生成AIについてどう思うか面接で聞かれたら?答え方と例文

面接で生成AIについてどう思うかと聞かれたら、使った場面と、使うときに守っている注意点を1つずつ答えます。使っている人も、あまり使っていない人も、業務で禁止されている人も、同じ組み立てで答えられます。例文は、この3通りに分けて載せています。
日本企業のうち、何らかの業務に生成AIを使っているのは86.4%です*1。この数字は、生成AIの活用方針を聞く設問で「わからない」と答えた企業を除いた割合です*1。注意点は、AI事業者ガイドラインが利用者に求める事項から選びます*2。
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この記事のポイント
- 答えは、使った場面と注意点を1つずつ言う組み立てです。使っていない人は、使った場面の代わりに、個人で試したことと、使い始めたときの注意点を答えます。
- 注意点は、機密情報と個人情報を入力しない、出力を読み直す、著作権、規約の4つから選べます*2*3*4。自分が実際に守っているものを、1つか2つ選びます。
- 業務で禁止されている人は、禁止されている事実を先に伝え、個人で試した範囲があれば加えます。使った経験が少ない人も、この例文の組み立てで答えられます。
監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
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1. 答えは使った場面と注意点を1つずつ言う型
基本の型は、使った場面と注意点を1つずつ答えることです。使った場面には、コードの下書きやエラーの調べ物など、自分が実際に頼んだ作業を1つ挙げます。注意点には、機密情報を入力しないなど、自分が守っている行動を1つ挙げます*2。使っていない場合の答えは、試した範囲と、使うなら守る注意点の2つです。
日本企業で生成AIの使い道として最も多いのは、議事録・メール作成の補助で、約7割の企業が挙げています*1。使った場面は、珍しい使い方でなくてかまいません。実際に頼んだ作業を「コードの下書き」のような作業名で1つ挙げれば伝わります。
どう思うかという質問に、賛成か反対かの1語だけで答える必要はありません。使った場面だけを話すと便利さの話で終わり、注意点だけを話すと使った経験が伝わりません。両方を言う答えなら、賛成と反対のどちらに寄っていても成り立ちます。
2. 答えの組み立ては使い方と業務のルールで4つに分かれる

使っているかどうかと、業務で使える職場かどうかの2つで分けると、答えの最初に言うことが4つに分かれます。
使った経験の有無と、職場の規則は、別の話です。業務で使えない人でも、個人で試した人はいます。逆に、業務で使える職場にいても、自分は試していない人もいます。
試していない人と禁止されている人は、使った場面の代わりに、試した内容か職場の事情を最初に言います。使っている人は、実際に頼んだ作業から話し始めます。どちらも、注意点を1つ添える点は同じです。
3. 答えに入れる注意点は4つから選べる
表の4つは、AI事業者ガイドラインが事業でAIを使う事業者に求める事項と、著作権・個人情報の資料から選びました*2*3*4。ガイドラインは、令和8年3月31日に総務省と経済産業省が公表した第1.2版です*2。
答えに入れる注意点4つと、一言で言うときの文例
| 注意点 | 根拠 | 答えに入れる一言 |
|---|---|---|
| 機密情報と個人情報を入力しない | AI事業者ガイドライン*2、個人情報保護委員会の注意喚起*4 | 「社内の情報や個人を特定できる情報は入力しません」 |
| 出力の精度とリスクを理解する | AI事業者ガイドライン*2 | 「出てきた内容は、自分で読み直してから使います」 |
| 著作権を侵害しない | AIと著作権に関する考え方*3 | 「既存の作品に似ていないかを見てから使います」 |
| 規約と想定された範囲で使う | AI事業者ガイドライン*2 | 「サービスの規約と会社の決まりの範囲で使っています」 |
個人情報保護委員会は、個人情報を事業で扱う事業者向けの注意喚起(令和5年6月2日)を出しています*4。本人の同意なく個人データを入力し、その個人データが回答を返す以外の目的で扱われると、個人情報保護法に違反する可能性があります*4。個人データとは、氏名や連絡先など個人情報のうち、検索できるようにまとめられたものです。入力する場合は、サービスを提供する事業者がその個人データを機械学習に使わないかを、事前に確認するよう求めています*4。面接では、機密情報と個人データを「入力しません」と言い切るだけで、この注意点を答えに入れられます。
生成AIの出力でも、既存の著作物との類似性(似ていること)と依拠性(既存の著作物をもとにしたこと)が両方認められれば、著作権侵害になりえます*3。利用者が既存の著作物を知っていて、その創作的な表現を持つものを生成させた場合は、依拠性が認められ、利用者の侵害が成立すると考えられています*3。この資料自体に法的な拘束力はありません*3。面接で著作権を挙げるときは、既存の作品を指定して似せるような頼み方をしない、と自分の行動で話します。
企業が懸念するリスクは、社内情報の漏洩、出力の精度、著作権等の権利侵害の順に高い割合で挙がっています*5。表の上から3つは、この順位と同じ並びです。4つ目の規約は、使うサービスごとに内容が違うので、使っているサービスの規約を読んだうえで答えます。
4. 使っている人とあまり使っていない人の例文
使っている人は、1文目で使っていることを伝え、2文目で使った場面を挙げ、残りの文で注意点を述べます。下の例文は、コードの下書きと調べ物に使っている人の答えです。深く聞かれても話せる作業を選びます。
「はい、業務の中で使っています。主な使い道は、コードの下書きと、エラーメッセージの意味の調べ物です。出てきたコードはそのまま取り入れず、動かして挙動を見てから使っています。社内の設計情報や顧客のデータは入力しません。出力には誤りが含まれる場合があるので、最後の判断は自分で行います。」
この例文は、使った場面にコードの下書きと調べ物を挙げ、注意点に出力の読み直しと情報を入力しないことを挙げています。注意点は4つすべてを言う必要はなく、自分が実際に守っているものを1つか2つ選べば十分です。質問が続いたときに、守った具体的な場面を話せる注意点を選びます。
あまり使っていない人は、使っていないことを先に伝えます。そのうえで、個人で試した内容と、使うことになった場合の注意点を続けると、事実だけで答えが組み立てられます。使っているように話す必要はなく、使っていない事実が最初の文です。
「業務ではまだ使っていません。個人では、技術記事の要約と、正規表現の書き方の調べ物で何度か試しました。出力が誤っていることがあったので、結果は公式ドキュメントで読み直しています。使うことになった場合は、会社の規約と入力してよい情報の範囲を先に聞いて、その範囲で使います。」
試した回数は少なくてもかまいません。実際に試した内容を言うので、続けて聞かれても答えがぶれません。試した内容は、日付や回数まで覚えておく必要はなく、何に使ったかが言えれば足ります。
例文は、自分の作業名と注意点に置き換えて紙に書き、声に出して読むと、1文が長い箇所が分かります。長い文は、主語が2つ入っていることが多いので、2文に切るのが第一です。声に出して読む練習は、1人でもできます。
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5. 業務で禁止されている人の例文と避けたい答え

