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志望動機のエンジニア例文|経験者と未経験者の書き分け

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志望動機の欄で手が止まるのは、書く材料を決めていないからです。ITエンジニアの応募書類では、経験者は手を動かした対象を書き、未経験者はいま進めている学習の中身を書きます。同じ欄でも、経験者と未経験者では置ける事実がまったく別です。

志望動機は、応募先に出す書類のうち履歴書と職務経歴書に欄があります*1。どちらに置いても、読むのは応募先の採用担当者です。材料さえ決まれば、あとは並べる順番だけです。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

志望動機は応募先の求人と自分の経歴が重なる1点で書く この記事の要約 左から順に手を動かす 1 応募先を読む 求人と事業 2 手元を棚卸す 言語と工程 3 重なりを選ぶ 書くのは1つ 4 入社後を書く 続ける仕事 重なる点が出ないときは応募先の求人をもう1件読む 重なる1点まで書けば応募先だけに向いた文になる *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 経験者が書けるのは、自分が手を動かした対象です。言語、基盤、受け持った工程、関わった規模の4つを、応募先の仕事と重ねます。
  • 未経験者が書けるのは、いまどこまで進んだかです。学習に入った月、作ったもの、動かした先を、日付と数で示します。
  • 求人票に書いてある内容を言い直しても、応募先には新しい情報がありません。志望動機の欄には、求人票からは読めない自分の事実を置きます。

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1. 経験者と未経験者で書ける材料が変わる

ITエンジニアの志望動機は、経験者なら手を動かした対象を、未経験者なら学習で作ったものを書きます。経験者が出せるのは、書いた言語、動かした基盤、受け持った工程、関わった規模の4つです。未経験者は実務の記録をまだ持たないので、学習に入った月、作ったもの、動かした環境を日付と数で書きます。どちらも、求人に載っている仕事と重なるところまで書いて1本にします。

そのため、書き始める前にやるのは、応募先の求人と手元の記録を突き合わせる作業です。求人票には、応募先の言葉で仕事の中身と勤務の形が書かれています。これを言い直しても、応募先には新しい情報が1つも増えません。読み手がまだ知らないのは、応募する側の事実です。

実際、ハローワークが案内している応募書類は、履歴書・職務経歴書・送付状・封筒の4つです*1。このうち志望動機の欄があるのは、履歴書と職務経歴書の2つです。材料が1つしかないと、2か所とも同じ話で埋まります。先に材料を数えてから、置き場所を分けてください。

2. 経験者の4つと未経験者の3つを書き出す

まず、経験者が並べるのは、自分が画面の前で触った対象です。言語とバージョン、基盤の種類と台数、担当した工程、扱った規模を、記録から拾います。過去の設計書やチケットを開いて、日付と数字を書き出してください。

一方、未経験者が並べるのは、いまどこまで進んだかの記録です。学習に入った月、手を動かして完成させたもの、それを置いた環境の3つです。独学を始めた月から今月までを数えれば、期間はそのまま数字で書けます。

経験者は手を動かした対象/未経験者は進めた学習を書く 経験者が書ける材料 書いた言語とバージョン 動かした基盤の種類と台数 受け持った工程と担当年数 関わった規模の人数と期間 未経験者が書ける材料 学習に入った月と続けた月数 作ったものの機能と画面の数 動かした環境とデータベース 経験者は記録から拾い未経験者は日付と数で書く

ただし、どちらの材料も、並べただけでは応募先に届きません。求人票に書いてある仕事と、自分の材料が触れ合うところを1つ選んでください。選ぶのは1つで十分です。2つ3つと足すと、文は長くなるのに何をしてきた人かが読めません。

そのため、応募先の求人は1件ずつ読み込みます。担当する工程、使う技術、出社の頻度は、求人票に書かれています。ここで自分の材料と重なった項目が、志望動機の1文目に入る内容です。

3. 経験者の例文3本は手を動かした対象から始める

具体的には、経験者の文は3つの部品でできています。応募先の求人への関心、手を動かした対象、入社後に続ける仕事の3つです。数字は1つでよいので、どこか1か所に入れてください。

例文1は、基盤の運用から応募先の仕事へつなぐ形です。「貴社の求人で、監視の設定を開発チームではなく運用チームが持つと書かれている点に関心を持ちました。現職では約120台の仮想サーバーを4年運用し、アラートの整理と手順書の更新を担当しています。夜間の呼び出しは月18件から5件まで減りました。入社後も、監視の設計から運用、障害後の見直しまで受け持ちたいと考えています。」

