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ITコンサルタントからのキャリア|求人票で選べる職種

職種の広がりを表すイメージ

ITコンサルタントとして要件定義や関係者調整を担ってきた人が、次の転職先をどこに置くか迷う場面があります。求人票に並ぶ言葉は、上流の企画寄りか、運用・保守寄りかで書き方が変わり、そこにリモートワークで働ける度合いの違いも表れます。

情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍です*1。求人1件に対して動ける人材が少ない状態が続いており、経験をどの受け皿に合わせて伝えるかで、選べる求人の幅が変わります。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

数字で見る、次の受け皿の広さ この記事の要約 情報処理・通信技術者の新規求人 倍率 *1 3.92倍 求人1件に対する応募の少なさ 令和7年12月・常用(除パート) 全国計 DX推進人材が不足と回答した企業 *2 85.5% やや不足+大幅に不足の合計 2025年度調査 事業会社側の受け皿を後押し 一般労働者の賃金・45〜49歳 *3 377.9千円 月額の目安 2025年調査 進む先で基準が変わる 求人倍率は高く、受け皿は事業会社側にも広がっています。あとは求人票の言葉をどう読むかです *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍です。ITコンサルタントとしての経験は、複数の受け皿の求人で評価対象になります*1。
  • DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼります。事業会社側の企画・DX推進部門も、上流の経験を生かせる受け皿の1つです*2。
  • 求人票の業務内容や関わる相手の書き方を見れば、上流寄りか運用寄りか、リモートワークで完結しやすいかどうかの見当がつきます。

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1. ITコンサルタントの経験は、複数の求人で評価されます。

ITコンサルタントとしての経験は、進む先によって求人票での評価のされ方が変わります。厚生労働省の調査では、情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍でした*1。求人1件に対して動ける人材が少ない状態が続いており、経験をどう伝えるかで選べる求人の幅が変わります。

ITコンサルタントは要件定義やプロジェクトの進行管理、関係者との調整を担う仕事です。次の転職先を考えるとき、この経験がどの求人で評価されるかは、求人票に書かれた言葉によって見分けられます。

情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍で、求人1件に対して応募できる人材が少ない状態です*1。この数字は、上流の企画寄りの求人から運用・保守寄りの求人まで、幅広い領域を合わせた全国計です。

求人票の業務内容欄に「要件定義」「上流工程」と書かれていれば企画寄りの受け皿、「保守運用」「安定稼働」と書かれていれば運用寄りの受け皿です。ITコンサルタントとしての経験をどちらの言葉に結びつけて伝えるかで、選考での伝わり方が変わります。

受け皿を1つに決め打ちせず、複数の求人票を並べて読むことが最初の一歩になります。同じ「上流経験者歓迎」という表記でも、事業会社側かクライアント先が前提かで、任される範囲も出社の頻度も変わるためです。

2. 上流の求人と、運用側の求人とでは書き方が変わります。

転職先を選ぶ前に、求人票に出る言葉の違いを比べておきます。

求人票に出る言葉づかいの比較 上流・企画寄りの求人票 「要件定義」「上流工程」といった言葉が並びます 事業部門や経営層との調整力を求める記述が目立ちます 出社の頻度が、要件定義の場面に応じて指定されます 運用・保守寄りの求人票 「保守運用」「安定稼働」といった言葉が並びます 既存システムの仕様把握力を求める記述が目立ちます 定型業務が中心で、フルリモートで完結する求人もあります 同じ受け皿でも、求人票の言葉が上流寄りか運用寄りかで見分けられます

ITコンサルタントとして関わってきた工程が上流に近いか、運用に近いかによって、応募先で強調すべき経験は変わります。求人票の言葉づかいを先に押さえておくと、職務経歴書に書く内容も選びやすくなります。

リモートワークで働ける度合いも、この2つで差が出やすくなります。上流・企画寄りの求人は打ち合わせの場面に合わせて出社を求める記載が見られる一方、運用・保守寄りの求人には、定型業務を理由にフルリモートを認める記載も見られます。

