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在宅勤務の冷房費は誰が払う?夏の手当の実態

夏の電気代が気になる在宅の求人で見ておきたい2点のイメージ写真

在宅勤務が続く夏は、部屋の温度を保つために冷房を使う時間が増えます。かかる費用そのものより気になるのは、その増えた分を会社と自分のどちらが持つのかという点です。手当が定額で決まっているのか、実費を申請して精算する仕組みなのか。この違いを入社前に確かめておかないと、暑い月の手取りが想定と変わってしまいます。

雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%です*1。在宅勤務が珍しい働き方ではなくなったからこそ、夏に費用の負担をどちらが持つかという条件は、入社前に確認しておく価値があります。

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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

数字で見る、在宅勤務とコストの位置 この記事の要約 雇用型就業者のテレワーク実施率 *1 15.6% 在宅勤務を含む全体像 2024年調査(2025年公表) 自宅での費用は誰にも生じ得る 60〜64歳の一般労働者の賃金 *2 329.3千円 月額・全国計 2025年調査(2026年公表) 手当の重みを測る基準になる 転職で賃金が増えた割合 *3 40.5% 転職入職者のうち 令和6年(2025年公表) 手当の形までは示さない テレワークの実施率・賃金水準・転職での増加率。3つの数字は、手当の決め方までは語りません *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

この記事のポイント

  • 国土交通省の調査では、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。夏に限らず在宅勤務は珍しい働き方ではなく、冷房費の負担をどちらが持つかは、多くの人に関わる条件です。
  • 厚生労働省の調査では、60〜64歳の一般労働者の賃金は月329.3千円でした*2。手当の額そのものが小さくても、夏に使用量が増える時期の負担まで考えると、決め方の違いが暮らしに与える重みは無視できません。
  • 転職入職者のうち賃金が『増加』した割合は40.5%でした*3。年収全体が上がっても、夏の在宅勤務にかかる手当が定額か実費かまでは、この数字からは分かりません。

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1. 夏の在宅勤務は、冷房費を誰が持つかで手取りが変わります。

在宅勤務中の冷房費が増えたとき、その増えた分を会社が定額の手当で吸収するか、実費を申請して精算するかで、暑い月の実質的な手取りは変わります。国土交通省の調査では、雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。在宅勤務が一部の人だけの働き方ではなくなった以上、自宅で増える費用を誰が持つのかという条件は、多くの人に関わる話になっています。金額そのものよりも、その金額がどう決まっているかを確かめておくことが、夏の暮らしを見通すための出発点になります。

夏の在宅勤務では、日中の在室時間が長くなるほど、冷房を使う時間も長くなります。増えた費用を会社がどこまで持つかは、求人票だけでは分からないことが多く、入社してから初めて仕組みを知る場合があります。

手当が定額で決まっている場合、冷房を多く使う月も少ない月も、受け取る金額は変わりません。使用量が増える夏は、その差額を自分で負担する形になります。

手当が実費精算の場合、金額は使用量に応じて動きますが、その分だけ証明の提出や申請の手続きが必要になります。夏に負担が増えるのは金額ではなく、確認と申請にかける時間です。

オフィスに出社する働き方であれば、冷房は会社の設備として使われ、個人の使用量が受け取る金額に影響することは基本的にありません。在宅勤務に切り替わった時点で、初めてこの負担の所在という論点が生まれます。

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2. 手当の形と確認の有無で、結果の位置が分かれます。

手当が定額か実費か、そして入社前に確認したかどうかで、結果がどう変わるかを2軸で整理します。

手当の形と確認の有無の位置 想定した自己負担 定額と分かっていれば、使用量が増える時期に増えた 分を自分で持つことを前提に、暮らしの計画を立てら れます。 申請の手順を先取り 実費精算と分かっていれば、証明の提出が必要になる ことを前提に、申請の手順を早めに確認できます。 想定外の自己負担 定額とだけ聞いて入社すると、使用量が増える時期に 増えた分を自分で持つことに、入社後まで気づきませ ん。 想定外の申請作業 実費精算とだけ聞いて入社すると、証明の準備に想定 より時間がかかることに、入社後まで気づきません。 定額の手当 実費精算 手当の形も確認の有無も、入社前に分かることです

