在宅の可否が決まる場所|承認の位置

在宅勤務の許可が出ないとき、まず確かめられるのは、制度があるかどうかではなく、誰が承認するかという運用の位置です。就業規則や社内規程の記載を見る前に、承認する人がどこにいるかを整理しておくと、確かめる順番や面接での聞き方も定まりやすくなります。
在宅勤務の可否は、誰が承認するかという運用の位置で変わります。位置を確かめる形に絞って見ていきます。
Relasic(株式会社LASSIC運営)|リモートワーク対応の転職支援
この記事のポイント
- 在宅勤務の可否は、制度としてあるかどうかではなく、誰が承認するかという運用の位置で変わります
- 承認する人がどこにいるかは、就業規則や社内規程の記載、あるいは人事や上長への確認で確かめられます
- 転職入職者のうち賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%です*1。転職を考える場合も、まず確かめる場所は在宅勤務の承認の位置です
1. 在宅勤務の可否は、承認する人の位置で変わります
在宅勤務の可否は、制度として就業規則に記載があるかどうかよりも、誰が承認するかという運用の位置で変わります。許可が出ないときは、まず承認する人がどこにいるかを確かめる進め方があります。
希望しても許可が出ないとき、制度の有無を先に確かめようとしがちですが、承認する人が決まっているかどうかのほうが、可否に直結します。
就業規則や社内規程に在宅勤務の記載があっても、承認する人の記載までは書かれていない場合があります。記載の有無と、承認する人の有無は、別に確かめる項目です。
承認する人は、上長である場合も、人事である場合も、両方が関わる場合もあります。誰が承認するかによって、聞く相手も変わります。
承認する人が決まっていても、決まっていることが本人まで伝わっていない場合もあります。伝わっているかどうかも、確かめる項目の一つになります。
ここから、確かめることの一覧、承認の位置を示す図、制度の記載と承認する人の関係、転職に関する参考の数字、面接での聞き方、よくある質問という順に見ていきます。
2. 確かめることを、聞き方まで一覧にします
可否を確かめるときに見る項目を、どこで分かるか、聞き方の例まで並べます。
表に目を通す前に、就業規則や社内規程で触れた記載を思い出しておくと、どの項目がまだ確かめられていないかが見えてきます。
確かめること・分かる場所・聞き方の対応
| 確かめること | どこで分かるか | 聞き方の例 |
|---|---|---|
| 在宅勤務の承認をする人 | 就業規則や社内規程の記載 | 承認は、どなたが行いますか |
| 申請から承認までの流れ | 社内規程や運用の説明 | 申請してから承認が出るまで、誰が関わりますか |
| 上長と人事の役割分担 | 面接や人事への確認 | 承認は上長の判断ですか、人事の確認も必要ですか |
| 承認されない場合の窓口 | 社内規程の記載や人事への確認 | 承認が下りない場合、どこに確認できますか |
可否を確かめるとき、最初に迷うのは、制度があるかどうかではなく、誰が承認するかという点です。就業規則や社内規程に記載があっても、承認する人までは明記されていない場合があります。
表の4項目は、承認する人、承認までの流れ、役割分担、承認されない場合の窓口という順に並んでいます。どこで分かるかが分かれば、聞き方も自然に決まります。
聞き方の例は、そのまま使える言い回しとして示しています。面接や人事への確認の場で、承認の位置を尋ねる際の参考にできます。
表の項目は、就業規則に記載があるかどうかにかかわらず、同じ順番で確かめられます。記載が新しく整えられた場合も、確かめる項目そのものは変わりません。
就業規則の記載は、人事に聞かなくても、社内の規程集やイントラネットで確認できる場合があります。窓口が分からないときは、まず社内の規程集の在り処を確かめる方法があります。
あわせて読みたい | 制度の利用実績を聞く|あると使えるの差
3. 承認の位置を、二つの状態の間で示します
承認の位置は、就業規則に記載があるかどうかだけでは決まりません。分からない状態と分かった状態の間で、今どこにいるかを確かめる図として示します。
位置が「分からない」側にある場合、就業規則や社内規程の記載を確かめる段階が残っています。記載を確認するだけで、次に聞くことが絞られます。
