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PMOに転職して最初の3か月は何をする?主な仕事

PMOに転職して最初の3か月で任される仕事とはのイメージ写真

入って最初の数か月に何を任されるかは、PMOという仕事の性質上、企業ごとに大きく変わります。共通しているのは、すでに動いている会議体や関係者のなかに途中から加わるという点です。立ち上がりの速さは、本人の経験だけでなく、最初にどの順で状況を把握するかによっても変わります。

厚生労働省の調査では、転職入職率は9.7%です*1。PMOへの転職もこの動きの中にあり、入社してすぐに前任者と同じように動ける人は多くありません。最初の数週間をどう過ごすかが、任される範囲やその後の評価に関わってきます。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

数字で見る、転職と現場の状況 この記事の要約 転職入職率 *1 9.7% 厚生労働省の調査 令和6年・男女計・産業計 転職自体は珍しい動きではない DX人材の不足感 *2 50.1% 「大幅に不足」と回答 IPA DX動向2026 現場は人手の確保が追いついていな 賃金のピーク年代 *3 396.2千円 55〜59歳・月額 厚生労働省調査(2025年) ミドル層以降の判断も多い 数字で見ると、転職も人手不足も珍しいことではありません *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 転職入職率は9.7%です。PMOへの転職も珍しいものではなく、入社後の立ち上がり方が評価の分かれ目になります*1。
  • IPAの調査では、DX推進人材が「大幅に不足」と回答した企業は50.1%です。人手の確保が追いつかない現場ほど、会議体と関係者を早く把握できるかが問われます*2。
  • 一般労働者の賃金は55〜59歳で月396.2千円とピークを迎えます。PMOへの転職はミドル層以降の判断も多く、入社後の評価が早いほど、その処遇に反映されやすくなります*3。

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1. PMOへの入社直後は、会議体の把握が最初の課題になります。

PMOとして入社した直後は、まず会議体と関係者を把握することが最初の課題になります。厚生労働省の雇用動向調査では、転職入職率は9.7%でした*1。転職そのものは珍しい出来事ではありませんが、PMOは既存の進行に途中から加わる役割のため、立ち上がりの速さが他の職種以上に問われます。

この仕事は、すでに動いているプロジェクトの進行管理に途中から加わるという点に特徴があります。前任者がいた場合もいない場合も、最初に必要になるのは、その組織がどの会議体で何を決めているかを把握することです。

会議体の役割が分かっていないまま議論に加わると、決まったはずの内容を後から確認し直すことになり、余計な手戻りが生まれます。誰がどの会議で何を決裁するのかを、入社後の早い段階で押さえておく必要があります。

関係者の並びを合わせて把握しておくと、会議体で決まったことを誰に伝え、誰から情報を集めればよいかがはっきりします。会議体と関係者は、セットで確認しておくべき情報です。

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2. 最初の数週間は、把握の順番で立ち上がりが変わります。

会議体・関係者・道具のうち、どれを先に把握するかで、動き出すまでの時間が変わります。

入社後の把握の順番 会議体把握 定例と決裁の場を確認します 関係者把握 誰が何を持つかを確認します 道具の把握 進行管理の運用方法を覚えます 実務開始 自分の担当を動かします 把握の順番ひとつで、動き出すまでの時間が変わります

会議体を最初に置くのは、そこで何が決まるかが分からないまま関係者に話しかけても、話がかみ合わないためです。定例の名称と頻度、誰が決裁するかを最初の週で確認しておくと、その後の動きが早くなります。

関係者の把握は、組織図をそのまま覚えることとは違います。誰が実際に情報を持ち、誰に確認すれば話が進むかという、実務上の並びを見ていく作業です。

進行管理に使われている道具は、企業ごとに形式が違います。表計算ソフトの場合もあれば、専用のツールが運用されている場合もあり、入社後に実物を見ながら使い方を覚えることになります。

