分かれます*1*2。失業保険の手続きを受け付けるのはハローワークです*1。傷病手当金は、勤め先で加入していた健康保険から出ます*2。持っていく先が違います。

ただし、上限の数え方も2つで違います*1*2*3。失業保険の受給期間は、離職の日の翌日から数えます*1。傷病手当金のほうは、支給が始まった日から数えて1年6か月が上限です*2*3。上限の長さが違っても、どちらかが長いから得という話ではありません*1*2。数え始める日から別々です*1*2。

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4. 傷病手当金が支給される4つの要件

実際、傷病手当金には要件が4つあります*2。1つでも当てはまらない日は、支給の対象から外れます*2。休んだ日が4日目に届かなければ、支給は始まりません*2。休んだ日ごとに見るので、1日単位で数えます*2。数えるのは、休んだ日のほうです*2。

傷病手当金の4つの要件

  • 業務外の事由による病気やケガの療養のための休業であること*2。
  • 仕事に就くことができない状態であること*2。
  • 連続する3日間(待期)を含み、4日以上仕事に就けなかったこと*2。
  • 給与の支払いがないこと*2。

ただし、待期の3日間には、有給休暇や土日・祝日等の公休日も入ります*2。仕事に就けなかった日が続けて3日あれば、その3日で待期は終わります*2。支給が始まるのは、4日目以降に仕事へ就けなかった日からです*2。連続していない3日では待期にならないので、続けて休んだ日を見ます*2。数え始めは、休み始めた日です*2。

一方、上限の1年6か月は、支給を受けた日を足し合わせて数えます*2*3。この通算という数え方は、令和4年1月1日から始まりました*3。休みが途切れても、受け取った日数がそのまま積み上がります*3。上限に届いたかどうかは、受け取った日数の合計で決まります*2*3。数えるのは日数です*3。

5. 療養が続くときと働けるようになったときで出す書類が変わる

体の状態が変われば、次に出す書類も変わります*1*2。療養が続いている間に出すのは、ハローワークへの受給期間延長申請です*1。働けるようになったら、ハローワークへ求職の申し込みに行きます*1。出す相手はどちらもハローワークですが、中身が別の手続きです*1。出すものが入れ替わるだけです*1。

療養が続くなら延長申請/働けるなら求職の申し込み いま仕事に就ける状態に戻っているか 療養が続いているとき ハローワークへ受給期間の延長申請を出す。 失業保険の手続きは後ろへ動く 働けるようになったとき ハローワークで求職の申し込みをする。 基本手当の手続きが進む 出す先が変わるのは体の状態が変わったとき

ただし、求職の申し込みをしたあとも、手続きは1回では終わりません*1。基本手当を受けるには、原則として4週間に1回の認定日に失業の認定を受ける必要があります*1。認定日とは、失業の状態にあることをハローワークで確認してもらう日です*1。認定日に行けなければ、その分の認定は受けられません*1。通うのは、この4週間ごとの日です*1。

一方、療養が続いている間に動くのは、傷病手当金の側です*2。休んだ日が4日以上あるかどうかは、日を数えれば分かります*2。働けるようになってから手続きに動くつもりなら、先に延長申請を出しておきます*1。動く順番を決めるのは、体の状態です*1*2。

6. 迷ったらハローワークと健康保険の窓口へ聞く

まず、受給期間の延長申請を出す先は、住んでいる地域のハローワークです*1。傷病手当金の要件に当てはまるかどうかは、加入している健康保険へ聞いてください*2。行く前に、何を持っていくかを電話で聞いておいてください*1*2。聞く先が2つに分かれるのは、給付の出どころが違うからです*1*2。行く先は2つです*1*2。

ただし、聞く順番だけは先に決めておいてください*1*2。第一に、自分の受給期間がいつまでかをハローワークで聞きます*1。第二に、4日以上続けて休んだかどうかを、加入先の健康保険で聞きます*2。第三に、働ける状態に戻ったときに何を出すかを、ハローワークで聞いてください*1。順番は、この3つです*1*2。

実際、求職の申し込みをすると、そこから基本手当の手続きが始まります*1。支給が始まる時期は、離職の理由によっても変わります*1。通う日や持ち物は、ハローワークの案内を見てください*1。療養で動けない時期に決めておけるのは、延長申請を出すかどうかです*1。残りは、体が戻ってからの話です*1。

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7. よくある質問

Q1. 働けないまま退職した場合は失業保険をどうしますか

A. すぐ働ける状態に戻るまでは、基本手当を受け取れません*1。療養が続くなら、ハローワークで受給期間延長申請という手続きを出します*1。受け取り始める時期を後ろへずらすための手続きです*1。1年の枠が先に終わると、残っている日数は使えません*1。

Q2. 傷病手当金はいつから支給されますか

A. 仕事を休んだ日から連続して3日間の待期があり、4日目以降の仕事に就けなかった日に対して支給されます*2。土日・祝日等の公休日や有給休暇の日も、この3日に含まれています*2。待期が終わるまでの3日については、傷病手当金は出ません*2。数え始めるのは、仕事を休み始めた日です*2。

Q3. 失業保険の延長申請はどこへ出しますか

A. 出す先はハローワークです*1。病気やケガ、出産、育児、不妊治療などですぐに働けない人が出します*1。傷病手当金のほうは健康保険の給付なので、聞く先が分かれます*2。迷ったときは、ハローワークと加入先の健康保険の両方へ聞いてください*1*2。

Q4. 傷病手当金の1年6か月はいつまで数えますか

A. 支給が始まった日から通算して1年6か月です*2*3。令和4年1月1日から、この数え方に変わりました*3。途中で仕事に戻った日があっても、受け取った日を足して数えます*3。上限までの残りは、加入先の健康保険で聞けます*2。

Q5. 傷病手当金と失業保険はどちらを先に出しますか

A. いま働ける状態かどうかで分かれます*1*2。すぐ働ける状態ではない間は基本手当が出ないため、先に動かすのは受給期間のほうです*1。休んだ日が4つの要件を満たすかどうかは、健康保険の窓口で分かります*2。迷うときは、ハローワークにも聞いてください*1*2。

8. まとめ:向いている状態で出す先が決まる

先に出すものを決める3つ

  • 失業保険が出るのはすぐ働ける状態の人なので、療養が続く間はハローワークへ受給期間延長申請を出します*1。出しておけば、受け取り始める時期を後ろへずらせます*1。
  • 受給期間の1年は、療養している間も進みます*1。延長申請を出さないまま過ぎると、残っている給付日数は使えません*1。
  • 傷病手当金は、業務外の病気やケガで仕事に就けない日に対して支給され、上限は支給を開始した日から通算して1年6か月です*2*3。要件に当てはまるかどうかは、加入している健康保険へ聞いてください*2。

退職したら、まず体の状態を見てください。療養が続くならハローワークで延長申請を、休んだ日の要件は加入先の健康保険へ聞きます*1*2。どちらに当てはまるかで迷ったときは、2つの窓口の両方へ聞いてください*1*2。動かせるのは、受け取り始める時期です*1。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省・ハローワーク「離職されたみなさまへ(雇用保険の求職者給付のご案内)」(2026年確認)
*2 全国健康保険協会(協会けんぽ)「傷病手当金」(2026年確認)
*3 厚生労働省「令和4年1月1日から健康保険の傷病手当金の支給期間が通算化されます」(2026年確認)

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