例文2は、受け持った工程を1つ上へ広げる形です。「貴社の求人に、基本設計から実装までを同じ担当者が通すと書かれていました。前職ではJavaの業務システムで、詳細設計と実装、単体テストを6年受け持ち、年2回のリリースに入っています。直近は5人のチームでレビューを兼ね、指摘の内容を設計書へ戻す作業も続けました。入社後は、基本設計の段階から要件を聞く側に回りたいです。」

例文3は、勤務の形まで含めて書く形です。「貴社の求人で、TypeScriptへの置き換えを3年かけて進めていると読みました。現職ではReactの画面を約40本つくり、そのうち15本をTypeScriptへ書き換えています。週4日の在宅勤務で、仕様の相談は文字でのやり取りに寄せてきました。入社後も、置き換えの残りと新規画面の実装を並行して進めたいです。」

逆に、書けない例もあります。「幅広い経験を積みたい」だけで終わる文は、どの応募先にもそのまま出せます。求人票の事業内容をなぞっただけの文も、読み手には知っている話です。3本とも、数字と自分が動かした対象が入っているかを見てください。

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4. 書く順番は関心と経歴と入社後の3つ

応募先への関心から入社後の仕事まで3つ並べて書く 1 ①応募先のどこに関心があるか 求人票の中で目が止まった1行をそのまま書く 2 ②自分が何をしてきたか 手を動かした対象を数字つきで1つ書く 3 ③入社後に何をするか ①と②が重なる仕事を入社後の話として書く 関心と経歴と入社後の3つを順に置けば志望動機は1本になる

先に決めるのは、①の関心です。求人票を読み返して、目が止まった1行に印を付けてください。「監視の設定を運用側で持つ」のような、仕事の中身が書かれた行が向いています。給与や休日の欄を写しても、応募先は自分で書いた内容を読み返すだけです。

次に、②で自分が手を動かした対象を1つ出します。①で印を付けた行と、いちばん近いものを選んでください。台数、本数、人数、年数のどれか1つを数字で添えます。数字が出てこない対象は、選び直したほうが早いです。

最後に、③で入社後に続ける仕事を書きます。①と②が重なった1点を、そのまま入社後の話へ伸ばしてください。「アラートの設計から運用まで受け持ちたい」のように動詞で終えます。制度や福利厚生をここに並べても、②とはつながりません。

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5. 書き出しの型4つと避けること

たとえば、書き出しの1文目は4つの型に分かれます。求人票の1行を受ける、自分の対象から入る、入社後の話から入る、応募先の事業から入るの4つです。どれを選んでも、2文目以降は①②③の順に戻します。

ただし、型ごとに落ちる先が決まっています。求人の一文をそのまま受ける形は、その行を写しただけで止まりやすいです。自分の対象から入る型では、経歴書の要約で終わって応募先の話が出てきません。

書き出しの型ごとの例と避けること

書き出しの型経験者の例未経験者の例避けること
求人票の1行を受ける「監視を運用側で持つ」の行に関心を持ちました「実務未経験から育てる」の行に関心を持ちましたその行を写して終える
自分の対象から入る仮想サーバーを4年運用してきました独学を11か月続けてきました経歴書の要約で止める
入社後の話から入るアラートの設計から受け持ちたいです運用の当番から入りたいです手を動かしていない話だけ並べる
応募先の事業から入る社内向けの基盤を自社で持つ点に関心があります自社サービスを長く運用する点に関心があります事業内容をそのまま写す

とはいえ、型より先に決めるのは、求人のどこを受けるかです。厚生労働省が作成した履歴書の様式例では、4項目の欄を設けないこととしました*2。外したのは、通勤時間・扶養家族数(配偶者を除く)・配偶者・配偶者の扶養義務の4つです。応募先が尋ねない項目なので、志望動機で書き足す必要はありません。

だからこそ、書き出しの1文は求人票を開いたまま書きます。書き終えたら、応募先の名前を別の会社に置き換えて読み返してください。それでも通る文なら、まだ①が入っていません。

