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出社頻度の決まり方|歩ける距離に住めるかの基準

歩いて行ける求人はどう探す?出社頻度から考えるのイメージ写真

通勤に使う時間を短くしたいと考えたとき、真っ先に浮かぶ選び方が「歩いて行ける距離に住む」ことです。ただしこの選び方が機能するかどうかは、住む場所そのものではなく、出社の頻度がどう決まっているかで変わります。週に何度出社するのかがその都度で決まる働き方では、通勤時間の短さを住まい選びの条件に組み込めません。

IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%に上ります*1。人材の不足は、勤務地を条件にしない求人が増える背景になっており、出社の頻度も固定・上限つき・原則在宅などの型で示されるようになっています。歩いて行ける距離を選べるかどうかは、この決まり方を先に確認できるかにかかっています。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

数字で見る、通勤と求人選びの前提 この記事の要約 DX人材の不足感 *1 85.5% 不足と回答した企業の割合 やや不足+大幅に不足(2025年度調 査) 勤務地条件が緩む背景にある 賃金・40〜44歳 *2 364.3千円 一般労働者の月額 厚生労働省調査(2025年) 住まい選びの前提になる水準 転職者数 *3 330万人 2025年の年間実績 総務省 労働力調査 毎年一定数が同じ選択に迫られる 通勤条件は、出社の頻度が分かってはじめて設計できます *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%に上ります*1。人材の不足は、勤務地を条件にしない求人が増える背景になっています。
  • 厚生労働省の調査では、一般労働者のうち40〜44歳の賃金は月364.3千円です*2。年収の水準を保ったまま住む場所を選ぶには、出社の条件を先に確認する必要があります。
  • 総務省の調査では、2025年の転職者数は330万人でした*3。同じ数だけ住む場所を選び直す機会も生まれており、歩いて行ける距離を選べるかは出社頻度の決まり方に左右されます。

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1. 歩いて行ける距離を選べるかは、出社頻度の決まり方で変わります。

歩いて行ける距離に住めるかどうかは、出社の頻度がどう決まっているかで決まります。IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%に上ります*1。人材の不足は、勤務地を条件にしない求人が増える背景になっており、出社の頻度も固定・上限つき・原則在宅などの型で示されるようになっています。この型が分からないまま住む場所を決めると、通勤時間の短さを設計に組み込めません。

出社の頻度が「その都度」で決まる働き方では、歩いて行ける距離に住むという選択の価値が発揮されません。今週は3回、来週は0回というように出社の回数が変動すると、住む場所を近くに固定する理由が薄くなります。

一方で、出社の頻度が事前に決まっている働き方であれば、歩いて行ける距離に住むことの利点がそのまま通勤時間の短縮につながります。月に何回、どの曜日にという条件が求人票や面談で示されているかどうかが、住まい選びの前提になります。

厚生労働省の調査では、一般労働者のうち40〜44歳の賃金は月364.3千円です*2。年収の水準を保ったまま住む場所を選ぶ場合、通勤条件だけでなく賃金の水準も含めて求人を比較する必要があります。

歩いて行ける距離を条件にする場合、対象となる拠点が1つに決まっているかどうかも影響します。複数の拠点を出社先として想定している求人では、どの拠点を基準に距離を測るかが変わります。

2. DX人材の不足が、勤務地条件を緩める背景にあります。

DX人材の不足感を、目盛りの位置で確認します。

DX人材の不足感(目盛りの位置) 不足と回答した企業の割合 不足を感じていない 不足を強く感じている やや不足と大幅に不足を合わせた割合です(IPA・2025年度調査) 人材の不足は、勤務地を問わない求人を増やす背景になっています

IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%に上ります*1。目盛りの右寄りに位置するほど、不足を強く感じている企業が多いことを示します。

人材の不足は、居住地を条件にしない求人が増える背景になっています。フルリモートとハイブリッドの両方を含むリモートワーク対応の正社員求人が、その代表的な選択肢です。

