CSSの経験は転職でどう評価される?作る画面と直す画面

求人票に「CSS」とだけ書かれていても、新しく画面を作る仕事なのか、すでに公開されている画面の崩れを直す仕事なのかまでは分かりません。同じ一語でも、会社によって指している作業の中身はかなり違います。この違いを見分けられるかどうかで、選考で話す経験の伝え方も、入社後に受け持つ仕事も変わります。実務経験の年数が長くても、作る画面と直す画面のどちらの経験が中心だったかによって、評価される点は変わってきます。
情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍です*1。求人の数自体は多い分野だからこそ、CSSの経験がどちらの仕事で積まれたものかを整理して伝えられるかどうかが、選考での評価を分けます。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 求人票の「CSS」という記載は、新しく画面を作る仕事にも、既に公開されている画面の崩れを直す仕事にも使われます。作る画面と直す画面のどちらが中心かで、必要になる経験は変わります。
- 情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍です*1。求人の選択肢が多い分野だからこそ、CSSの経験をどちらの仕事で積んだかを伝えられるかが判断材料になります。
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%です*2。業種別で最も高い水準にあり、画面を作る仕事でも直す仕事でもリモートワーク対応の求人を探しやすい状況にあります。
1. CSSの評価は経験した仕事で変わる
CSSの経験は、新しく画面を作る仕事で積んだものか、既にある画面の崩れを直す仕事で積んだものかによって、転職での評価のされ方が変わります。情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍で*1、求人そのものは選びやすい状況にあります。同じ「CSS経験3年」でも、ゼロから画面を組み立てた経験と、公開後の画面の不具合を直してきた経験とでは、企業が知りたいことが違います。作る画面の経験を積んできた人は新規開発の求人で、直す画面の経験を積んできた人は保守・運用の求人で、それぞれ強みとして伝えやすくなります。
求人票に書かれた「CSS」という一語は、公開前の新しい画面をゼロから組み立てる仕事にも、公開済みの画面で発生した表示崩れを直す仕事にも当てはまります。どちらも同じ技術名で募集がかかるため、求人票の記載だけでは仕事の中身が分かりません。
新しく画面を作る仕事では、デザインを画面に落とし込む作業が中心になります。決められたデザインどおりに配置や余白を整えて、ゼロから画面を組み立てていきます。
既にある画面を直す仕事では、公開後に見つかった表示のズレや、特定の環境だけで起きる崩れの原因を探して直す作業が中心になります。デザインが先に決まっていない分、原因を特定する力が求められます。
どちらの経験を積んできたかで、選考で伝える強みの中身が変わります。作る画面の経験が中心なら新規開発の求人、直す画面の経験が中心なら保守・運用の求人で、経験を具体的に伝えやすくなります。
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2. 在宅勤務を選びやすい業種の実情
画面を作る仕事にも直す仕事にも共通して、どの業種がリモートワーク対応の求人を出しやすいかは確認しておきたい点です。
パーソル総合研究所の調査では、情報通信業のテレワーク実施率は56.3%で、業種別で最も高い水準でした*2。CSSを書く仕事の多くはこの業種に含まれるため、在宅勤務を前提にした求人を探しやすい状況にあります。
この数字は業種全体の実施率であり、新しく画面を作る仕事か、既にある画面を直す仕事かで差があるわけではありません。作る画面と直す画面のどちらであっても、リモートワーク対応の求人を探す土台としては変わりません。
求人票にリモートワーク対応と書かれていても、実際に在宅で完結するかどうかは会社ごとに違います。出社が必要な頻度は、面談で確認しておく必要があります。
3. CSSの仕事は作る画面と直す画面がある
求人票にある「CSS」という記載は、大きく分けて2つの仕事を指します。1つは、まだ世の中に出ていない新しい画面を、ゼロから組み立てる仕事です。もう1つは、すでに公開されている画面で起きた不具合や見た目のズレを直す仕事です。
新しく画面を作る仕事では、決められたデザインどおりに、余白や配置、色の見た目を組み立てていく作業が中心になります。デザインを画面上で正確に再現できるかどうかが、そのまま評価に直結します。
既にある画面を直す仕事では、まず何が原因で崩れているのかを調べるところから始まります。特定のブラウザや画面サイズでだけ起きる崩れもあり、デザインが先に決まっていない分、原因を切り分ける力が求められます。
作る画面の経験は、デザインをどれだけ正確に画面に再現できたかで評価されやすくなります。直す画面の経験は、原因を見つけるまでの速さと、直したあとに他の画面へ影響を与えないかまで確認する丁寧さで評価されやすくなります。
同じCSSの経験でも、作ってきた画面が多いか、直してきた画面が多いかで、次にどちらの仕事を中心に担当することになるかが変わります。求人票に「新規構築」「保守」のどちらの言葉が使われているかを確認すると、仕事の中心が見えてきます。
4. 作る画面と直す画面を数字で比べる
求人票の記載だけでは分からない違いを、具体的な項目で比べます。
【表1】新しく作る画面の求人と既にある画面を直す求人の違い
| 確認すること | 新しく作る画面の求人 | 既にある画面を直す求人 |
|---|---|---|
| 仕事の始まり方 | デザインを画面に落とし込むところから始まります | 表示崩れや不具合の原因を探すところから始まります |
| 求人票の言葉 | 「新規構築」「新規開発」と書かれやすくなります | 「保守」「運用」「改善」と書かれやすくなります |