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6. 未経験者の例文3本は進めた学習を数で示す

未経験者の3本は、学習に入った月と、作ったものと、動かした環境を数で書いた形です。職場で開発を担当した期間がまだないので、いつ始めていまどこまで進んだかを先に置きます。そのうえで、なぜその応募先なのかを求人票の行で受けます。

未経験者の例文3本

  • 「貴社の求人で、入社後3か月は既存の手順書に沿って運用に入ると書かれている点に関心を持ちました。昨年10月からAWSの学習を続け、11か月でEC2とRDSを使った社内向けの在庫管理を1本つくりました。監視はCloudWatchで設定し、復旧の手順書も書いています。入社後は、手順書の運用から設定の見直しまで受け持ちたいです。」
  • 「貴社の求人に、社内の申請をWebで置き換える仕事が載っていた点に関心を持ちました。前職では紙の申請書を月300件処理し、入力の重複を減らす手順をまとめています。2025年12月からPHPとLaravelの学習を始め、9か月で申請と承認の画面を14本つくりました。入社後は、業務を知っている側から画面の仕様を決めたいです。」
  • 「貴社の求人で、テストの自動化を1から組み立てる仕事だと書かれていました。現職ではサポート窓口で月200件の問い合わせを受け、再現手順を開発へ渡す作業を3年続けています。今年2月からPythonとSeleniumの学習に入り、7か月で画面のテストを40件自動化しました。入社後は、再現手順を書いてきた経験をテストの設計へつなげたいです。」

3本に共通しているのは、日付と数が入っている点です。「勉強しています」だけでは、1週間なのか1年なのかが読み手に伝わりません。始めた月さえ書いてあれば、続けた期間は読む側でも計算できます。

ただし、学習の中身だけで終わらせると、どの応募先にも同じ文が出ます。3本とも、1文目で応募先の求人の1行を受けています。受ける行が決まらないときは、応募先をもう1件読み比べてから書き直してください。

7. 志望動機のエンジニア例文でよくある質問

Q1. 志望動機は何文字くらい書けばよいですか

A. 150字から250字に収めると、①の関心と②手を動かした対象、③入社後の仕事が1本に収まります。厚生労働省の履歴書様式例は、PDFのA3とA4、ExcelのA3とA4の4形式で配布されています*1。どの様式を使うかで欄の大きさが変わるので、先に様式を決めてください。

Q2. 志望動機に給与や勤務地のことを書いてもよいですか

A. 書いてもかまいませんが、求人票に載っている条件を写した部分からは、応募先が知らない話は出てきません。給与や勤務地に触れるなら、その条件が自分の仕事の続け方とどう結びつくかまで書いてください。在宅勤務なら、文字で仕様を詰めてきた経験に接ぎます。

Q3. 家庭の事情や体調のことは志望動機に書くべきですか

A. 書かなくてかまいません。公正な採用選考の考え方では、本人に責任のない事項を選考で尋ねないことになっています*3。志望動機の欄に置くのは、応募先の求人と自分の手元が触れ合う1点です。

Q4. 同じ志望動機を複数の応募先に使い回してもよいですか

A. ②の自分が手を動かした対象は使い回せます。①の関心と③の入社後は、応募先ごとに書き直してください。①は求人票の1行を受ける部分なので、求人が変われば受ける行も変わります。

8. まとめ:経験者と未経験者で置く事実を入れ替える

この記事のまとめ

  • 経験者は、書いた言語、動かした基盤、受け持った工程、関わった規模から1つを選んで書きます。
  • 未経験者は、学習に入った月、作ったもの、動かした環境の3つを日付と数で書きます。
  • 順番は、①応募先への関心、②自分が何をしてきたか、③入社後に何をするかの3つです。
  • 求人票に載っている内容をそのまま写しても、応募先には新しい話が出てきません。
  • 応募先が尋ねないことになっている事項は、志望動機に書き足さなくてかまいません*3。

書き出しで止まったら、求人票をもう一度開いて、気になった1行に線を引くところからやり直してください。手元の記録に数字が残っていれば、150字はすぐに埋まります。数字が出てこないときは、選ぶ対象のほうを替えます。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 ハローワークインターネットサービス(厚生労働省)「履歴書・職務経歴書の書き方」(2026年確認)
*2 厚生労働省「新たな履歴書の様式例の作成について」(2026年確認)
*3 厚生労働省「公正な採用選考の基本」(2026年確認)

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