求人の間口が広がっても、出社の頻度がどう決まっているかは企業ごとに異なります。歩いて行ける距離に住む計画を立てるなら、この頻度の決まり方を先に確認しておく必要があります。

3. 出社の回数がその都度だと、住む場所を決め切れません。

出社の頻度が「その都度」で決まる働き方では、住む場所を先に決めることが難しくなります。今月は週2回、来月は週4回のように変動すると、通勤時間を短くする効果を見込めません。

歩いて行ける距離に引っ越しても、出社の回数が増えた週には通勤の負担は小さくなります。ただし出社が減った週には、その距離を選んだ意味が薄くなります。距離の効果は、頻度が安定しているときに最も大きくなります。

出社頻度の決まり方には、いくつかの型があります。月に何回と決まっている固定型、上限だけが決まっている上限つき型、そして原則在宅で必要なときだけ出社する型です。型が分かれば、歩いて行ける距離に住む価値も見積もりやすくなります。

求人票に「リモートワーク可」とだけ書かれていても、出社の頻度までは書かれていない場合があります。面談で確認しないまま住む場所を決めると、想定していた通勤時間と実際の頻度がずれることになります。

住む場所を決める前に確認すべきは、通勤時間の短さそのものではなく、その短さが実際にどれだけ発生するかです。出社頻度の決まり方を先に確かめることが、歩いて行ける距離を選ぶ判断の土台になります。

出社の頻度だけでなく、出社先となる拠点の数も住まい選びに影響します。1拠点だけを想定している求人であれば、歩いて行ける距離という条件がそのまま機能します。複数拠点を想定している求人では、どの拠点に出社する可能性が高いかを面談で確認しておく必要があります。

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4. 転職者数と賃金の水準を、表で確認します。

住む場所を選ぶ判断に関わる数字を、表でまとめて確認します。総務省の労働力調査と厚生労働省の賃金構造基本統計調査、IPAのDX動向調査から、転職者数・賃金・人材不足の水準を見ていきます。

【表1】転職者数・賃金・人材不足の水準(2025年)

指標数値出典備考
転職者数330万人総務省 労働力調査2025年平均*3
一般労働者の賃金(40〜44歳)364.3千円厚生労働省 賃金構造基本統計調査月額*2
DX推進人材が不足と回答した企業85.5%IPA DX動向20262025年度調査*1

表のとおり、2025年の転職者数は330万人でした*3。毎年これだけの人数が、勤務先だけでなく住む場所についても選び直す機会を迎えています。

賃金の面では、40〜44歳の一般労働者の月額が364.3千円です*2。年収の水準を保ったまま住む場所を選ぶには、通勤条件と賃金水準の両方を求人票で確認する必要があります。

5. 出社頻度の決まり方は、大きく3つに分かれます。

出社の頻度がどう決まっているかを、3つの型に分けて整理します。

出社頻度の決まり方(3つの型) 出社の頻度は、どの型で決まっていますか 固定型(月に◯回と決まってい る) 通勤の回数が事前に読めるため、 住む場所の距離を条件に加えやすくなります 上限つき型(月◯回までと決ま っている) 上限の回数を基準に、通勤条件を 考える必要があります 原則在宅型(必要なときだけ出 社) 出社が不定期になりやすく、 頻度そのものを事前に確認する必要があります 型によって、住む場所を決めるときに見るべき基準が変わります

出社頻度の決まり方は、大きく3つの型に分かれます。月に何回と決まっている固定型、上限だけが決まっている上限つき型、そして原則在宅で必要なときだけ出社する型です。

固定型であれば、通勤の回数が事前に読めます。歩いて行ける距離に住む効果を、そのまま見積もることができます。

上限つき型では、実際の出社回数が上限に達する月もあれば、達しない月もあります。上限の回数を基準に通勤条件を考えておくと、見積もりのずれを防げます。

原則在宅型は、出社そのものが不定期になりやすい型です。この型を選ぶ場合は、歩いて行ける距離であることよりも、出社が発生したときの移動手段を確認しておくほうが実用的です。

