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エンジニア転職でGitHubは見られる?応募書類に書くアカウント

夜の自宅の書斎で、ノートパソコンに向かって応募書類を整えるエンジニアの横顔

エンジニアの転職でGitHubのURLを応募書類に書けば、読んだ人はそのアカウントを開けるので、見られる前提で整えておきます。整える対象は、公開しているリポジトリ(コードの保管場所)、プロフィールのREADME、職務経歴書のURL欄の3つです。どれに手を付ける前にも、公開リポジトリの一覧を開き、見られて困るものがないかを見直します。

職務経歴書は実務能力を伝える書類で、別紙に作品集を付けてもかまいません*1。GitHubはその別紙にあたる置き場所として使えるので、書く場合はURLを1つに絞ります。前職の業務のコードは、見せるものから外します。

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この記事のポイント

  • URLを書けば、読んだ人はそのアカウントを開けます。公開リポジトリは誰でも見られるので、書く前に一覧を見直します*4。
  • プロフィールのREADME(自己紹介の文書)は、ユーザー名と同じ名前の公開リポジトリに置くと表示されます*2。置くのは、職種と使える技術、見てほしいリポジトリへの案内です。
  • 前職の業務のコードは、営業秘密(秘密として管理され、事業活動に有用で、公然と知られていない情報)にあたることがあるので公開しません*6。パスワードを載せたコミットを公開したときは、履歴を書き換える前に失効させます*5。

監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

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1. 応募書類にURLを書いたGitHubは見られる前提で整える

職務経歴書にGitHubのURLを書くなら、そのアカウントは読んだ人に開かれる前提で整えます。URLを開いた人は、その時点で公開になっているものをすべて見られる状態です。書く前に、自分の公開リポジトリを一覧で開いて見直します。書くURLはプロフィールのページ1つに絞ります。

午後の会議室で、職務経歴書とノートパソコンを見比べる採用担当のエンジニア2人

GitHubは、プログラムのコードを保管して共有するサービスです。コードの保管場所をリポジトリと呼び、プライベートと公開の2種類があります*4。公開リポジトリは誰でも見られ、プライベートは本人と共有された人だけが見られます*4。応募書類にURLを書いたあとで見られて困るものに気づいても、読んだ人がすでに開いた画面は取り消せません。

職務経歴書は、実務能力をアピールする書類です*1。作品集などを別紙で付けてよく、記載項目の例には「作品・制作実績」と「成果」があります*1。GitHubは、この作品や制作実績を見せる別紙の置き場所です。GitHubやURLの書き方に決まった形はないので、書き方は応募先に合わせて自分で決めます。

書くかどうかは自分で決められ、公開できるリポジトリが少なければ、URLは書かず職務経歴書の本文に作ったものと成果を書く方法もあります。反対に、見せたいリポジトリが数本あるなら、URLを別紙の置き場所として書きます。どちらの場合も、職務経歴書の本文だけで、何を作ってどんな成果を出したかが読める形にするのが前提です*1。

2. 公開にするのは見せたいものだけに絞る

リポジトリの公開設定は、すべて非公開からすべて公開までのどこにでも置けます。応募書類にURLを書く人の置き場所は、すべて公開でも、すべて非公開でもありません。公開にするのは、見せたいリポジトリと、見られて困らないリポジトリだけです。

応募書類にURLを書く前は、公開を見せたいものだけに絞る URLを書く前の置き場所 すべて非公開 すべて公開 見せたいリポジトリと見られて困らないリポジトリだけを公開にした状態です。 URLを書く前に、公開リポジトリを1つずつ開いて見直す

公開リポジトリを見直すときは、一覧を上から開いて、1つずつ次の3つを見ます。1つ目は、前職の業務のコードが入っていないかです。2つ目は、パスワードやトークン(サービスに接続するための文字列)が入っていないか、3つ目は、README.mdがあって何のコードか分かるかです。1つ目と2つ目に当てはまるものは、公開にしたままURLを書いてはいけません。

見せないと決めたリポジトリは、プライベートに切り替えるか、削除します。プライベートにしても、本人と共有された人は見られるので、共有している相手が残っていないかも見ます*4。公開へ戻すのは、中身を見直したあとです。