| 評価されやすい力 | デザインを正確に再現する力です | 原因を見つけて安全に直す力です |
表のとおり、作る画面の求人と直す画面の求人とでは、仕事の始まり方も評価される力も異なります。求人票の言葉の違いを手がかりにすると、応募前に見当をつけやすくなります。どちらか一方の経験しかない場合でも、経歴書ではその経験がどちらの性質のものかを明確にしておくと、選考で意図が伝わりやすくなります。
実務経験を伝えるときの目安として、25〜29歳の一般労働者の賃金は279.4千円です*3。作る画面・直す画面のどちらの経験を積んできたかを具体的に説明できると、この水準に見合う評価を得やすくなります。
5. 経験年数で担当する画面が変わる
CSSの経験年数が同じでも、担当する画面の中心は時期によって変わります。
実務年数が浅いうちは、既に公開されている画面の崩れを直す仕事を担当する場面が多くなります。原因を調べながら直す経験を積む時期にあたります。
経験を重ねるにつれて、新しく画面を作る仕事の割合が増えていきます。実務の年数だけでなく、どちらの仕事を担当してきたかを合わせて伝えると、選考での説明に厚みが出ます。
この移り変わりは目安であり、会社の体制によっては経験年数に関わらず、直す画面の仕事を中心に担当し続ける場合もあります。求人票や面談で、実際に担当する仕事の中心を確認しておく必要があります。
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6. 求人票で作る画面と直す画面を見分ける
求人票の記載から、作る画面の求人か直す画面の求人かを見分けるために確認したい点を整理します。
求人票で確認したいこと
- 募集の背景:新規開発なのか、保守・運用なのかが、募集の背景として書かれているかを確認します。
- 業務内容の動詞:「構築する」「作成する」と「修正する」「改善する」のどちらが多く使われているかを確認します。
- デザインの有無:デザインカンプやワイヤーフレームが用意されているかどうかで、作る画面の仕事か直す画面の仕事かの見当がつきます。
- 対応するブラウザ:対応するブラウザの種類が細かく指定されている求人は、既存の画面を直す仕事を含んでいる場合があります。
求人票に「CSS」とだけ書かれていても、この4つを確認することで、作る画面の仕事か直す画面の仕事かの見当がつきやすくなります。
同じ会社の求人でも、部署やチームによって「作る画面」と「直す画面」のどちらを中心に担当するかが分かれている場合があります。求人票に書かれたチーム名や体制も、あわせて確認しておくと判断材料が増えます。
求人票だけで判断がつかないときは、面談で担当する仕事の割合を具体的に聞く場面があります。これまでの経験をどちらの仕事で積んできたかを整理してから面談に臨むと、質問にも答えやすくなります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. CSSの経験は作る画面と直す画面のどちらが転職で評価されますか
A. どちらか一方が高く評価されるわけではありません。応募する求人が新規開発を求めているか、保守・運用を求めているかによって、評価されやすい経験の中心が変わります。
Q2. 実務経験は何年あれば新しく画面を作る仕事に応募できますか
A. 目安は実務3年です。ゼロから画面を組み立てた経験があれば、3年に満たなくても評価される場合があります。
Q3. 直す画面の経験しかない場合作る画面の求人には応募できませんか
A. 応募自体はできます。ただし、デザインを画面に落とし込んだ経験が少ない場合は、選考で不安に思われることがあります。小規模でも画面を組み立てた経験があれば、具体的に伝えることが大切です。
Q4. 求人票に「CSS」としか書かれていない場合どう判断すればよいですか
A. 業務内容欄の動詞や、募集の背景の記載を確認します。判断がつかない場合は、面談で担当する仕事の割合を直接聞く方法もあります。
Q5. 在宅勤務を希望する場合作る画面と直す画面のどちらが有利ですか
A. 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%で、業種別で最も高い水準です*2。作る画面か直す画面かにかかわらず、この業種であればリモートワーク対応の求人を探しやすい状況にあります。
8. まとめ:作る画面と直す画面の経験を伝える
この記事のまとめ
- 求人票の技術名だけでは、新しく画面を作る仕事か、既にある画面の崩れを直す仕事かは決まりません。どちらの経験が中心かで、転職での伝え方が変わります。
- 情報処理・通信技術者の有効求人倍率は1.65倍です*1。求人の選択肢が多い分野だからこそ、経験の中身を具体的に伝えることが評価につながります。
- 情報通信業のテレワーク実施率は56.3%で、業種別で最も高い水準です*2。作る画面と直す画面のどちらであっても、リモートワーク対応の求人を探す土台は変わりません。
- 25〜29歳の一般労働者の賃金は279.4千円です*3。作る画面・直す画面のどちらの経験を積んできたかを具体的に説明できると、この水準に見合う評価を得やすくなります。
- 経験年数が浅いうちは直す画面の仕事から始まり、経験を重ねるにつれて作る画面の仕事の割合が増える傾向があります。
求人票の「CSS」という一語だけで応募先を絞らず、作る画面と直す画面のどちらの経験が中心だったかを整理してから、次の一歩を踏み出しましょう。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省「一般職業紹介状況(令和7年12月分)」(2026年公表)
*2 パーソル総合研究所「第十回テレワークに関する調査」(2025年公表)
*3 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)
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