この整理で分かるのは、夏のように使用量が増える時期に、負担の種類が「金額」か「手間」かのどちらかに分かれるという点です。定額の手当は金額の負担、実費精算は申請という手間の負担につながります。

どちらが良いか悪いかではなく、どちらの形かを入社前に確認しているかどうかが、想定と実際のずれを防ぎます。求人票に手当の名称だけが書かれている場合、定額か実費かまでは分からないことがあります。

面談で確認する項目としては、支給額が固定か、上限があるか、証明として何を提出するかの3点が挙げられます。3点のどれかが不明なまま入社すると、夏になって初めて想定外の負担に気づくことになります。

面談で「手当はありますか」とだけ尋ねると、「あります」という答えだけで終わることがあります。定額か実費か、上限はいくらかまで踏み込んで尋ねることで、初めて4つの位置のどこに当たるかが分かります。

定額か実費かを面談で聞いても、上限額や証明の提出物まで踏み込んで確認しないと、この図の4象限のどこに位置するかは正確には分かりません。

3. 賃金の水準から、手当の重みを測ります。

厚生労働省の調査では、60〜64歳の一般労働者の賃金は月329.3千円でした*2。手当そのものの金額は数千円程度にとどまることが多く、この賃金水準と比べれば決して大きな額ではありません。

それでも、手当が定額か実費かという条件は、月々の手取りの安定性に関わります。定額であれば毎月の受取額は一定ですが、夏のように使用量が増える時期は自己負担が増えます。実費であれば受取額は変動しますが、申請という別の負担が発生します。

329.3千円という賃金水準そのものは、手当の設計を直接示すものではありません*2。ここで確認したいのは、手当という比較的小さな金額の決め方が、暮らしの安定にどう関わるかという構造です。

支払の期日や申請の締切が動かない仕組みは、手当の申請にも共通します。決まった期日に決まった手続きを求められる点は、他の社内手続きとも重なります。

賃金の水準を基準に考えると、手当という項目は年収の中でごく小さな割合にとどまります。それでも、定額か実費かという条件は、月ごとの受取額が一定か変動するかを左右し、暮らしの見通しの立てやすさに関わります。

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4. 3つの数字を、表にまとめます。

夏の在宅勤務にまつわる手当の考え方を支える3つの数字を、出典と合わせて表で確認します。

【表1】在宅勤務と賃金にかかわる3つの数字

指標数値出典・備考
雇用型就業者のテレワーク実施率15.6%国土交通省(2024年調査・2025年公表)*1
60〜64歳の一般労働者の賃金329.3千円厚生労働省(2025年調査・2026年公表)*2
転職入職者の賃金『増加』割合40.5%厚生労働省(令和6年・2025年公表)*3

3つの数字はそれぞれ別の調査によるものであり、直接の因果関係を示すものではありません。テレワークの実施率、特定の年齢層の賃金水準、転職での賃金増加割合は、それぞれ独立した事実です。

共通しているのは、いずれの数字も手当が定額か実費かという条件までは示していない点です。手当の形は、求人票や面談で個別に確認する必要があります。

表の3つの数字は、夏の在宅勤務における手当の設計を直接示すものではありません。あくまで、話の前提となる規模感を確認するための数字として並べています。

5. 転職で賃金が増える一方、手当の形は別に確かめます。

転職によって賃金がどう変わったかを示す数字を確認します。

転職入職者の賃金『増加』割合 40.5% 転職入職者のうち賃金が『増加』した割合 厚生労働省 雇用動向調査(令和6年) この数字は年収全体の変化を示すもので、在宅勤務の手当の形までは示しませ 手当が定額か実費かは、この調査とは別に確認する事柄です 賃金が増えても、手当の設計は別の確認事項です *数値の出典は記事末尾「出典・参考情報」参照

厚生労働省の雇用動向調査では、転職入職者のうち賃金が『増加』した割合は40.5%でした*3。転職によって年収の水準が上がる人は少なくありません。

ただし、この数字が示すのは年収全体の変化であり、在宅勤務にかかる手当が定額か実費かという条件までは示していません。年収が上がった転職であっても、手当の形が確認されていないまま入社する場合はあります。

