専門職として進む道|制度としてあるかを見る

エンジニアとして専門職を続けたいと考えたとき、気になるのは「専門職として進む道が制度としてあるか」です。ただ、制度として名前があることと、実際にその道を歩んでいる人が社内にいることは別の話であり、求人票の言葉だけでは判断がつきません。求人票と面接で、どちらも確かめる手順を整理します。
専門職として進む道があるかどうかを決めるのは、求人票に書かれた言葉ではなく、制度としてあるかと、実際にその道を歩んでいる人がいるかどうかの両方です。
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この記事のポイント
- 専門職として進む道は、制度としてあるかと、実際に人がいるかの両方で確かめます
- 求人票の言葉づかいから、専門職コースの位置づけを読み取れます。面接で裏を取る観点を整理します
- 転職で賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらない人は28.4%です*1。分布として参照します
1. 専門職として進む道は、制度の有無と実在する人の両方で見えてきます
専門職として進む道があるかどうかは、求人票や社内制度に名前があるかだけでは分かりません。名前のある制度と、実際にその道を歩んでいる人が社内にいるかどうかは別の話であり、両方を確かめてはじめて実態が見えてきます。
エンジニアとして働き続けるなかで、管理職ではなく専門職として進む道を選びたいと考える場面があります。そのとき気になるのが、専門職として進む道が会社の制度として用意されているかどうかです。
制度として名前があることと、その道を実際に歩んでいる人が社内にいることは、別の話です。制度はあっても運用された実績が浅い会社もあれば、制度という名前はなくても運用で専門職としての道を用意している会社もあります。
求人票に「専門職コースあり」「スペシャリスト採用」といった言葉が書かれていても、それだけでは制度が実際に使われているかどうかまでは分かりません。判断の材料は、求人票の外側にもあります。
以下では、求人票に出てくる言葉の読み取り方から、面接で確かめておきたい聞き方まで、専門職として進む道の有無を確かめる手順に絞って整理します。
2. 求人票を読むところから運用を見るところまで、4段でたどります
専門職として進む道の有無を確かめる手順は、求人票を読む段階から始まります。求人票には、専門職コースを示す言葉が書かれている場合と、書かれていない場合があります。
求人票に言葉があった場合も、なかった場合も、次に確かめるのは面接です。面接では、制度の有無だけでなく、実際にその制度が使われているかどうかまで尋ねられます。
内定を受けたあとは、就業規則や制度の詳細を人事に確認できる段階に入ります。求人票や面接で聞いた内容と、実際の制度がずれていないかを確かめる機会になります。
入社したあとは、配属先の上長に、専門職として進む道が実際にどう運用されているかを確かめます。制度としてある内容と、日々の業務の割り振りが一致しているかを見る段階です。
4段のうち、面接で聞くところを省いてしまうと、求人票に書かれた言葉の意味を確かめないまま入社することになります。制度の有無は分かっても、実在する人がいるかまでは分かりません。
3. 求人票の言葉から、専門職コースの位置づけを読み取ります
専門職コースの有無は、求人票に出てくる言葉からある程度読み取れます。
下の表は、よく使われる言い回しと、そこから読み取れること、面接で確かめておきたいことをまとめたものです。
言葉・読み取れること・面接で確かめること
| 求人票に出る言葉 | 読み取れること | 面接で確かめること |
|---|---|---|
| 専門職コースあり | 会社が専門職の道を制度として案内している | 制度ができた時期と、対象になった人数 |
| スペシャリスト採用 | 採用の時点から専門職としての配属を想定している | 配属後に評価や業務の範囲がどう決まるか |
| テックリード候補 | 技術面のリードを担う役割を想定している | リードの役割と、管理業務との境目がどこにあるか |
| マネジメントとは別のキャリアパス | 管理職以外の道が制度として案内されている | その道を選んで実際に働いている人がいるかどうか |
表の4つの言い回しは、専門職として進む道を示すときによく使われる言葉です。同じ言葉でも、会社によって制度の整い方は違います。
「専門職コースあり」という言葉は、会社が専門職の道を制度として案内していることを示します。面接では、制度ができた時期と、これまでに対象になった人数を確かめると、運用の実態に近づけます。
「スペシャリスト採用」は、採用の時点から専門職としての配属を想定した言い回しです。配属後の評価や業務の範囲がどう決まるかを、あわせて確かめておきたい点です。
「テックリード候補」は、技術面のリードを担う役割を想定した言い回しです。リードの役割と管理業務との境目がどこにあるかは、会社によって扱いが分かれます。
「マネジメントとは別のキャリアパス」といった案内がある場合は、管理職以外の道が制度として用意されていることを示します。ただし、その道を選んで実際に働いている人がいるかどうかは、この言葉だけでは分かりません。
求人票の言葉は、制度の入り口を示すものであって、運用の実態までは保証しません。次の項目では、制度があっても運用されていない場合について整理します。
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4. 制度があっても、運用は実在する人がいるかで分かれます
専門職コースが制度として案内されていても、実際にその道を歩んでいる人がいるかどうかは、別に確かめる必要があります。制度の名前があることと、運用されていることは同じではありません。
