ハイブリッド勤務の求人|「リモート可」では分からない出社頻度

求人票に「リモート可」と書かれていても、出社が週に何日あるのかまでは書かれていないことがあります。ハイブリッド勤務の求人は、出社と在宅勤務を組み合わせる働き方が前提です。ただしその組み合わせ方は求人ごとに違います。週1日の出社と週3日の出社では、通勤の負担も住む場所の選び方も変わります。
この記事の中心にあるのは、出社頻度を先に確かめてから求人を選ぶという順番です。出社日数の相場については、検証済みのデータがないため示しません。
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この記事のポイント
- ハイブリッド勤務の求人は、出社と在宅勤務の組み合わせ方が求人ごとに違います。最初に見るのは週あたりの出社頻度です
- テレワークを導入している企業は47.3%です。制度があることと、自分が在宅勤務で働けることは分けて確かめます*1
- 月に数回・週1〜2日・週3日以上という3つの型で、通勤の考え方と住まいを選ぶ前提が変わります
1. ハイブリッド勤務の求人は、出社頻度の幅で中身が変わります
ハイブリッド勤務の求人とは、出社と在宅勤務を組み合わせて働く前提の求人です。テレワークを導入している企業は47.3%あり、制度そのものは珍しくありません*1。ただし出社が週1日の求人と週3日の求人では、通勤の負担も住まいの選び方も変わります。最初に見るのは、週あたりの出社頻度です。
求人票の書き方は統一されていません。「リモートワーク可」「在宅勤務あり」「ハイブリッド勤務」は、どれも出社が残る働き方を指しますが、週あたりの日数まで書かれているとは限りません。同じ言葉でも中身が違うため、言葉の分類を突き詰めるより、日数を見るほうが早く判断できます。
出社頻度が条件の中心になるのは、日数が決まると通勤・住まい・1日の時間の使い方が同時に決まるからです。給与や業務内容と違って、出社頻度は生活の側に効きます。複数の求人を見比べるときは、この点を先に揃えておくと比べやすくなります。
出社が残ることを前提として受け入れて探すと、選べる求人の幅は広がります。在宅勤務だけに絞って探せば候補は限られますが、週1日の出社まで受け止められるなら、同じ地域でも見られる求人が増えます。どこまで受け止められるかを先に決めておくと、求人の見え方が変わります。
用語そのものの意味や、働く側と会社側それぞれの利点は、別の記事で整理しています。ここでは求人を選ぶ側の話に絞ります。
あわせて読みたい | ハイブリッドワークとは?メリットデメリットを分かりやすく解説
2. テレワークの実施率は、業種によって差があります
制度を導入している企業の割合と、働く人の実施率は別の数字です。情報通信業のテレワーク実施率は56.3%、正社員全体では22.5%です*2。ITエンジニアが在宅勤務を含む求人に出会いやすいのは、この差が示すとおりです。
ただしこの2つは業種ごとの平均であり、応募先1社の運用を示すものではありません。実施率が高い業種でも、部署やチームによって出社の日数が違う場合があります。数字は「探せる範囲が広い」ところまでを示すものとして扱います。
この差から言えるのは、探せる求人の範囲の広さまでです。応募先1社で在宅勤務がどのように運用されているかは、業種の平均からは分かりません。求人ごとに確かめる前提で探し始めると、実際の条件と記載のずれに気づきやすくなります。
職種ごとの実施率や求人の探し方は、こちらの記事で扱っています。
あわせて読みたい | 在宅勤務できるエンジニア職種は?実施率・求人の探し方まで最新データで解説
3. 出社頻度の3つの型で、変わる条件を並べます
ハイブリッド勤務の求人で示される出社頻度は、月に数回・週1〜2日・週3日以上のいずれかに収まることが多いです。自分の生活に当てはめると、応募できる範囲が絞れます。
出社頻度の型と、応募前に見ておく条件
| 出社頻度 | 通勤の考え方 | 住まいを選ぶ前提 | 確かめておくこと |
|---|---|---|---|
| 月に数回 | 1回の移動が長くても成り立ちます | 居住地の制約は小さくなります | 出社が集中する時期があるか |
| 週1〜2日 | 1回の移動が毎週続きます | 沿線と所要時間で範囲が決まります | 曜日が固定か、都合で選べるか |
| 週3日以上 | 通勤が生活時間の一部になります | 勤務先からの距離が優先されます | 在宅勤務の日に会議が入る扱い |
同じハイブリッド勤務でも、月に数回と週3日以上では生活の設計が変わります。月に数回であれば、居住地を変えないまま応募できる求人の範囲が広がります。週3日以上であれば、勤務先からの距離がそのまま住まいの条件になります。
自分がどの型なら続けられるかを、応募の前に決めておきます。決めておくと、求人票に日数が書かれていないときに何を聞けばよいかが分かります。
型を決めるときの分かれ目は、出社の負担を週単位で受け止められるかどうかです。月に数回であれば、出社の日にまとめて予定を入れられます。週3日以上であれば、通勤が毎週の生活時間に組み込まれます。どちらが向くかは、通勤時間の長さだけでは決まりません。
型は途中で変えてもかまいません。応募を進めるうちに、週1〜2日なら続けられると分かることもあります。先に決めておく意味は、迷ったときに戻れる基準を持っておくことにあります。
4. 「リモート可」が指す範囲は、求人票の言葉だけでは決まりません
「リモート可」という表記は、出社中心からフルリモートまでのどこかを指します。どこを指すかは求人ごとに違います。
求人票の言葉は、会社が制度を説明するために書かれています。応募する側が知りたいのは「自分は週に何日出社するのか」という点で、制度の呼び方とは一致しないことがあります。言葉の解釈で迷うより、日数を聞いたほうが早く決まります。