年収の水準と、手当の決め方は別の軸で確認する必要があります。片方が良い条件でも、もう片方まで良いとは限りません。

年収が上がった転職であっても、在宅勤務の手当が用意されていない求人や、手当はあっても仕組みが実費精算のみという求人もあります。増加した割合という数字の中に、こうした違いは表れません。

6. 入社前に確認する項目を整理します。

手当の形を確かめずに入社すると、暑い月になって初めて条件を知ることになります。入社前に確認しておきたい項目を整理します。

在宅勤務の手当を確認する項目

  • 支給の形:手当が定額か、実費精算かを求人票または面談で確認します。
  • 上限の有無:定額の場合、上限額と、上限を超えた分の扱いを確認します。
  • 証明の方法:実費精算の場合、何を提出すれば申請が認められるかを確認します。
  • 申請の期日:支払の期日や申請の締切が固定されているかを確認します。

求人票に「在宅勤務手当あり」とだけ書かれている場合、定額か実費かまでは分からないことがあります。面談で具体的な仕組みを確認しておくと、入社後の想定外を減らせます。

定額の手当を選ぶ場合は、使用量が増える時期に増えた分を自分で持つことを前提に、暮らしの計画を立てておく必要があります。

実費精算を選ぶ場合は、証明として何を提出するか、申請の期日がいつかを事前に把握しておくと、手続きにかかる時間を見積もりやすくなります。

4つの確認点は、どれも入社前に聞いておける事柄です。聞かずに入社すると、暑い月になって初めて条件を知ることになります。

4つの確認点は、面談の早い段階で聞いても不自然ではありません。手当の仕組みは求人の条件の一部であり、選考が進んだ後より、早い段階で確認しておくほうが調整しやすくなります。

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7. よくある質問(Q&A)

Q1. 在宅勤務の手当は、定額と実費のどちらが一般的か。

A. 求人ごとに異なります。定額で毎月一定額を支給する形と、使用量に応じた実費を精算する形の両方があり、統一された基準はありません。求人票や面談で個別に確認する必要があります。

Q2. 手当が定額の場合、上限を超えた分は請求できるか。

A. 制度によって異なります。上限を超えた分を追加で申請できる仕組みもあれば、上限額のみで固定されている仕組みもあるため、入社前に確認しておく事柄です。

Q3. 実費精算の場合、何を提出すれば申請が認められるか。

A. 求人ごとに異なります。使用量の明細や在宅勤務の実績記録を求める場合があり、提出物は面談や入社時の説明で確認する必要があります。

Q4. 手当の形は、面接でそのまま質問してよいか。

A. 質問して問題ありません。支給の形や上限、証明の方法は、入社後の生活に直接関わる条件であり、確認しておくべき事柄です。

Q5. 手当の額そのものを比較して、求人を選ぶべきか。

A. 額だけを比較すると、定額か実費かという条件を見落とします。同じ金額であっても、上限の有無や証明の手間によって、実際の負担は変わります。

Q6. 手当の条件は、入社後に変更されることはあるか。

A. 制度の見直しにより変更される場合があります。変更のタイミングや周知の方法についても、入社前に確認しておくと判断の材料になります。

8. まとめ:夏の手取りは、手当の決め方で決まります。

この記事の要点

  • 在宅勤務中に増える冷房費を会社と自分のどちらが持つかは、手当が定額か実費かで変わります。
  • 雇用型就業者のテレワーク実施率は15.6%でした*1。在宅勤務は一部の人だけの働き方ではなくなっています。
  • 60〜64歳の一般労働者の賃金は月329.3千円でした*2。手当の額そのものは小さくても、決め方の違いは暮らしの安定に関わります。
  • 転職入職者のうち賃金が『増加』した割合は40.5%でした*3。年収が上がっても、手当が定額か実費かまでは別に確認する必要があります。

手当の額そのものよりも、その額がどう決まっているかを確かめることが、夏の手取りを見通す土台になります。支給の形、上限の有無、証明の方法を、入社前に確認しておきましょう。求人票だけで判断せず、面談で仕組みを直接尋ねる姿勢が、暑い月の想定外を減らします。

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※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。

出典・参考情報

*1 国土交通省「テレワーク人口実態調査」(2025年公表)
*2 厚生労働省「令和7(2025)年賃金構造基本統計調査の概況」(2026年3月公表)
*3 厚生労働省「令和6年雇用動向調査結果の概況」(2025年公表)

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