押印が不要になる申請|確かめる3つの場所と在宅勤務

社内の申請から押印がなくなると、それまで判子を押していた場所に何を書けばよいのか分かりにくくなります。画面での承認に変わっても、確かめておきたいことは紙のときと同じです。誰が承認するのか、控えがどこに残るのか、いつから新しい手続きになったのか、紙のまま残る書類はどれかを、切り替わりの途中でも確かめられるように整理します。
押印がなくなった申請は、確かめる項目を先に押さえておくことで、切り替わりの途中でも迷いにくくなります。
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監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)
この記事のポイント
- 押印がなくなった申請では、承認する人・控えの場所・切り替わった時期・紙が残る書類の四点を確かめます
- 画面と紙が同時に動く期間があり、どちらが正式かをそのつど確かめる必要があります
- 紙だけの申請から画面だけの申請までの間で、自分の位置を確かめておくと迷いにくくなります
1. 押印がいらない申請で、まず確かめること
押印がいらない申請に変わったときに確かめておきたいのは、承認する人が誰なのか、進めた記録がどこに残るのか、いつからその形になったのか、紙のままの書類がどれなのかの四点です。画面での承認に変わっても、確かめる項目そのものは紙のときと変わりません。四点を先に押さえておくと、切り替わりの途中で迷う場面を減らせます。
社内の申請から押印がなくなると、それまで判子を押していた場所に何をすればよいのか、最初は分かりにくくなります。
変わるのは押す・押さないという動きだけではありません。誰が承認したかを示す方法、控えの残し方、切り替わった時期の三つが同時に変わります。
画面での承認に変わった直後は、これまでと同じ感覚で書類を扱ってしまうと、承認の記録がどこにあるか分からず困ることがあります。
四点をあらためて確かめる作業は、押印の有無にかかわらず、申請の手続きが変わったときに共通して必要になります。
四点を確かめずに申請を出してしまうと、承認が済んだかどうかが分からないまま次の作業に進んでしまい、あとで確認し直す手間が増えます。
ここから、四点をどこで確かめるかを順に見ていきます。
2. 画面と紙が同時に動く期間があります
申請の手続きが画面に変わるときは、ある日を境に一斉に切り替わるわけではありません。画面での承認と、紙の申請が並んで動く期間があります。
この期間は、画面での承認に慣れるための試行の時間でもあります。同じ申請でも、部署によって画面と紙のどちらを使っているかが違う場合があります。
厚生労働省の調査では、一般労働者の賃金は55〜59歳で396.2千円となり全年齢のピークを付け、60〜64歳では329.3千円まで下がります*1。この数字は年齢階級別の賃金であり、申請のやり方を決めるものではありませんが、長く同じやり方を続けてきた職場ほど、紙の手順が残りやすいという背景として触れておきます。
紙と画面が混ざる期間に困りやすいのは、どちらのやり方が今の自分の部署の基準なのかが分からないまま進めてしまう場面です。
画面と紙のどちらを使うかは、申請の種類によって決まっている場合と、部署の運用で決まっている場合があります。両方が使える期間は、申請するたびに今回はどちらで進めるのかを確かめておくと安心です。
隣の部署が画面での申請に切り替わっていても、自分の部署がまだ紙のままということもあります。切り替わりの進み方は、部署の単位で見ておくほうが実情に近づきます。
自分の部署がどちらの基準で動いているかを確かめるには、就業規則に書かれている申請の進め方も手がかりになります。頼み方は別の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 就業規則を見せてもらう|頼む時期と順番
3. 申請ごとに見ておきたい4つの点
押印がなくなった申請を実際に出すときは、4つの点を確かめておくと、途中で迷う場面を減らせます。
確かめること・どこに書かれているか
| 確かめること | どこに書かれているか |
|---|---|
| 誰が承認するか | 申請の画面に表示される承認者の欄、または総務からの案内 |
| 控えがどこに残るか | 申請システムに残る履行の記録、または保管されている紙の控え |
| いつから新しい手続きか | 総務や上長から出た案内に書かれた時期、または画面の更新履歴 |
| 紙が残る書類はどれか | 総務からの案内、または申請のひな形が置かれている場所 |
誰が承認するかは、申請の画面に表示される承認者の欄で分かる場合が多く、表示がない場合は総務からの案内を確かめます。
控えがどこに残るかは、画面での申請なら申請システムの履行記録が控えの役割を果たします。紙のまま残る書類は、これまでと同じ保管場所に控えが置かれます。
いつから新しい手続きかは、総務や上長からの案内に書かれた時期を確かめます。案内を見つけられないときは、画面の更新履歴に切り替わった時期が残っている場合があります。
紙が残る書類はどれかは、総務からの案内か、申請のひな形が置かれている場所を見れば分かります。すべての申請が同時に画面へ移るとは限りません。
四点をまとめて確かめる時間がないときは、優先して確かめるのが「誰が承認するか」です。承認者が分かれば、残りの三点も同じ相手に聞けることが多くなります。
確かめる四点のうち、いつからという時期の手がかりは、社内で取り決めた内容が書かれた文書にも残っていることがあります。読みどころは別の記事で扱っています。
あわせて読みたい | 労使協定には何が書かれているか|読みどころ
4. 案内から切り替わるまでの4つの節目
押印がなくなった申請では、画面と紙が混ざる期間を、時期の並びで見ると分かりやすくなります。四つの節目に分けてたどります。
案内が出た時点では、まだ紙の申請が中心のまま進みます。案内の内容を読んで、自分の担当する申請がいつ対象になるかを確かめておくと、後の段階で慌てずに済みます。