リモートワーク中心の環境では、雑談から状況を察するという方法が使えません。出社前提の職場であれば隣の会話から掴めることも、リモートでは意識して確認しに行かない限り伝わってこないため、会議体と関係者の把握を後回しにしにくくなります。

確認した内容は、口頭で終わらせずに簡単な形でも書き残しておくと、後から見返すことができます。会議体の名称や決裁者は、聞いた直後は覚えていても、日数が経つと曖昧になりやすい情報です。

3. 既存の進行に、途中から加わるという難しさがあります。

PMOは、ゼロから体制を作る仕事ではなく、既に動いているプロジェクトの管理に途中から加わる仕事です。着任した時点で会議体もルールも一通り存在しており、その全体像を後から読み解く必要があります。

IPAの調査では、DX推進人材が「大幅に不足」と回答した企業は50.1%でした*2。人手の確保が追いついていない現場ほど、進行管理を担う人が固定されておらず、資料やルールが十分に整理されないまま運用されている場合があります。

そうした現場に途中から加わる担当者にとって、最初に必要なのは、既存のやり方を否定せずに現状を把握する姿勢です。整っていない部分を見つけても、まずは今の運用がなぜその形になっているかを確認することが優先されます。

試用期間の間は、本人が思う以上に周囲から見られています。会議での発言や資料の扱い方から、状況を理解する速さを判断されることになります。

現状を把握したうえで改善点を提案する順番を守ると、周囲の協力を得やすくなります。把握より先に改善を持ち出すと、現場の事情を分かっていないという受け止められ方をされることがあります。

リモートワークが中心の環境では、周囲の会話から状況を察する機会がさらに限られます。誰が忙しく誰が手が空いているかといった空気も伝わりにくいため、確認すべきことは自分から言葉にして聞きに行く必要があります。

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4. 会議体・関係者・道具を、確認する観点ごとに整理します。

入社直後に確認しておきたい観点を、内容と確認する相手に分けて整理します。

【表1】入社直後に確認する4つの観点

観点確認する内容確認する相手
会議体定例の名称・頻度・決裁者上長または前任者
関係者誰が情報を持ち、誰が決裁するか各部署の担当者
道具進行管理に使うツールと運用ルール実際に使っているメンバー
連絡経路チャット・会議・メールの使い分け既存メンバーの運用に合わせて確認

4つの観点は、どれも「誰に聞けば分かるか」を先に押さえておくための整理です。会議体と関係者を先に確認しておくと、道具や連絡経路についても迷わず聞ける相手が見えてきます。

厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金は55〜59歳で月396.2千円とピークを迎えます*3。PMOへの転職はミドル層以降の判断であることも多く、入社後の評価が早いほど、その処遇に反映されやすくなります。

表の4つの観点は、入社1週目ですべて埋まる必要はありません。ただし、埋まっていない項目があるかどうかを本人が把握しているかどうかで、その後の動きの速さが変わります。

確認する相手が複数の候補にまたがる場合は、まず1人に絞って聞き、そこから他の担当者を紹介してもらう方法もあります。誰彼となく質問を投げるより、最初の窓口を決めておくほうが話が早く進みます。

5. 会議体と関係者、どちらが見えているかで状態が分かれます。

会議体と関係者、どちらがどこまで見えているかを、2つの軸で整理します。

会議体×関係者の把握状況 会議体だけ手探り 関係者は分かるが、どの場で何が決まるかが読めない 状態です 両方が見えている 決裁の場も相手も分かり、実務を動かせる状態です 手探りの状態 会議体も関係者も分からず、動き出しに時間がかかり ます 会議体だけ分かる 定例には出られるが、誰に確認すればよいかが定まり ません 会議体が不明 会議体が明確 会議体と関係者、両方が見えて初めて実務を動かせる状態になります

会議体だけを覚えても、関係者の並びが分からなければ、決まったことを誰に伝えればよいか迷います。逆に関係者だけ分かっていても、どの場で意思決定されるかが読めなければ、話を通す順番を間違えます。

