外国籍の同僚とのやりとり|決め方を残す

外国籍の同僚とのやりとりは、語学力の高さで結果が決まるわけではありません。決めた内容や期限、完了の基準という前提を、双方が同じ形で確認できるようにしているかどうかで変わります。ここでは、前提をそろえるための書き方と、決めた内容をどこに残すかという記録の置き方に絞って整理します。分からない点が残った場合は、担当者に確かめる方法があります。
外国籍の同僚とのやりとりでは、決め方・期限・完了の基準を文字で残すことが、前提を共有する土台になります。
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この記事のポイント
- 外国籍の同僚とのやりとりは、語学力ではなく前提の共有で決まります
- 決め方・期限・完了の基準を文字で残すと、後から読み返しても同じ理解に戻れます
- 記録の置き場所を1つに決めておくと、分からない点をすぐに聞き直せます
1. 外国籍の同僚とのやりとりは前提の共有で決まります
外国籍の同僚とのやりとりは、語学力ではなく、決めた内容や期限、完了の基準といった前提をどれだけ共有できているかで決まります。同じ言葉を使っていても、前提がそろっていなければ、決めた内容の理解は後からずれます。前提を文字で残しておけば、同じものを見て話を続けられます。
チームに外国籍の同僚が加わる場面は増えており、チャットやチケット、ドキュメントを介したやりとりが日常的になっています。話した内容がそのまま記録として残るかどうかが、後の作業に直結する場面も増えています。
やりとりがうまくいくかどうかを、話す速さや言葉の選び方だけで判断してしまうと、実際に差が出ている点を見落とします。差が出るのは、決めた内容をどちらの側からも同じ形で確認できるかどうかという点です。
前提とは、ここでは決め方の順番、期限、完了の基準の3点を指します。この3点が、話した場に居合わせた人の記憶にしか残っていない状態だと、後から参加した人や、後で読み返す人にとっては、決まった内容そのものが分からなくなります。
担当者が異動や退職で入れ替わっても、決めた内容が文字で残っていれば、新しく加わった人もその内容を確認したうえで引き継げます。人が入れ替わる場面ほど、記録が役に立つ場面も増えます。
前提を文字で残す習慣があれば、決めた内容を確認する手段は誰にとっても同じになります。ここから、前提をそろえる順番を4つの段階に分けて見ていきます。
2. 前提をそろえる順番を4つの段階に分けます
4つの段階は、決めたことを文字で残す、期限と完了の基準を書く、分からない点を出し合う場を決める、記録の置き場所を1つにするという順に並んでいます。順番に進めると、口頭でのやりとりに戻ってしまう場面を減らせます。
最初の段階では、話して決まった内容をその場で書きます。会議やチャットで決まった直後に書いておくと、発言した人の記憶に頼らずに済みます。
次に、期限と完了の基準を書きます。期限だけを書いて完了の基準を省くと、何ができあがれば終わりかの解釈が担当者ごとに分かれます。
続いて、分からない点を出し合う場を決めます。担当者やチャンネルをあらかじめ決めておくと、疑問が出たときに聞き先を探す手間がなくなります。宛先を決めておく考え方は、返信が来ないときの対応にも通じます。
書く場所は、スレッドの奥深くではなく、決めた直後に見える場所を選びます。返信が積み重なった後から探すと、決めた内容そのものが埋もれてしまいます。
最後に、記録の置き場所を1つにします。複数の場所に分けて残すと、後から探すときに見つからず、同じ内容をもう一度聞き直すことになります。
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3. そろえる項目と残す場所を対応させます
前提としてそろえておきたい4つの項目を、どこに残すかと合わせて整理します。
そろえておくことと残す場所の対応
| そろえておくこと | どこに残すか |
|---|---|
| 用語の意味 | 決めたことをまとめたメモや用語集に残します |
| 決め方の順番 | 誰がいつ何を決めたかをチケットや議事メモに残します |
| 期限の書き方 | 日付を数字で書き、期限のあるタスクの説明欄に残します |
| 完了の基準 | 何ができれば終わりかをタスクの説明欄に残します |
表の4行は、用語の意味、決め方の順番、期限の書き方、完了の基準という順に並んでいます。どれも、書いておけば後から読み返して確認できる項目です。
用語の意味をそろえておくと、同じ言葉を別の意味で使っていたという行き違いを防げます。略語や社内特有の言い方は、初めて使う場面でその都度書いておくと積み重なります。
決め方の順番を残しておくと、誰がいつ何を決めたかを後から確認できます。決めた経緯が分からないまま結論だけが伝わると、後で同じ議論を繰り返すことになります。
期限の書き方は、日付を数字で書くことに揃えます。「今週中」「なるべく早く」といった書き方は、読む人によって受け取り方が変わります。
完了の基準を書いておくと、何ができれば終わりかの解釈が担当者によって変わることを防げます。基準が書かれていないタスクは、進捗の報告のしかたも揃いにくくなります。基準を書いたうえでの報告の仕方は、別の記事で整理しています。
表の内容を書いたあとは、数日たってから読み返す時間を取ると効果が上がります。書いた直後には気づかなかった書き方の曖昧さも、間を置くと見つけやすくなります。
あわせて読みたい | 進捗報告は粒度で決まる|相手が判断できる形に
4. 決めたことを文字で残すと後から辿れます
決めたことを文字で残す一番の理由は、記憶が時間とともに薄れるからです。話した直後は明確に覚えていても、数日たつと細部の受け取り方が話した側と聞いた側でずれていきます。
