査定の面談で話すこと|記録の残り方

査定の面談で話す内容は、成果の大きさだけで決まるわけではありません。期末までの間にどのように記録を残してきたかが、その場で話せる材料の量を左右します。ここでは、査定の面談に持っていく材料の作り方を、記録の残し方に絞って見ていきます。
査定の面談で先に決めておきたいのは、材料をいつ記録するかです。期末にまとめて思い出すのではなく、日々の記録から材料を作れます。
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この記事のポイント
- 査定の面談で話す内容は、成果の大きさではなく、記録の残り方によって変わります
- 面談に持っていく材料は、記録を集め、事実を選び、順に並べ、質問を決める手順で作れます
- 一般労働者の賃金は25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢による違いであり、査定の判断材料ではありません
1. 査定の面談で話す内容は、記録の残り方で決まります
査定の面談で話す内容は、成果の大きさで決まるわけではありません。期末までにどれだけ記録を残せたかが、話せる材料の量を決めます。材料は面談の直前ではなく、日々の記録から作れます。
面談を控えると、何を話すかで迷う場面があります。ただし、困っているのは話す技術ではありません。
困っているのは、その場に持っていく材料が決まっていないという状態です。材料が用意されていないと、面談が始まってから記憶をたどりながら話すことになります。
日常の面談のように短い周期で行う場と異なり、査定の面談は一定期間を通して振り返る場です。日々の材料をそのまま並べるのではなく、期間を代表する事実として選び直す作業が必要になります。
材料を決める作業は、話し方の工夫とは別に進められます。日々の記録から材料を作っておけば、面談で話す内容に迷う場面を減らせます。
評価の基準や進め方について分からない点が出てきた場合は、評価に関する社内規程の記載を見る、または勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
この先では、材料を作る4つの手順、持っていく材料を表で整理する内容、覚えている範囲だけで話すことの限界、年齢による賃金の違い、材料を書き出す型、よくある質問という順に見ていきます。
2. 面談に持っていく材料を、4つの手順で作ります
面談に持っていく材料は、思いついたときにまとめて作るのではなく、4つの手順に分けて作れます。
最初の手順は、気づいた出来事をその都度メモに残すことです。面談の直前にまとめて思い出そうとすると、記録から漏れる出来事が出てきます。
次の手順は、残した記録から話す事実を選ぶことです。すべてを話す必要はなく、その期間を代表する事実を選びます。
3つ目の手順は、選んだ事実を話す順番に並べることです。進めた仕事、対応した課題、数値で示せる結果という順に並べると、聞き手が追いやすくなります。
話す順番を先に決めておくと、面談の時間配分にも使えます。時間が限られている面談でも、優先して伝えたい事実を先に話せます。時間が余った場合に、確認したい点へ移れます。
最後の手順は、確認したい点を質問として決めることです。評価の基準や今後の進め方について分からない点があれば、質問として残しておきます。
4つの手順を通しておくと、面談で話す材料が、記憶をたどらずに揃った状態で当日を迎えられます。
3. 持っていく材料を表で整理します
持っていく材料を、書き方の目安と話す順番まで含めて整理します。
持っていく材料・書き方の目安・話す順番
| 持っていく材料 | 書き方の目安 | 話す順番 |
|---|---|---|
| 直近の仕事の記録 | 期間と内容を区切って書く | 最初に置く |
| 対応した課題の記録 | 課題と対応をセットで書く | 2番目に置く |
| 数値で示せる記録 | 数値と期間をセットで書く | 3番目に置く |
| 確認したい点 | 疑問文ではなく用件で書く | 最後に置く |
表の4項目は、面談で扱う頻度が高い順に近い並びにしています。直近の仕事の記録は、他の材料の前提になります。
対応した課題の記録は、課題と対応をセットで書くと、相手が状況を把握しやすくなります。課題だけを並べると、対応した事実が伝わりません。
数値で示せる記録は、数値と期間をセットで書きます。期間を示さない数値は、比べる基準がなく、伝わりにくくなります。
確認したい点は、疑問文ではなく用件で書きます。「〜でしょうか」ではなく「〜を確認したい」という形にすると、その場で答えやすくなります。
確認したい点を用意していない状態で面談に入ると、その場で質問を思い出すことになり、聞きたかった内容を聞き逃す場合があります。表に書き出しておけば、聞き忘れを防げます。
この記録は、書き出した時点では粗くてかまいません。表に沿って書き出したあと、順番を当日までに整えられます。書き出す媒体は、メモでも表計算でもかまわず、続けやすい形を選べば足ります。
勤務先が交付している労働条件通知書には、評価にかかわる記載がある場合があります。確認したい点を書き出すときの手がかりになります。
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4. 覚えている範囲だけで話すと、大きな出来事だけが残ります
査定の面談の直前に記憶をたどって話そうとすると、印象に残っている大きな出来事だけが材料になりやすくなります。小さな対応の積み重ねは、記憶から抜け落ちがちです。
記録を残さずに期間を振り返ると、直近の出来事だけを思い出しながら話すことになります。期の前半に対応した内容ほど、記録がなければ抜け落ちやすくなります。
日々の記録を残しておけば、期間全体を通して話す材料を保てます。振り返る時点で新しく作る必要はなく、残しておいた記録から選ぶだけで足ります。
勤務先によっては、面談の前に自己評価シートの提出を求める場合があります。日々の記録を残しておけば、シートに書く内容もその都度の記録から選べます。