プロフィールのコントリビューション(日々の活動の記録)は、既定では公開リポジトリの活動だけを表示し、プライベートの活動を匿名化して含めるかどうかは選べます*3。非公開のリポジトリで作業することが多い人は、匿名化された形で活動を見せる選び方があります。どちらにするかは、自分のプロフィールを開いた見え方で決めるのが実際的です。

3. 応募書類のまわりで整える場所は4つ

職務経歴書とGitHubは、書く場所ごとに役割が違います。職務経歴書の本文には成果を、GitHubには成果の元になったコードを置きます。同じ文面を両方に写せば、読む人が同じものを2回読むだけで、情報は増えません。

書く場所ごとの、書くことと先に整えること

書く場所書くこと先に整えること
職務経歴書のURL欄プロフィールのページのURL1つ公開リポジトリの一覧を開き、見られて困るものを非公開にする*4
職務経歴書の本文作品・制作実績と成果*1専門用語にかっこ書きで説明を付ける*1
プロフィールのREADME職種、使える技術、読んでほしいリポジトリへのリンクユーザー名と同名の公開リポジトリに、中身を書いたREADME.mdを置く*2
各リポジトリのREADME何を作ったか、使った技術、自分の担当前職のコードやパスワードが入っていないことを見る*5

職務経歴書の本文は、読む人がGitHubを開かなくても、何を作り、どんな成果を出したかが分かるように書きます。専門用語は、「CI(コードの変更を自動で検査する仕組み)」のように、用語の直後に短い説明をかっこで付けます*1。GitHubのURLは、その本文を読んだ人が、実物のコードを見たくなったときの行き先です。

URL欄に書くのは、公開リポジトリの一覧とREADMEが並ぶプロフィールのページのURL1つで足ります。個別のリポジトリのURLを何本も書くと、読む人はどれから開くかを選ぶ手間が増えます。リポジトリへのリンクを並べるのは、プロフィールのREADMEの役目です。

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4. プロフィールのREADMEに書く自己紹介と案内

プロフィールのREADME(自己紹介の文書)は、ユーザー名と同じ名前の公開リポジトリの最上位に、内容のあるREADME.mdを置くと表示されます*2。たとえばユーザー名が taro-dev なら、taro-dev という名前の公開リポジトリです。README.mdが空のままだと、プロフィールのページには出ません*2。

READMEは、職務経歴書を読んだ人がURLから最初に開く場所です。冒頭の1文で、職種と主に使う技術が分かる書き出しにします。専門用語には、職務経歴書と同じくかっこ書きで説明を付けると、エンジニア以外の人が読んでも意味が通ります*1。

書くことは3つに絞ります。1つ目は、職種と、実務で使ってきた技術です。2つ目は、読んでほしいリポジトリへのリンクで、リポジトリごとに何を作ったかを1行添えます。3つ目は、応募書類に書いた連絡先と食い違わない連絡の取り方です。

メールアドレスをREADMEや各リポジトリに載せるかどうかは、GitHubの設定とあわせて決めます。メールアドレスの非公開設定は、GitHub Docsに手順があります。応募書類に書いたメールアドレスとは別に、公開の場へ連絡先を増やさないのも1つの方針です。

各リポジトリのREADME.mdには、何を作ったか、使った技術、自分が担当した部分を書きます。チーム開発なら、自分が書いた部分とチーム全体で作ったものを分けて書きます。規模や成果の数字は、出せるものだけを書き、出せないものは書きません。

リポジトリの名前も、READMEと同じく読む人が最初に目にします。意味の分からない略称より、何のコードかが分かる英単語のほうが、一覧で開く順番を選ぶ人に伝わります。作ってから日が経ったリポジトリは、名前と1行の説明だけでも先に直しておくのが無難です。

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5. 前職のコードとパスワードは公開しない

午前の自宅で、パスワードの手順をメモに書き出しながら設定を見直すエンジニア

前職の業務のコードは公開しません。不正競争防止法の第2条第6項は、営業秘密を3つの性質で定めています*6。秘密として管理されていること、事業活動に有用であること、公然と知られていないことの3つがそろう情報が営業秘密です*6。この3つに当たるかを自分で判断できないコードは、公開しないのが原則です。職務経歴書には、担当した役割と成果を言葉で書けば足ります。

