反対の意見をどこで出すか

違う考えを持ったとき、それをどこで言うかは、必ずしも決まっているとは限りません。決める場でしか言えない運用もあれば、決める前の場で意見を出せる運用もあります。反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、会議の招集案内や議題の書かれ方、過去の議事録の残り方から読み取れます。出す形が口頭か書面かによって、あとに残る記録の量も変わってきます。
反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、招集案内・議題・過去の議事録の書かれ方から読み取れます。
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この記事のポイント
- 反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、招集案内・議題・過去の議事録の3つから読み取れます
- 出す場・出す形・記録の残り方は、出す場を見る→出す形を合わせる→決まったことと一緒に残す、の3段階で整理できます
- 参考に添えるテレワーク実施率は、意見を出す場を決める数字ではありません
1. 反対意見を出す場所は決まっている
反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、会議の招集案内・議題・過去の議事録の書かれ方から読み取れます。決める場でしか出せない運用と、決める前の場でも出せる運用があり、案内文にどちらの記載があるかを見れば区別できます。
違う考えを持ったとき、それをどこで言うかは、必ずしも決まっているとは限りません。反対意見を出す場所が決まっているかどうかを、自分で見分ける方法があります。
見分ける最初の手がかりは、それが「決める場」なのか「決める前の場」なのかです。会議の招集案内や議題の欄に、決定事項として載っているか、意見を募る項目として載っているかを見ると、どちらの場かが分かります。
決める場でしか意見を出せない運用では、当日その場で言うほかありません。決める前の場でも出せる運用では、事前に出す機会があり、決める場に進む前に意見が出そろっている状態になります。どちらであるかは、案内文や過去の議事録に残っている進め方から読み取れます。
案内文に記載がない場合は、過去の議事録を見る方法もあります。過去に決まった議題で、決める場より前に意見が出ていた記録があるかどうかを見れば、事前に出す場が用意されていたかどうかが分かります。
議題の欄に「意見交換」とだけ書かれている場合は、決める場なのか決める前の場なのかが文面だけでは分かりません。その場合は、同じ議題が過去にどう進んだかを議事録で見ると、決定事項として扱われたのか、意見を募る段階として扱われたのかが分かります。
決める場が会議の形をとっている場合は、会議そのものの運営について別記事で扱っています。
反対意見を出す場所が決まっていない場合、当日にならないと発言の機会が示されないことになります。招集案内・議題・過去の議事録の3つを見分ける視点は、次の項目で3段に分けて整理します。
あわせて読みたい | 会議の多さをどう測るか|決める会議と報告の会議
2. 出す場から積み上げる3段
場所が決まっているかどうかを見分けたあとは、出す形、記録の残り方までを3段で整理できます。
土台にあるのは、出す場が決まっているかを見る段階です。決める場なのか、決める前の場なのかを、案内文や議事録の書かれ方から見ます。
中段にあるのは、出す形を合わせる段階です。口頭で伝える形なのか、書面で出す形なのか、案内文やひな形に記載があるかどうかを見ます。
頂点にあるのは、決まったことと一緒に残す段階です。決まった内容の記録に、意見を出した経緯も一緒に残せる形になっているかを見ます。
この3段階を逆順で進めると、出す場が決まっていないまま出す形を決めてしまったり、記録の残り方を考えずに意見だけ出してしまったりする場面が生まれます。順番を守ることが、あとから残り方を確かめる手間を減らす近道になります。
3段階のうち、時間がかかりやすいのは中段です。出す形の指定は、案内文に明記されていない場合もあるため、事前に見ておくと、出す場面になって迷う機会が減ります。
3. 口頭か書面かという出す形の指定
出す場が決まっているかを見たあとは、出す形を見ます。口頭で伝える形なのか、書面で出す形なのか、その指定があるかどうかで、あとに残るものが変わってきます。
口頭で伝える形だけが用意されている場合、その場にいた人の記憶だけが手がかりになります。書面で出す形も用意されている場合は、意見の内容そのものが記録として残る形になります。
指定があるかどうかは、決める場の案内文やひな形を見れば分かります。「意見は当日口頭で」とだけ書かれている場合と、「意見は事前に書面で」という項目がある場合とでは、出す形の指定の有無がはっきり違います。
離れて働く人が混ざる場面では、その場で口頭で言う機会そのものが減り、書いて出す形が増えます。情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*1。この数字は働く場所の実施率であり、意見を出す場を決める数字ではありません。
口頭だけが指定されている場面で書面を出したい場合、指定にない形を使うことになります。まず指定があるかどうかを見てから、書面で出しても記録として扱われるかを確かめる順番になります。
口頭と書面の両方が指定されている場合もあります。その場合は、当日口頭で伝えたうえで、あとから同じ内容を書面でも出す形になっている案内もあります。両方が指定されているかどうかも、案内文やひな形で見分けられます。
書面で出す形の1つに、チャットでの発言があります。チャットで出した内容がどのように扱われるかは、送った相手の反応の有無とは別の話です。反応がないときの考え方は別記事で扱っています。
あわせて読みたい | チャットに反応がないとき|宛先と期限
4. 場所と記録という4つの項目
場所が決まっているかどうかを、4つの項目に分けて整理します。
反対意見を出す場所と記録で確かめる4つの項目
| 確かめること | どこで確かめられるか |
|---|---|