運用されているかどうかを見分ける手がかりの一つは、実際にその道を選んで働いている人がいるかどうかです。制度ができてから年数が浅い会社では、対象になった人がまだ少ない場合もあります。
面接では、制度の有無だけでなく、実際に専門職として働いている人がどのくらいいるか、直接尋ねることができます。担当している業務の範囲を聞くと、運用の実態に近づけます。
同じ会社のなかでも、部署や配属先によって専門職としての運用に差がある場合があります。全社共通の制度があっても、実際の運用は現場ごとに違うことがあるため、配属が決まったあとは、配属先の情報まで確かめておくと安心です。
手を動かす仕事をどこまで続けられるかは、専門職コースの有無とは別の軸で確かめる部分もあります。制度の名前にかかわらず、日々の業務の範囲を具体的に確認しておくと、入社後の認識のずれを減らせます。
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5. 制度が整っている場合と、これから作る場合を比べます
専門職として進む道は、制度として整っている会社と、まだ制度化されていない会社の両方があります。どちらが自分に合うかは確かめ方が違うだけで、優劣の問題ではありません。
制度が整っている場合は、求人票や面接で制度の名称と対象者の範囲を確認できます。実際にその道を歩んでいる人に、業務の内容を聞ける場合もあります。
制度がまだない場合は、求人票に専門職コースという言葉が出てこないことがあります。この場合は、面接で専門職として働く道があるかどうかを直接尋ねる必要があります。
どちらの場合も、最終的に確かめる相手は同じです。制度としての可否は就業規則と人事に、日々の業務の範囲は配属先の上長に確認する形になります。
6. 面接では、聞き方を変えて制度と実態の両方を尋ねます
専門職として進む道があるかどうかは、面接での聞き方によって得られる情報が変わります。確かめておきたい聞き方を3つに整えます。
面接で確かめる3つの聞き方
- 制度の有無を確かめる聞き方:専門職として進む道が、制度として案内されているかを尋ねます
- 実在する人を確かめる聞き方:実際にその道を選んで働いている人が、社内にいるかを尋ねます
- 運用の窓口を確かめる聞き方:制度の詳しい条件は、誰に確認すればよいかを尋ねます
3つの聞き方は、いずれも「専門職コースはありますか」という聞き方より具体的です。制度の有無だけでなく、実在する人や運用の窓口まで踏み込んで聞くと、入社後の認識のずれを減らせます。
制度の有無を確かめる聞き方は、専門職として進む道が制度として案内されているかを聞く聞き方です。名前のある制度と、名前のない運用の両方がありうるため、案内の有無をまず確かめます。
実在する人を確かめる聞き方は、実際にその道を選んで働いている人が社内にいるかを聞く聞き方です。人がいれば、その人が担当している業務の範囲もあわせて聞けます。
運用の窓口を確かめる聞き方は、制度の詳しい条件を誰に確認すればよいかを聞く聞き方です。就業規則にある内容は人事に、配属後の実際の運用は配属先の上長に確認する流れになります。
聞く相手は選考の段階に応じて変わります。配属が決まる前の面接では人事や採用担当者に制度の有無を尋ね、配属が決まったあとはチームのメンバーや上長に、実際の運用を尋ねると実態に近づけます。
3つの聞き方をすべて、同じ面接で使う必要はありません。選考の段階に応じて聞き方を選ぶと、質問が唐突に響きにくくなります。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 専門職コースがある会社では、管理職にならなくても評価は上がりますか。
A. 評価の運用は会社によって異なるため、断定はできません。評価の基準や仕組みの詳しい条件は就業規則や人事に確認し、実際の運用は配属先の上長に確認する形になります。
Q2. 専門職コースは、求人票に必ず書かれていますか。
A. 必ず書かれているとは言えません。求人票に専門職コースという言葉がなくても、面接で尋ねると、制度としてではなく運用として道が用意されている場合があります。
Q3. 専門職コースがあると書かれていれば、実際にその道を歩んでいる人もいると考えてよいですか。
A. 制度として案内されていることと、実際に人がいることは別に確かめる必要があります。制度ができてから年数が浅い会社では、対象になった人がまだ少ない場合もあります。面接で業務の内容を尋ねると、実態に近づけます。
Q4. 専門職コースの詳しい条件は、どこで確認できますか。
A. 制度としての詳しい条件は就業規則にあり、内容は人事に確認できます。配属後の実際の運用については、配属先の上長に確認する形になります。
8. まとめ:専門職として進む道は、制度と実在の両方で確かめます
この記事の要点
- 専門職として進む道があるかは、制度としてあるかと、実際に人がいるかの両方で確かめます
- 求人票の言葉づかいから、専門職コースの位置づけをある程度読み取れます
- 制度があっても、実際にその道を歩んでいる人がいるかは別に確かめる必要があります
- 面接では、制度の有無・実在する人・運用の窓口を分けて尋ねると、実態に近づけます
- 転職で賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらない人は28.4%です*1。分布として参照します
専門職として進む道があるかどうかは、求人票や制度の名称だけでは決まりません。制度としてあるかと、実際に人がいるかの両方を、求人票と面接で確かめておくと、入社後の認識のずれを減らせます。制度の詳しい条件は就業規則と人事に、配属後の運用は配属先の上長に確認する形になります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
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