入社書類は何を出すか|案内の読み方

入社書類は、会社ごとに求められる内容が異なります。人事から届く案内には、提出する書類の名前だけでなく、期限や提出先、原本かコピーか、自分で取り寄せる必要があるかどうかが書かれています。一覧を覚えるよりも、案内に書かれたこれらの項目をどう読み取るかを先に押さえておくと、書類をそろえる順番に迷いにくくなります。
入社書類の案内は、期限・提出先・原本かコピーか・自分で取り寄せるものかという四つの項目で読むと、迷う場面が減ります。
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この記事のポイント
- 入社書類は一覧を覚えるものではなく、案内に書かれた期限・提出先・原本かコピーかを読み取るものです
- 提出物は手元にあるもの・勤め先に頼むもの・役所などで取り寄せるもの・自分で書くものに分かれ、次の一手が変わります
- 転職入職者のうち賃金が『増加』した人は40.5%です*1。入社後の条件は人によって変わるため、案内も書面で確かめる意味があります
1. 入社書類は、案内に書かれた期限と提出先を先に読みます
入社書類は、勤め先ごとに求める書類の組み合わせが異なります。案内に書かれている期限、提出先と方法、原本かコピーか、自分で取り寄せる必要があるかどうかという四つの項目を先に読み取ることが、書類をそろえる際の土台になります。一覧を覚えるより、この読み方を身につけるほうが、どの勤め先でも使えます。
入社が決まったあと、人事から届く案内には、提出する書類の名前が並んでいます。ただし、その名前だけを見ても、いつまでに何をどこへ出せばよいかは分かりません。案内には、名前のほかに期限や提出先、原本を求めているのかコピーで足りるのかといった情報も書かれています。
入社書類という言葉でひとまとめにされがちですが、実際に求められる組み合わせは勤め先によって違います。同じ名称の書類でも、ある勤め先では原本を求め、別の勤め先ではコピーで足りるとしていることもあります。名前を覚えるより、案内の読み方を持っておくほうが、どの勤め先に入るときにも使えます。
案内が複数回に分けて届く場合、提出物ごとに期限が異なることもあります。届いた案内はまとめて保管しておくと、あとで期限を確かめ直すときに探す手間が減ります。
ここから、提出物の入手先による分岐、原本かコピーかの見分け方、案内で確かめる四つの項目、参考になる数字、分からないときの聞き方、よくある質問という順に見ていきます。
2. 提出物は、入手先で四つに分かれます
入社書類として案内に書かれている提出物は、いま手元にあるものだけではありません。入手先によって四つに分かれ、それぞれ次に取る行動が変わります。
案内に書かれた提出物を、いま手元にあるかどうかで最初に分けると、次にすることが見えてきます。手元にあるものは、案内の指示に従って原本を出すかコピーを取るかを確かめる段階に進みます。
勤め先に頼む必要がある提出物は、依頼してから発行までに日数がかかる場合があります。前の勤め先に発行を依頼する書類の一つに、健康保険の資格喪失証明書があります。この書類をどこに頼めばよいかは、別の記事で扱っています。
役所などで取り寄せる提出物も同様に、窓口の開いている時間や発行までの日数を踏まえて、早めに動いておくと入社日までに間に合いやすくなります。
自分で書く提出物は、記入例が案内に添えられている場合とそうでない場合があります。記入例がなく書き方に迷ったときは、書き進める前に採用担当へ確かめておくと、書き直しの手間を避けやすくなります。
あわせて読みたい | 健康保険の資格喪失証明書|頼む先を確かめる
3. 原本かコピーかは、案内の言い回しで見分けます
入社書類の案内では、原本を求めているのか、コピーで足りるのかが、書類ごとに違う言葉で書かれています。「原本をご提出ください」と明記されている場合は、コピーではなく現物を出すことになります。
「写しで可」「コピーでもかまいません」と書かれている場合は、コピーを提出できます。この場合、原本は自分の手元に残しておけます。
案内にどちらとも書かれていない場合もあります。読み取れないときに、原本かコピーかを推測で決めてしまうと、あとで出し直しになることがあります。書かれていない項目は、思い込みで進めずに確かめる対象として扱うと、あとの手間を減らせます。
原本を提出した場合、返却されるかどうかも案内によって異なります。返却の記載がないときは、提出前にコピーを取っておくと、あとで内容を見返したいときに困りません。
この言い回しを読み取る力は、退職や転職の各段階で届く案内全般に使えます。書類の名称が変わっても、原本かコピーかを確かめる手順そのものは変わりません。
4. 案内で確かめる四つの項目を、表で整理します
入社書類の案内を読むときに確かめる項目は、期限・提出先と方法・原本かコピーか・自分で取り寄せるものかの四つです。読み取れないときの確かめ先も合わせて並べます。
確かめる項目・案内での書かれ方・分からないときの確かめ先
| 確かめる項目 | 案内でどう書かれるか | 分からないときの確かめ先 |
|---|---|---|
| 期限 | 「入社日までに」「〇月〇日までに」など | 採用担当に、いつまでかを確かめる |
| 提出先と方法 | 郵送・手渡し・システムへの登録など | 採用担当に、どの方法かを確かめる |
| 原本かコピーか | 「原本を」「写しで可」などの言い回し | 書かれていなければ採用担当に確かめる |
| 自分で取り寄せるものか | 発行元や取り寄せ方の記載の有無 | 発行元が分からなければ採用担当に確かめる |
四行の表は、案内を読むときに確かめる項目と、案内でよく使われる書かれ方、読み取れないときの確かめ先を並べたものです。
期限は、「入社日までに」のように入社日を基準にした書かれ方と、具体的な日付を指定する書かれ方があります。どちらの書かれ方でも、いつまでに用意すればよいかを先に確定させます。