| 出す場 | 会議の招集案内や議題の欄に、決定事項か意見募集かの記載があります |
| 出す形 | 決める場の案内文やひな形に、口頭か書面かの指定が書かれている場合があります |
| 記録の残り方 | 議事録や書面そのものに、出した意見が記載として残るかどうかが分かります |
| 決まったあとの扱い | 決定事項の記録に、出した意見の経緯が一緒に記載されるかどうかで分かります |
表の4項目のうち、最初に見るのは出す場です。決定事項として載っているか、意見募集として載っているかで、決める場なのか決める前の場なのかが分かります。
次に見るのは出す形です。口頭か書面かの指定が案内文やひな形にある場合は、そのまま従うことになります。指定がない場合は、両方の形が使える可能性があります。
記録の残り方は、議事録や書面そのものに、出した意見が記載として残るかどうかを指します。記載として残る場合は、あとから見返せる形になっています。
決まったあとの扱いは、決定事項の記録に、出した意見の経緯まで一緒に記載されるかどうかです。経緯まで記載される場合と、決定事項だけが記載される場合とでは、あとから読み返したときに分かることが変わってきます。
表にある「どこで確かめられるか」は、案内文・ひな形・議事録・決定事項の記録という、すでにある書面を指しています。新しく何かを作る必要はありません。
この4項目を、次の項目では出してから決まるまでの流れとして並べ直します。
5. 声を出してから残るまでの流れ
4項目を、出してから決まるまでの流れとして並べ直すと、4段になります。
1段目は、場を見る段階です。決める場なのか、決める前の場なのかを、案内文や議題の記載から見ます。
2段目は、形を合わせる段階です。口頭か書面かの指定があるかどうかを、ひな形や案内文から見ます。
3段目は、意見を出す段階です。1段目と2段目で見た場所と形にあわせて、実際に意見を出します。
4段目は、決まって残る段階です。決定事項の記録に、意見を出した経緯が一緒に記載されるかどうかを見ます。
4段のうち、どこか1段が抜けると、あとから見返せる記録の量が変わってきます。3段目と4段目の間が抜けると、意見を出したこと自体が記録に残らない形になります。
6. あとで見返せる3つの記録
決まったあとに見返せる形があるかどうかは、残す対象を先に決めておくと分かりやすくなります。
残しておける記録の3つ
- 出したという事実:意見を出したこと自体が、議事録や書面に記載として残ります
- 出した形:口頭で伝えたか、書面で出したかが、記載の書き方から分かります
- 出した場面:決める場で出したか、決める前の場で出したかが、日付や議題の記載から分かります
3つの記録がそろっていると、あとから見返したときに、いつ・どこで・どういう形で意見を出したかが分かります。
出したという事実だけが記載され、出した形や場面が記載されない場合もあります。そのときは、記載の元になった案内文や当日のメモが、代わりの手がかりになります。
3つの記録は、決まった内容の記録と同じ場所に残るとは限りません。決定事項の記録には結論だけが載り、意見を出した経緯は別の議事録に残る形もあります。
決まった内容とその後の扱いは、進捗の報告にも関わってきます。報告に何を載せるかの整理は、別記事で扱っています。
3つの記録がいずれも残っていない場合は、自分で日付と場面だけを書き留めておく方法もあります。書き留めた内容が正式な議事録に代わるわけではありませんが、あとから経緯をたどる手がかりになります。
残る記録の量や形は、決める場によって差があります。それでも、出したという事実・出した形・出した場面の3つを先に決めておけば、どの場でも同じ観点で見返せます。
あわせて読みたい | 進捗報告は粒度で決まる|相手が判断できる形に
7. よくある質問|出す場所と記録
Q1. 反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、どこで分かりますか。
A. 会議の招集案内・議題・過去の議事録の書かれ方を見ると分かります。決定事項として載っているか、意見募集として載っているかで、決める場か決める前の場かが分かります。
Q2. 出す形の指定は、どこにありますか。
A. 決める場の案内文やひな形に、口頭か書面かの指定が書かれている場合があります。指定がない場合は、両方の形が使える可能性があります。
Q3. 出した意見は、必ず記録に残りますか。
A. 記録に残るかどうかは、議事録や書面の運用によって変わります。出したという事実だけが記載され、出した形や場面が記載されない場合もあります。
Q4. 決まったあとに、出した意見の経緯を確認する方法はありますか。
A. 決定事項の記録と、意見を出した経緯が載る議事録が別になっている場合は、両方を見ると経緯が分かります。同じ場所に記載されている場合は、決定事項の記録だけで経緯まで分かります。
8. まとめ:反対意見を出す場という論点
この記事の要点
- 反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、会議の招集案内・議題・過去の議事録の書かれ方から読み取れます
- 出す場・出す形・記録の残り方は、出す場が決まっているかを確かめる→出す形を合わせる→決まったことと一緒に残す、の3段階で整理できます
- 出してから決まるまでは、場を見る→形を合わせる→意見を出す→決まって残る、の4段に分けられます
- 決まったあとに見返せる記録は、出したという事実・出した形・出した場面の3つです
- 参考に添えた情報通信業のテレワーク実施率56.3%・正社員全体22.5%は、意見を出す場を決める数字ではありません
反対意見を出す場所が決まっているかどうかは、会議の招集案内・議題・過去の議事録の書かれ方から読み取れます。出す場が決まっているかを確かめる→出す形を合わせる→決まったことと一緒に残す、の3段階で整理すれば、出してから決まるまでの間に、何を見ればよいかがはっきりします。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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