位置が「分かった」側に近づくと、承認する人が誰かという点まで見えてきます。承認する人が分かれば、聞く相手も定まります。
この図は、承認が出るかどうかを判定するためのものではありません。今どの位置にいるかを確かめ、次に確かめる先を決めるための目安です。
記載は、就業規則の中でも条項の名称がまちまちで、探しにくい場合があります。記載を見つけた時点で、位置は少し進みます。
位置を確かめる機会は、入社前の面接に限りません。入社後に規程を読み直したり、人事に聞き直したりする中でも、位置は動きます。
会社の規模や、この制度が導入された時期にかかわらず、確かめる位置の考え方は同じです。規模が大きい会社ほど、承認する人が複数の部署に分かれている場合もあります。
確かめた結果、承認する人がすぐに分からなかった場合でも、位置が「分からない」側から動かないわけではありません。記載を探す、人事に聞くという手を尽くした分だけ、位置は進みます。
4. 制度の記載と承認する人は、分かれています
在宅勤務は、就業規則や社内規程に制度として記載されている場合があります。記載があることと、実際に承認が出ることは、別の話です。
記載には、対象者や申請の手続きが書かれていても、承認する人が明記されていない場合があります。承認する人が決まっていないと、申請しても運用が動きません。
承認する人は、上長である場合も、人事である場合も、両方が関わる場合もあります。役割の分かれ方は、就業規則や社内規程の記載、あるいは人事への確認で見えてきます。
制度として書かれている内容と、実際の運用を決める人が、同じ範囲にあるとは限りません。書かれた内容を読むだけでは、運用の全体までは見えてこない場合があります。
この記載を読むときは、対象者や手続きだけでなく、承認する人がどこに書かれているかまで確かめる進め方があります。書かれていない場合は、人事や上長に確かめる方法があります。
確かめた内容を書き残しておくと、部署が変わったり上長が変わったりした場合にも、同じ内容を説明し直さずに済みます。記録は、その場限りのものではなく、後から使える材料になります。
あわせて読みたい | 出社日は誰がいつ決めるか|生活の組み立て方
5. 賃金の変化を、参考の数字として並べます
在宅勤務の承認の位置とは別に、転職に関する検証済みの数字を1つ挙げます。承認の位置を確かめる作業と、転職を考える動きは、別々に進められます。
転職入職者のうち、賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらない人は28.4%です*1。3区分を合計すると98.3%になり、残りはこの3区分に含まれません*1。
この数字は、転職後の賃金がどう変わったかを示すものであり、在宅勤務の承認とは別の話です。承認の位置を確かめる作業に、この数字が直接関わるわけではありません。
賃金が増加したか減少したかは、転職の理由や勤務先によって変わります。この数字だけで、個々の状況を判定することはできません。
承認の位置を確かめている間に転職を考える場合でも、この数字は判断の材料の一つにすぎません。位置を確かめる進め方自体は、転職を考えるかどうかで変わりません。
6. 面接での聞き方を、三つの型で整えます
承認の位置を、面接で確かめるときに使える聞き方を3つ示します。どの型を使うかは、確認したい範囲によって選べます。
面接で聞くときの3つの型
- 承認する人を聞く型:承認を最終的に行うのが誰かを、そのまま尋ねます
- 流れを聞く型:申請から承認までの間に、誰が関わるのかを尋ねます
- 記載を聞く型:就業規則や社内規程のどこに、承認が書かれているかを尋ねます
3つの型は、聞く順番としても使えます。承認する人を聞き、流れを聞き、記載を聞くという順に進めると、確認が重複しません。
承認する人を聞く型は、承認を誰が行うかを直接確かめる型です。上長が答える場合も、人事につないでもらう場合もあります。
流れを聞く型は、申請してから承認が出るまでに、どの立場の人が関わるかを確かめる型です。関わる人が分かれば、申請後に聞く相手も分かります。
記載を聞く型は、就業規則や社内規程のうち、承認に関する条項がどこにあるかを確かめる型です。条項の名称や位置は、会社によって異なります。
聞き方を選ぶときは、面接の残り時間も手がかりになります。時間が限られている場合は、承認する人を聞く型だけに絞る進め方もあります。