評価に関する基準は、等級や仕組みと結び付いている場合があります。等級の仕組みを先に確認しておくと、確認したい点として材料に置きやすくなります。
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5. 年齢による賃金の差は、面談の評価結果を示しません
ここでは、年齢による賃金の違いを見ながら、査定の面談で話す内容との関係を整理します。
一般労働者の賃金は、25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢が上がるにつれて水準も上がっていますが、これは年齢層ごとの平均であり、個人の査定の結果を示す数字ではありません。
この数字を面談の材料として使うことはできません。使えるのは、自分が期間内に対応した記録であり、年齢による平均の水準ではありません。
この数字はあくまで年齢層ごとの平均であり、同じ年齢層の中でも幅があります。個人の記録と比べる基準として使うものではありません。
年齢による賃金の水準を知っておく意味は、面談で話す内容を、自分の記録に集中させやすくすることにあります。年齢層の平均と自分の評価を結び付けて話す必要はありません。
評価の仕組みや基準についてさらに確認したい場合は、評価に関する社内規程の記載を見る、または勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
6. 材料を作るときの型を、3つ揃えます
材料を書き出すときに使える型を、3つ示します。
材料を作る3つの型
- 場面ごとに書き出す型:進めた仕事・対応した課題・数値で示せる結果の場面ごとに残します
- 相手ごとに整理する型:確認したい相手や場面を、材料と紐づけて残します
- 優先度で並べる型:話す事実を先に決め、確認したい点は最後に回します
場面ごとに書き出す型では、進めた仕事・対応した課題・数値で示せる結果という場面ごとに要点を残します。場面で区切ると、材料の抜けにも気づきやすくなります。
相手ごとに整理する型では、確認したい相手や場面を、材料と紐づけて残します。誰に何を確認するかが、あらかじめ分かります。
優先度で並べる型では、話す事実を先に決め、確認したい点は最後に回します。すべてを一度の面談で話す必要はありません。
3つの型は、組み合わせて使うこともできます。持っていく材料の量や、話す相手に合わせて選べます。
型を変えるきっかけとしては、面談の相手が変わったときや、確認したい内容の性質が変わったときが考えられます。同じ型を使い続けることが目的ではありません。
型を選ぶときは、これまでの面談で困った点から選ぶという方法もあります。聞き逃しが多かった回は、相手ごとに整理する型を試すという進め方があります。
型を一度決めたら、次の面談でも同じ型を続けてみます。型を変えるかどうかは、使ってみたうえで判断できます。
昇給の決まり方をあらかじめ知っておくと、確認したい点として材料に置きやすくなります。
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7. よくある質問|面談に持っていく材料の残し方
Q1. 査定の面談で話すことがないと感じたときは、まず何をすればよいですか。
A. まずは直近の記録を書き出し、話す事実と確認したい点に分けます。分け方に迷う場合は、勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
Q2. 持っていく材料が複数あるときは、全部話したほうがよいのでしょうか。
A. 一度に全部を話す必要はありません。優先度をつけて話す事実を選び、残りは次の機会に回すという進め方があります。選ぶ基準に迷う場合は、期間を代表する事実を優先すると決めておくと選びやすくなります。
Q3. 評価の基準がよく分からない場合はどうすればよいですか。
A. 評価に関する社内規程に記載がある場合があります。記載を確認したうえで、分からない点は勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。基準が複数の書類に分かれている場合は、まとめて確認しておくと、次の面談でも参照しやすくなります。
Q4. 査定の面談の前に、何を準備しておけばよいですか。
A. 直近の記録を集め、話す事実を選び、話す順番を決めておくという準備があります。準備の進め方に迷う場合も、勤務先の上長や人事に確かめられます。
8. まとめ:査定の面談で話す材料は、記録から生まれます
この記事の要点
- 査定の面談で話す内容は、成果の大きさではなく、記録の残り方によって変わります
- 持っていく材料は、記録を集め、事実を選び、順に並べ、質問を決める手順で作れます
- 一般労働者の賃金は25〜29歳で279.4千円、45〜49歳で377.9千円です*1。年齢による違いであり、面談の評価結果を示す数字ではありません
- 材料を書き出す型には、場面ごと・相手ごと・優先度で並べる、3つの型があります
- 評価の基準や進め方に迷う点は、評価に関する社内規程の記載を見る、または勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります
査定の面談に持っていく材料を決めるとき、話し方の工夫から始める必要はありません。まず、直近の記録を集めることから始められます。材料は、記録を集め、事実を選び、順に並べ、質問を決めるという手順で作れ、次の面談にも同じ型を引き継げます。型や手順を毎回同じにしておくと、面談ごとに材料の作り方を考え直す手間も減らせます。評価の基準や進め方について分からない点が出てきたときは、評価に関する社内規程の記載を見る、または勤務先の上長や人事に確かめるという進め方があります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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