パスワードやトークンを、コミット(コードの変更の記録)として公開リポジトリに載せてしまったときは、まず失効させます*5。失効とは、その文字列を使えなくして、新しいものに替えること(ローテーション)です*5。履歴を書き換えても、フォーク(他人が作った複製)や他の人のクローン(手元へのコピー)に残ったコミットは消せません*5。そのため、履歴を消す作業は失効のあとに回します。

応募書類にURLを書く前に、公開リポジトリの履歴まで見直します*5。見るのは、ファイルの現在の中身だけではありません。過去のコミットに、すでに消したはずのパスワードが残っていることがあるためです。見つけたものは、先に失効させてから公開をやめます。

見直しの最後に、URLを開く人と同じ流れで自分のプロフィールを開きます。プロフィールのページ、READMEの冒頭、公開リポジトリの一覧、気になったリポジトリの中身の流れです。更新が止まったまま中身が少ないリポジトリは、見せたいものでなければ非公開にします。

READMEのリンク切れや、リポジトリの説明欄が空のままになっている箇所は、書いた本人には気づきにくい点です。URLを書いたあとにリポジトリを公開するときも、同じ見直しを先に済ませます。

6. よくある質問

Q1. 職務経歴書のどこにGitHubのURLを書けばよいですか

A. 職務経歴書のURL欄に、プロフィールのページのURLを1つ書きます。作品集などは別紙として付けてよいので*1、URL欄がない書式では別紙にまとめて書きます。リポジトリごとのURLは、プロフィールのREADMEが案内役です。

Q2. 前職の業務で書いたコードを載せてもよいですか

A. 載せません。前職の業務で作ったコードは、営業秘密にあたることがあるためです*6。営業秘密は、秘密として管理され、事業活動に有用で、公然と知られていない情報です*6。コードの代わりに、職務経歴書には自分の担当と出した成果を書きます。

Q3. プライベートリポジトリの活動はプロフィールに表示されますか

A. 既定では、公開リポジトリの活動だけが表示されます*3。プライベートの活動は、匿名化して含めることを選べます*3。選ぶ前に、自分のプロフィールの見え方を見ておくのが実際的です。

Q4. パスワードを載せたコミットを公開してしまったら履歴を消せば済みますか

A. 済みません。まず、そのパスワードやトークンを失効させて、新しいものに替えます*5。履歴を書き換えても、フォークや他の人のクローンに残ったコミットは消せないためです*5。

Q5. GitHubを使っていないと職務経歴書は出せませんか

A. 出せます。職務経歴書の記載項目の例は「作品・制作実績」と「成果」で*1、GitHubのURLを書く決まりはありません。GitHubがなくても、作ったものと成果は本文に書けます*1。

Q6. プロフィールのREADMEが表示されないときは何を見ればよいですか

A. ユーザー名と同名の公開リポジトリがあり、その最上位に中身の書かれたREADME.mdが置かれているかを見ます*2。リポジトリがプライベートのままだったり、README.mdが空だったりすると表示されません*2。

7. まとめ:GitHubは応募前に4つ整える

応募前に整えること

  • 職務経歴書のURL欄には、プロフィールのページのURLを1つ書く
  • 公開リポジトリを一覧で開き、見られて困るものは非公開にする*4
  • プロフィールのREADMEに、職種と使える技術と見てほしいリポジトリを書く*2
  • 前職の業務のコードは公開せず、パスワードを載せたコミットは先に失効させる*5*6

最初に、自分のGitHubのプロフィールを開いて、公開リポジトリの一覧を見てください。URLは、4つが済んでから職務経歴書に書きます。

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出典・参考情報

*1 職務経歴書の作り方(厚生労働省・ハローワーク・令和2年5月)
*2 プロフィールREADMEの管理(GitHub Docs)
*3 プロフィールのコントリビューション(GitHub Docs)
*4 リポジトリについて(GitHub Docs)
*5 リポジトリからの機密データの削除(GitHub Docs)
*6 不正競争防止法(e-Gov法令検索)

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