3つの型は組み合わせて使うこともできます。承認する人を聞いたうえで、流れと記載をあわせて確かめる進め方もあります。
面接で聞いた答えは、その場でメモを取っておくと、後から就業規則の記載と見比べやすくなります。メモを残す習慣は、入社後の確認にも役立ちます。
あわせて読みたい | 1時間だけ抜けられるか|運用と申請の見え方
7. よくある質問|承認の位置の確かめ方
Q1. 在宅勤務の許可が出ないとき、まず何を確かめればよいですか。
A. まず、承認を行うのが誰かを確かめる進め方があります。就業規則や社内規程の記載を確認し、分からない点は人事や上長に確かめられます。承認する人が分かると、次に聞くことも絞られます。書き取った答えを残しておくと、後から見比べる材料になります。確認先が複数ある場合は、優先したい順に並べておくと、聞く順番にも迷いにくくなります。
Q2. 就業規則に在宅勤務の記載があるのに、許可が出ないことはありますか。
A. 記載があることと、承認する人が決まっていることは、別の話です。記載を確認したうえで、承認する人が誰かを人事や上長に確かめる進め方があります。記載の名称や位置は、会社によって異なります。
Q3. 面接で、承認の位置について確認できますか。
A. 面接では、承認を行う立場や、申請から承認までの流れを尋ねる進め方があります。承認する人がどこにいるかを、入社前に確かめる機会になります。聞いた内容は、入社後に見比べる材料にもなります。
Q4. 承認する人が分からないまま入社した場合、どうすればよいですか。
A. 入社後は、就業規則や社内規程の記載を確認し、分からない点を人事や上長に確かめる進め方があります。承認の位置は、記載と確認の両方から見えてきます。確かめた内容は、書き残しておくと後から役立ちます。承認する人が複数の部署に分かれている場合は、まず身近な上長に、次の確認先を尋ねる進め方もあります。
8. まとめ:在宅勤務の可否は承認の位置で確かめられます
この記事の要点
- 在宅勤務の可否は、制度としてあるかどうかではなく、誰が承認するかという運用の位置で決まります
- 承認する人が誰かは、就業規則や社内規程の記載、あるいは人事や上長への確認で見えてきます
- 承認の位置は、分からない状態と分かった状態の間のどこかにあり、確認するたびに動きます
- 面接では、承認する人や、申請から承認までの流れを尋ねる進め方があります
- 転職入職者のうち賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%です*1。転職を考える場合も、まず確かめる場所は承認の位置です
在宅勤務の許可が出ないと感じたときは、制度の有無より先に、承認する人がどこにいるかを確かめる進め方があります。就業規則や社内規程の記載を見て、分からない点は面接や、勤務先の人事・上長に確かめられます。承認の位置は一度で分かるものではなく、確認するたびに見えてくるものです。確かめた内容を書き残しておくと、次に確かめることも見えやすくなります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
転職ノウハウ その他の記事
もっと読む 〉-
配属が読めないとき|決め方と伝わる時期
配属先がどこになるかは、選考の間は読めないことがあります。伝わる時期も会社によって置かれる場面が異なるため、時期だけを気にしても輪郭は見えてきません。決め方といつ伝わるのかを、選考の場でどう確かめるか、ここで見ていきます […] -
異動の内示を受けたら|確かめる場所
異動の内示を受けると、いつ、どこへ移るのか、時期のことが気になりますが、時期の示され方は会社によって違い、内示が伝えられる場面にも差があります。ここでは、時期よりも先に、内示の内容が就業規則のどこに書かれているかを確かめ […] -
同じ作業が続くとき|変えられる箇所を分ける
同じ作業が続くと感じる場面では、飽きたかどうかを考える前に、その作業のどこが手順どおりで、どこに判断が入るのかを分けることができます。ここでは、同じ作業の中身を切り分ける観点と、変えられる箇所を相談先ごとに整理する方法を […] -
査定の面談で話すこと|記録の残り方
査定の面談で話す内容は、成果の大きさだけで決まるわけではありません。期末までの間にどのように記録を残してきたかが、その場で話せる材料の量を左右します。ここでは、査定の面談に持っていく材料の作り方を、記録の残し方に絞って見 […]