PMOとして入社した直後は、たいてい左下か左上、右下のいずれかから始まります。右上の状態に早く近づけるかどうかが、その後の動きやすさを左右します。

2つの軸を意識して確認を進めると、抜けている側が見えやすくなります。会議体は分かっているのに関係者が曖昧なままだと気づけば、次に何を確認すればよいかがはっきりします。

リモートワーク中心の環境では、右上に近づくまでの時間が対面より延びやすくなります。会議の様子や関係者の温度感が伝わりにくい分、確認する行動そのものを増やす必要があります。

6. 入社後の最初の2週間で、確認しておきたい点をまとめます。

PMOとして入社した最初の2週間で、実務に入る前に確認しておきたい点を整理します。

最初の2週間で確認しておきたい点

  • 会議体:定例の名称・頻度・議題の決め方を確認します。
  • 関係者:誰が情報を持ち、誰が最終的に決裁するかを確認します。
  • 道具:進行管理に使うツールと、更新の頻度を確認します。
  • 記録:確認した内容を自分でメモに残し、抜けをなくします。
  • 連絡経路:チャット・メール・会議のどれで、誰にどう連絡すればよいかを確認します。

5つの確認点は、どれも単独では意味を持ちません。会議体と関係者と道具をあわせて確認することで、入社後の実務がどこから始まるかが見えてきます。

PMOの仕事は、前任者が残した資料だけでは全体像がつかめない場合があります。資料に書かれていない運用は、実際に会議に出て確認するほうが早く分かります。

リモートワーク中心の環境では、連絡経路の確認が特に重要になります。誰にどの手段で連絡すればよいかが分からないままだと、会議体や関係者を把握していても、実際の確認行動に移せません。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. PMOとして転職する場合、実務経験は何年程度が目安になりますか。

A. 目安は実務3年です。会議体の運営や関係者との調整を任された経験があれば、3年未満でも評価される場合があります。

Q2. 前任者がいない状態で入社した場合、何から確認すればよいですか。

A. 会議体の記録が残っていれば、まずそこから確認します。記録がなければ、定例に出席している人に直接、決裁の流れを聞くところから始めます。

Q3. 入社直後に改善案を出すのは避けたほうがよいですか。

A. 現状の把握が先です。改善案自体は早く出しても構いませんが、今の運用がその形になっている理由を確認してから伝えるほうが、周囲の協力を得やすくなります。

Q4. リモートワーク中心の環境では、関係者の把握はどう変わりますか。

A. 対面で相談できないため、誰にどの経路で連絡すればよいかを早い段階で確認しておく必要があります。チャットの返信の速さだけで関係の近さを判断すると、実際の決裁の流れを見誤ることがあります。

Q5. 入社してからどのくらいで、周囲からの評価が固まり始めますか。

A. 明確な期間は決まっていませんが、試用期間中の会議での発言や資料の扱い方が、早い段階での評価材料になりやすいと考えられます。最初の数週間の過ごし方が、その後任される範囲に影響します。

8. まとめ:PMOの立ち上がりは、受け入れ方で決まります。

この記事の要点

  • PMOへの入社直後は、会議体と関係者の把握が最初の課題になります。転職入職率は9.7%で、転職そのものは珍しい出来事ではありません*1。
  • DX推進人材が「大幅に不足」と回答した企業は50.1%です。人手の確保が追いつかない現場ほど、運用が整理されないまま動いていることがあります*2。
  • 一般労働者の賃金は55〜59歳で月396.2千円とピークを迎えます。ミドル層以降の転職では、入社後の評価の速さが処遇に関わってきます*3。
  • 会議体と関係者、どちらも見えている状態に早く近づけるかどうかが、立ち上がりの速さを左右します。

PMOとしての立ち上がりは、本人の経験だけで決まるわけではありません。会議体と関係者をどの順で把握するかを意識することが、次の一歩になります。

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出典・参考情報

*1 厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)
*2 IPA(情報処理推進機構)「DX動向2026」(2026年公表)
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)

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