3. 求人票の言葉から、受け皿の違いを読み取ります。

経済産業省やIPAの調査では、DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼりました*2。事業会社側では、事業部門と情報システム部門の間に立って調整できる人材を、社内の企画部門やDX推進部門に置く動きが続いています。

この役割は、ITコンサルタントが担ってきた要件定義や関係者調整と重なる部分があります。求人票では「事業部門と連携」「DX推進を主導」といった言葉で表れ、上流の経験を社内側で生かす受け皿になります。

同じ「上流経験者歓迎」という言葉でも、プロジェクト管理支援を指す求人があります。この場合はクライアント先に常駐する働き方が前提になっていることがあり、出社の頻度が高くなる場合があります。

求人票の勤務地欄や出社頻度の記載を確認せずに応募すると、想定していた働き方と実際の条件がずれることがあります。事業会社側の求人か、クライアント先を前提にした求人かを、業務内容欄とあわせて確認しておく必要があります。

ITコンサルタントとしての経験を、どちらの受け皿に向けて伝えるかによって、職務経歴書で強調する実績も変わります。事業会社側であれば調整の成果、クライアント先を前提にした求人であれば管理の実績を中心に書くことになります。

リモートワークで完結する度合いも、求人票の記載から見分けられます。事業会社側の求人には「原則リモート」「出社は月数回」といった記載が多く、クライアント先を前提にした求人には「常駐先による」という表記が使われます。

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4. 求人動向の3つの指標を、表で確認します。

情報処理・通信技術者の新規求人倍率とDX推進人材の不足、賃金の水準を、指標ごとに確認します。

【表1】求人動向に関する3つの指標

指標数値何を示すか
情報処理・通信技術者の新規求人倍率3.92倍求人1件に対する応募の少なさ*1
DX推進人材が不足と回答した企業85.5%事業会社側で足りていない役割*2
一般労働者の賃金・45〜49歳377.9千円月額の目安*3

表のとおり、情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍で、求人1件に対して動ける人材が少ない状態です*1。DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼり、事業会社側で受け皿を用意する動きにつながっています*2。

一般労働者の賃金は45〜49歳で月377.9千円でした*3。年収の水準は、進む先が事業会社かクライアント先を前提にした求人かによって基準の置き方が変わるため、この数字はあくまで一般労働者全体の目安です。ITコンサルタントとしての経験を伝えるときは、求人票に書かれた給与の算定根拠も併せて確認しておくと、選考後の認識のずれを防げます。

この表には表れませんが、リモートワークで完結する度合いも進む先で変わります。求人倍率や賃金の水準を確認したあとは、勤務地欄や出社頻度の記載も、あわせて見ておく必要があります。

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5. 仕事の重心と、関わる相手の違いで位置づけます。

ITコンサルタントとしての経験を、2つの軸で位置づけてみます。

受け皿を2つの軸で位置づける図 クライアント先の上流支援 要件定義や計画づくりを、クライアント先に常駐して 担う求人です クライアント先の運用保守 既存システムの保守や安定稼働を、常駐先で担う求人 です 事業会社の企画・DX推進部門 事業部門と情報システム部門の間に立ち、社内で完結 する求人です 事業会社の社内SE 自社のシステムを保守・運用する、社内完結型の求人 です 要件定義に近い 運用保守に近い 位置づけが変われば、求人票に出社の頻度も違う形で書かれます

左下にあたる事業会社の企画・DX推進部門は、事業部門と情報システム部門の間を調整する役割です。DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼり、この位置づけの求人が増えている背景になっています*2。

右下の社内SEや、上段2つのクライアント先を前提にした求人と比べると、出社の頻度は求人ごとに差があります。求人票の勤務地欄で、どの位置づけの求人かをまず見分ける必要があります。