求人票の書き方には、いくつかの型があります。「原則在宅」と書く求人、「週2日出社」と日数まで書く求人、「リモート可」だけを書く求人です。日数が書かれている求人は、その日数を前提に検討できます。書かれていない求人は、聞くまで幅が決まりません。
日数が書かれていない理由には、まだ決まっていない場合と、幅を持たせている場合の両方があります。どちらであっても、聞けば現在の運用は分かります。
幅の中でどこに位置するかは、配属先の事情でも動きます。同じ会社でも、開発を担うチームと運用を担うチームで出社の日数が違う場合があります。会社単位ではなく、配属先の単位で聞いておきます。
5. 出社頻度を確かめる4つの段階
求人票で分かるのは、出社が残るかどうかまでです。日数が書かれていない場合は、応募の前に質問を書き出しておきます。書き出しておくと、面談の場で聞き漏らしません。
書き出す内容は、出社の日数・曜日の決め方・在宅勤務の対象になる業務の3点で足ります。3点に絞っておくと、限られた面談の時間でも聞き終えられます。
面談では、週あたりの日数と、曜日が固定かどうかを聞きます。「出社はどのくらいですか」という聞き方では、答える側も幅で答えます。日数で聞くと、日数で返ってきます。
聞き方は「週に何日の出社になりますか」と「その日数は部署の全員が同じですか」の2つで足ります。前者で幅が決まり、後者で自分に当てはまるかが決まります。答えが「相談しながら決めています」であれば、その決め方まで聞いておきます。
内定後は、労働条件通知書に勤務地と在宅勤務の扱いがどう書かれているかを見ます。面談での説明と書面の内容が違う場合は、その時点で確かめます。
6. 入社後に出社頻度が変わる場合の備え
出社の日数は、会社の方針や体制の変更で動くことがあります。応募の段階では、変わったときに何が起きるかまでを見ておきます。
応募の段階でできる3つのこと
- 在宅勤務の根拠を聞く:就業規則に定めた制度なのか、部署ごとの運用なのかを聞きます。根拠の置き場所によって、変わりやすさが違います
- 変更の実績を聞く:これまでに出社の日数が変わったことがあるか、変わったときは何日になったかを聞きます
- 通える範囲で住まいを決める:出社が増えた場合にも通える距離かどうかを、住む場所を決める前に確かめます
3つとも、面談で聞ける範囲のことです。働き方の前提を確かめる質問であって、待遇の交渉ではありません。聞いたうえで応募を決めれば、入社後に前提が変わっても打つ手を考えられます。
根拠の置き場所は、聞けば分かります。就業規則に在宅勤務の定めがある場合と、部署ごとの運用として認められている場合では、前提が変わるときの進み方が違います。どちらであっても在宅勤務ができる点は同じですが、変わりやすさが違います。
聞いた内容は、面談ごとに書き残しておきます。複数の求人を並行して進めると、どの求人がどの条件だったかが混ざります。日数・曜日・根拠の3点だけでも残しておくと、最後に比べるときに使えます。
入社後に出社の前提が変わったときの見極め方は、こちらの記事で扱っています。
あわせて読みたい | テレワークエンジニアの転職完全ガイド|求人の選び方・出社回帰リスクの見極め方
7. よくある質問(Q&A)
Q1. ハイブリッド勤務の求人には、出社の日数が書かれていますか。
A. 書かれている求人と、「リモート可」までしか書かれていない求人があります。書かれていない場合は、面談で週あたりの日数を聞きます。求人票の言葉だけでは、出社中心からフルリモートまでのどこを指すかが決まりません。
Q2. 出社する曜日は自分で選べますか。
A. 求人ごとに違います。判断の分かれ目は、チームの定例会議の曜日が固定されているかどうかです。固定されている場合は、その曜日に出社することが前提になります。
Q3. ハイブリッド勤務でも引っ越しは必要ですか。
A. 出社頻度によって変わります。月に数回であれば、居住地を変えないまま応募できる範囲が広がります。週3日以上であれば、勤務先からの距離が住まいの条件になります。
Q4. フルリモートの求人とどちらを選ぶとよいですか。
A. 出社に使える時間で決めます。通勤が生活の負担になる場合はフルリモートが、対面で相談したい場面が多い場合はハイブリッド勤務が向きます。どちらか一方が優れているという性質のものではありません。
Q5. 入社してから出社の日数を減らすことはできますか。
A. 会社の制度と、そのときの体制によって変わります。判断の分かれ目は、在宅勤務が個別の許可なのか、全員に開かれた制度なのかという点です。制度として定められている場合は、申し出る先がはっきりします。
8. まとめ:ハイブリッド勤務の求人は、出社頻度から選び分けられます
この記事の要点
- ハイブリッド勤務の求人は、出社と在宅勤務の組み合わせ方が求人ごとに違います。言葉の分類より、週あたりの日数を見ます
- テレワークの導入と実施の割合には業種による差があります。数字は、探せる求人の範囲を示すものとして扱います
- 月に数回・週1〜2日・週3日以上の3つの型で、通勤の考え方と住まいを選ぶ前提が変わります
- 求人票・応募前・面談・内定後という4つの段階で、出社頻度を確かめます
- 在宅勤務の根拠と変更の実績を聞いておくと、入社後に日数が変わった場合の見通しが立ちます
出社頻度を先に決めてから求人を見ると、条件に合う求人だけが残ります。日数の前提が合う求人から順に見ていくと、比較にかける時間も短くなります。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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