提出先と方法は、郵送・手渡し・システムへの登録など、勤め先によって異なります。案内に記載がない場合は、方法を決めずに進めず、先に確かめます。
原本かコピーかは、前のセクションで見た言い回しの違いから読み取れます。書かれていない場合は、推測せずに確かめる対象として扱います。
自分で取り寄せるものかどうかは、発行元や取り寄せ方の記載があるかどうかで見分けられます。記載がなければ、取り寄せが必要かどうかも含めて確かめます。
システムへの登録が求められる場合、ログイン情報が案内とは別のメールで届くこともあります。両方が届いているかを確かめておくと、登録の期限を過ぎてから気づく事態を避けやすくなります。
5. 入社後の条件が変わる例を、参考の数字で示します
入社書類の案内を読む作業とは別に、転職に関する検証済みの数字を1つ挙げます。入社後の条件は人によって変わるため、書面で確かめておく意味があります。
転職入職者のうち、賃金が増加した人は40.5%、減少した人は29.4%、変わらない人は28.4%です*1。3区分の合計は100%になりません。この区分に含まれない分があるためで、帯はその3つだけを並べたものです*1。
この数字は、転職後に賃金がどう変わったかの分布であり、入社書類の内容そのものを示すものではありません。それでも、入社後の条件が人によって変わることは分かります。
口頭で説明された内容と、案内や書面に書かれた内容が食い違っていないかは、書類を通して確かめられます。条件の変化を推測で判断せず、書面で残る情報と照らし合わせる進め方があります。
6. 聞き方を、三つの型でそろえます
入社書類の案内で読み取れない項目があるときは、聞き方を三つの型でそろえておくと、確認が重複しません。
確かめるときの三つの型
- いつまでか型:期限が案内に書かれていないとき、いつまでに出せばよいかをそのまま尋ねます
- どこへどう出すか型:提出先と方法が書かれていないとき、郵送か手渡しか、システムへの登録かを尋ねます
- 原本かコピーか型:言い回しがなく判断できないとき、原本を出すべきかコピーで足りるかを尋ねます
三つの型は、案内を読んでも判断できない項目が残ったときに使える聞き方です。どの型を使うかは、読み取れなかった項目によって決まります。
いつまでか型は、期限の記載がないとき、あるいは記載があいまいなときに使います。入社日を基準にした書かれ方の場合、入社日そのものが変わることもあるため、変更があった場合の扱いも合わせて聞いておくと安心です。
どこへどう出すか型は、提出先と方法が案内に明記されていないときに使います。郵送であれば宛先と締切、システムへの登録であれば操作の手順まで確かめておくと、あとで出し直す手間を避けやすくなります。
原本かコピーか型は、案内の言い回しから判断できないときに使います。健康診断書のように、提出のタイミングや段取りそのものに独自の事情がある書類は、別の記事で扱っています。
三つの型は、採用担当に聞く場面を想定していますが、勤め先によっては人事や総務が窓口になっている場合もあります。案内に窓口の記載があれば、そこに合わせて聞き方を選びます。
確かめた答えは、メールの文面やメモに残しておくと、担当者が替わったときにも、同じ内容を説明し直す手間が減ります。
あわせて読みたい | 健康診断書の提出|求められる場面と段取り
7. よくある質問(Q&A)
Q1. 入社書類は、どの勤め先でも同じ組み合わせになりますか。
A. 組み合わせは勤め先によって異なります。同じ名称の書類でも、原本を求める場合とコピーで足りる場合があるため、案内に書かれた内容を確かめてから準備を進めるとよいでしょう。
Q2. 案内に期限が書かれていないとき、いつまでに出せばよいですか。
A. 案内に記載がない場合は、入社日を基準に自分で決めるのではなく、採用担当に直接いつまでかを確かめるとよいでしょう。確かめた内容は、あとで見返せるように残しておくと安心です。
Q3. 原本を提出したあと、その書類は返ってきますか。
A. 返却されるかどうかは案内や書類の種類によって異なります。返却の記載がない場合は、提出前にコピーを取っておき、必要であれば採用担当に返却の有無を確かめるとよいでしょう。
Q4. 自分で取り寄せる書類がどれか、案内だけでは分からないときはどうすればよいですか。
A. 発行元や取り寄せ方の記載がない場合は、その書類が自分で取り寄せるものかどうかも含めて、採用担当に確かめるとよいでしょう。分からないまま進めるより、先に確かめておくほうが行き違いを避けやすくなります。
8. まとめ:入社書類は、案内を読むところから動きます
この記事の要点
- 入社書類は勤め先ごとに組み合わせが異なり、一覧を覚えるより案内の読み方を持つほうが役立ちます
- 提出物は手元にあるもの・勤め先に頼むもの・役所などで取り寄せるもの・自分で書くものに分かれ、次の行動が変わります
- 確かめる項目は期限・提出先と方法・原本かコピーか・自分で取り寄せるものかの四つで、読み取れなければ採用担当に確かめます
- 転職入職者のうち賃金が増加した人は40.5%です*1。入社後の条件は人によって変わるため、案内も書面で確かめる意味があります
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入社書類は、名前を覚えるための一覧ではなく、案内に書かれた期限・提出先・原本かコピーか・自分で取り寄せるものかを読み取るための書類です。読み取れない項目が残ったときは、思い込みで進めずに採用担当へ確かめれば、出し直しの手間を避けながら準備を進められます。提出が済んだあとの動き方については、別の記事で扱っています。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
*1 厚生労働省 雇用動向調査
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