試している期間は、画面と紙のどちらでも申請が通る期間です。この期間のうちに、画面での承認の流れを一度試しておくと、切り替わったあとに困りにくくなります。
切り替わる時点からは、画面での申請が基準になります。紙で出していた申請も、この時点からは画面での進め方に合わせることになります。
紙の受付が終わる時点は、紙の申請様式そのものの受け付けが終わる節目です。この時点を過ぎると、紙のままで出していた申請も画面に合わせる必要が出てきます。
節目を確かめずに進めると、切り替わる時点を過ぎたあとに紙のまま申請を出してしまい、総務から出し直しを求められることがあります。
四つの節目のどこにいるかは、部署や申請の種類によって違います。次に、紙から画面までのあいだのどこにいるかを、位置として確かめます。
5. 紙と画面のあいだの位置を見ます
四つの節目のうち、今どこにいるかを、紙だけの申請から画面だけの申請までの間で位置として確かめます。
紙だけの申請が残っているうちは左側に近く、画面だけで進むようになると右側に近づきます。紙だけの申請に近い位置にいる場合は、まだ案内が出た直後か、試している期間の前半にいると考えられます。
真ん中に近い位置にいる場合は、画面と紙の両方を使う申請が混在している状態です。どちらの申請が正式なのかを、そのつど確かめる必要があります。
画面だけの申請に近い位置にいる場合は、切り替わる時点を過ぎているか、紙の受付が終わる時点に近づいている状態です。
自分がどの位置にいるかを確かめるには、直近で出た案内の内容と、実際に自分が出している申請の形を見比べます。部署が違えば、同じ会社でも位置がずれていることがあります。
位置を確かめたあとは、確かめたことをどう記録に残すかが次の課題になります。
6. 押印がなくなったあとに残す記録
押印がなくなった申請でも、確かめたことをそのままにしておくと、あとで見返せなくなります。残しておきたい記録を三つの観点で挙げます。
残しておきたい記録
- 承認者:画面に表示された承認者の名前と、承認された時期を控えておきます
- 控えの場所:申請システムの履行記録か、紙の控えのどちらに残っているかを書き留めます
- 切り替わった時期:総務や上長からの案内が出た時期を、あとで見返せる形で残しておきます
記録を残しておく理由は、切り替わりの途中で「どちらの手続きが正式だったか」を、あとから確かめる必要が出てくるためです。
承認者を控えておくと、承認の経緯を後から見返すときに、誰に確認すればよいかがすぐに分かります。
控えの場所を書き留めておくと、画面と紙の両方に控えが分かれている期間でも、どちらを見ればよいかで迷わずに済みます。
切り替わった時期を残しておくと、自分の申請がどの時点の手続きに沿っていたかを、あとから説明しやすくなります。
記録は、申請システムの中だけに頼らず、自分の手元にも残しておくと安心です。システムの表示が更新されて、以前の履行記録が探しにくくなることもあります。
手元に残す記録は、細かい形式にこだわらなくてもかまいません。日付・承認者・控えの場所を1行で書き留めておくだけでも、あとから見返すときの手がかりになります。
社内で取り決めた内容が書かれた文書は、切り替わった時期の手がかりになることがあります。どこにあるかは別の記事で扱っています。
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7. よくある質問(Q&A)
Q1. 押印がなくなった申請で、承認者が誰か画面に表示されない場合はどうすればよいですか。
A. 画面に承認者が表示されない場合は、総務や上長に案内を確かめると分かります。表示の仕方は申請の種類によって違うことがあるため、分からないまま進めずに聞くほうが早く解決します。
Q2. 紙と画面の申請が両方使える期間に、どちらを使えばよいか迷ったときはどうすればよいですか。
A. 迷ったときは、直近で出た案内に書かれた対象の範囲を確かめます。案内に載っていない申請は、これまでの紙の手続きを続けて差し支えありません。両方使える期間中は、部署の担当者に確認してから進めると安心です。
Q3. 紙の受付が終わったあとに、紙のままの書類が手元に残っている場合はどうすればよいですか。
A. 手元に残っている書類は、総務からの案内に沿って提出先か保管方法を確かめます。受付が終わった書類でも、控えとして残しておく期間が決まっている場合があるため、自分の判断で処分しないほうが安全です。
Q4. 部署によって切り替わる時期が違う場合、自分の部署がどの時点にいるか分からないときはどうすればよいですか。
A. 分からないときは、直近の案内に書かれた対象部署の範囲を確かめるか、総務に直接確認します。部署ごとに時期が違うことは珍しくないため、他部署の同僚の話をそのまま自分の部署に当てはめないようにします。
8. まとめ:申請の変わり方は、自分で確認しておく
この記事の要点
- 押印がなくなった申請では、承認する人・控えの場所・切り替わった時期・紙が残る書類の四点を確かめます
- 画面と紙が同時に動く期間があり、この期間にどちらが正式かをそのつど確かめる必要があります
- 四つの節目(案内・試行・切り替わり・紙の受付終了)を順にたどると、今どこにいるかが分かります
- 紙だけの申請から画面だけの申請までの間で、自分の位置を確かめておくと迷いにくくなります
- 確かめたことは、承認者・控えの場所・切り替わった時期の3つの観点で記録に残しておきます
押印がなくなった申請は、確かめる項目そのものは紙のときと変わりません。承認する人・控えの場所・切り替わった時期・紙が残る書類を順に確かめ、記録に残しておくことで、途中で迷う場面を減らせます。部署による違いや、確かめ方に迷う点があれば、総務や上長に確認しながら進めることもできます。
※公開中の求人数は時期によって変わります。記事中の求人の傾向は執筆時点のものです。
出典・参考情報
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