業務で生成AIを使えない人は、使えない事実を先に伝えます。禁止の理由が社外に出せない内容のときは、理由まで話さなくてかまいません。利用者がサービス提供者の規約を守ることも、ガイドラインの項目に入っています*2。決まりを守って働いている事実も、答えに入れられます。
「現在の職場では、情報管理の規則で業務での生成AIの利用が禁止されているため、業務では使えません。個人では、公開されている技術資料の要約に使ったことがあります。業務に関わる情報は、個人の環境にも入力しません。使える職場に移った場合は、規約と入力の決まりを先に聞き、出力は読み直してから使います。」
この例文は、禁止されている事実、個人で試した範囲、入力しない情報、使える職場に移ったときの行動の4つで組み立てています。個人で試した範囲が無い人は、2文目を省いて、残りの3つで答えられます。例文の最後の文は、禁止されていない職場で自分がどう使うかを言う文です。
避けたい答えは3つあります。1つ目は、便利さだけを話して注意点に触れない答えです。2つ目は、危ないからと使わない理由だけを話して、試した範囲に触れない答えです。3つ目は、前の職場の顧客名や設計内容を例に出す答えで、これは機密情報を入力しないという注意点と食い違います。
答えたあとに、応募先での生成AIの使い方を聞きたい場合は、逆質問で聞けます。聞く内容は、業務で使ってよい生成AIサービスの範囲と、入力してよい情報の決まりの2つです。この2つが分かれば、入社後に自分が使えるかどうかが分かります。
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6. よくある質問
Q1. 生成AIを使ったことがないときはそのまま答えてよいですか
A. 使ったことがないと先に言ってかまいません。そのうえで、使うなら守る注意点を、規約の遵守や入力する情報の制限から1つ挙げます*2。少しでも試したことがあれば、試した内容を加えます。
Q2. 賛成か反対かをはっきり言う必要はありますか
A. 1語で言い切る必要はありません。賛成に寄る場合も、反対に寄る場合も、使った場面と注意点を添えれば、答えとして成り立ちます。
Q3. 業務で禁止されている理由は話してよいですか
A. 知っている範囲で話します。非公開の内容なら、禁止されている事実だけでかまいません。理由を知らない場合は、知らないと答えて、個人で試した範囲を続けます。
Q4. 出力が間違っていたときの話はしてもよいですか
A. してかまいません。出力に誤りがあった経験は、出力の精度とリスクを理解して使っている根拠として話せます*2。誤りに気づいた方法と、直した方法の2つを添えます。
Q5. 使っているサービスの名前は聞かれたら答えますか
A. 実際に使っているサービスの名前を答えます。そのサービスの規約の範囲で使うことは、ガイドラインの項目の1つです*2。規約を読んだことがなければ、面接の前に読んでおきます。
7. まとめ:生成AIの質問には使った場面と注意点で答える
この記事のまとめ
- 生成AIについてどう思うかには、使った場面と注意点を1つずつ答える
- 使っている人は実際に頼んだ作業を、あまり使っていない人は試した範囲を、業務で禁止されている人は禁止の事実を先に伝える
- 注意点は、機密情報と個人情報を入力しない、出力を読み直す、著作権、規約の4つから選べる*2*3*4
- 避けたい答えは、便利さだけを話す答え、使わない理由だけを話す答え、前の職場の情報を例に出す答え
答えは、自分の状況に近い例文を1つ選び、作業名と注意点を自分の言葉に置き換えて作ります。声に出して読み、1文が長い箇所を切ってから、面接に臨んでください。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 令和8年版 情報通信白書 生成AIの業務利用状況(総務省)
*2 AI事業者ガイドライン(第1.2版)本編(総務省・経済産業省)
*3 AIと著作権に関する考え方について(文化審議会著作権分科会法制度小委員会)
*4 生成AIサービスの利用に関する注意喚起等(個人情報保護委員会)
*5 令和8年版 情報通信白書 懸念されるリスク(総務省)
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