リモートワークで完結しやすいのは、社内で完結する左下・右下の求人です。クライアント先へ出向く上段2つの求人は、出社の頻度が常駐先の方針に左右されやすくなります。

6. ITコンサルタントの経験を、求人票の4点で整理します。

ITコンサルタントとしての経験を、求人票のどこと照らし合わせるかを整理します。

求人票で確認しておきたい4点

  • 業務内容欄:「要件定義」「上流工程」中心か、「保守運用」「安定稼働」中心かを確認します。
  • 関わる相手:「事業部門と連携」「経営層へ報告」なら事業会社側、「常駐先」「客先常駐」なら顧客先が前提の求人です。
  • 勤務形態の記載:出社頻度が「常駐先による」と書かれていれば、リモートワークで完結する度合いは下がります。
  • 技術要件の並び順:技術要件より先に「調整力」「合意形成」が書かれていれば、上流の受け皿である可能性が高くなります。

求人票に書かれた業務内容欄は、企業によって表現が異なります。同じ「要件定義」という言葉でも、事業会社側の求人か、クライアント先を前提にした求人かで、実際に任される範囲は変わります。

関わる相手の書き方も手がかりになります。事業部門や経営層との調整が中心であれば社内起点の求人、常駐先での折衝が中心であればクライアント先が前提の求人です。

勤務形態の記載は、リモートワークで働ける度合いに直結します。出社頻度が常駐先によって変わるという記載がある場合、フルリモートでの就業を前提にしないほうが安全です。

4点はどれも単独では判断材料として不十分です。業務内容・関わる相手・勤務形態・技術要件の並び順をあわせて確認することで、求人票から受け皿の性格を読み取れます。

4点を確認したうえで、面談では担当したい工程と、出社の頻度についての希望をあわせて伝えておくと、入社後に働き方のずれが生じにくくなります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. ITコンサルタントの経験は、事業会社の社内SEでも評価されるか。

A. 評価されます。要件定義や関係者調整の経験は、社内SEが担う仕様策定や部門間の調整と重なる部分が多く、求人票の「上流工程経験者歓迎」といった表記が目印になります。

Q2. 上流工程の経験しかない場合、実装寄りの求人には応募できないか。

A. 応募できます。求人票に書かれた技術要件と、これまで関わった範囲を照らし合わせ、担当できる工程を面談で明確に伝える必要があります。

Q3. 転職後に出社の頻度が上がることはあるか。

A. あります。求人票に「客先常駐」「常駐先による」といった記載がある場合、フルリモートで完結しない可能性が高く、応募前に確認しておく必要があります。

Q4. DX推進部門への転職は、ITコンサルタントの経験がどう生きるか。

A. 事業部門と情報システム部門の間に立つ調整力が生きます。DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼり、事業会社側で受け皿を用意する動きが続いています*2。

Q5. 求人票のどこを見れば、リモートワークで働ける度合いが分かるか。

A. 勤務地や出社頻度の項目を確認します。「全国どこからでも勤務可」といった記載があれば、居住地を変えずに応募できる求人です。

Q6. リモートワークで完結しやすい求人は、どの受け皿に多いか。

A. 事業会社の企画・DX推進部門や社内SEに多く見られます。クライアント先に常駐する働き方が前提の求人は、出社の頻度が常駐先の方針に左右されやすくなります。

8. まとめ:受け皿は1つではなく、求人票の言葉で見分けられます。

この記事の要点

  • 情報処理・通信技術者の新規求人倍率は3.92倍で、ITコンサルタントの経験を生かせる求人の選択肢は1つに絞られません*1。
  • DX推進人材が不足と回答した企業は85.5%にのぼり、事業会社側の企画・DX推進部門も受け皿になります*2。
  • 一般労働者の賃金は45〜49歳で月377.9千円です。年収の水準は、進む先によって基準の置き方が変わります*3。
  • 求人票の業務内容・関わる相手・勤務形態の記載を確認すれば、上流寄りか運用寄りか、リモートワークで完結しやすいかどうかが見えてきます。

ITコンサルタントとしての経験は、次の一歩を選ぶときの土台になります。求人票に書かれた言葉を手がかりに、自分の経験がどの受け皿で評価されるかを確かめていきましょう。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年12月分)」(2026年公表)
*2 IPA「DX動向2026」(2026年公表)
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)

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