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6. 求人票と面談で確かめておきたい点を整理します。

歩いて行ける距離を選ぶ前提として、求人票と面談で確かめておきたい点を整理します。

住む場所を決める前に確認したい点

  • 出社頻度の型:固定型・上限つき型・原則在宅型のうち、どれに当たるかを求人票で確認します。
  • 出社日の決め方:曜日が固定されているか、その都度の連絡で決まるかを面談で確認します。
  • 対象となる勤務地:出社が必要な場合の勤務地が1拠点か複数拠点かを確認します。
  • 賃金水準の基準:給与が勤務地の相場に基づくのか、居住地に基づくのかを確認します。

求人票に「リモートワーク可」と書かれていても、出社頻度の型までは書かれていないことがあります。固定型・上限つき型・原則在宅型のいずれに当たるかは、面談で確認する必要があります。

出社日の決め方も、住む場所を決める判断に関わります。曜日が固定されていれば、歩いて行ける距離に住むことの効果を見積もりやすくなります。その都度の連絡で決まる場合は、通勤時間の短さより移動手段の柔軟さを優先したほうが実用的です。

4つの確認点は、どれも単独では判断材料として十分ではありません。出社頻度の型・出社日の決め方・対象となる勤務地・賃金水準の基準をあわせて確認することで、住む場所を決める判断の土台が整います。

対象となる勤務地が複数拠点にわたる求人では、歩いて行ける距離という条件を1つの拠点だけに当てはめると、別の拠点への出社が発生したときに想定が崩れます。面談では、出社先となる拠点が固定されているかどうかも合わせて確認しておくと安心です。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 出社頻度の型が求人票に書かれていない場合、どう確認すればよいか。

A. 面談で直接確認します。固定型・上限つき型・原則在宅型のいずれに当たるか、また過去の運用実績を尋ねると、実際の頻度が見えやすくなります。

Q2. 歩いて行ける距離に住むメリットは、どの型でも同じか。

A. 型によって変わります。固定型では通勤の回数が読めるため効果を見積もりやすく、原則在宅型では出社そのものが不定期になりやすいため、距離の効果は限定的です。

Q3. 出社の頻度は、入社後に変わることがあるか。

A. あります。組織の方針転換や部署異動によって、出社頻度の型が見直される場合があります。契約時点での型と、見直しの可能性の両方を確認しておくと安心です。

Q4. 賃金水準は勤務地と居住地のどちらで決まるか。

A. 求人ごとに異なります。企業の所在地の相場を基準にする求人もあれば、居住地の相場を踏まえる求人もあるため、求人票や面談で基準を確認しておく必要があります。

Q5. 転職で住む場所を見直す人は多いか。

A. 総務省の調査では、2025年の転職者数は330万人でした*3。転職を機に住む場所を見直す人は一定数存在すると考えられます。

8. まとめ:歩いて行ける距離選びは、出社頻度の確認から始まります。

この記事の要点

  • IPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%に上ります*1。人材の不足は、勤務地を条件にしない求人が増える背景になっています。
  • 厚生労働省の調査では、一般労働者のうち40〜44歳の賃金は月364.3千円です*2。年収の水準を保ったまま住む場所を選ぶには、出社の条件を含めて求人を比較する必要があります。
  • 総務省の調査では、2025年の転職者数は330万人でした*3。同じ数だけ、住む場所を選び直す機会も生まれています。
  • 出社頻度の決まり方には、固定型・上限つき型・原則在宅型があります。歩いて行ける距離を選べるかどうかは、この型を求人票と面談で確かめられるかにかかっています。

歩いて行ける距離に住むという選び方は、出社の頻度が決まっていて初めて成立します。次の一歩は、求人票と面談で出社頻度の型を確かめることです。固定型・上限つき型・原則在宅型のいずれであるかを先に把握したうえで、住む場所と働き方を一緒に選んでいきましょう。

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出典・参考情報

*1 IPA(情報処理推進機構)「DX動向2026」(2026年公表・2025年度調査)
*2 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)
*3 総務省統計局「労働力調査(詳細集計)2025年(令和7年)平均結果」(2026年公表)

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