このずれは、母語が同じ相手とのやりとりでも起きます。文字で残していないという条件が同じであれば、起きるずれの大きさも変わりません。文字で残す習慣は、相手が誰であっても効く進め方です。
厚生労働省の調査では、転職入職率は9.7%です*1。人の出入りはどの職場にもあり、担当が変わるたびに、それまでの経緯を口頭でしか知らない状態は誰にとっても不便になります。記録が残っていれば、担当が変わっても同じ経緯を見て話を続けられます。この数字は転職入職率であり、やりとりの進め方を決めるものではありません。
記録を残す作業を、余分な手間だと感じる場面もあります。ただ、書く手間は決めた直後であれば数分で済み、後から経緯を聞き直す手間のほうが大きくなりやすいという違いがあります。
文字にする作業には、書く前に内容を整理し直す効果もあります。頭の中で分かっていたつもりの内容も、書き出す段階で順序や抜けに気づくことがあります。
次に、口頭で流れる進め方と文字で残す進め方を並べて比べます。
5. 口頭で流れる進め方と文字で残す進め方を比べます
決めた内容がその後どう扱われるかを、口頭で流れる進め方と文字で残す進め方で並べます。どちらが正しいということではなく、それぞれで何が起きるかを見ておきます。
口頭で流れる進め方では、決めた内容がその場に居合わせた人の記憶に残るだけになります。後から参加した人や、別の時間帯に確認する人は、誰かに聞き直すところから始めることになります。
文字で残す進め方では、決めた内容がメッセージやチケットにそのまま残ります。期限や完了の基準もその場で書いておけば、後から読む人が聞き直す手間を減らせます。
この比較は、どちらの進め方が優れているかを決めるものではありません。文字で残す進め方は、読む人が誰であっても同じ内容を確認できるという点で扱いが変わります。
文字で残す進め方は、決めた直後だけでなく、しばらく時間がたってから同じ内容を確認したいときにも同じように機能します。口頭で流れる進め方では、その時点で聞いていなかった人ほど確認が難しくなります。
決める場面そのものが多いか少ないかは、また別の論点です。ここでは、決めた内容がどのように扱われるかという点に絞って比べました。
6. 記録から分かることを項目ごとに整理します
ここまで見てきた記録から、実際に分かることを項目ごとに整理します。
記録から分かること
- 決めた内容:何を決めたかを確認できます
- 期限:いつまでかを確認できます
- 完了の基準:何ができれば終わりかを確認できます
- 分からない点の聞き先:疑問をどこで出せばよいかを確認できます
決めた内容が分かると、外国籍の同僚を含むチーム全員が、同じ結論を指して話せます。結論だけが伝わって経緯が抜けている場合は、決め方の順番も合わせて残しておくと誤解を防げます。
期限が分かると、いつまでに何をすればよいかの判断が揃います。期限の書き方を数字にそろえておくことは、表3で整理した内容と同じです。
完了の基準が分かると、何ができれば終わりかの解釈が担当者ごとに分かれることを防げます。基準がないまま進めると、終わったつもりの側と、まだ終わっていないと考える側の食い違いが生まれます。
分からない点の聞き先が分かると、疑問が出たときに探す手間が減ります。聞く場を決めておく進め方は、決める場面そのものの数をどう見るかという論点にもつながります。決める場と報告する場の数え方は、別の記事で整理しています。
4つの項目は、どれも記録として残っていることが前提になります。記録が抜けている項目があれば、次にそろえる項目として先に埋めておくと、後から慌てて聞き直す場面を減らせます。
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7. よくある質問|外国籍の同僚とのやりとり
Q1. 外国籍の同僚とのやりとりで、まず何をそろえればよいですか。
A. 決めた内容と期限、完了の基準の3点を文字で残すことです。この3点がそろっていれば、後から読み返しても同じ理解に戻れます。
Q2. 口頭で決めた内容は、後で書き直す必要がありますか。
A. 決まった直後にメッセージやチケットに書き残すと、後から確認できます。話しただけの内容は発言した人の記憶に残るだけで、時間が経つほど確認が難しくなります。
Q3. 分からない点が出たとき、誰に聞けばよいですか。
A. 聞く場をあらかじめ決めておくと、疑問が出たときに聞き先を探す手間がなくなります。担当者やチャンネルを先に決めておく進め方が有効です。
Q4. 記録はどこに残すのがよいですか。
A. 置き場所を1つに決めることが基準になります。複数の場所に分けて残すと、後から探すときに見つからず、同じ内容を聞き直すことになります。
8. まとめ:前提をそろえて記録に残します
この記事の要点
- 外国籍の同僚とのやりとりは、語学力ではなく前提の共有で決まります
- 前提とは、決め方の順番、期限、完了の基準の3点です
- 決めたことは、話した直後に文字で残すと後から辿れます
- 記録の置き場所を1つに決めておくと、分からない点をすぐに聞き直せます
- 口頭で流れる進め方と文字で残す進め方では、後から確認できるかどうかが変わります
外国籍の同僚とのやりとりは、語学力の高さで決まるものではなく、決め方の順番、期限、完了の基準という前提をどれだけ共有できているかで決まります。前提は、決まった直後に文字で残しておくことで、後から読み返しても同じ理解に戻れる記録になります。記録の置き場所を1つに決めておけば、分からない点が出たときにも聞き直しやすくなります。口頭で流れる進め方と文字で残す進め方では、後から確認できるかどうかが変わるという点を押さえておくと、日々のやりとりの積み重ねが変わります。
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